『オズのドロシー』
第十二幕 三つの世界の神々が
ピクニックから帰った皆はデメテル神の宮殿でお風呂に入って奇麗になってから晩ご飯を食べました、お野菜や果物のお料理が多いビュッフェですが。
そのお料理を食べつつです、ゼウス神は皆に言いました。今はラフなアロハシャツ姿です。
「明日兄弟達が来るぞ」
「ポセイドン神とハーデス神がですか」
「それぞれの世界の神々を連れてな」
ドロシーに笑顔でお話します。
「そうするぞ」
「そうなんですね」
「だからな」
それでというのです。
「賑やかに楽しむぞ」
「その時もですね」
「場所は街の公園だ」
そちらだというのです。
「オリンポスの麓のな」
「オリンポスでしないのですか」
「この度はな」
そうだというのです。
「三つの世界が交わるといえば」
「天界と海と地中がですね」
「それは何処か」
「地上ですね」
「そうだ、我々が交わる場所なのだ」
地上はというのです。
「だからだ」
「それで、ですね」
「この度は地上の街の公園でだ」
「三つの世界の神々が集まって」
「パーティーを楽しむのだ」
そうするというのです。
「これからはな」
「そうしますか」
「そしてな」
そうであってというのです。
「そこでバーベキューだ」
「バーベキューをするんですね」
今度は恵梨香が応えました。
「楽しみですね」
「そうだな、そして音楽も楽しむ」
こちらもというのです。
「野外ライブもしてな」
「色々されるんですね」
「わし等は音楽好きだが」
「ライブっていいますと」
「ポップスやロックも好きでな」
そうしたジャンルの音楽もというのです。
「そちらもだ」
「楽しみますか」
「そうする」
こうお話するのでした。
「わし等はな、ちなみにわしは演歌も好きだ」
「日本のですか」
「着物を着て歌うのだ」
「演歌がお好きとは」
これには恵梨香も驚きました。
「意外でした」
「そういえばゼウス神って着物着られるんだったね」
カルロスがこのことを言いました。
「羽織袴を」
「和歌や俳句もっていうし」
神宝はこちらのお話をしました。
「それでなんだ」
「しかし演歌なんて」
ナターシャも驚きを隠せません。
「意外だよ」
「けれど演歌も日本文化だし」
それでと言うジョージでした。
「いいね」
「それでかなり上手なのよ」
ヘラ神がトマトを沢山使ったスパゲティを食べつつ言ってきました。
「歌自体がね」
「その歌も聴くのだ」
是非にと言うゼウス神でした。
「その時はな」
「わかりました」
オズマがそれならと応えました。
「期待しています」
「うん、何か色々とね」
茸のソテーを食べているトトが言ってきました。
「ギリシャの神様達って楽しんでいるね」
「色々なことをね」
腹ペコタイガーが応えました、物凄い量のラザニアやマカロニグラタンを食べながらそうしました。
「そうしてるね」
「そうだね」
臆病ライオンも確かにとシチューを食べつつ頷きました。
「毎日ね」
「そのことがわかるわ」
ビリーナは玉蜀黍を食べつつ言いました。
「一緒にいるとね」
「何でも楽しむことよ」
エリカはサラダを食べて断言しました。
「本当にね」
「うん、僕もそう思うよ」
ハンクが食べているのはカボチャのソテーです。
「ギリシャの神々はまさにそうしているからいいよね」
「楽しめば効率が上がるのだよ」
ムシノスケ教授はチーズをたっぷり乗せたピザを食べています。
「だからいいのだよ」
「そう、だから楽しもう」
モジャボロはほうれん草のバター炒めを食べて言いました。
「明日もね」
「ギリシャの神々でも日本文化を楽しむのは」
モジャボロの弟さんはザワークラフトを食べてお話します。
「面白いしね」
「中国文化もだしね」
人参とピーマンの野菜ステイックを食べてです、魔法使いはチャイナドレス姿のヘスティア神を見て言いました。
「色々な文化を楽しんでるね」
「いいことね」
ベッツィは枝豆のオリーブ炒めを食べて言いました。
「私達もそうしているし」
「ギリシャの神々って頭が柔らかいわね」
トロットはお豆腐のステーキを食べながら思いました。
「とてもね」
「全くだよ」
キャプテンはブロッコリーのガーリック炒めを食べながら言いました。
「わしも思うよ」
「そうね」
グリンダはお野菜のアヒージョを食べてからキャプテンに応えました。
「何でも楽しんで経験してみようっていう」
「チャレンジ精神だね」
かかしは笑顔で言いました、食べる必要のない人達は雰囲気と皆の笑顔を楽しんでいます。
「それは」
「神様もチャレンジをする」
樵はかかしに応えました。
「素晴らしいことだね」
「オズの国にあるものを何でもやってみる」
まさにと言う大尉でした。
「経験ですね」
「色々やってみないと何も変わらないわね」
ガラスの猫はまさにと指摘しました。
「この場合は古代ギリシャ以外のことも」
「オズの国だってね」
木挽の馬はしみじみと言いました。
「皆が色々入ってきたものを経験してきているから発展したね」
「若し誰も何も経験しなかったら」
ジャックは思いました。
「オズの国も何も変わってないね」
「そうーーですーーね」
チクタクはジャックの言葉に頷きました。
「昔のままーーです」
「それだとです」
ジュリアは牛乳を飲んで続きました。
「どうにも寂しいですね」
「うん、色々あってね」
ボタンは苺のジュースを飲んで言いました。
「楽しくなるからね」
「左様、何でも色々経験しなければ」
さもないとと言うゼウス神でした。
「何も変わらないし新たな楽しみにも出会えない」
「はじめてすることもですね」
「誰でもはじめてのことはあるな」
こう恵梨香に返します。
「むしろ世の中未経験のものばかりだな」
「はい、周りには」
「そのはじめてを恐れずな」
「やってみることですね」
「何でも恐れず」
そうであってというのです。
「行うことがな」
「大事ですね」
「そうだ」
まさにというのです。
「わしも演歌を聴いていいと思ってな」
「歌ってみて」
「そしてだ」
そうしてというのです。
「実によくてな」
「歌われていますか」
「今もな」
そうだというのです。
「勿論和歌や俳句もな」
「そういったものもですね」
「いいと思ってだ」
「つまりいいと思えば」
恵梨香はゼウス神のお話を聞いて思いました。
「その時はですね」
「やってみることだ」
「経験することですね」
「怖れずな、失敗してもな」
「いいんですね」
「そうだ、失敗もだ」
それもというのです。
「全くな」
「怖れないで」
「そしてだ」
そのうえでというのです。
「やってみることだ」
「チャレンジ精神はそうしたものですね」
「失敗を恐れては何も出来ない」
ゼウス神は強い声で言いました。
「むしろ何度失敗してもな」
「いいですか」
「神様だって失敗するからね」
ヘスメス神も笑顔で言ってきました、この神様もアロハシャツです。そして下はサンダルと膝までのズボンです。
「僕達なんてね」
「神話でも書かれているな」
「そうですよね」
ゼウス神に立って白ワインを飲みつつ応えました。
「もう何かと」
「どんな失敗をしたかな」
「そうですよね」
「わしなどどれだけ失敗したか」
「その失敗のどれだけが浮気だったか」
それを言ったのはヘラ神でした。
「一体」
「そこでそれを言うか」
「事実そうだったでしょ」
「気のせいだ」
「気のせいじゃないでしょ」
それはというのです。
「もう」
「そうだろうか」
「そうよ、しかしね」
「しかし?」
「私も失敗しているわ」
ヘラ神は自分でそのことを認めました。
「むしろ失敗しないならね」
「何もならないな」
「あなたの言う通りにね」
「うむ、失敗しない者は何もしない者だ」
ゼウス神はメロンを生ハムで包んだものを食べつつ言いました。
「それでは何も変わらない」
「何も成長しないわね」
「そうだ、わしは失敗なぞ怖れない」
全くと言うゼウス神でした。
「常にだ」
「前を向いてよね」
「チャレンジするのだ」
「そうしているわね」
「だからギターも弾くしな」
「演歌も歌うわね」
「そうする、しかしエレキギターを奏でて演歌はな」
それを歌うと、というのです。
「失敗だった」
「何か違いましたね」
ラフなジーンズとポロシャツ姿のアフロディーテ神が言ってきました。
「あの時は」
「中国の服を着てな」
「漢服の」
「ステージはギリシャの神殿でな」
「本当に違和感がありましたね」
「やってみたが」
それでもと言うゼウス神でした。
「違った」
「そうでしたね」
「こうしたこともある」
「あの、凄いですね」
恵梨香はゼウス神がお話したゼウス神のその姿を見て驚きました。
「それはまた」
「凄いか」
「はい、中国の服を着てエレキギターを持って」
「ギリシャの神殿で演歌を歌ったのだ」
「物凄いですね」
「しかしな」
それはというのです。
「失敗だったとな」
「思われますか」
「試しにやってみたがな」
それでもというのです。
「これはな」
「失敗でしたか」
「うむ」
そうだったというのです。
「だからしない、そうたことがわかるのもな」
「チャレンジするからですね」
「また失敗は頭を打つことでもある」
「頭をですか」
「これでは駄目だとな」
その様にというのです。
「思い知らされる」
「それが頭を打つということですね」
「思い上がっても失敗するとな」
そうすると、というのです。
「そこで思い上がり、慢心に気付きだ」
「反省してですか」
「やり直しもするからな」
だからだというのです。
「いいのだ」
「そうですか」
「だからな」
それでというのです。
「何度も何度もだ」
「失敗することですか」
「何もしないのにこの世で一番偉いと思うなら」
そうであるならとです、ゼウス神は心から言いました。
「これ程愚かなことはない」
「そうなったら終わりだよ」
今はチャイナドレス姿のヘスティア神が応えました、青いチャイナドレスで白いお花の模様があります。
「誰でもね」
「そうだ、何もしないから失敗していなくてな」
「自分もわかっていなくてね」
「勝手にだ」
「そう思い込むね」
「何が偉いのか」
ゼウス神は真顔で言いました。
「何もしていないのに」
「その通りだね」
「真に偉いなら何でもチャレンジしてだ」
「何度も失敗してね」
「成長する者だ」
「その通りだね」
「こうなってはいかん」
「誰でもね」
こうゼウス神に言います。
「そうだよ」
「わしはそんなことはせん」
絶対にというのです。
「偉いならだ」
「チャレンジしていくね」
「今度はAI動画を作成するか」
そうするというのです。
「そうするか」
「AI動画ですか」
「面白そうだからな」
ドロシーに微笑んでお話しました。
「今度はな」
「AIですか」
「イラストも作ってな」
そうもしてというのです。
「そしてな」
「イラストなら私作ってます」
ドロシーはそちらはと答えました。
「最近はじめました」
「そうしておるか」
「面白いですね、プロンプトを入力すれば」
「絵が出来るのだな」
「そうです、ですから」
それでというのです。
「私も楽しんで作っています」
「ではやってみるか」
「失敗も恐れないで」
「そうしてな」
そのうえでというのです。
「やってみるぞ」
「そうされますね」
「失敗なぞ怖れるか、実際に絵を描いてもな」
「失敗してもですね」
「怖れるか、何度でもだ」
それこそというのです。
「やってみるのだ」
「何でもですね」
「そうだ、ではな」
ゼウス神はフェットチーネのボロネーゼを食べて言いました。
「明日はだ」
「三つの世界の神々が集まって」
「そしてだ」
そのうえでというのです。
「バーベキューを食べて酒やジュースも飲み」
「野外でライブをされて」
「演歌も歌うぞ」
そうするというのです、そうしたお話をしてでした。
皆で楽しく飲んで食べます。そして次の日はです。
皆はオリンポスの空港からゼウス神が乗るジェット機に乗ってあっという間に街に着きました。空港に着くとです。
すぐに公園に行きました、そこに入りまして。
すぐにです、ドロシーはゼウス神に言いました。
「ジェット機の操縦も出来るんですね」
「上手だったな」
「そちらもですね」
「面白そうだからやってみてな」
「身に着けられたんですね」
「興味があるもなら」
それならというのです。
「まずはだ」
「やってみることですね」
「そうだ」
まさにというのです。
「そうすることでな」
「楽しみが増えて」
「成長もするのだ」
「そうなりますね」
「だからな」
それ故にというのです。
「わしも挑戦するしだ」
「私達もですね」
「そうすることだ」
「来たぞ」
ここでポセイドン神も来てでした。
ハーデス神も来ました、それぞれの世界の神々も一緒です。ゼウス神は彼等の姿を見て笑顔で言いました。
「待っていたぞ」
「会うのを楽しみにしていたぞ」
「皆元気そうだな」
ゼウス神にポセイドン神とハーデス神が応えてでした。
お互いに抱き合います、そうしてからあらためてお話します。
「いや、何よりだ」
「真にな」
「そうだな、それで今日は地上のこの街でだ」
「共に楽しもう」
「そうしようぞ」
「皆でな、ではだ」
ゼウス神はさらに言いました。
「わしは演歌を歌うぞ」
「わしはロックだ」
「わしはポップスだ」
ポセイドン神とハーデス神も言ってでした。
そうして三柱供歌を歌いますがゼウス神は実際に絹の見事な着物を着てでした。そのうえで演歌を歌いますが。
その歌を聴いてです、恵梨香は目を丸くさせました。
「お上手ですね、本当に」
「そうでしょ」
ドロシーが微笑んで応えました。
「この方はね」
「演歌もなんですね」
「お上手でね」
それでというのです。
「よく歌うのよ、衣装もね」
「凝っておられますね」
「そう、いつもね」
こうお話するのでした。
「演歌の時は着流しの着物で」
「旅に草履で」
「上から下までしっかりと決められて」
そうしてというのです。
「歌われるのよ」
「本格的ですね」
「日本の歌に触れる中で」
その中でというのです。
「特にね」
「演歌ですか」
「それに惚れ込まれて」
そうなってというのです。
「そしてね」
「演歌を歌われてるんですね」
「そう、そしてポセイドン神もハーデス神もね」
ゼウス神の兄弟達もというのです。
「それぞれね」
「ポップスとロックですね」
「惚れ込まれて」
そうであってというのです。
「歌われているのよ」
「今みたいに」
「そうなのよ」
「うむ、大好きだ」
ポセイドン神が革の黒いジャケットにジーンズ、サングラスをかけてエレキギターを持って出てきました。
「ロックはな」
「本当にロック歌手みたいですね」
「ははは、そう言ってくれるか」
ポセイドン神は恵梨香に笑顔で応えました。
「嬉しいな」
「そうですか」
「エレキギターも演奏してな」
そうもしてというのです。
「それでだ」
「歌われますか」
「こうした時はよくな」
「わしはポップスだが」
ハーデス神は金色のキラキラのステージ衣装姿で出てきてそのうえで満面の笑顔でこう言うのでした。
「いつも聴いている位だ」
「いつもですか」
「そして歌ってもいる」
そうだというのです。
「本当にな」
「お好きなんですね」
「大好きでな」
そうであってというのです。
「よく歌っている」
「皆さんそうなんですね」
「しかもどの神様も衣装まで凝ってるから」
それでと言うカルロスでした。
「余計にいいね」
「うん、皆さんスタイルもいいし」
神宝はそれでとお話しました。
「似合ってるよ」
「歌だけじゃないね」
ジョージも言います。
「どなたも」
「本当に本格的で」
ナターシャは心から言いました。
「情熱を感じるわ」
「そう、情熱だ」
ゼウス神はまさにとです、五人に応えました。
「情熱あってこそだ」
「それで、ですか」
「楽しめますか」
「それも心から」
「そうなんですね」
「歌もなんですね」
「何でもな」
それこそというのです。
「情熱が大事だ」
「情熱なんですね」
「心を傾け砕けるものがあれば」
それならというのです。
「そのことに対してだ」
「全力で向かって」
「そして楽しむことだ」
恵梨香に言うのでした。
「やはりな」
「そうすることが大事ですね」
「神も人もな」
「そうそう、その通りよ」
まさにとです、つぎはぎ娘はゼウス神の言葉に頷きました。
「あたしもそう思うわ」
「情熱ね。渡した食べて寝られたら」
エリカはそれでと言います。
「いいけれどね」
「その二つに向けていても情熱でしょ」
ガラスの猫はそのエリカに言いました。
「私と一緒に遊ぶのにもだしね」
「誰でも持っているかな」
こうもです、木挽の馬は言いました。
「情熱は」
「そうじゃないかな」
ジャックは木挽の馬の言葉に応えました。
「好きなものにね」
「私もーー思いーーます」
チクタクも言ってきました。
「誰でもーー好きなものにはーー持っていーーます」
「僕も剣術に向けています」
大尉はその手にサーベルを出して笑顔でお話しました。
「サーベルを用いたフェシングに」
「そう、誰でも情熱を持っているよ」
かかしはきっぱりと断言しました。
「自分の好きなものに対してね」
「程度の問題だね」
樵はかかしに続いて言いました。
「そして情熱の向け方だよ」
「ギリシャの神々は全力で向けておられるのね」
トロットはここで気付きました。
「そうなのね」
「そういうことだね」
キャプテンはトロットのその言葉に頷きました。
「要するに」
「そうね、ギリシャの神々はお好きなものに全力で情熱を向けられて」
それでと言うトロットでした。
「楽しまれているわ」
「そうだね、私は魔法と手品だね」
魔法使いは自分のことからお話しました。
「全力で楽しんでいるよ」
「そこはそれぞれで」
それでと言うジュリアでした。
「どれだけ、どう情熱を向けるかは人次第ですね」
「そして何に対してか」
モジャボロの弟さんも言います。
「まさに」
「そうだね」
モジャボロは弟さんの言葉に頷きました。
「そうしたことが違うね」
「けれど誰でも情熱は持っているわ」
グリンダははっきりと言いました。
「やっぱりね」
「私は学問だが」
ムシノスケ教授も自分のお話からするのでした。
「やはり何かと違うね」
「僕は何と言っても食べることだよ」
腹ペコタイガーは舌なめずりして言いました。
「情熱を向けているのはね」
「あんたは全力で向けているわね」
ビリーナは腹ペコタイガーの言葉に頷きました。
「それも純粋に気遣いもして」
「そうした情熱の向け方ならいいね」
トトはビリーナに続きました。
「誰にも迷惑かけなくてしっかりしたものなら」
「かつてのノーム王みたいに征服とか悪いことばかりに情熱を向けて」
ハンクはラゲドー氏の過去を思い出しました。
「意地悪や謀略を用いてばかりなのは駄目だね」
「純粋で気遣いを忘れない」
臆病ライオンはまさにと言いました。
「そうでないとね」
「そう、情熱を何にどうどれだけ向けるか」
オズマも言います。
「大事なのはそうしたところね」
「そうよね」
ドロシーはオズマの言葉に頷きました。
「それで楽しみ方も変わるわね」
「そうね、ただね」
「ただ?」
「私達は色々なことに全力で情熱を向けているわね」
「そして楽しんでいるわね」
「ええ」
まさにというのです。
「そうしているわ」
「そうね」
「気遣いも忘れないでね」
「周りの人達も」
「むっ、わしは気遣いはしていないな」
ゼウス神は二人のお話を受けてはっとなりました。
「自分が楽しむばかりでな」
「わしもだ」
「わしもだぞ」
ポセイドン神とハーデス神も言いました。
「言われてみれば」
「周りに気を使っていないな」
「君達はそうだね」
ヘスティア神は腕を組み頷きながら言いました、赤と白のタートンチェックのブラウスと青いデニムのジーンズに黒のスニーカーが似合っています。
「気遣いはしないよね」
「昔からか」
「昔からだよ」
ゼウス神にきっぱりと答えました。
「我が道を往くでね」
「よくないか」
「オズの国では迷惑をかけていないけれどね」
周りにというのです。
「けれどね」
「それでもか」
「うん、昔からだよ」
「わし等は我が道をか」
「ギリシャの神々はね」
「というとヘスティア神もだな」
「自覚あるよ、オズの国に来てからオズの国の男の子達が好きで」
そうであってというのです。
「ボタン君だってね」
「僕もなんだ」
「そうだよ」
彼を見てにこりと笑って言いました。
「好きだよ」
「そうなんだ」
「だからオリンポスに来てくれた時はね」
ボタンににこりと笑ってお話します。
「今みたいにだよ」
「一緒に遊んでくれるんだ」
「そうなんだ」
まさにというのです。
「楽しくね」
「情熱を持って?」
「そうだよ」
にこりと笑っての返事でした。
「僕もね」
「そうなんだ」
「そしてね」
そうであってというのです。
「何をして遊ぼうか」
「わかんなーーい」
「そのわかんなーーいがいいんだよね」
「この子いつもこう言うのよね」
ドロシーはボタンのその言葉を聞いて思わず微笑みました。
「何かあるとね」
「そうよね」
オズマも確かにと頷きます。
「言うわね」
「そうよね」
「それでこう言うのがね」
「この子ならではで」
「この言葉を聞くと」
「それだけで面白いわ」
こうオズマに返します。
「牡丹だなって」
「そう思えるわ」
「若しも」
こうもです、ドロシーは言いました。
「ボタンがこう言わなかったら」
「ボタンらしくなくて」
「それでどうもね」
「違和感があるわ」
「全くだよ」
ヘスティア神は二人の言葉に応えました。
「僕もこの子のその言葉が好きなんだ」
「わかんなーーいっていう」
「その言葉がですね」
「だからお料理をしている時にいきなりキッチンに出て来ても」
それでもというのです。
「ほっこりするよ、そのほっこりがね」
「いいですね」
「この子については」
「本当にね、それでこれからね」
ヘスティア神はらためて言いました。
「お昼だけれど」
「バーベキューですね」
「うん、たっぷりとね」
ドロシーに満面の笑顔でお話します。
「お肉やお野菜を焼いてね」
「皆で食べますね」
「そうしようね」
「お野菜はね」
デメテル神も言ってきました。
「人参、ピーマンに玉葱、茄子に南瓜がね」
「ありますか」
「沢山ね」
恵梨香にお話します。
「あるから」
「だからですね」
「そう、それでね」
そうであってというのです。
「お野菜もね」
「食べることですね」
「野菜ジュースもあるし」
「そちらもですか」
「色々なお野菜や果物を入れた」
そうしたというのです。
「とても美味しいジュースよ」
「デメテル神ならではの」
「そうよ」
「楽しみですね」
「そうでしょう、野菜ジュースはね」
こちらはというのです。
「美味しく栄養をお口に出来るから」
「いいものですね」
「そうよ」
まさにというのです。
「だからね」
「飲んでいいですね」
「そうよ、だからね」
それでというのです。
「野菜ジュースも飲んでね」
「そうさせてもらいます」
恵梨香は笑顔で応えました。
「是非」
「お肉も食べてね」
「お肉だけではないぞ」
ポセイドン神も言ってきました。
「魚介類もだ」
「ありますか」
「お魚に海老に烏賊に蛸に貝とな」
「色々ですね」
「持って来たからな」
だからだというのです。
「楽しもう」
「海の幸ですね」
「蛸にしてもな」
「地下で採れた果物はどうだ」
ハーデス神が出したのはそちらです。
「林檎に梨、バナナにオレンジに葡萄にキーウィとな」
「キーウィもあるんですか」
「そうだ」
その通りだというのです。
「それでだ」
「そちらもですね」
「楽しんでくれ」
「キーウィは私も大好きで」
ドロシーはキーウィと聞いて恵梨香にお話しました。
「よくね」
「食べられていますね」
「甘酸っぱくて美味しいわね」
「はい、それに」
恵梨香はそれにと応えました。
「栄養が凄くて」
「いいのよね」
「ビタミンと繊維が凄く多くて」
その二つがというのです。
「ニュージーランドで、です」
「その国でよね」
「よく食べられていまして」
そうであってというのです。
「日本でもです」
「よく食べているのね」
「私達も」
恵梨香はここでは五人全員でお話します。
「そうです」
「そうよね」
「はい、それで」
そうであってというのです。
「今もですね」
「食べられるわ」
「どんどん食べるのだ、何でもな」
ゼウス神は何時の間にかカジュアルな服装に着替えてそのうえで従者の人達と一緒にバーベキューの用意をしつつ言います。
「たらふく食べるのだ」
「そうすることですね」
「今日のバーベキューのメインは羊だ」
ドロシーに答えました。
「そちらだ」
「羊ですか」
「マトンだ」
こちらのお肉だというのです。
「そのマトンをな」
「皆で、ですね」
「ふんだんにな」
その様にというのです。
「食べるのだ」
「それでは、ただ」
「ただ。どうした」
「はい、実は私日本ではです」
外の世界のこの国ではというのです。
「羊のお肉はあまり」
「うむ、日本ではあまり食べていないな」
「そうです、嫌いではないですが」
それでもというのだ。
「そうなんです」
「日本人はあまりマトンを食べないそうだな」
「羊自体を」
「オズの国でもそうだしな」
「日本人はですね」
「お肉よりも魚でな」
そうであってというのです。
「お肉も牛肉や豚肉だな」
「それと鶏肉です」
「そうしたものをよく食べてな」
「羊はあまりです」
「そうだな」
「ですがオズの国では」
こちらではというのです。
「よくです」
「羊も食べるか」
「マトンも」
そちらもというのです。
「そうです」
「そうだな、それでだ」
「これからですね」
「マトンを多く焼くからな」
こちらのお肉をというのです。
「楽しむのだ」
「それでは」
「そしてだ」
さらに言うのでした。
「マトンはステーキの様にな」
「ステーキですか」
「分厚く大きめに切っているからな」
だからだというのです。
「あの様な感じでだ」
「食べられるんですね」
「そうだ、マトンのステーキも食べるな」
「オズの国では結構」
「ではな」
「それではですね」
「食べるのだ」
そのステーキをというのです。
「いいな」
「そうさせてもらいます」
「それでだが」
さらにです、ゼウス神はお話しました。
「ソースも色々あるからな」
「おソースもですか」
「醤油もあるぞ」
こちらもというのです。
「日本のな」
「そちらのですか」
「あれもいいな」
「あっさりとしていますね」
「素敵なソースだ、わしも一枚はな」
必ずというのでした。
「お醤油をかけてな」
「そうしてですか」
「食べさせてもらう」
そうするというのです。
「是非な」
「お醤油もお好きですね」
「そうなった、異なる文化を楽しむこともだ」
それもというのです。
「ダンディでだ」
「そうしたこともですか」
「ダンディズムは寛容でないとな」
「駄目なんですか」
「そうだ、あらゆるものを学んで受け入れ」
そうしてというのです。
「身に着ける」
「そうしたものですか」
「だからわしは演歌も歌うしだ」
「お醤油も使われますか」
「そうだ」
恵梨香に笑顔でお話しました。
「他の調味料もな」
「そもそも古代にはおソースなんてなかったしね」
ヘスティア神も笑って言います。
「僕達は新しいものをどんどん受け入れているんだ」
「そうしたらいいですね」
ヘスティア神にドロシーが応えました。
「私達も」
「そうだよ、新しいもの他の文化のものでもいいものは採り入れる」
「そうして楽しむ」
「ゼウス神の言う通りにね」
「それこそがダンディズムで」
「よくなることでもあるよ」
こうお話するのでした。
「だからね」
「はい、今はですね」
「お醤油も他のおソースも使って」
そうしてというのです。
「バーベキューを食べようね」
「そうしましょう」
ドロシーは笑顔で応えました、そして皆でバーベキューを食べます。
パーティーの間皆こぞって写真を撮り動画もそうしてインスタグラム等にも投稿しました。そうして心ゆくまで楽しみ。
それから一週間皆でオリンポスやその周りで楽しい時間を過ごしました、そうして神々とまた会おうと約束をして都に戻ったのでした。
オズのドロシー 完
2025・7・11