『新オズの臆病ライオン』




                第六幕  空中庭園

 皆で会議の準備をしていきそれは無事に終わりました、それでドロシーは皆に明るい笑顔で言いました。
「これでね」
「うん、後はね」
「参加する人達が来てくれるだけだね」
 かかしと樵が応えました。
「ハイランドとローランドからドウ一世、チック=ザ=チュラブ氏、バラ=ブルーイン氏」
「イックスからはジクシー女王」
「ノーランドからはバド王とお姉さんのフラフ王女」
「メリーランドからは女王三とキャンディマン氏だね」
「皆今向かっている頃ね」
 ドロシーはかかしと樵から参加国と参列者を聞いて言いました。
「そうね」
「うん、時間的にね」
「そんな頃だね」
 かかしと樵も頷きます。
「明後日にもね」
「皆着いてくれるよ」
「そうね、それじゃあ」
 ドロシーは笑顔で言いました。
「皆が来てくれるまでは」
「遊ぼう」 
 ボタンが言ってきました。
「それかお昼寝しよう」
「休憩しながらね」
「うん、お仕事が終わったら遊ぶ」
 ボタンは嬉しそうに言いました。
「そうするものだよね」
「オズの国ではね」
「だからだよね」
「法律で定められているでしょ」
「お仕事が終わったら遊ぶか休む」
「そうしなさいってね。だからね」 
 それでとです、ドロシーはボタンにお話しました。
「皆でね」
「今から遊ぶね」
「そうしましょう」
「それじゃあ空中庭園に行こう」
 トトは尻尾を振って目を輝かせて提案しました。
「そうしよう」
「うん、折角お話聞いたしね」
 腹ペコタイガーはトトの言葉に頷きました。
「それじゃあね」
「そっちに行かないとね」
「どんな場所かこの目で見て」
「そして遊ばないとね」
「そうだね、そこでティータイムなんてのもいいね」
 魔法使いは二匹の言葉に賛成しました。
「それではね」
「ええ、私もいいと思うわ」
 ドロシーも言いました。
「それじゃあね」
「今からだね」
「庭園に行きましょう」
「そうしようね」
「まさにバビロンの空中庭園ですね」 
 神宝は皆のお話を聞いて言いました。
「これは」
「そうだね、ギルガメスさんの神殿だし」
 カルロスも言います。
「そうなるね」
「まさか伝説の空中庭園に行けるなんて」
 恵梨香の言葉はしみじみとしたものでした。
「夢みたいだわ」
「夢というかオズの国だからだね」 
 こう言ったのはジョージでした。
「お伽の国だからね」
「そうしたこともあるということね」
 ナターシャの言葉もしみじみとしたものでした。
「つまりは」
「そうだね、オズの国は外の世界では起こらないことが起こって」
 それでと言う臆病ライオンでした。
「もうないものもね」
「あるね」
「それも普通に」
「色々なものがそうであって」
「僕達も楽しめるね」
「そうした場所に入ったりして」
「そうだよ、じゃあ今から行こうね」
 神宝達五人に言ってでした。
 臆病ライオンもドロシーに行こうと言います、そうしてでした。
 皆で会議が主に行われる神殿の隣にある神塔に入ってその中を一階一階進んでいきました。塔の中も会議に使われるので奇麗に飾られています。
 そして頂上に上がるとでした、そこは。
 実に緑が豊かでした、様々な木々と草があって赤に青、黄色に紫に白にオレンジにピンクにとでした。
 色々な色の色々な種類のお花が咲き誇っています、何処か南国風のその庭園に入ってです、ジョージ達は言いました。
「何かね」
「古代メソポタミアっていうか」
「南国よね」
「そんな場所だね」
「この庭園は」
「そうだね、これは」
 まさにとです、臆病ライオンも見回して頷きました。
「どういった場所かといったら」
「そうね、南国の島に来た気分になるわ」 
 ドロシーもそうだと頷きました。
「ここにいると」
「そうだよね」
「ええ、不思議よ」
「ははは、その筈だよ」
 ここで、でした。
 皆の前に黒く濃い髭と髪の毛を伸ばしてカールにした黒い強い光を放つ目を持つ物凄く大きな筋骨隆々の毛深いお身体で水着姿の人が来て言ってきました。
「ここはバビロンの空中庭園を再現したからね」
「それでなんだ」
「その庭園は元々その時の王妃さんの故郷を再現したんだ」
 その人は臆病ライオンに笑顔でお話しました。
「そこはメソポタミアよりずっと緑が多くてね」
「こんな感じだったんだ」
「そうなんだ、それで王妃さんが故郷にいられる様なね」
「気持ちになって」
「癒されて和めるね」
「そうした場所にしようと思って」
「それでだよ」
 そう考えられてというのです。
「当時のバビロンが都だったバビロニアの王様がだよ」
「造らせたんだ」
「それがね」
「この空中庭園なんだ」
「だから南国風というのも」 
 このこともというのです。
「当然だよ」
「そうなんだね」
「あの、若しかして」
 神宝は臆病ライオンに気さくに話すトランクスタイプの水着一枚で足にはサンダルがあるだけのその人を見て言いました。
「貴方がこの神殿の主の」
「ギルガメスだよ」
「そうですね」
「会議が行われると聞いてね」
 それでというのです。
「私の神殿を提供したんだよ」
「そうですか」
「神殿の傍の宮殿で暮らしていて」 
 そうしてというのです。
「この神殿で祀られていてだよ」
「今はですね」
「神殿を提供して神塔もね」
 この空中庭園があるそこだというのです。
「それでだよ」
「そのうえでなんですか」
「今はここで日光浴を楽しんでるんだ」
「そうですか」
「この通りここは快適でね」
 緑だけではありません、その中は水路も噴水も人口のお池もあります。その中をお魚が泳いで鳥も行き交っています。
「日光浴にもだよ」
「いい場所ですか」
「それで今はね」
「日光浴をですか」
「楽しんでるんだ」
 見れば身体中サンオイルでてかてかとしていてまるで油を塗ったばかりのブリキの樵みたいになっています。
「この通りね」
「そうなんですね」
「うん、まさかオズマ姫達がここに来るとはね」
 それはいうのです。
「思っていなかったけれどね」
「くつろいでいたのなら御免なさい」
 ドロシーがここでギルガメスさんに謝罪しました。
「貴方がいるとは知らなかったわ」
「ははは、今は皆にこの空中庭園も提供しているからね」
「いいの」
「それに私の神殿と神塔は千客万来で」
 ギルガメスさんはドロシーに鷹揚に笑ってお話しました。
「この空中庭園もだからね」
「来てよかったのね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「だからね」
「気にしなくていいの」
「一緒に楽しもう」
 こうドロシーに言うのでした。
「皆でね」
「それじゃあ」
 ドロシーもそれならと頷きました。
「そうさせてもらうわ」
「それではね、それで私はね」
「日光浴ね」
「緑とお水の中で」
 まさにその中でというのです。
「楽しんでいるよ」
「そうよね」
「それでお肌を焼くこともね」
「日焼けね」
「しているんだ」
 そちらもというのです。
「楽しくね」
「そうなのね」
「最近日焼けしたくて」
 そう考えてというのです。
「今日はね」
「日光浴をして」
「お肌を焼いているんだ」
「だからサンオイルを塗っているのね」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「いや、オズの国では日焼けしてもお肌が痛くならないからね」
 ギルガメスさんは笑ってこうも言いました。
「有り難いね」
「安心して日焼け出来るわね」
「それがいいよ」
「そうよね」
「だから思い切り焼いて」
 お肌をというのです。
「褐色の日焼けした」
「お肌になるのね」
「隅から隅までね」
「そうなのね」
「そうするよ、しかしね」
 ギルガメスさんはこうも言ったのでした。
「私はこの通り毛深いからね」
「お髭も濃いね」
 魔法使いはギルガメスさんのセットしたそちらも見ました。
「髪の毛だってね」
「よく言われるよ」
「奇麗にセットもして」
「ははは、古代メソポタミアではね」
「そうすることがお洒落だってね」
「これがファッションだったからね」
 それでというのです。
「オズの国でもだよ」
「セットしているんだね」
「そうなんだ」
 そうしているというのです。
「私はね」
「成程ね」
「自慢のセットだよ」 
 お髭と髪の毛のそれはというのです。
「そして毛深いこともね」
「自慢なんだ」
「そうだよ」
 見れば手足に胸もかなり毛深いです。胸毛なんてもうジャングルみたいです。その毛を触りつつ言うのでした。
「鬣みたいに思ってるよ」
「あっ、わかるかも」 
 臆病ライオンはその言葉に反応しました。
「毛が鬣みたいにってのは」
「君はわかるんだね」
「うん、僕だってね」
「鬣が自慢だね」
「ライオンの雄にはあるけれど」
「格好よくてね」
「僕達の自慢だよ」
 ギルガメスさんに笑顔で答えました。
「何といってもね」
「それと同じでね」
「ギルガメスさんはだね」
「お髭と髪の毛とね」
「体毛はだね」
「自慢だよ」
 全身毛だらけの状況で言うのでした。
「手や足の甲、指にもね」
「毛があって」
「これが最高にだよ」
 まさにというのです。
「私にとってはね」
「自慢であって」
「誇りだよ、剃ることはね」
 これはといいますと。
「絶対にね」
「ないんだね」
「ないよ」
 全く、そうしたお言葉でした。
「何があってもね」
「うん、それもまたファッションで誇りだね」
 腹ペコタイガーはここまで聞いて頷きました。
「ギルガメスさんの」
「そうだね」
「じゃあこのままだね」
「私はいくよ、あと服や武器もね」
 こうしたものもというのです。
「かなりね」
「凝ってるんだ」
「そうなんだ」
 こう言うのでした。
「私はお洒落だよ」
「そうなんだね」
「少なくともそのつもりだよ、それで会議の時は正装で来させてもらうけれど」
「古代メソポタミアのかな」
「ははは、乞うご期待だよ」
 その服はというのです。
「またね」
「その時にだね」
「見てね」
「それじゃあね」 
 ギルガメスさんとこうしたお話をしました、その後でギルガメスさんは日光浴をしている場所に戻ってです。
 皆は庭園の中を歩いて見て回りましたがその中で。
 臆病ライオンはとても楽しそうにこう言いました。
「こうした場所ってね」
「臆病ライオンさん好きだね」
「大好きだよ」
 こうトトに答えました。
「凄くね」
「そうだよね」
「サバンナもいいけれど」
「こうした場所もだね」
「大好きでね」
「くつろげるね」
「そうなんだ、自然とね」
 トトに一緒に歩きながら言うのでした。
「くつろげるよ」
「そうなんだね」
「だからね」 
 それでというのです。
「王宮でもね」
「よくお庭にいるね」
「毎日行って」
 そうしてというのです。
「楽しんでいるよ」
「そうだね」
「歩いてお散歩して」
「その後はだね」
「ゆっくりと寝ることもね」
「好きだよ」
「庭園でのお昼寝なんてね」
 それはというのです。
「最高だね」
「うん、僕もだよ」
 トトもそれはと応えました。
「お庭を歩いて回って」
「お昼寝をすることがだね」
「大好きだよ」
「生きものは皆好きだね」
「ライオンも犬もね」
「虎もだよ」 
 腹ペコタイガーも言ってきました。
「そうしたことをすることは大好きだよ」
「緑の庭のお庭の中を歩いて回って」
「そしてお昼寝することがね」
 臆病ライオンにお話しました。
「大好きだよ」
「君もだね」
「それが嫌いな生きものはね」
「まずいないね」
「オズの国ではね」
「そうだね」
「そうね、歩いていたら」
 庭園の中をとです、ドロシーも言いました。
「その後でね」
「お昼寝したくなるね」
「そうなるわ、例えば」
 臆病ライオンに笑って答えました。
「ハンモックに揺られて」
「お昼寝だね」
「ええ、こうした場所でね」
「それもいいんだね」
「私は大好きよ」
 こう言うのでした。
「すやすやとぐっすりとね」
「寝られるね」
「だからね」
 それでというのです。
「貴方達のお話を聞いて」
「そうしたくなったんだ」
「そうよ」 
 その通りだというのです。
「私はね」
「それじゃあ」
「そうしてみるわね」
「この空中庭園で」
「貴方達と一緒にね」
「いいね、ただそれはね」 
 魔法使いはこう言いました。
「今はお昼前だしね」
「お昼を食べてなのね」
「そうしてね」
 そしてというのです。
「その後でね」
「お昼寝ね」
「そして起きたら」
 その後のこともお話するのでした。
「ティータイムだね」
「そちらね」
「お茶を飲んでね」 
 そうしてというのです。
「目を覚まして」
「それでなのね」
「またお散歩をして」 
 そしてというのです。
「夜までね」
「それで晩ご飯を食べて」
「その後はね」
「お風呂ね」
「それに入ってから寝よう」
「そうするのね」
「今日はね、ここでお昼寝したら」
 お散歩をしてお昼ご飯を食べてというのです。
「そうしたらね」
「凄くよく寝られるわね」
「そうなるよ」
 絶対にというのです。
「ティータイムまでね」
「それはいいわね」
「それじゃあね」
「ええ、今はね」
「お昼までね」
 まさにこの時間までというのです。
「よくね」
「お散歩ね」
「そちらをして楽しもう」
「そうしましょう」
「では僕はずっと歩いてね」
 かかしは自分のすることをお話しました。
「見て回って楽しませてもらうよ」
「僕もそうするよ」
 樵も言ってきました。
「是非ね」
「僕達は寝ることも飲んで食べることもしないし」
「休む必要もないしね」
「ずっとね」
「ここでもそうさせてもらうよ」
「そうした身体だからね、君達は」
 臆病ライオンも言いました。
「そうするね」
「いつもね」
「そうしているね」
「そうだね、それで楽しめるなら」
 それならというのでした。
「いいね」
「満足しているよ」
「不満に感じたことはないよ」
 二人で臆病ライオンに答えました。
「全くね」
「これまでそうだったし」
「これからもだよ」
「それが変わることはないよ」
「そうだよね」
 臆病ライオンも頷きました。
「君達は」
「そうした身体だからね」
「もうそれを受け入れてね」
「楽しむだけだよ」
「まさにね」
「そうだね、それじゃあね」
 臆病ライオンはさらに言いました。
「皆でそれぞれね」
「楽しもうね」
「この空中庭園も」
「そうしようね」
 こうしたお話もしてでした。
 皆で空中庭園をさらに楽しむことにしました、お昼も食べますがそのお昼ご飯はハンバーガーにサラダにチキンナゲットにコーンポタージュです。
 そういったものを食べてです、ドロシーは言いました。
「ハンバーガーってもうね」
「アメリカの食べものの代表ですね」
 神宝はそのハンバーガーを両手に持って食べつつ応えました。
「何といっても」
「そうそう、ハンバーガーはね」
 ジョージもそのハンバーガーを手に言います、それもアメリカ人として。
「まさにアメリカ料理の代表だよ」
「こうしてお外で食べるとね」
 カルロスも言います。
「尚更美味しいね」
「手軽に食べられて美味しくて」
 恵梨香も食べています。
「素敵な食べものね」
「そうね、まさか空中庭園で食べられるとは思わなかったけれど」
 それでもと言うナターシャでした。
「コーラもあって凄く合うわ」
「ハンバーガーにはコーラとか炭酸飲料が合うね」
 魔法使いも食べています。
「それも最高に」
「うん、しかもスパムバーガーもベーコンバーガーもあるし」 
 腹ペコタイガーは嬉しそうに舌なめずりしています。
「とてもいいね」
「ハンバーガーといっても色々だね」
 トトはチキンカツバーガーを食べています。
「それもまたいいね」
「ええ、皆が好きだから」
 ドロシーも言います。
「それでお外でも食べられるしね」
「今日のお昼はハンバーガーにしたんだね」
「そうよ、しかしね」 
 ドロシーは二段のハンバーガーを食べる臆病ライオンに言いました。
「貴方随分と絵になっているわね」
「絵になっているって?」
「この空中庭園にいてね」
 それでというのです。
「ここにいるメンバーの中で一番よ」
「そうかな」
「ええ、そう思うわ」
「ああ、ライオンはメソポタミアにもいてね」
 魔法使いが気付いた様に言ってきました。
「何かとモチーフにも使われてきたからね」
「そうなんだ」
「格好いいから王様や軍隊のシンボルとしてだよ」
「ライオンは用いられていたんだ」
「そこはギリシアやローマと同じだよ」 
 こうした国々と、というのです。
「そうなんだよ」
「成程ね、それでなんだ」
「空中庭園はメソポタミアのものだから」
 それでというのです。
「君はね」
「絵になっているんだね」
「そうだよ」
「うん、確かにそうだね」
 かかしも頷いて言います。
「臆病ライオン君は僕達の中で今一番絵になっているよ」
「僕もそう思うよ」 
 樵も言います、今もこの人とかかしは何も食べていません。楽しく食べる皆の笑顔を見て心の栄養にしています。敷かれた絨毯の上に皆と一緒に座って見ています。
「臆病ライオン君凄く絵になっているよ」
「そうだよね」
「まさに百獣の王だよ」
「そう言っていい位だね」
「ううん、百獣の王って言われると」
 臆病ライオンは気恥ずかしそうに言いました。
「何か雄々しく猛々しい感じがするけれど」
「君はそういうのないね」
「むしろ優しいね」
「そのうえで勇気がある」
「君はそうだよ」
「勇気についても自信がないけれど」
 かかしと樵に応えて言うのでした。
「けれどね」
「それでもだね」
「君としてはだね」
「うん、オズの国のライオンの王様でも」
 それでもというのです。
「そんな百獣の王とかね」
「君としてはだね」
「そこまではだね」
「いかないよ」
 とてもというのです。
「それはね」
「若しオズの国にそこまでの王様がいるならね」
 腹ペコタイガーも言ってきました、いつも通り誰よりも食べています。
「オズマ姫だね」
「うん、オズの国全体の国家元首だからね」
「そうなるね、けれどね」
 それでもとです、腹ペコタイガーはさらに言いました。
「オズマ姫が雄々しい、猛々しいとか」
「ないね」
「そうだよね」
「全くね」
「というかオズの国でそうした人って」
「そんな女の人ってね」
 臆病ライオンは笑って言いました。
「そうそうね」
「いないよね」
「そうだね」
「あれっ、いないかな」
 神宝は二匹のお話を聞いて言いました。
「女の人の英雄とか」
「そうした人もいるけれどね」
 臆病ライオンが答えました。
「例えば君中国人だけれど」
「中国から来た人でかな」
「木蘭さんとかね」
「あっ、あの人オズの国におられるんだ」
 そのお名前を聞いてです、神宝は嬉しそうに応えました。
「オズの国に」
「関羽さんや孫悟空さん達と一緒にね」
「そうなんだね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「凄く可愛くて武芸もね」
「強いんだね」
「そうだよ、僕も好きだよ」
 その木蘭さんがというのです。
「あの人はね」
「そうなんだ、木蘭さんもいるんだ」
「けれどあの人も」
「雄々しいとか猛々しいとかはないね」
「可憐って感じだよ」
 そうだというのです。
「性格も真面目だしね」
「けれどオズの国にもそうした人はいるわよ」
 ドロシーはサラダ、トマトがたっぷり入ったそれを食べつつ言ってきました。
「ちゃんとね」
「そうなんだ」
「ええ、女神様でもね」
 こう臆病ライオンにお話しました。
「それもメソポタミアの」
「どんな女神様かな」
「イシュタル女神やイナンナ女神よ」
 ドロシーはこうしたお名前を出しました。
「エレキシュガル女神もね」
「そうした一面あるんだ」
「そうよ、貴方は知らなかったのね」
「奇麗な女神様達としか」
「それが格闘技とかになるとね」
 その時はというのです。
「凄くね」
「雄々しく猛々しいんだ」
「そうなるの、特にアナト女神が」
 この女神様がというのです。
「剣の勝負になったら男性の神々よりもよ」
「凄いんだ」
「まさに猛者よ」
 こう言っていいまでというのです。
「それでエジプトだとバステト女神とかセクメト女神は」
「猫やライオンの頭だね」
「猫やライオンだと」
「僕は違うよ」
 臆病ライオンはすぐに自分のことを言いました。
「そんなね」
「けれどそうした一面が出てね」
 そうした女神様達はというのです。
「やっぱり武芸になると」
「雄々しく猛々しいんだ」
「そうなのよ」
 ドロシーはさらにお話しました。
「そして北欧だと」
「そちらでもだね」
「ええ、北欧といったら」
 こちらの神々ではというのです。
「ワルキューレの方々がそうでしょ」
「あっ、いつも武装しているしね」
「オズの国では戦いはないけれど」
「その武芸とかスポーツでね」
「勝負するけれど」
「これまで名前が出た女神様達もで」
「ワルキューレさん達もね」
 彼女達もというのです。
「凄くね」
「そうした風なんだ」
「そうよ、だからオズマは全く違うけれど」
「女の人でもだね」
「雄々しく猛々しい人はいるわ」
「女神様達だってそうだし」
「そうよ、覚えておいてね」
「そうするよ」
 臆病ライオンも頷きました、そしてです。
 そのうえで、です。こうも言ったのでした。
「いや、百獣の王っていっても」
「貴方はそうじゃないけれどっていうのね」
「女の人で相応しい人がいるんだね」
「女神様でもね」
「僕スポーツっていったらね」
「走る、跳ぶ、泳ぐね」
「陸上競技や水泳で」
 そうしたものでというのです。
「格闘技とか武道とか」
「そうしたものはしないわね」
「うん、そうしたのって苦手なんだよね」
「それは貴方らしいわね」
「僕もそう思うよ、スポーツは好きでも」
 それでもというのです。
「そんな戦う系統はね」
「貴方は好きじゃないわね」
「そうなんだ」
「僕もだよ、ただ僕は野球も好きだよ」
 腹ペコタイガーは笑って言ってきました。
「臆病ライオン君も好きだけれどね」
「好きだよ、けれど君は」
「いつも夢中だよ」
「日本のお笑いの街にあるね」
「まさに虎のチームがね」
「大好きだね」
「凄く好きだよ」
 まさにというのです。
「野球も好きでね」
「あのチームもだね」
「あのユニフォームに旗に」 
 それにというのです。
「応援歌もね」
「大好きで仕方ないのかな」
「食べることも好きだけれど」
 それと共にというのです。
「あのチームもね」
「何しろまさに君で」
「何もかもが魅力に満ちているからね」
「野球も好きだね」
「そうだよ、選手の人達もね」
 実際に野球をするその人達もというのです。
「凄くね」
「好きで仕方ないんだ」
「うん、あの球場の一塁側で応援して」
「七回になったら風船飛ばすね」
「ああすることもね」
「好きだね」
「全く、あのチームは最高だよ」
 臆病ライオンに心から言いました。
「何から何までね」
「ううん、僕の愛するチームも負けていられないね」 
 臆病ライオンは腹ペコタイガーのお話をここまで聞いて思いました。
「ライオンのね」
「あの青と白のね」
「そうそう、しかしね」
 ここで臆病ライオンはふと思いました。
「何で日本の街のライオンのチームは青なのかな」
「あっ、そこ不思議だよね」
「うん、ライオンで青って」
「ちょっと違うね」
「君のチームは黒と黄色ちゃんと使っていて」 
 虎の色のそれをです。
「それで縦縞だね」
「ユニフォームだってね」
「それで白と黒でも」
「白虎さんだよ」
「四霊獣の」
「だからありだよ」
「そうだね、けれどあのチームは」
 食べつつ首を傾げさせつつ言いました。
「青と白なんだよね」
「ライトブルーだったり濃い青でもね」
「青なんだよね」
「あれがわからないね」
「うん、白ならわかるよ」 
 この色はというのです。
「白いライオンだっているし」
「そうだね」
「けれど青はね」
 どうしてもというのです。
「わからないよ」
「しかもマンチキンとも関係ないしね」
 青が国の色のこの国ともというのです。
「それじゃあね」
「余計にわからないね」
「何であのチームが青か」
「ライオンなのに」
「そういうの日本じゃ結構あるよ」
 こう言ってきたのは神宝でした、皆と一緒に今はチキンナゲットを食べつつ臆病ライオン達に言ってきました。
「その生きものの色でなくてもね」
「チームの色になってるんだ」
「そうなんだ」
「東北の鷲のチームなんて赤だし」
 この色だというのです。
「深いね」
「あっ、あのチームはね」
「そうだね」
 神宝の言葉に二匹で頷きました。
「僕達も知ってるけれど」
「その色だね」
「そうしたチームもあるし」  
 神宝はさらにお話しました。
「そんな色のことはね」
「言ってもなんだ」
「仕方ないんだ」
「僕はそう思うよ」
「そうなんだね」
「神宝としては」
「そうだよ、ちなみに僕達全員虎のチームのファンだよ」
 神宝は笑ってこうも言いました。
「五人共ね」
「あのチームの魅力は別格だからね」 
 臆病ライオンもそれはと頷きました。
「外の世界でもなんだね」
「何があっても華があるね」
「そうだよね」
「だからね」
 そうしたチームだからだというのです。
「僕達皆ね」
「あのチームのファンなんだ」
「勝っても負けても何があっても華があるなんて」
「絵になってね」
「あんなチーム他にないと思うよ」
「どんなスポーツでもね」
「あの球場も」
 オズの国にもあるこの球場もというのです。
「素晴らしいしね」
「うん、しかしあのチームにはね」
 また言う臆病ライオンでした。
「ライオンのチームもだよ」
「負けていられないね」
「そうだよ、同じネコ科だし」 
 このこともあってというのです。
「これからもね」
「負けていられないんだね」
「そう思ってるよ」
「外の世界てはかつて物凄く強いチームだったよ」
「そうだったんだ」
「毎年日本一になる様なね」
「それは凄いね」
 臆病ライオンも効いて驚きました。
「毎年って」
「兎に角強くて」
 それでというのです。
「無敵だったんだ」
「そうだったんだ」
「ただね」
 ここで神宝はこうも言いました。
「今外の世界で大谷翔平さんっていう人がいるけれど」
「どんな人かな」
「ピッチャーもバッターもやるんだ」
「あれっ、九番ピッチャーで」
「いや、ピッチャーとして投げる試合以外にもね」
「試合に出るんだ」
「その時は指名打者として打席に立って」
 そうしてというのです。
「打つんだ」
「へえ、それは凄いね」
「ピッチャーとしては一六〇以上普通に投げて」
 そうしてというのです。
「一四〇キロで四十センチ曲がったり一九二センチ落ちたり一六三キロ出る変化球投げるんだ」
「色々凄いね」
「想像を絶するね」
 臆病ライオンも腹ペコタイガーも他の皆も神宝のお話に驚いています。恵梨香達四人もうんうんと頷くばかりです。
「一六〇以上投げてその変化球って」
「無茶苦茶だね」
「それで打ったら三割近くは打って」
 今度はバッターとしての大谷さんのお話でした。
「シーズンホームラン四十本は打って守備もよくて足も速いんだ」
「オズの国でもそんな人いないよ」
「漫画の主人公でもね」
 皆さらに驚きました。
「もう何ていうかね」
「有り得ない人だね」
「この大谷さんならね」 
 神宝はさらに言いました。
「その時のライオンのチームだってね」
「勝てたんだ」
「その人がいたら」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「僕はそう思うよ」
「その人も何時かオズの国に来てくれるよ」
 臆病ライオンは絶対にと言いました。
「そうなるよ」
「そうなんだね」
「そんな夢みたいな人はね」
 それこそというのです。
「オズの国に来ない筈がね」
「ないんだね」
「うん、だからね」
「大谷さんは」
「絶対に来てくれるよ」 
 大阪にというのです。
「本当にね」
「そうなるんだね」
「絶対にね、しかしそんな人もいるなら」
 臆病ライオンはあらためて思いました。
「是非ライオンのチームに入って欲しいよ」
「いやいや、虎のチームだよ」
 腹ペコタイガーは負けじと言いました。
「そうした人はね」
「そう言うんだ」
「言うよ」
「ああ、その人熊のチームの人なんだ」
 神宝は言い合う二人に笑って言いました。
「だからね」
「僕達のチームにはなんだ」
「来ないんだ」
「そうだよ、残念だけれどね」
「それは残念だね」
「全くだよ」
 二匹は神宝のお話にがっかりとなりました、ですが食べることは止まりません。
「そんな凄い人が来てくれたら」
「僕達のチームにね」
「それはね」
「どうにもだよ」
「それは仕方ないよ、しかし大谷さんが来てくれるなら」
 オズの国にというのです。
「僕達と一緒に」
「楽しみだね」
「その時は」
「うん、そしてね」
 来てくれたその時はというのです。
「是非ね」
「活躍して欲しいね」
「こちらの世界の野球でも」
「そうして欲しいよ、兎に角凄いんだ」
 大谷翔平という人はというのです。
「驚くしかない位に」
「聞いてるだけで凄いわ」
 ドロシーも唸るばかりでした。
「実際にね」
「そんな人がいるなんてですね」
「オズの国でもよ」
「そんな人いないですか」
「いないわ」
 全くという返事でした。
「そんな人はね」
「そうなんですね」
「ええ、凄い人もいるものね」
「世界の野球界で評判になっています」
「それも当然よ、一度お会いしたいわ」
 ドロシーは心から思いました、そうしたお話もです。
 お昼ご飯を食べながらしてそれが終わりますと。
「それじゃあ今からね」
「うん、お昼寝出来る人はね」
 臆病ライオンがドロシーに応えました。
「今からね」
「お昼寝しましょう、木と木の間にハンモックを吊って」
 そうしてというのです。
「それか安楽椅子を出すか敷物をして」
「その上でね」
「寝ましょう」
「そうしようね」
「今から皆でね」
 こう言って早速でした。
 皆で空中庭園に用意されたそうしたものを出してでした。
 気持ちよくお昼寝をしました、そしてお茶の時間になると皆自然に目を覚まして今度はティータイムを楽しんだのでした。








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