『オズの魔法の谷』




                第五幕  川辺の村

 学校の街は朝ご飯を食べてから出ました、そうしてまた馬車に乗って進む中でトロットは言いました。
「あの街のホテルだけれど」
「変わったホテルだったわね」
 ベッツィが応えます。
「学校の寮みたいな」
「そうだったわね」
「寄宿舎ね」 
 ベッツィは言いました。
「言うなら」
「そうだったわね」
「寄宿学校は通ったことがないけれど」
 それでもと言うベッツィです。
「けれどね」
「快適だったわね」
「ええ、そうだったわね」
「学生さんと先生と研究者の人達以外の人達もいて」
「働いていたわね」
「ホテルでもね」
「学校で働く人達もいるからね」
 ボームさんが言ってきました。
「だからだよ」
「ホテルマンの人達もいて」
「働いているのね」
「そうだよ、そしてね」 
 そうであってというのです。
「街も学校も動いているんだ」
「事務員さんや用務員さんですね」 
 カルロスが言ってきました。
「学校で働いている人達は」
「先生も色々お仕事しますけれど」
 それでもと言うナターシャです。
「授業や生徒のこともありますから」
「学校の細かいお仕事は出来ないですね」
 恵梨香も言います。
「そうですよね」
「それで事務員さんや用務員さんがいますし」
 神宝はそれでと言いました。
「この街でもですね」
「学校は色々な人がいて動きますね」
 ジョージは確かな声で言いました。
「そういうことですね」
「そうだよ、だからホテルで働く人達がいて」
 ボームさんは五人にお話します。
「食堂でも働いている人がいるよ」
「そうですね」
「そうなっていますね」
「他にも色々お仕事ありますね」
「学校は生徒や先生の場所ですけれど」
「その人達だけでは動かないですね」
「どんな場所でも色々な人がいて動くんだよ」 
 そうであるというのです。
「それで学校もだよ」
「色々な人がいますね」
「そうして動いていますね」
「あの街もそうですね」
「学校が集まって出来ているから」
「そうなっていますね」
「そうだよ、お店もあるし警察も軍隊もあったね」 
 そうしたものもというのです。
「街には欠かせない人達もいるよ」
「そうだね、生徒や先生だけで出来ることはね」 
 オジョも言います。
「限られているからね」
「どうしてもね」
「それでだね」
「そう、皆いて」
「それでだね」
「動いていてね」
「学校はね、あの街もそうで」
 そうであってというのです。
「色々な人がいるね」
「そうだよ。確かに学生さんや先生が凄く多いけれど」
「そうした人達だけじゃない」
「覚えておいてね」
「わかったよ」
 オジョはボームさんの言葉に頷きました。
「よくね」
「そういえば給食もあったね」
 トトが言ってきました。
「朝昼晩の何処かで出ていたね」
「ええ、食堂もあってね」 
 ドロシーが答えます。
「それでね」
「給食も出るね」
「給食は欠かせないでしょ」
「学校にはね」
「それでね」
「ちゃんと出るね」
「皆食べているわ」
 学校の皆がというのです。
「ちゃんとね」
「それで食堂もあるから」
「皆いつもね」
 街の人達特に生徒さん達はというのです。
「楽しくお腹一杯食べているわ」
「給食を食べてだね」
「しかも食堂でも食べられるのよ」
「食べるのに困らないね」
「皆しっかり勉強してスポーツもしているから」
 だからだというのです。
「それでね」
「沢山食べないと駄目でね」
「食べているんだね」
「朝と夜は寮で食べて」
 そうしてというのです。
「それでね」
「お昼は給食と食堂だね」
「食堂は何時でも行けるのよ」
 そうだというのです。
「学校にいる間はね」
「何時でも開いていてだね」
「そうだよ、そしてね」 
 そうであってというのです。
「お腹一杯食べていて」
「しっかり勉強してだね」
「スポーツもしているのよ」
「毎日だね」
「そう、毎日ね」
 まさにというのです。
「そうしているのよ」
「それはいいことだね」
「私もそう思うわ、それでね」
 ドロシーはここで話題を変えて言いました。
「今度は村に行くわ」
「そうだよね」
「お昼は馬車の中で食べて」
 そうしてというのです。
「お昼過ぎにね」
「その村に着くね」
「そうなるわ」
 そうだというのです。
「多分ね」
「そうなんだね」
「川辺の村よ」
「ああ、あそこだね」 
 トトは川辺の村と聞いてこう返しました。
「あそこに行くんだね」
「ええ、そうよ」
 そうだというのです。
「今度行くのはね」
「それはいいね」
「いいところでしょ」
「うん、僕あの村も大好きだよ」
「それでね」
 ドロシーはさらに言います。
「お昼はね」
「馬車の中で食べるって言ったね」
「ええ、今ね」
「それで何を食べようか」
「それはお昼に考えましょう」
 これがドロシーの返事でした。
「その時にね」
「テーブルかけから出すね」
「そうするわ」
「いや、あのテーブルかけいいよね」 
 トトはにこりと笑って言いました。
「拡げて食べたいもの言えばね」
「出るでしょ」
「どんなお料理でもね」
「今は私とトロットとベッツィが持ってるけれど」
 それでというのです。
「誰が出してもね」
「いいね」
「そう、誰が出すかもね」
 テーブルかけをというのです。
「決めてね」
「何を出して食べるのかもだね」
「そのことも決めて」 
 そうしてというのです。
「そうしてね」
「楽しくだね」
「食べましょう」
 笑顔でお話してお昼までは周りの景色を楽しむことにしました、馬車の中から透き通った三百六十度の景色が見えますが。
 カルロスは既にギリキンに入っていて紫の森の中を進む中でこんなことを言いました。
「やっぱりギリキンはこの色だね」
「紫だね」
「はい、そうですよね」
 キャプテンに応えます。
「何といいましても」
「うん、この国に来たら」
「一面紫で」
「ギリキンに来たって思えるね」
「そうですね」
 こう言うのでした。
「これがいいですね」
「わしもそう思うよ」
「マンチキンは青で」
 東のこの国はというのです。
「カドリングは赤で」
「南のね」
「西のウィンキーは黄色で」
「そしてエメラルドの都は緑だよ」
「それぞれの色がありますね」
「そう、そして」
 キャプテンはさらにお話します。
「五つの国の中にさらにね」
「色々な国がありますね」
「それぞれ個性があるね」
「そうですよね」
「暮らしている人達も」
 その人達もというのです。
「それぞれだね」
「多彩ですね」
「多様多彩だね」
 キャプテンは笑顔で言いました。
「そうであっていいんだよ」
「オズの国は」
「そう、むしろね」
 キャプテンはこうも言いました。
「一つだけだと」
「オズの国じゃないですね」
「元々五つの国から成り立って出来たからね」
 オズの国はというのです。
「そしてね」
「そうであってですね」
「そう、そして」
 さらにお話するのでした。
「小さな国が本当にね」
「オズの国には多いですね」
「このギリキンにも」
 今自分達がいる紫の国でもというのです。
「イックスやローランドにハイランドにね」
「メリーランドとですね」
「他にも色々な国があるからね」
「多彩で多様ですね」
「わしなんてね」
 ここでキャプテンはこう言いました。
「この通り片足だよ」
「義足ですね」
「それが個性ですね」
「そう、そしてね」  
 さらにお話します。
「認めてもらっているよ」
「オズの国の皆に」
「実は昔片足で」
 片足が義足でというのです。
「外の世界ではどうかという人もいるよ」
「障害ですね」
「うん、これはね」
 どうにもというのです。
「どうかとね」
「片足だと動きにくいので」
「やっぱり両足の方がいいからね」
「動きやすいですね」
「そうだからね」
「外の世界では言われることもあったんですね」
「そうだったよ」 
 これがというのです。
「それで嫌な思いもしてきたよ」
「個性を認めない人もいましたね」
「うん、これがね」
「よくあるのは」
 カルロスは考えるお顔になって言いました。
「お肌の色ですね」
「人種だね」
「僕達の学校世界中から人が集まるんです」
 八条学園はというのです。
「それで僕達もです」
「それぞれの国だね」
「僕はブラジル人で」
「僕は中国人です」
「私は日本人です」
「僕はアメリカ人です」
「私はロシア人です」
 それぞれお話します。
「五人共です」
「人種も違います」
「髪の毛や目の色も」
「それぞれ違います」
「民族も」
「そうだね、けれど同じ人間として」
 ボームさんが応えました。
「性格や能力はどうかな」
「これが大差ないです」
 カルロスはすぐに答えました。
「一部の人から言われているのと違い」
「そうだね」
「はい、本人の努力次第で」
 それでというのです。
「変わります」
「そうだね」
「どんな国にも立派な人いい人がいます」
「そうだよ、そうしたものなんだよ」
 ボームさんは確かな声で言いました。
「オズの国でもそうだよ」
「色々な人がいますね」
「お肌や髪の毛や目の色はね」
「それぞれで種族だって違いますね」
「ほら、つぎはぎ娘なんか」
 彼女はといいますと。
「ぬいぐるみの身体だね」
「その身体が大好きですね」
「この世に二つとないって言ってるね」
「最高の身体だって」
「彼女も個性でね」
 その身体もというのです。
「そのことを認めたら自分もね」
「個性が認められますね」
「そうだよ」
 そうなるというのです。
「その時はね」
「そうですね」
「そしてね」 
 そうであってというのです。
「オズの国はそうした国だから」
「色々な国や人がいて」
「楽しく暮らせているんだよ」
「そういうことですね」
「その通りね、そして」
 ここでドロシーが言ってきました。
「今ベッツィとトロットとお話したけれど」
「何のお話ですか?」
「お昼ご飯のことよ」
 カルロスににこりと笑って答えました。
「私がテーブルかけを出すことになったから」
「そうですか」
「そしてね」 
 そうであってというのです。
「出すのはメインはサンドイッチよ」
「サンドイッチですか」
「卵やハム、ツナや野菜やカツやハンバーグを出して」
 そうしたサンドイッチをというのです。
「皆それぞれ好きなものをね」
「出せばいいですね」
「ええ、皆サンドイッチ好きでしょ」
 この食べものをというのです。
「手軽に食べられるしお昼にお外で食べるとなると」
「最適ですね」
「ええ、サンドイッチはね」 
 この食べものはというのです。
「だからね」
「メインにされましたね」
「そして」
 それでというのです。
「皆それぞれね」
「好きなものを出していいですね」
「そうしてね」
 笑顔で言うのでした。
「食べましょう」
「わかったわ」
 こうお話してでした。
 皆で楽しくお昼となりました、実際にメインはサンドイッチで皆それぞれ好きなものも注文してでした。
 馬車の中で食べます、そしてハンクが人参を食べ終わってからそのうえで皆に対して言ってきました。
「あと少しでだね」
「ええ、村が見えるわね」
 ドロシーが応えました。
「そうなるわね」
「そうだよね」
「意外とね」
 それこそというのです。
「早く見えてきたわね」
「思ったよりもだね」
「ハンクが頑張ってくれたのね」
 ドロシーはにこりと笑って言いました。
「本当にね」
「そう言ってくれて嬉しいよ」
「有り難う、けれどハンクってどうもね」
「どうしたのかな」
「旅に行く度に足が速くなっているわね」 
 こう言うのでした。
「どうも」
「そうかな」
「ええ、どうしてかしら」
「ううん、どうしてかな」
 ハンクは首を傾げさせて応えました。
「それは」
「旅慣れじゃないかしら」
 トロットが言ってきました。
「ほら、同じ道でも最初に通るのと何度も通るのじゃね」
「勝手が違うわね」
 ベッツィが応えました。
「言われてみれば」
「そうよね」
「何度も歩いていると」
 その道をというのです。
「その道に慣れて」
「すいすい進める様になるわ」
「最初に進む道は慣れていないし」
「何処に何があるかもわからなくて」
「どうしてもね」
 それがというのです。
「進みしてもね」
「遅くなるわね」
「だからね」
 それでというのです。
「ハンクもよ」
「この道は何度も歩いているから」
「速いのよ」
「成程ね」
 ドロシーは二人のお話を聞いて頷きました。
「そういうことね」
「ええ、それでね」
 トロットはドロシーに確かな声でお話しました。
「ハンクも速いのよ」
「旅慣れしてきているのね」
「そう、そして」 
 それでというのです。
「今回もね」
「思ったより速く着いてくれたのね」
「私達だってそうでしょ」
 トロットはドロシーに自分達もとお話しました。
「何度も同じ道を歩いているとね」
「その道を速く進める様になるわね」
「最初の道はどうしてもね」
 これがというのです。
「無意識に警戒して」
「足を進めるにしても」
「ちょっとね」
「遅くなるわね」
「そうなるから」
 だからだというのです。
「それこそね」
「誰でもよね」
「経験を積むとね」
 そうすると、というのです。
「何度も歩くと」
「その道を知って」
「それでね」
 そうであってというのです。
「警戒もしなくなって」
「進めるのね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「自然とね」
「成程ね」
「経験ね」
「大切なのは」
「それでハンクも足が速くなったのよ」
 そうだというのです。
「この道を何度も歩いてきたから」
「そういうことね」
「そうだね、じゃあ村に着いたら」 
 ハンクはそれならと言いました。
「あの村でもだね」
「ええ、あの村では一泊の予定だし」
 それでというのです。
「ゆっくり楽しみましょう」
「そうしようね」
 ハンクはドロシーのお話に笑顔で応えました、そうして予定より速くその村に入りましたがその村はといいますと。
 川を挟んで左右に分かれていて両岸に船着き場があります、人々はその川を小舟で行き来していまして。
 村の左右どちらにも細かく川や水路が流れています、カルロスはその村を見てこんなことを言いました。
「水の村みたいだね」
「そうね」
 恵梨香はカルロスのその言葉に頷きました。
「この村は」
「川と水路でね」 
 この二つでと言うジョージです。
「小舟も行き来していて」
「橋も沢山あって」
 神宝は村の小川や水路にかけられている多くの橋を見ています。
「まさにだね」
「水の村ね」 
 ナターシャは微笑んで言いました。
「この村は」
「そうだね、お水の中に畑もあってね」 
 カルロスはそれ等を見つつ言います。
「凄くね」
「奇麗だね」
「いい村だね」
「のどかでいて奇麗で」
「清潔な感じで」
「とてもいい村だよ、それと」
 木造の昔ながらの雰囲気の水車も目立つ村の中を見つつお話します。
「人もね」
「静かでね」
「いい雰囲気だね」
「この村にずっといたくなるわね」
「そんな風に思えるね」
「奇麗で静かでのどかで」
「そうでしょ、ここはそうした村なの」
 ドロシーも言ってきます。
「だからね」
「ここで一泊することにされたんですね」
「そうよ」
 カルロスににこりと笑って答えました。
「本当にいい村だから」
「この村もですね」
「そう、この村もね」
 まさにというのです。
「凄くいい村だから」
「そうされますね」
「そう、そしてね」 
 それでというのです。
「晩ご飯まで村の中を見回って」
「そうしてですね」
「夜は村の食堂でいただくわ」 
 そうするというのです。
「温泉に入ってからね」
「この村にも温泉があるんですね」
「そうよ」
 その通りだというのです。
「とてもいい温泉がね」
「オズの国って温泉多いよね」
 オジョが言ってきました。
「もう何かとね」
「村にはあるわね」
「うん、街にもね」
 こうドロシーに答えました。
「あるわね」
「そして楽しめるね」
「それでこの村でもね」
「温泉があるね」
「そうよ、夜はね」
「晩ご飯は食堂で食べて」
「温泉も楽しむわよ」
 こちらもというのです。
「いいわね」
「それじゃあね」
「舟遊びしましょう」
 トロットは笑顔で言いました。
「晩ご飯までにね」
「いいわね」
 ベッツィはトロットのその言葉に頷きました。
「村を見回ってね」
「それでね」
 それと共にというのです。
「舟遊びもしましょう」
「村の人達も楽しんでいるし」
「舟遊びか」
 キャプテンは二人のお話を聞いて目を細めさせました。
「わしも好きだよ」
「そうよね」
「キャプテンさん船乗りだしね」
「舟遊び好きよね」
「昔からね」
「では楽しもう」
「ボートもいいものだね」
 ボームさんも笑顔で言います。
「ただ乗っているだけでもね」
「いいんだよね」
 トトも言います。
「何でもない様で」
「鯉で進んでいるだけでもね」
「だからだね」
「そう、村の中を見回って」 
 そうして楽しんでというのです。
「そのうえでね」
「舟遊びもしよう」
「そうしよう」
「泳いでいる人もいるね」 
 ハンクは川のその人達を見ました。
「それも楽しく」
「そうよ、この村の人達はお仕事と水遊びが大好きなの」
 ドロシーはハンクに答えました。
「それでなのよ」
「水泳もしているんだね」
「そうなのよ」
「それもとても上手な人ばかりだね」
「いつも泳いでいるから」
 だからだというのです。
「本当にね」
「水泳も上手だね」
「舟遊びをしたい人はそちらを楽しんで」
 そしてと言うドロシーでした。
「泳ぎたい人はね」
「泳ぐんだね」
「そうしてね、じゃあ皆でね」
「村の中を見回って」
「遊びもして楽しみましょう」
 こう言って実際にでした。
 皆は村の中を見回ってそのうえで水遊びも楽しみました、今皆はそれぞれボートに乗っていまして。
 ドロシーはトトと一緒に乗りつつ隣のボートに乗っているカルロス達五人に言いました。ベッツイとトロットとハンク、オジョとキャプテンとボームさんもそれぞれ乗っています。
「このボートは絶対に転覆したり沈んだりしないのよ」
「オズの国のボートだからですか」
「それで、ですか」
「転覆しないんですね」
「そして沈まないんですね」
「そうしたボートですね」
「だから安全なのよ」 
 そうだというのです。
「いいボートでしょ」
「はい、安心できます」
「転覆も沈みもしないなら」
「安心して乗れます」
「それで舟遊びを楽しめます」
「いいボートですね」
「そうでしょ、だからね」
 ドロシーは紅茶が入ったカップも出して言います。
「ティータイムも楽しめるのよ」
「丁度三時ですね」
「いい時間ですね」
「それじゃあですね」
「私達もですね」
「ティータイム楽しめますね」
「舟遊びをしながらね」
 そのうえでというのです。
「出来るわ」
「テーブルかけで出せるしね」
 ドロシーと同じボートに乗っているトトが尻尾を振って言ってきました。
「だからいいね」
「そうよ、それでね」
 そのうえでというのです。
「セットも出すから」
「お菓子もね」
「それで皆でね」
「お茶とお菓子を楽しもう」
「川の上でね」
「いつも楽しんでいるティータイムだけれど」
 トロットも紅茶を出します、セットを皆のボートにそれぞれ魔法と科学を使った自分で動くトレイに乗せて運んでいます。
「舟遊びをしながらだと」
「また違うのよね」
「そうよね」
「ドロシーもいいこと考えるわね」
「流石よね」
「オズの国きっての冒険家だけはあるわね」
「冒険をしているとね」
 ドロシーはそうしているとお話しました。
「やっぱりね」
「色々な経験をして」
「いいことも知っていって」
「そして考えつく様になるわね」
「沢山のいいことを」
「そうなの。アイディアもね」
 それもというのです。
「経験から出るわね」
「知識や教養とか」
「そうしたものからね」
「知っていないと」
 自分がというのです。
「ちょっとね」
「出ないわよね」
「アイディアは」
「閃くにもね」
「本当に知識ね」
「経験あってこそね」
「本を読むなり見て回って」
 そうしたこともしてというのです。
「色々自分の中に入るから」
「自分の中にないとですか」
 カルロスはドロシーのお話を聞いて言いました。
「思い浮かばないですか」
「そうよ、やっぱりね」
「アイディアは」
「閃きともいうけれど」
「知っているものの中から出るんですね」
「そうしたものよ」
「だったら」 
 カルロスはドロシーのそのお話を聞いてこうも言いました。
「エジソンさんの閃きも」
「そう、あの人が知っていることからよ」
「出ていますね」
「誰でも知らないとね」
 そうでないと、というのです。
「閃かないのよ」
「そうですか」
「そして」
 そうであってというのです。
「私も色々冒険して」
「それで、ですね」
「アイディアが出る様になったのよ」
「そうなったんですね」
「だから貴方達もね」 
 カルロスだけでなく五人全員にお話します。
「色々経験してね」
「わかりました」
「そうしていきます」
「本も読んでいきます」
「色々な場所も見聞きしていきます」
「そうしていきます」
 五人はドロシーに答えました、そしてティータイムの後は水着に着替えて川の中で泳ぎもしてです。
 晩ご飯となりました、この日の晩ご飯はといいますと。
「ラザニアですね」
「それに鮭のカルパッチョですか」
「鯉のアクアパッツァもあって」
「村のお野菜を茹でたものにですね」
「お魚の燻製や川海老のフライもありますね」
「ええ、川の幸が多いでしょ」
 ドロシーはカルロス達五人に笑顔でお話します。
「川の幸のパエリアもあるし」
「オリーブオイル使ったお料理多いですね」
「大蒜と」
「それとトマトですね」
「そうした組み合わせで」
「凄く美味しそうです」
「後でスパゲティも来るわ」
 このお料理もというのです。
「川の烏賊の墨を使った」
「イカ墨のスパゲティですね」
「そちらもね、そちらもね」
「食べるといいですね」
「そうしてね」 
 カルロスににこりと笑ってお話します。
「ふんだんにね」
「それじゃあね」
 トトも笑顔で言います。
「いただくね」
「ええ、そうしてね」
「今からね」
「皆で食べましょう」
 こうお話してでした。
 皆でいただきますをしてから楽しく食べます、皆それぞれ川の幸を中心としたお料理を満喫します。その中で。
 ふとです、オジョがドロシーに尋ねました。
「この村苺畑多いね」
「ええ、それでデザートはね」
 ドロシーはすぐに答えました。
「わかるわね」
「うん、苺を使ったものだね」
「苺のタルトなのよ」
「それもいいね」
「それも楽しんでね」
 子供用の白ワインを飲みつつお話します。
「オジョも」
「そうさせてもらうね」
 オジョはラザニアを食べつつ応えました。
「是非ね」
「そうさせてもらうよ」
「それでだけれど」
 ドロシーはさらにお話します。
「お食事の後はお風呂だけれど」
「温泉だね」
「露天風呂なのよ」
「ああ、露天の温泉なんだ」
「だからね」
 それでというのです。
「今は夜だから」
「それでだね」
「お月様を見ながら」
 今皆がいる食堂の窓から夜空を見ます、すると凄く奇麗な黄色い満月が見えます。
「そのうえでね」
「お風呂に入るんだね」
「そうなるわ」
「それもいいね」
「だからね」
 それでというのです。
「お風呂もね」
「楽しめばいいね」
「そうよ、そして今はね」
「このご馳走を楽しむんだね」
「そうしてね」
 カルパッチョを食べつつお話します。
「是非ね」
「お風呂もね」
「いいでしょ」
「うん、ただ昔ドロシーは」
 オジョはドロシーに言いました。
「昔はお風呂は」
「嫌いじゃなかったけれど」
 それでもと答えるドロシーでした。
「今程はね」
「好きじゃなかったね」
「そうだったわ」
「それが好きになったね」
「色々なものが好きになったの」
 そうだというのです。
「私もね」
「オズの国にいて」
「色々な楽しみを知ったわ」
「そうなったね」
「思えばカンサスにいた頃は」
 その頃を思い出すとです。
「楽しみ、趣味は」
「僕と遊ぶ位だったかな」
 トトが言ってきました。
「それこそ」
「そうだったわね」
「それが変わってね」
「オズの国に来てから」
「冒険に読書にね」
「野球、水泳、陸上競技、バスケットボールに」
 それにというのです。
「トランプにね」
「おはじきとか使った遊びにチェスに」
「お食事だってそうだしね」
「お風呂もね。本当に増えたわ」
 ドロシーは笑顔で言いました。
「趣味が。けれど貴方と遊ぶのは」
「変わらないね」
「ええ、趣味よ」
 そうだというのです。
「今もね」
「それは変わらないね」
「ずっとね」 
「そのことが嬉しいよ」
 トトはドロシーの横の席で尻尾を振りつつ応えました。
「僕もね」
「そうなのね」
「凄くね」 
 こう言うのでした。
「そうだよ」
「そうだと嬉しいわ、じゃあこれからもね」
 まさにと言うドロシーです。
「宜しくね」
「一緒に遊ぼうね」
「ずっとね」
「お風呂も入ろう」
「ええ、一緒にね」
 温泉のお話もします、そうしてです。
 皆でデザートを食べてそれからお風呂にも入ります、お風呂を入った後でボームさんはしみじみと言いました。
「いや、お風呂に入ると違うね」
「気持ちいいですね」
「うん、身体も奇麗になってね」
 一緒に入っていたカルロスに言います、男の人は男湯女の人は女湯に入ったことは言うまでもありません。
「それで心もね」
「奇麗になりますね」
「しかも外の世界だと」
 こちらではといいますと。
「身体にもいいしね」
「身体を温めてですね」
「お薬にもなってですね」
「神経痛や腰痛やリウマチにもいいんだよ」
 そうだというのです。
「お風呂はね」
「そうですね」
「そしてね」
 それでというのです。
「オズの世界でもね」
「身体にいいんですね」
「お風呂に入ると」 
 そうすると、というのです。
「余計に調子がよくなるんだよ」
「身体と心の調子が」
「そうなるからね」
 だからというのです。
「凄くね」
「いいですね」
「そうだよ」
 こうお話します。
「オズの国でもね」
「そうなんですね」
「だから私もだよ」
 ボームさんもというのです。
「毎日だよ」
「お風呂に入っていますね」
「温泉もね」 
 こちらもというのです。
「楽しくね」
「入っていますね」
「今日みたいにね。じゃあ後は」
「お風呂も入りましたね」
「寝よう」
 そうしようというのです。
「そうしよう」
「わかりました、あとオズの国って早寝早起きですね」
 カルロスはこのことも言いました。
「皆そうですね」
「九時には寝て四時半には起きるね」
「そうですね」
「日の出と一緒にね」
 それと共にというのです。
「起きるね」
「早寝早起きですね」
「早寝早起きだよ」
 オジョもいて言ってきます。
「いいことはね」
「外の世界でも言われますけれど」
「オズの国では皆だよ」
「寝る人は皆早寝早起きですね」
「そう、けれどね」
 それでもというのだ。
「夜行性の生きものもいるから」
「そうした生きものは夜に動きますね」
「そう、けれど彼等もね」
 夜に生きる生きもの達もというのです。
「同じだよ」
「早寝早起きですか」
「夜の中でね」
「お昼に早寝早起きとですね」
「夜の早寝早起きがあるんだよ」
「そうなんですね」
「そのこともわかるよ」
 オジョは微笑んで言いました。
「旅をしているとね」
「そうなりますか」
「そうだよ、じゃあこれからもね」
「旅をしていくことですね」
「そうしようね」
「わかりました」
 カルロスも他の子達も頷きました、そうして夜はぐっすりと寝て日の出と共に起きて朝ご飯を食べてまた出発するのでした。








▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る