この話は全てにおいてご都合主義で進んでいきます。
そういった話が嫌いな方は読まないほうがいいかも知れません。
そして全体的にキャラは壊れ気味なのでそういったのが嫌いな方も読まないほうがいいと思います。
それでもいいという方はどうぞお進み下さい。






天使の花園

  プロローグ(2)




私、福沢祐巳は逃げていた。

[祐巳]
「はぁはぁはぁ…こ、ここまでくればもう大丈夫かな」

マリア像の前まで全速力で走ってきたために息も絶え絶えになってしまっていた。
その行為を教師に見られたら怒られてしまうことは間違いないのだがそんなことは言っていられなかった。
心の中でマリア様に謝りながらも祐巳は走り続けていたのだ。

[祐巳]
「はぁはぁ…も、もう大丈夫かな」

大きく息を吐いてそろそろ移動しようしようかなと考えていると、

[祥子]
「うふふ見つけたわよ祐巳」

背後から抱きかかえるように捕まえようと大きく手を広げながら現れた。

[祐巳]
「ぎゃあで、でたー」

[祥子]
「もぅそんな声を出してリリアンの生徒としてもう少し嗜みを持ちなさい」

[祐巳]
「は、はぁ」

[祥子]
「それに…」

[祐巳]
「それに?」

祐巳は不安げに聞き返した。
もちろん逃げる準備は怠ることなくである。

[祥子]
「私のスールになったのだからいい加減に慣れなさい」

祐巳を抱きしめながらそんなことを言った。

[祐巳]
「はわわわ祥子様やめて下さい〜」

[祥子]
「祥子様ではなくお姉様と呼ぶようにと何度も言ってるでしょう」

少し拗ねたように言った。

[祐巳]
「で、ですが」

[祥子]
「ですがじゃありませんよ祐巳」

この二人は去年の体育祭の時に祥子は周囲に対して気を配っている様子やドジを踏んでいる様子などを見てこの子つまり祐巳をスールにしようと考えていた。
そして何よりも祐巳の愛玩動物のような雰囲気にメロメロになっていたのだ。
そして祐巳の方といえば祥子からスールを申し込まれたときに少し時間が欲しいと言ったのであった。
もちろん祐巳は祥子に憧れを抱いてはいた。しかし自分とは釣り合わないのではないかと思ってしまった。
だからこそ時間を置いて考えたいと思ったのだった。
そして文化祭の後のフォークダンスのときにマリア像の前でスールとなったのだ。

[祐巳]
「……お姉様ご、ごめんなさーい」

一瞬の隙をついて祐巳は再び走り去っていった。その時の祥子の目はあまりにも祐巳にとって恐ろしいものに見えたのだった。

[祥子]
「また逃げられてしまいましたね…」

そう呟きながら祐巳が走っていった方向を見た。。
桜が新しい季節が来ることを告げているそんな感じがする昼下がりだった。











後書き

[圭] 「と言う訳でプロローグリリアン編でございます」
[祥子]「ところで作者さん、なんなんですかこの私の壊れ方は」
[祐巳]「そうですよお姉様はこんなキャラではありませんよ」
[圭] 「まぁこんな風になった理由は後で書くつもりでいるからねぇ。まぁ恭也の影響とだけ言っておきましょう」
[祥子]「そうなんですか…ならいいのですけど」
[祐巳]「間違いなく作者さんは刺されると思いますけどね〜」
[圭] 「(ビクッ)まぁその辺りは平にご容赦を」
[祐巳]「今のお姉様ちょっと…怖いです」
[祥子]「うふふそんなこと言わないで欲しいわ」
[祐巳]「…えっと、その手に持っているものは何なのでしょうか?」
[祥子]「祐巳を逃がさないためのものよ」
[祐巳]「私用事を思い出したので…」
[圭] 「あー二人ともそのぐらいにしといてね」
[祥子]「(チッ)わかりましたわ」
[祐巳]「(た、助かった)結局スールになるときのって…」
[圭] 「そこは原作のままになっているよ」
[祥子]「考え付かなかったんですね」
[圭] 「それは言わないで」
[祐巳]「まぁその辺はおいおいと言う事で。それではまた次の話でお会いしましょう」
[ALL] 「それではまたー」



祥子が見事な変わりようだな。
美姫 「ええ。今回だけを見ると、まるで聖みたいね」
でも、これはこれで面白いな。
美姫 「確かにね。恭也の影響らしいけれど、どういった影響を受けたのか、とか」
色々と楽しみだね。
美姫 「次回が待ち遠しいわ」
うんうん。
という訳で、次回も楽しみに待っています!
美姫 「それじゃあ、また次回まで〜」



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