『時空を越えた黄金の闘士』

第二十八話 「女神顕現」

 

カノンが取り込まれるのを見て、フェイトが絶叫を上げた。

「カノン……カノン…わ……私のせいで……」

自分の不用意な行動で、カノンを窮地に追いやってしまったことに……フェイトは自責の念に囚われ、蹲って泣きじゃくっていた。

【……落ち着きなさいフェイト!】

フェイトの脳裏にムウのテレパシーが届いた。

【……で…でも……】

【大丈夫です……カノンはあの程度の事で、どうにかなるほど柔ではありません……】

泣きじゃくるフェイトにアイオリアが近づいてきた。

「信じろ……。カノンは……黄金聖闘士はあの程度ではやられはせんことを……」

「……はい…」

フェイトは、顔を上げ涙を拭い去った。

「……我が主とあの男は、覚めることない眠りの内に、終わりなき夢を見る。我が内で眠りに入った……。生と死の狭間の夢……。それは……永遠だ」

『闇の書』は静かに告げた。

それに対する応えは……ムウの冷笑だった。

「……愚かですね……。永遠など……『神』以外のモノには不可能……。そして、カノンはそのような安穏の『夢』に溺れることなど、彼自身が許さないでしょう……」

そう、カノンにはその様な『夢』に逃避するなど許されない。

カノン自身がそれを許さない。

例え、償いを終えたとしても……彼はその『罪』を一生背負っていかなくてはならない。

その『罪』をなかったことにする『夢』に逃げてはならないのだ。

 

 ★☆★

 

「お目覚めですか……カノン様…」

目を覚ましたカノンの傍らに2人の男が傅いていた。

「……お前たちはカストとポルク…!?」

13年前、兄サガの従者であった2人の少年であった。

「そうですよ……まだ完全には目が覚めておられませんか……。朝食の用意が出来ております……顔をお洗いになってお支度を…」

カノンは、今の状況が理解できなかった。

何故、兄の従者が自分に傅いているか…。

第一、この2人はカノンの存在など知らなかった筈なのに……。

用意された朝食を食べていると、カストが声を掛けてきた。

「先程、教皇からの使者が来られました。朝食を済ませたら、教皇の間に赴くように……とのことです」

「……教皇?」

「……まだ寝ぼけておられるのですか?お兄君のサガ様ではありませんか……。サガ様が教皇になられたので、カノン様が双子座の黄金聖闘士となられたのではありませんか…」

カノンの意識が完全に覚醒した。

そして、悟った……。

これは、『夢』であることを……。

次期教皇に選ばれたのは、サガではなくアイオロスであったはずである。

これは、もしこうなっていたら……と思ったカノンの願望が生み出した『夢』であることを…。

そして、カノンは現状を把握した。

自分は確か、フェイトを庇って『闇の書』に取り込まれた筈。

この『夢』は、おそらく『闇の書』が自分の願望を元に作り出したモノであることを……。

 

 

 

カノンは十二宮を通り、教皇の間に向かっていた。

これが『夢』だとわかったからさっさと脱出するべきなのだが……カノンは少し興味が出てきたのだ。

偽教皇ではなく、真の教皇となっている兄の姿を……。

この『夢』を終わらせるのはそれを見た後でもいいだろう……と。

教皇の間に入ったカノンは、玉座に座る教皇の前に跪いた。

「……教皇。双子座のカノン……参りました…」

「うむ。カノンよ…。本日、お前を呼んだのは他でもない……。アテナがお前に拝謁をお許しなった…」

「……はぁ!?」

思いもかけない言葉に、カノンは目が点になっていた。

先程、通り抜けてきた十二宮。

そこにいた黄金聖闘士たちは、まだ幼かった。

間違いなく、この『夢』は13年前の聖域である。

つまり、この当時のアテナは、まだ赤子の筈……。

なのに、何故、アテナがカノンに拝謁を許すのか……?

「身体を清めた後、私と共にアテナ神殿に向かうぞ……。私は既に沐浴を済ませてある。さっさと沐浴して来い」

教皇が、兄としての口調になり、カノンを沐浴場に放り込んだ。

理解不能のまま、沐浴を済ませたカノンは、教皇と共にアテナ神殿に向かっていた。

教皇はマスクを脱ぎ、その素顔を見せていた。

「おい、サガ!」

「……何だカノン……」

「アテナはまだ赤子だろう……どういう事だ?」

「……お前は気付いているだろう……この世界が『闇の書』とやらがお前の心の奥底にある願望から作り出し、お前に見せている『夢』だと言うことを……」

「!?」

カノンは驚愕した。

目の前の兄が、『夢』の産物ではなく、サガの自意識を持っていることに……。

カノンとサガは、揺り籠に眠る女神の傍に到着した。

「……アテナ…」

サガがアテナに語りかけると、アテナの身体から『小宇宙』が立ち昇った。

「……この『小宇宙』は……」

アテナから感じる『小宇宙』は……とても雄大で暖かさに満ちていた。

「このような『小宇宙』……決して作り出すことなど不可能……。これは間違いなく本物の『アテナ』の『小宇宙』……!?」

その時、アテナの身体が眩い光に包まれた。

光が収まり、カノンが目を開くと、そこには……。

【お久しぶりですね……カノン…】

そこには、『アテナの聖衣』を身に纏った……アテナの化身、城戸沙織が立っていた。

「……ア……アテナ…」

カノンは、無意識の内に沙織の前で跪いていた。

そして、沙織の顔を見て驚愕した。

「……アテナ…。……御髪が…」

沙織の長く美しい髪が短くなっていた。

【……月の魔女ヘカーテさんに差し上げました……。それに私は前から短くしたかったから……さっぱりしましたわ…】

あっけらかんとした沙織に、カノンは唖然としていた。

 

 ★☆★

 

その頃、『闇の書』と融合しているはやても……目覚めた。

はやての前に『闇の書の意思』である管制人格の姿があった。

【お眠り下さい……『あの男』が私と貴女を喰らい尽くす前に……貴女の望みを…】

【……私の……望み】

 

フッフッフッ……いい加減観念して、私にその身を捧げるがいい…。

この地上の新たなる『神』となる私の寄り代になれるのだ。

光栄に思うがいい。

 

【クッ、『あの男』が、もうここまで……】

【『あの男』?】

【はい。いつの間にか私の中に入り込み、内側から『私』を乗っ取ろうとしている『邪悪の化身』……。あの男に乗っ取られれば、これまで『私』が引き起こしてきた様々な悲劇など……比べものにならないでしょう……ですが……もうどうにもなりません。あの男の侵食を止めることなど……出来ないのです……】

すでに、この邪悪の化身は、『闇の書』の防衛プログラムの大半をその支配においていた。

 

 ★☆★

 

「『ブラッディダガー』!」

『闇の書』はアイオリアたちに向けて、魔法を放った。

血色のナイフの群れがアイオリアたちを襲う。

その時、カノンが取り込まれたときに落とした簡易デバイスを手にしていたアイオリアに異変が起こった。

「……何だ…この力は!?」

「エッ!?……アイオリアさんから魔力が…」

簡易デバイスに組み込まれていた飛行魔法により、アイオリアは飛翔した。

「……どうやら、アイオリアさんにも魔力資質があったようだね…。それでカノンさんの残したデバイスがきっかけになって、魔力に目覚めたんだ……カノンさんほどではないけど……おそらくなのはと同等レベルの魔力が……」

アイオリアが魔力に覚醒した。

「……それにしても……妙ですね…」

ムウが『闇の書』を見ながら、呟いた。

「……何がですか?」

その後ろに隠れるように立っていたすずかがその呟きを聞き、ムウに問う。

「先程から、あの彼女の様子がおかしい……涙が止まり……アレほど哀しみに満ちていた感情が……感じられなくなりました。まるで…ただの人形になってしまったかの様に……。アイオリアとなのはに対する攻撃も……単調になってきています…」

一方、なのはは自身の最大の魔法である『スターライトブレイカー』を撃つチャンスを伺っていた。

その時、レイジングハートから提案があった。

それは、『フルドライブ』……エクセリオンモードの起動であった。

レイジングハートが壊れる可能性がある為、なのはは躊躇っていたが、レイジングハートに激励され、起動を決意した。

正直、魔力に目覚めたばかりのアイオリアでは『闇の書』に通じるような魔法は使えないし、だからといって聖闘士の拳を使えば、確実にはやてを傷つけてしまう。

非殺傷設定で攻撃できるなのはに託すしかないのだ。

なのははエクセリオンモードを起動させ、『エクセリオンバスター』を放った。

 

 ★☆★

 

カノンは、沙織から様々な事実を知らされた。

この地球と、カノンが居た地球の関係に関しては、無限書庫で見つけた『二つの地球』で把握はしていた。

この世界の地球とカノン達の地球とは、互いに干渉しあう平行世界。

此方の地球を《テラ》と呼ぶなら、カノン達の地球は《エデン》と区別されている。

平行世界であるために、此方の地球にも当然、カノンやムウ、アイオリアに似た人間も居る。

しかし、あくまで『聖闘士』ではなく、普通の一般人でしかないが……。

神の現存しない地球がテラで、神が現存する地球がエデンなのだ。

 

【貴方も知っての通り、この宇宙は今から百五十億年前に、一つの塊から大爆発《ビックバン》によって誕生しました。しかし、それは宇宙だけではなく、全ての次元世界の誕生でもあったのです……】

神話の時代における神々の戦争。

有名なのが、オリンポス神族とティターン神族のティタノマキアであろう。

周知の通り、ティターン神の王クロノスは、父である天空神ウラノスの予言――「子によって地位を奪われる」――を恐れ、生まれてくる子を次々と飲み込んでしまった。妻であるレアによって末弟であるゼウスのみ難を逃れ、やがてそのゼウスによって兄弟達はクロノスから解放され、やがて、神々の覇権をかけた戦争が起こり、オリンポス側が勝利を納め、ゼウスは神々の王となった。

しかし、神話には残されなかったモノも数多く存在する。

オリンポスの神々に従うことを拒んだ神話に名も残っていない神々は、自らを信じる人間達を引き連れ、他の次元世界に旅立ったのだ。

その人々はやがて『ミッドチルダ』や『ベルカ』といった世界を作り上げていくことになった……が、その神々はおろかオリンポス十二神にとっても感化できない事が起こった。

それこそが古代ベルカで起こった大戦争によって複数の次元世界を巻き込み滅亡、旧暦462年のロストロギアによる次元断層。

『エデン』から離れた人間達が行き過ぎた力を手にしたことによって起こった悲劇に、『エデン』の神々は人間の増長に怒りを覚えた。

そして、そんな力を人間達に与えた『エデン』の外に出た神々に天帝ゼウスは罰を与え、次元世界の狭間に幽閉してしまったのだ。

それが、他の次元世界に神々が居なくなった理由である。

しかし、このときはまだオリンポスの神々も人間に失望はしていたが、まだ見放してはいなかった。

万が一の保険として、『エデン』を守るため神々の力で結界を張り、外の次元世界からの干渉を絶つに留めた。

その副産物が、管理局が『第97管理外世界』と呼称している此方の地球《テラ》である。

神々の張った結界は、『エデン』から外の次元世界には出ることは出来ても、『テラ』を含む外の次元世界からの進入を拒む性質を持つ結界である。

しかし、その後『エデン』の人間たちまで、神が与えた地上を汚し始め、アテナとポセイドン、ハーデス以外のオリンポスの神々はオリンポスに引きこもり、ポセイドンとハーデスによる人間粛清の為、唯一、人間を護ろうとするアテナとの聖戦が起こる様になるのだが……。

「……待って下さい……それでは俺たちがそちらの地球……『エデン』に戻ることは……」

【……残念ですが……ある特別な神具を用いない限り不可能です……】

「……特別な神具…?」

それほど多くはないが、万が一の為、その結界を通ることの出来る通行証を次元世界のどこかに保管してあるのだ。

その場所は流石にアテナである沙織も把握はしていないが……。

「そして……もう1つは……『鳳凰星座』の聖衣です……」

「……ッ何と!?」

聖衣や、鱗衣、冥衣といった神を護る闘士の纏うプロテクターは、オリンポス十二神の一柱、炎と鍛冶の神ヘパイトスの技法によって作られている。

そして、結界を通る通行証もヘパイトスの技法によって作られたのだ。

青銅聖闘士は、雑兵を除けば一番下の階級の聖闘士である。

故に、青銅聖衣には装着する聖闘士の実力を補う為に、様々な機能が組み込まれている。

『龍星座』には最強の拳と盾を…。

『アンドロメダ星座』には、攻防一体の星雲鎖を……。

『海ヘビ星座』には、拳とニーパットに毒牙を……。

等、様々な機能が組み込まれているのだ。

そして『鳳凰星座』は、一番最後に作られた正規の聖衣である。

ヘパイトスは気紛れにこの最後の聖衣に、他の青銅聖衣以上の機能を組み込んだと言われている。

『自己修復能力』と『次元移動能力』である。

知っての通り、『鳳凰星座』の聖衣は例え粉々に砕け散ろうが、一握りの灰であっても復活するのだ。

更には『次元移動』。

シャカの『六道輪廻』によって六道に跳ばされても、サガの『ギャラクシアン・エクスプロージョン』によって宇宙の塵となっても、カノンの『ゴールデントライアングル』によって異次元空間に閉じ込められようとも、一輝はまさに不死鳥の如く蘇ってきた。

そして、次元結界を通行する能力も組み込まれていたのだ……。

十二宮での戦いにおいて、シャカと共に自爆し、十万億土の彼方まで行ったときは、『鳳凰星座』の聖衣を纏っていなかったので、ムウの力がなければ帰還できなかったが……。

『鳳凰星座』の聖衣でも通ることが出来ないのは、『時間跳躍《タイムスリップ》』、死者の国である『冥界』、そして神々の道である『超次元』だけである。

だが、『冥界』に関しては阿頼耶識……又は八識『エイトセンシズ』に目覚めることで行き来が可能になり、先のハーデスとの聖戦において、アテナの血によって『神聖衣』に進化したことにより、『超次元』も通行可能になった。

もはや、一輝が自力で通れないのは『時間跳躍』のみであった。

「では、……一輝が此方の世界に来たのは…」

【はい。彼は自分の力で其方に行ったのです。現に一輝は既に此方に戻っています…『鳳凰星座』の聖衣を纏える一輝のみ……制約されず行き来できるのです】

しかし、一輝と一緒にいけば結界を越えられるというわけではなかった。

あくまで通れるのは『鳳凰星座』の聖衣を纏った者だけであり、カノンが一輝と一緒に結界を越えようとしても一輝だけが超えられ、カノンは結界によって弾き飛ばされてしまうのだ。

そして、『鳳凰星座』の聖衣を纏うことが出来るのは、一輝のみである。

『鳳凰星座』の聖衣が誕生してより過去、装着できた聖闘士が一輝のみてあり、一輝以外、纏うことが出来ないのだ。

ある意味、青銅聖衣でありながら、黄金聖衣以上に持ち主を選ぶ聖衣……それが『鳳凰星座』。

「つまり……俺たちが『エデン』に戻るには、通行証を見つけ出すしかない…と、いうわけですか……」

【はい……残念ながら…私の力を持ってしても……貴方達を戻すことは不可能です……】

「では、何故今、アテナは私と交信が出来ているのでしょうか?」

「……それは、『闇の書』とやらが私の偶像を作ったからです」

神が神託を行うとき、巫女等に憑依する『神降ろし』の他に、その神の神像などに降臨する場合がある。

カノンが『アテナの壷』の封印を解きポセイドンを意思が、海皇の鱗衣に宿ったように……、『闇の書』が夢の中に作った赤子のアテナという、沙織の写し身とリンクさせ、アテナはカノン達の現状を把握したのだ。

神は、自らの写し身を通じて、世界を把握できるのだ。

 

 

「ところで、俺たちがこの世界に転移した原因は分かりますか?」

【………はい。それは先程判明しました。どうやら、貴方達は『時の神』クロノス様によって転移させられたようです……】

時の神クロノス。

ティターンの王と同じ名を持つ神であり、よく混同されるが別の神であり、オリンポスの神すら超越した存在である。

ティターン神族の母である大地母神ガイアや奈落の神タルタロスと同様、原初の『神』の一柱、混沌《カオス》の子という説があるが、ヘシオドスの神統記にも登場しない幻の神である。

クロノスは気紛れを起こし、この時代に起こった聖戦で死ぬ寸前の闘士を、次元世界に放り出したのである。

【貴方とムウ、アイオリアを『テラ』へ……。そして、老師やシャカ、ミロを他の次元世界に飛ばし、ハーデスとの聖戦終了後、貴方達それぞれの『黄金聖衣』を貴方達の下に転移させたらしいのです…】

自分達の現状が、時の神の気紛れが原因と知り、何とも言えなくなるカノンであった。

【……カノン…。私はこれから星矢の命を救う為、瞬と共に二百数十年前の聖戦へと向かいます……。暫くは貴方達の援助が出来なくなるでしょう…】

アテナを護る為、『冥王』の剣で心臓を貫かれた星矢は一命を取り留めたが、今現在もハーデスの怨念の篭もった目に見えぬ剣『インビジブルソード』が星矢の胸に突き刺さっているのだ。

神話の時代から、冥王の地上侵略を阻止してきた『天馬星座』の聖闘士である星矢を葬り去ろうとするハーデスの呪いであった。

星矢の命を救う為に、前聖戦の時代に遡り、『インビジブルソード』を失き物とする為に……。

「……申し訳ありません…。その様な時にアテナの御力になる事が出来ずに……」

【……カノン…貴方達は其方の世界で生きていかなくてはなりません。しかし、聖域の援助無しに生きていくことは不可能でしょう。故に特例として、正義に反する事意外であれば、生活の糧を得るために聖闘士の闘技を使用することを認めます……。それに、状況によっては『アレ』の使用も認めます……。貴方達が『エデン』に帰還できるその時まで……】

そして、色々な助言を与え、沙織の意思は……この場から去っていった。

 

 ★☆★

 

オリンポスにある過去と未来が混在する時間を超越した世界。

地上における時空の扉…。

沙織は瞬と共に、前聖戦の時代に向かおうとしていた。

「……クロノス様…。わたしの黄金聖闘士たちを救ってくださり有難うございます」

フッフッフッ……。別にお前の為にやったわけではない。唯の気紛れだ…。礼には及ばぬ……

沙織は、クロノスに礼を言うと、花で作った鎖を自分と瞬の手首に巻きつけた。

「この花の鎖がわたしたちを固く結び付けてくれます。瞬、私から決して離れてはなりません。さもないと貴方は時空の谷間に飲み込まれてしまうかも知れません」

「はい」

「では、行きましょう。前聖戦の時代へ!!」

沙織と瞬は、時空の扉へと飛び降りた。

「な……何て凄まじい重圧だ。体が引き千切られる!沙織さん!!」

「瞬!わたしの手を離してはなりません!!」

 

 

……フッフッフッ……あのカノンとかいう聖闘士同様、アテナ……お前のテロメアを少し弄ってやった…。さて、果たして無事、目的を果たせるかな……フッフッフッ……

 

〈第二十八話 了〉


 

真一郎「…………」

何か言いたそうだな……

真一郎「いくらなんでも、無理がある設定に思えるのは俺の気のせいか?」

最初に言ったはずだ。ご都合話だと……故に、この設定に関する苦情は一切受け付けませんのであしからず……

真一郎「でも、鳳凰星座の聖衣に関するお前のオリジナル設定は余りにも……」

苦情は受け付けません……へぶらっ!(真一郎の正拳突きが顔面にヒット!)

真一郎「……まったく…、では、これからもかのものの作品にお付き合い下さい……君は、小宇宙を感じたことがあるか!(←一度言ってみたかった……)」




いや、まさか闇の書の夢の中で本物が登場とは。
美姫 「流石と言うべきかしら」
だよな。でも、そのお蔭で色々と分かった事もあるしな。
美姫 「こちらの世界に来た原因は確かに分かったわね」
後は帰還に必要な道具がある事も。
美姫 「とは言え、それらは全て事件が終わらない事にはどうしようもないわね」
だな。とりあえずは闇の書の中に居るらしい男の正体が気になるが。
美姫 「どうなるのか、次回も楽しみにしてますね」
待っています。



▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る