『猫のリビーのお話V』





 子猫のトムはこの時お友達のピーターラビットと一緒にお母さんの従姉妹のリビーのお家のお仕事のお手伝いをしていました、今リビーはご主人と一緒に森の市場に出店を出してそこでパイを売っています、その仲のお魚のパイを見てでした。
 ピーターラビットはトムにこう言いました。
「お魚って美味しいのかな」
「美味しいよ」
 トムはピーターラビットにすぐに答えました。出店には色々な種類のパイが売られていますがお魚のパイもあって鰊や鰻や鮭のパイがあって中にはザリガニのものもあります。
「パイにしてもね」
「そうなんだね」
「ピーターは兎だから食べないよね」
「うん、お魚はね」
 ピーターラビットはその通りだと答えました、見ればその目は自然とパイはパイでも人参等お野菜や果物のものに向かっています。
「僕は食べないからね」
「だったらわからないね」
「私達にとってはとても美味しいものなのよ」
 パイを作っているリビーが笑顔で言ってきました、見ればかなり鮮やかな手捌きでパイをどんどん作っていきます、ご主人はその隣で奥さんのお手伝いをしていますがご主人の手捌きもなれたもので二匹で見事な連携を見せています。
「だからこうして作ってね」
「それでなんだ」
「売っているのよ」
「それで売れてるんだ」
「そうなのよ」
 これがというのです。
「嬉しいことにね」
「リビーさんにとっても」
「勿論他のパイも作るわよ」
 お魚のもの以外もというのです。
「人参や桃、苺のものもね」
「人参も作るんだ」
「そうよ、だからね」
「パイをだね」
「どんどん作ってね」
「売っていくんだね」
「今はね、そうしましょう」
 ピーターラビットにも言ってでした。
 リビーはお魚のパイだけでなくです。
 人参や桃、苺、葡萄と色々なものを入れたパイを作ってきました、その他には鶏肉や豚肉のパイも作ってでした。
 トムとピーターラビットそしてご主人と一緒にパイを売っていきました、そしてパイはお魚もお肉もそれにお野菜も果物もひいては生地に使う小麦粉等までそれこそ食材が全部なくなるまでにです。
 売れました、そして売り切れてでした。 
 皆大喜びでした、それでご主人が奥さんのリビーに言いました。
「全部売れてよかったからね」
「それでなのね」
「これから美味しいものを食べようか」
 こう奥さんに言うのでした。
「そうしようか」
「いいわね、けれどもう食材はね」
「全部売ったしね」
「パイに使ってね」
「そうしたからね」
「食材はないわ」
「それじゃあどうしようか」
 ご主人はここまで聞いてリビーに尋ねました。
「それなら」
「いや、何とでもなるわ」
「何とでもなんだ」
「だって売り切れるまで売れてね」
 そうなってとです、リビーはご主人に笑顔で答えました。
「お金があるから」
「ああ、それならね」
「そのお金で今度は私達がお店に行って」
「そしてだね」
「美味しいもの食べましょう」
「そうだね、そうしよう」
 これがご主人の返事でした。
「考えてみたら売れてお金があるんだしね」
「結構以上なものが食べられるでしょ」
「そうだね、それじゃあね」
 ご自身の奥さんにさらに言います。
「今度は僕達が出店のお客さんになって」
「一緒に美味しいもの食べましょう」
「好きなものを買ってね」
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「貴方達はどう思うかしら」
 リビーはご主人が自分の考えに賛成したことを受けて今度はトムとピーターラビットに応えました。
「それでいいかしら」
「うん、僕はいいよ」
「僕もね」
 トムもピーターラビットも賛成しました。
「美味しいもの食べよう」
「今から皆でね」
「わかったわ、じゃあお店の後片付けをしてね」
 そしてとです、リビーは笑顔で応えました。
「それからね」
「うん、美味しいものをだね」
「食べに行きましょう」
 こう言ってでした。 
 皆で出店の後片付けをしてそうしてからでした。 
 美味しいものを食べに行きました、皆で頑張って働いた後に食べるものは猫のリビー達と兎のピーターラビットでは違いました。
 ですがそれでもです、皆でそれぞれ美味しいものを食べました。そうして楽しい想いをしました。


猫のリビーのお話V   完


                 2023・2・26








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