『オズの魔法の谷』
第三幕 魔法の谷に向かって
いよいよ出発の準備が整いました、するとボームさんは旅に参加する人達に穏やかな笑顔でお話しました。
「では馬車も用意出来たし」
「それに乗って行きましょう」
「そうしようね」
ドロシーに笑顔で応えて言います。
「これからね」
「皆で乗ってね」
「幌の中に入って」
馬車のというのです。
「それでその中でね」
「旅を楽しみましょう」
「そうしようね」
「旅の間ね」
ドロシーは微笑んでお話しました。
「景色を楽しんで途中着く街や村もね」
「観光しよう」
「そうすればいいわね」
「最近ヘリコプターや船や鉄道での旅が多かったね」
「戦車や潜水艦や飛行船もあったわ」
「そうしたものでの旅もいいけれど」
それでもというのです。
「時にはのどかにね」
「歩いたり馬車での旅もいいわね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「今回はね」
「馬車でゆっくりとね」
「旅をしよう」
「そうしましょう」
こうお話してでした。
皆で馬車の中に旅道具を入れてそのうえでいざ出発となりました、馬車は宮殿の正門のすぐ傍に置かれていますが。
その正門のところにオズマが皆と一緒に集まって見送りに来て言ってきました。
「楽しんできてね」
「ええ、そうさせてもらうわ」
ドロシーは笑顔で応えました。
「是非ね」
「いつも鏡で状況を確認するし」
「連絡もしてくれるわね」
「そうさせてもらうわ」
笑顔で言うのでした。
「だから何かあったらね」
「すぐに来てくれるわね」
「魔法と科学の道具を使ってね」
そうしてというのです。
「そうさせてもらうわ」
「そうしてくれるわね」
「僕達は宮殿にいるから」
それでと言うかかしです。
「何かあったらすぐに行けるよ」
「だから安心してね」
樵も言います。
「すぐに行くから」
「今のオズの国は安全だから大変なことはないと思うけれど」
それでもと言う臆病ライオンです。
「僕達がいるからね」
「ただここから魔法の谷までは遠いから」
腹ペコタイガーはこのことをお話しました。
「色々楽しんでね」
「途中色々な街や村に立ち寄るのよね」
ビリーナは確かな声で言いました。
「だったらその街や村も楽しんできてね」
「鉄道やヘリコプターなら一気に行くけれどね」
つぎはぎ娘は今も跳ねています、そのうえでの言葉です。
「馬車なら違うしね」
「馬車もまたいいものだよ」
魔法使いは自分が乗った時のことを思い出しつつお話します。
「楽しんできてね」
「さて、どんな旅か」
木挽きの馬は目をにこりとさせて言いました。
「帰ったら詳しく聞かせてね」
「人の旅のお話もいいものよ」
エリカはこう言いました。
「じゃあ自分も行こうと思ってね」
「だから私聞いたらすぐに行くわ」
ガラスの猫は自分のお話をしました。
「それならってなってね」
「旅はーーいいものーーです」
チクタクもにこりと笑っています。
「私もーーまたのーー機会にーー行きます」
「さてどんな旅になるか」
モジャボロも笑っています。
「今から楽しみだね」
「その楽しみを胸にです」
弟さんが続きました。
「出発しようね」
「はじまりがよければこんな気分がいいことはないですね」
ジュリアも言います。
「まことに」
「その通りだよ、それが最後まで続く様に」
教授はまさにと言いました。
「皆で一緒に進んでいけばいいのだよ」
「そう、だからね」
それでと言うオズマでした。
「今は皆を笑顔で見送らせてもらうわ」
「その見送りが嬉しいわ」
トロットは満面の笑顔で応えました。
「本当にね」
「じゃあ笑顔で出発させてもらうわ」
ベッツィも言います。
「これからね」
「それで馬車を轢くのはハンクだよね」
トトはハンクに尋ねました。
「そうだね」
「うん、けれど魔法の馬車でとても軽くてね」
ハンクはトトに応えて言いました。
「轢いても全然辛くないよ」
「君一人でもだね」
「全くね」
「あの馬車は安定して進めるよ」
キャプテンも馬車のお話をします。
「ハンクが普段歩く速さでハンクが歩くだけね」
「ロバの歩く速さだと結構以上だね」
オジョはキャプテンのお話を聞いて思いました。
「ならそれなりに速く進めるね」
「ゆっくりしながらもね、じゃあ乗りましょう」
ドロシーは旅に参加する皆に言いました。
「そうしましょう」
「うん、では出発しよう」
ボームさんも言ってでした。
そのうえで皆オズマ達と笑顔で手を振り合って一時のお別れの挨拶をしてそのうえで馬車に乗り込みます。ハンクが轢いてでした。
馬車は宮殿を出ました、するとです。
「幌の中から景色が見えるね」
「そうだね」
「幌が透明になって」
「外の景色が見えるよ」
「お空も地面も」
「そうよ、この馬車もオズの国の科学と魔法で外が見えるのよ」
ドロシーは早速幌の中から景色を楽しむカルロス達五人にお話しました。
「三百六十度ね」
「前も横も」
「後ろもですね」
「上も地面も」
「全部見えますね」
「宙に浮かんでいるみたいです」
「そうね、だからね」
それでと言うドロシーです。
「今回もこの見方でね」
「景色を楽しみますね」
「そうしていいですね」
「馬車に乗って」
「そのうえで、ですね」
「旅をしていきますね」
「そうしていくわ」
こうお話してです、ドロシーはエメラルドの都の緑に輝く眩しい街並みを眺めつつついつい微笑みました。
そしてです、五人に尋ねました。
「乗り心地はどうかしら」
「快適ですね」
まずはカルロスが応えました。
「下がふかふわで」
「この上で気持ちよく寝られそうです」
ジョージも言います。
「寝転がったら」
「馬車は木製なんで下が固いものですが」
それでもという神宝です。
「この馬車の中は違いますね」
「ですから乗り心地は快適です」
恵梨香はにこにことして言いました。
「本当に」
「そのうえで景色を楽しめますから」
だかだというナターシャです。
「最高です」
「そう言ってくれるのね、ではね」
ドロシーは笑顔で答える五人に自分も笑顔で返しました。
「楽しんでいきましょう」
「わかりました」
「そうしていきましょう」
「今回の旅も」
「何かとです」
「そうしていきましょう」
「都にいても楽しいけれど」
オズの国にいるとです。
「旅をしてもよ」
「そうですね、いつもです」
カルロスはドロシーに笑顔で応えました。
「オズの国の旅は楽しませてもらっています」
「そうね、だからね」
それでというのです。
「皆で魔法の谷に行きましょう」
「この馬車に乗って」
「そうしてね、それでね」
「それで?」
「お昼には最初の休憩地の村に着くから」
それでというのです。
「その村でお昼を頂きましょう」
「お昼ご飯ですね」
「いいピストロがあるのよ」
その村にはというのです。
「だからね」
「そのピストロでお昼ですね」
「そう、ポトフが美味しいのよ」
そのピストロではというのです。
「オムレツがね」
「へえ、そうなんだ」
オジョはそのお話を聞いて笑顔で言いました。
「それは楽しみだね」
「そうでしょ、パンもジャムも美味しいから」
そうしたものもというのです。
「いいわよ」
「そうなんだね」
「デザートは果物がね」
「美味しいんだね」
「それで飲みものはワインよ」
それだというのです。
「こちらもね」
「美味しいんだね」
「特にチーズが」
この食べものがというのです。
「美味しいのよ」
「何かと美味しいんだね」
「そのピストロはね」
「そちらも楽しみだね」
実際にそう感じるオジョでした、そしてです。
馬車は都を出ました、そして都の中を進んでいきます。
緑の平地を黄色い煉瓦の道を先に進んでいきますがボームさんは御者の席から馬車を轢くハンクに尋ねました。
「気分はどうかな」
「快適だよ」
ハンクはにこにことして応えました。
「凄くね」
「それは何よりだよ」
「本当に軽くて」
馬車はというのです。
「もう何も付いていないみたいにね」
「進めるんだね」
「そうだよ」
こう答えるのでした。
「この馬車はね」
「これだけ大きかったら」
それならと言うボームさんでした。
「流石にね」
「轢くのが大変だね」
「そうだけれどね」
「オズの国の科学と魔法が使われているから」
それでとです、ハンクは答えました。
「物凄く軽いんだ」
「そうなっているね」
「だからね」
それでというのです。
「気分よく進めるよ、それにね」
「それに?」
「外の世界では馬車を轢くと」
その時はというのです。
「速く進む様に鞭を使うね」
「乗馬でもそうだね」
「うん、けれどオズの国ではね」
「鞭は使わないね」
「拍車もね」
こちらもというのです。
「このこともね」
「いいことだね」
「僕達にとってはね」
「そういうの全くないね」
トトが幌の中から言ってきました。
「確かにね」
「オズの国ではそうだね」
「そう、そして」
そうであってというのです。
「さらにね」
「さらに?」
「こうしてお仕事をすると」
トトはハンクにさらに言いました。
「皆褒めてくれるね」
「そうそう、よくやったとかね」
「頑張ってるとか言ってくれて」
「皆褒めてくれるんだよね」
ハンクはトトにお話しました。
「このこともだよ」
「嬉しいね」
「凄くね」
そうだというのです。
「本当に」
「そうだよね」
「それで村に着いたらね」
そうしたらというのです。
「僕は馬草をだよ」
「頂くね」
「あそこの馬草凄く美味しいから」
だからだというのです。
「楽しみだよ、人参もね」
「そちらも美味しいね」
「だからね」
それでというのです。
「楽しみにしながら」
「今は先を進んでいるね」
「そうしているよ」
こう言うのでした。
「本当に」
「そうだね、僕もね」
「村のお食事に期待しているね」
「さっきドロシーが言ったけれど」
「ポトフやパンだね」
「あとソーセージやハムもね」
そうしたものもというのです。
「美味しいから」
「楽しみにしているんだね」
「そうなんだ」
「私はあの村のお野菜好きなのよね」
ベッツィはそうでした。
「焼いてお料理して」
「それがまた美味しいのよね」
トロットが応えます。
「ズッキーニも蕪もね」
「凄くね、だからね」
それでというのです。
「お昼が楽しみね」
「本当にね」
「それと」
ベッツィはさらに言いました。
「果物もいいのよね」
「葡萄が特にね」
「その葡萄を使って」
「ワインも造っていて」
「そのワインもね」
「いいのよね」
「そうなのよね」
二人で笑顔でお話します。
「だからね」
「私達も楽しみよ」
「凄くね」
「チーズなんかもね」
「そう、チーズは」
それはといいますと。
「カマンベールがいいわ」
「あの村のチーズはね」
「そのチーズも食べましょう」
「ワインを飲みながらね」
「ははは、魔法の谷でチーズを楽しむつもりだったけれど」
キャプテンは二人の女の子のお話を聞いて言いました。
「あの村でも楽しむか」
「ワインもだね」
「勿論だよ」
オジョに答えます。
「そちらもね」
「最高の組み合わせの一つだから」
「チーズとワインはね」
その二つはというのです。
「だからね」
「それでだね」
「是非ね」
まさにというのです。
「チーズも食べて」
「ポトフ以外にも」
「ワインも飲むよ」
「そうするね」
「わしも楽しみだよ」
「そうだよね、僕もね」
オジョもというのです。
「子供用のアルコールのないワインをね」
「飲むね」
「そうするよ」
こう言うのでした。
「是非ね」
「じゃあ一緒に飲もう」
「そうしようね」
「オムレツも食べて」
「そうそう、オムレツもだよ」
キャプテンはまさにと応えました。
「忘れてはいけないよ」
「あの村はオムレツも美味しいからね」
「だからだよ」
そうであるからだというのです。
「本当にね」
「食べようね」
「オムレツもね」
「オムレツは基本ですよね」
カルロスは何と言ってもと言いました。
「やっぱり」
「ええ、フランス料理ならね」
ドロシーはそれならと応えました。
「ポトフとオムレツはね」
「基本ですね」
「そうよ」
「やっぱり外せないですね」
「そしてそのお店はね」
そちらはというのです。
「両方共ね」
「美味しいですね」
「そうなのよ」
にこりと笑ってお話します。
「これがね」
「だからいいんですね」
「そうよ、あとね」
「あと?」
「景色がとても奇麗な村なの」
その村はというのです。
「草花も畑もね」
「どれもですか」
「凄く絵になる」
そうしたというのです。
「素敵な村よ」
「田園ですね」
「そう、絵になるね」
そうしたというのです。
「田園よ」
「そうした村なので」
「だからね」
それでというのです。
「そちらもね」
「楽しめますね」
「一時の滞在だけれど」
それでもというのです。
「凄くね」
「それじゃあ」
「ええ、最初はね」
「その村に行きますね」
「そうしましょう」
こうお話してでした。
皆は馬車でその村に向かい丁度お昼前に着きました、すぐにそのピストロの前に馬車を停めてでした。
お店に入ります、するとお店のおかみさん三十代半ば位で長い蜂蜜色の長い髪の毛と青い目がとても奇麗なその人が席に案内してくれて注文を受けてくれまして。
すぐに恰幅のいい顔の下半分が濃い茶色のお髭だらけのご主人がすぐにおかみさんが受けたメニューを持って来てくれました、そのメニューはといいますと。
「ポトフにオムレツ」
「ソーセージにハムの盛り合わせにね」
ベッツィとトロットがお話します。
「お野菜の炒めもの」
「そしてチーズ」
「パンもあって」
「デザートはフルーツね」
「林檎や洋梨やオレンジがあって」
「葡萄もね」
「そして飲みものに」
そちらはといいますと。
「ワイン」
「赤ワインも白ワインもあるわね」
「凄くいいわね」
「見ているだけでうっとりするわ」
「王宮にずっといると」
ここでボームさんが言います。
「どうもね」
「お食事が豪勢でね」
「立派なものになるわ」
「本当に美味しいけれど」
「こうしたお料理もいいのよね」
「そう、旅に出るとだよ」
キャプテンも笑顔で言います。
「そこのお料理を楽しめるからね」
「そのこともいいことだよね」
オジョが応えました。
「本当に」
「全くだよ、さてまずはね」
キャプテンはパンを手に取って言いました。
「パンにジャムをたっぷりと塗って」
「食べるんだね」
「そうするよ」
「いいね、じゃあ僕はね」
オジョもパンを手にして言います。
「バターを塗って」
「パンを食べるね」
「そうさせてもらうよ」
こうお話をして皆でいただきますをしてです。
ピストロのお料理を食べます、カルロス達も食べますが。
「美味しいね」
「ええ、本当に」
「ポトフもオムレツも」
「ソーセージやチーズも」
「お野菜も」
「全部美味しいよ」
カルロスはポトフをお口に入れて言います。
「ベーコンも人参も玉葱も」
「オムレツいいね」
ジョージはフォークとナイフを使って食べています。
「大きいしね」
「ソーセージやハムも」
こちらもと言う神宝です。
「凄く美味しいね」
「お野菜だって」
恵梨香はそちらを炒めたものを食べています。
「バターも利いていて」
「チーズだって」
ナターシャはカマンベールチーズを食べて言いました。
「素敵な味よ」
「そうでしょ、このお店どのお料理も凄く美味しいのよ」
ドロシーはパンを食べつつ言いました。
「本当にね」
「だからドロシーこの村に来たらまずこのお店に入るね」
お隣の席からトトが言ってきました。
「そうだね」
「そうよ、それでね」
「こうして食べているね」
「この村他にもいいお店がるけれど」
「それでもだね」
「私が一番好きなお店はね」
この村でというのです。
「やっぱりね」
「このピストロだね」
「そうよ」
パンに苺のジャムをたっぷりと塗って食べつつお話します。
「何といってもね」
「そうだね」
「そうなんですね、それでなんですが」
カルロスがドロシーに言ってきました。
「チーズが一杯ありますね」
「この村の名産なのよ」
「だからチーズが多いんですね」
「色々な種類があるでしょ」
「はい、カマンベールチーズもあって」
そうしてというのです。
「ブルーチーズやウォッシュチーズも」
「あっ、そういったチーズはね」
ドロシーは笑ってお話しました。
「気を付けてね」
「匂いにですね」
「凄いからね」
「そうですよね」
「だからね」
それでというのです。
「食べると美味しいけれど」
「匂いには注意ですね」
「ええ、そこは気を付けてね」
「わかりました」
「その匂いがいいってね」
お店の旦那さんお料理を作ったその恰幅の言い髭だらけのお顔の人が言ってきました、背もかなりあります。
「言う人がいるんだよ」
「私達はそのチーズが好きなのよ」
おかみさんも言ってきます。
「それでよく食べているわ」
「美味いってわかると」
そうなると、というのです。
「匂いがたまらなくなるものでね」
「そうですね」
カルロスも確かにと頷きました、
「言われてみますと」
「だからわし等はその匂いが好きなんだ」
「ブルーチーズやウォッシュチーズの」
「そうなんだよ」
「そうですか、じゃあ僕達も」
まずはカルロスが言いました。
「少し」
「いただきます」
「ブルーチーズもウォッシュチーズも」
「まず食べないとわからないですからね」
「美味しいかどうか」
「そう、美味しいかどうかはね」
それはといいますと。
「やっぱりね」
「食べないとわからないですね」
「そうしないと」
「匂いに惑わされず」
「あと外見にも」
「そうしないと駄目ですね」
「そうよ、だから食べてみて」
こう言ってでした。
ドロシーは自分からそうしたチーズを手に取って食べて笑顔で言いました。
「美味しいわ」
「ドロシーさんがそう言われるなら」
「お願いします」
「それではです」
「いただきます」
「今から」
五人も食べてみます、すると。
「美味しいね」
「そうだね」
「確かに匂いは凄いけれど」
「こうしたチーズも美味しいわ」
「ブルーチーズやウォッシュチーズも」
「というかね」
ハンクは馬草やお野菜を食べています、そのうえで言ってきました。
「納豆なんて凄いよね」
「ああ、日本のお料理の」
カルロスはハンクに応えて言いました。
「あちらだね」
「うん、匂いがね」
これがというのです。
「とんでもなくて」
「しかも糸を引いているね」
「最初見て驚くね」
「絶対に腐ってるって思うよ」
「僕は本当に思ったよ」
こうカルロスに言いました。
「お豆がね」
「絶対にそう思うよね」
「うん」
まさにというのです。
「あれはね」
「そうだよね」
「あんなのないよ」
それこそというのです。
「食べられないって思ったよ」
「それがご飯にかけて食べるとね」
「美味しいんだよね」
「そうそう、これがね」
「意外とあっさりした味でね」
そうであってというのです。
「美味しいんだよね」
「納豆もそうでね」
それでと言うドロシーです。
「こうしたチーズもね」
「美味しいですね」
「そうよ」
まさにというのです。
「確かに匂いはきついけれど」
「そうですね」
「そしてね」
ここで子供用の赤ワインを飲んで言いました。
「ワインにも合うのよ」
「そう、こうした匂いのきついチーズは合うんだよ」
キャプテンは大人用のそれを飲みつつ言います。
「どのチーズも合うけれど」
「匂いのきついチーズもよね」
「そうなんだよ、だからね」
ドロシーに応えます。
「どんどん飲めるよ」
「確かに」
カルロスも子供用の酔いますがアルコールの入っていないワインを飲んでいます、そのうえでさらに言うのでした。
「いいね」
「そうだね」
「うん、ワインが進むよ」
「匂いのきついチーズは」
「ソーセージやハムも合うけれどね」
「サービスでもう一品どうだい?」
ここで旦那さんが言ってきました。
「魚料理でね」
「お魚?」
「ああ、鯉を香草で味付けして焼いたものだよ」
カルロスに答えました。
「どうだい?」
「鯉ね」
ドロシーは鯉と聞いて尋ねました。
「鯉も美味しいわね」
「そうですよね、それじゃあ」
「いただけるかしら」
「すぐに出します」
こうしてこちらのお料理も出されてです。
皆で食べます、そしてお料理をデザートまで食べ終えてです。
村の中を見て回るとこれがでした。
「緑の草木にね」
「麦やお野菜の畑があって」
「木の家や小屋や水車があって」
「果樹園も一杯あって」
「とても奇麗ね」
「そうでしょ、この景色もなのよ」
ドロシーは皆と一緒に村の中を見て回りつつカルロス達五人にお話しました。
「奇麗なのよ」
「そうですね」
「ドロシーさんの言われる通りですね」
「凄く奇麗ですね」
「そうした村ですね」
「自然も豊かで」
「森や小川や湖もあって」
「オズの国のね」
この国のというのです。
「村よね、カンサスとも違うのよ」
「そう、これがね」
まさにと言うトトでした。
「カンサスだとね」
「大平原でね」
「何もなかったね」
「私達のお家の周りはね」
「村じゃなかったね」
「ええ」
ドロシーはトトに答えました。
「他の人なんてね」
「滅多に見なかったね」
「周りは私達のお家の畑と」
「あとは大平原でね」
「こうした景色でもなかったわ」
「だからだね」
「こうした村の景色はね」
それはというのです。
「縁がなかったわ」
「全くね」
「そうよね」
「本当にね」
「大平原っていうと」
それはというトロットでした。
「オズの国ではね」
「あるにはあっても」
ベッツィも言います。
「カンサスみたいなのはね」
「ないわね」
「あまりね」
「ええ、懐かしい光景だけれど」
ドロシーは二人にもお話します。
「けれどね」
「それでもよね」
「ドロシーは今の方がいいわね」
「ええ、こうした村の景色が好きよ」
こう二人にお話します。
「本当にね」
「だからよね」
「この村に来たら景色も楽しんでいるのね」
「お食事もね」
ピストロでのそちらもというのです。
「そうしてね」
「景色も見て回って」
「それで楽しんでいるわね」
「そしてね」
「それからよね」
「ええ、出発するわ」
そうするというのです。
「あらためてね」
「この村で一泊してもいいけれど」
それでもと言うトトです。
「今日はね」
「少し行ったらキャンプ場があるから」
それでというのです。
「夜の前にあちらに入って」
「一泊するね」
「そこにお風呂もあるし」
「身体を奇麗にして」
「キャンプ場でバーべーキューを食べて」
そうしてというのです。
「晩ご飯を食べてね」
「そしてお風呂に入ってね」
「一泊よ」
「そうするね」
「そう、そして」
そうであってというのです。
「バーベキューもよ」
「楽しみだね」
「思えばバーベキューも」
このお料理もというのです。
「昔は食べなかったわ」
「そうだったね」
「昔のアメリカにはなかったから」
「バーベキューはね」
「それでも今はね」
「あってね」
「オズの国でも食べているわ」
そうなっているというのです。
「それもね」
「美味しくね」
「そうなっているから」
だからだというのです。
「今夜はね」
「バーベキューを食べるね」
「牛肉にね」
それにというのです。
「人参や玉葱、茄にカボチャに茸に」
「色々焼いてね」
「皆で食べるのよ」
「今度はそうするね」
「そして」
それでというのです。
「テントの中で休むのよ」
「そうするね」
「それじゃあね」
「今は景色を見て回りましょう」
こうお話してでした。
皆で景色を見て回ってそれから馬車に乗って村を後にします、村の人達は皆を集まって手を振って見送ってくれました。
その見送りを受けてです、ドロシーは言いました。
「笑顔での一時のお別れはね」
「素敵だね」
「ええ、また会う時までね」
オジョに馬車の中で笑顔でお話します。
「その笑顔を覚えていて」
「その人へのイメージになるから」
「だからね」
そうであるからだというのです。
「笑顔でのお別れはね」
「とてもいいね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「村の人達は笑顔で送ってくれて」
「僕達も笑顔で手を振ったね」
「お互い笑顔を覚えていてね」
「お別れならね」
「凄くね」
それこそというのです。
「いいものよ、そして笑顔はね」
「これからもだね」
「一時のお別れの度にね」
「交えるね」
「そう、そして」
そうであってというのです。
「笑顔を覚えたまま」
「次の場所に行くね」
「キャンプ場にね、そして」
「キャンプ場に入って」
「そこでお風呂に入って」
そうしてというのです。
「バーベキューを食べましょう」
「何かです」
ここでカルロスが言ってきました。
「茸もです」
「食べたくなったのね」
「バーベキューの中で」
「そう、茸も美味しいわよね」
ドロシーはまさにと応えました。
「バーベキューにあると」
「そうですよね、ですから」
「じゃあ茸もね」
「出しますね」
「ええ、そして」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「皆で食べますね」
「そして笑顔になるのよ」
「バーベキューの時もですね」
「笑顔はね」
それはといいますと。
「最高の宝物よ」
「本当にそうですね」
「だからね」
それでというのです。
「行きましょう」
「バーベキューを食べて笑顔になる為に」
「ピストロで食べて笑顔になって」
「村の景色を見て笑顔になって」
「笑顔で一時のお別れをしてね」
「バーベキューも食べてですね」
「笑顔になるのよ」
そちらでもというのです。
「是非ね」
「いつもですね」
「ええ、そしてオズの国はそうしてね」
「何時でも笑顔になれますね」
「そうした国だからね」
そうであるからだというのです。
「凄くね」
「いいですね」
「そうよ、あとね」
ドロシーはさらに言いました。
「谷まではゆっくりとね」
「進みますね」
「そうよ、列車や飛行船での旅よりもね」
「ずっとですね」
「ゆっくりと進んでね」
「その間色々な街や村を巡って」
そうもしてというのです。
「そのうえで、ですね」
「そうして楽しむことになるわ」
「そうですか」
「一泊もするわ」
街や村でもというのです。
「そして谷を目指すから」
「そうしますか」
「道中も楽しんで」
ドロシーはお話を続けます。
「そしてね」
「先に進んで」
「そしてね」
それでというのです。
「谷を目指して」
「楽しんで、ですね」
「旅を続けましょう」
「わかりました」
カルロスは笑顔で応えました。
「楽しみにしています」
「オズの国は本当に色々な国があって」
「街や村もですね」
「色々だから」
「この旅もですね」
「楽しみにしてね」
またカルロスにこう言いました。
「そのうえでね」
「行きますね」
「そうよ、谷まで距離があるから」
「その分ですね」
「楽しめるわ」
「距離があるなら」
「その分ね」
まさにというのです。
「楽しめるわ、ただ近いなら」
「それならそれで、ですね」
「すぐに行けてね」
行きたい場所にというのです。
「それはそれでね」
「楽しめますね」
「だからね」
それでというのです。
「今回はね」
「遠いからですね」
「着くまでにも色々な場所を巡って」
「そうしてですね」
「楽しみましょう」
「わかりました」
カルロス達五人が笑顔で応えました、そうして馬車に乗ってキャンプ場に行くとそこでまた楽しい時間を過ごしたのでした。