『新オズのカボチャ頭のジャック』




                第十幕  どんどん拡がって

 ふとです、ジャックはお仕事の合間に南瓜畑を見回して言いました。
「僕達が来た時よりもね」
「うん、南瓜畑が拡がったね」
 主に荷物運びをしているガンプが応えました。
「そうなってきたね」
「そうだね」
「あの時は少しだったけれど」
 南瓜畑の面積はです。
「それがね」
「今ではね」
「この通りだよ」
「かなり拡がって」
「最初に来た時の十倍以上はね」
「拡がっているね」
「それにだよ」
 ガンプはジャックに言いました、今はガンプの中に沢山の荷物を入れて運んでいてジャックは鍬を担いで一緒に歩いています。
「今もどんどんね」
「拡がっているね」
「そうなってきているよ」
 こうジャックに言うのでした。
「凄い勢いでね」
「オズマがいい指導しているからね」 
 ジャックは何故そうなっていっているかわかっています、それで今ガンプに対して確かな声でお話出来ました。
「だからね」
「それでだね」
「そう、その為にね」
 まさにというのです。
「こうしてだよ」
「驚く位速くだね」
「畑も田んぼも拡がっているんだ」
「そうなんだね」
「畑は南瓜が主だけれど」 
 それだけでなくというのです。
「他のお野菜のも出来ていっているしね」
「人参とか玉葱のものもね」
「主なのは南瓜だけれど」
「他のお野菜のものもね」
「出来ていっていて」
 そしてというのです。
「かなりね」
「凄いことになっていっているね」
「これはもう少ししたら」
「お仕事が終わるかな」
 こんなことをお話するのでした、そしてです。
 荷物を運び終えて皆のところに戻ると新しい畑を開墾していました、そこに種を蒔くと見る見るうちにです。
 芽が出て蔓が伸びてです。
 南瓜自体が出て来てどんどん大きくなります、そして収穫出来る様になりますが。
 恵梨香達五人はそれを見て言いました。
「オズの国のお野菜や果物ってこうよね」
「種を蒔いたらその直後に芽が出てね」
「そしてどんどん大きくなって」
「それで収穫出来る様になるから」
「凄いわね」
「まるでね」
 恵梨香はここで言いました。
「ジャックと豆の木みたいね」
「ああ、あの童話だね」
 カルロスはその童話の名前を聞いて頷きました。
「あの童話でも蒔いたらね」
「すぐに芽が出て大きくなって」
 神宝も言います。
「お空に届くまでになったね」
「あの童話の豆の木と同じで」
 ジョージはその大きくなった南瓜達を見ながらお話しました。
「オズの木のお野菜と果物もすぐに大きくなるね」
「お伽の国だからかしら」 
 そこにです、ナターシャは理由を求めました。
「こうなっているのかしら」
「そうよ、オズの国はお伽の国だからね」
 オズマがまさにその通りだと答えました。
「それでよ」
「ああ、やっぱりそうですね」
「だからですね」
「オズの国のお野菜や果物は成長が早いんですね」
「まさにお伽の国だから」
「お外とは違うんですね」
「そうなの、だからね」
 オズマは五人にさらにお話しました。
「作物自体も肥料も土もよ」
「その全てが違うんだよ」
 ムシノスケ教授もお話します。
「オズの国はね」
「植物にとって物凄く栄養があるから」 
「肥料も土もね」
「外の世界とは比較にならない位速く育つのよ」
「そして的確に農業をしていると土地も痩せないよ」
「豊かなままなの」
「そこで何時までも栽培が出来るんだ」
 こう二人にお話します。
「オズの国ではね」
「そうなんだよ」
「それは凄いですね、それじゃあ」
 恵梨香はお話を聞いて言いました。
「オズの国では水田も」
「お米もよね」
「一年に二回採れるとか」
「二期作ね」
「出来ます?」
「オズの国では三期作も出来て」 
 そしてというのです。
「四期作もね」
「出来るんですか」
「そうよ」 
 恵梨香ににこりとしてお話します。
「しかも土地もね」
「痩せなくて」
「ずっとそこで採れるのよ」
「それも凄いですね」
「肥料と水をあげていくと」
 土地自体にです。
「そうなるのよ」
「一年に四回も採れて」
「そのうえでね」
「外の世界では玉蜀黍は結構土地を痩せさせるらしいね」
 かかしが言ってきました。
「荒地でも育つけれど」
「そうらしいね、だからそこは気をつけないといけないというね」
 樵も言います。
「どうも」
「外の世界ではね」
「土地は農業と共に痩せるね」
「どうしても」
「だから時々土地を休ませる」
「そうもするらしいね」
「三圃作ね」
 オズマが二人に言ってきました。
「中世の欧州であったわね」
「土地を順番で休ませて」
「三つあるうちの一つを順番にね」
「そうして農業をしていく」
「そうした農業のやり方だね」
「ええ、けれどオズの国ではね」
 この国ではというのです。
「土地は元々凄く豊かで」
「お水も豊富でね」
「肥料も凄くいいから」
「例え年四回採ってずっと続けていても」
「土地は全く痩せないね」
「むしろどんどんね」
 肥料とお水をやっていけばというのです。
「土地はよくなっていくわ」
「そうだね」
「そうした国だね」
「そしてそうした農業だね」
「オズの国ではね」
「そうよ、だから今みたいに作物もすぐに成長するし」 
 それにというのです。
「年四回もね」
「採ることが出来て」
「皆いつもお腹一杯食べられるね」
「そうなの。それでお仕事が順調なのは」
 このこともです、オズマはお話しました。
「人手が多くて牛や馬、トラクターなんかも充分だから」
「それでだね」
 ジャックが応えました。
「この通りだね」
「順調にね」
 ジャックに笑顔で応えました。
「拡大していっているのよ」
「そうなんだね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「このままいけばね」
「暫くしたらだね」
「開拓も開墾も終わるわ」
 その両方がというのです。
「そうなるわ」
「驚く位の速さで進んでいるけれど」
「今お話した理由でね、しかもね」
「しかも?」
「皆日の出から夕方までしっかり働いてくれてるでしょ」
「日の出と一緒に起きてね」
「ご飯をしっかり食べて」
 朝ご飯をというのです。
「そしてね」
「力をみなぎらせて」
「お昼もそうして」
 しっかり食べてというのです。
「頑張ってくれているから」
「だからだね」
「もうね」
 それこそというのです。
「ジャックの言う通り驚く位ね」
「速くだね」
「進んでいるのよ、しかも皆楽しんでいるから」
 しっかり食べているだけでなくというのです。
「尚更よ」
「人手が多くて馬やトラクターも充実していて」
「勿論他の農具もね」
「そして皆がしっかり食べて頑張って」
「しかも楽しんでだから」
 こうした条件が揃っていてというのです。
「だからよ」
「進むのが速いんだね」
「そしてそうした環境にすることがね」
 まさにそれがというのです。
「私のね」
「お仕事なんだね」
「オズの国家元首としてのね」
「それが全部出来ているから」
「この通りね」 
 ジャックににこにことしてお話します。
「出来ているのよ」
「成程ね」
「あとどんな荒地でもね」
 そうした場所でもというのです。
「じっくりと腰を据えてね」
 そうしてというのです。
「開拓、開墾をしていくと」
「いい田畑になるんだね」
「そうよ、最初はどんな場所でもね」
「努力していけばだね」
「いいものになるの」
「そうなんだ」
「だからね」
 それでというのです。
「諦めないことよ」
「どれだけ荒地でも」
「そもそもアメリカだってね」
 オズの国が影響を受ける外の世界のこの国はというのです。
「最初は何もなかったでしょ」
「そうだったね」
「街も村もね」
「田畑も牧場もね」
「工場も湊もね」
「本当に何もなかったんだったね」
「それがよ」
 その状況がというのです。
「皆が頑張ってね」
「全てが備わったんだね」
「今お話しているものがね」
「だからこそ」
「私達もよ」
「何もない場所でも」
「頑張れば」
 そうすればというのです。
「凄いものがね」
「実るんだね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「だからね」
「農業をしてもだね」
「とても豊かなのよ」
「どんなものもかなり実るんだね」
「作物一つ一つがとても大きくて」
 今度は作物自体のお話をします。
「美味いいのよ」
「南瓜にしてもだね」
「その中身がどっしりとしていてね」
 それ位あってというのです。
「そしてね」
「そのうえでね」
「そう、本当にね」
「食べても美味しいんだね」
「貴方の頭にするにしてもね」
 ジャックの頭を見てお話します、彼の南瓜のそれを。
「そうしてもよ」
「いい頭になるんだね」
「そうよ、それにね」
「それに?」
「以前より南瓜の質がよくなったでしょ」
「あっ、確かにね」 
 実際にとです、南瓜も答えました。
「言われてみれば」
「そうでしょ」
「僕が生まれた頃と比べたら」
 それこそというのです。
「今はね」
「昔よりもでしょ」
「ずっと出来がよくなっているよ」
「大きくなって中身が詰まっていて」
「これは食べてもね」
 そうしてもというのです。
「かなりね」
「美味しそうでしょ」
「そうだね」
 ジャック自身も思うことでした。
「食べてもね」
「美味しいのよ」
「そうなんだね」
「ただ沢山採れて土地もいいままなだけじゃなくて」
「作物自体もだね」
「質がよくしかもね」
 それだけでなくというのです。
「どんどんね」
「よくなっているんだね」
「オズの国ではね」
「成程ね」
「オズの国は果てしなくよくなっていく国でもあるのだよ」
 教授は自分達の国について誇らしげに言いました。
「常にね」
「今のままでも充分凄くてもだね」
「左様、そこからだよ」 
 ジャックにお話しました。
「よくなっていくのだよ」
「果てしなくだね」
「だからだよ」
 その為にというのです。
「オズの国は素晴らしいのだよ」
「科学と魔法が一緒にあって」
「それがいい意味で影響し合っていてね」 
 そうなっていてというのです。
「今で最高と思ったら」
「さらにだね」
「よくなるのだよ」
「外の世界だってそうみたいね」
 オズマはこちらの世界のお話をしました。
「今が最高だって思ったら」
「はい、何でもお父さんお母さんは」 
 恵梨香は自分のご両親のお話をしました。
「子供の頃便利になったって周りからいつも言われて」
「それでなのね」
「今がです」
「最高だって思っていたのね」
「インターネットや携帯電話が普及して」
 そうなってというのです。
「そう思っていたそうですが」
「それがでしょ」
「今はその頃より遥かによくなったって」 
 その様にというのです。
「言っています」
「そうよ、今で最高と思っても」
「まだよくなるものですね」
「オズの国もそうでね」
「外の世界もですね」
「同じよ、どんどんね」
「よくなるんですね」
 恵梨香は言いました。
「オズの国も外の世界も」
「そうよ、よくなることはね」
「無限ですね」
「人も世の中もね」
 まさにとです、オズマはお話しました。
「一番とか最高はね」
「ないんですね」
「その先があるから」
「じゃあ自分がこの世で一番偉いと思う人は」
「かつてのラゲドーさんみたいによね」
「外の世界でもそんな人いますが」
「とんでもない間違いよ」
 オズマは一言で否定しました、その間手を動かして皆と一緒に農具の手入れをしています。手入れされた農具は見る見るうちに奇麗になっています。
「それはね」
「今お話した通りにですね」
「そう、何処までもよくなれるのに」
「一番偉いとか思ってもですね」
「まだ先があってね」
 そうしてというのです。
「そう思ったら努力しなくなるでしょ」
「はい」
 それはとです、恵梨香も答えました。
「そう思ったら」
「そうなってね」 
 オズマはその恵梨香にお話しました。
「努力することなんてね」
「なくなりますか」
「だって自分が一番つまり最高だったら」
 そう思い込んだらというのです。
「もう努力することなんてね」
「ないとですか」
「思うから」
 だからだというのです。
「もうそう思った時点でね」
「努力することはなくなりますか」
「そして他の努力する人達がね」
「よくなっていって」
「追い越していくわ」
 こうお話するのでした。
「だから本当に偉い人はね」
「自分を偉いと思わないで」
「努力をしていくものよ」
「そうしてですね」
「凄くなっていくのよ」
「果てしなくですね」
「それが人でね」
 そしてというのです。
「生きものでね」
「世の中なんですね」
「努力をすれば」
 それでというのです。
「どんどんね」
「よくなるんですね」
「努力しても結果は中々出ない時もあるけれど」
「結果は何時か出ますね」
「必ずね、そして努力しないと」
「よくならないですね」
「そうよ」
 まさにその通りだというのです。
「何でもね」
「オズの国でもですね」
「そうよ、オズの国は努力したらね」
「それが結果に出る」
「そうした国でもあるから」
 だからだとうのです。
「皆ね」
「努力しているんですね」
「そうよ、そして人の努力を認めないことはね」
「よくないことですね」
「オズの国ではそんな人はいないわ」
 他の人の努力を認めない人はというのです。
「結果だけ見てね」
「結果だけ見ても」
「わかるでしょ」
「はい、何事も結果が全てなら」
「それまでの経緯はどうでもいいとなってね」
「努力じゃなくて」
 そうではなくというのです。
「ずるをしてもいいとなりますね」
「それはよくないでしょ」
「いつもずるをして結果を出しても」
「結果を出すまでに培われるものがないわね」
「その培われるものが大事だって」
「言われてるでしょ」
「お父さんもお母さんも言っていて」
 恵梨香はオズマに答えました。
「学校の先生もです」
「いいお父さんとお母さんと先生だね」
 ジャックは恵梨香のお話を聞いて言いました。
「本当に」
「そうよね、努力を認められるとね」
「こんないいことはないからね」
「結果だけ見ていたら」
「結果は全てと言うけれど」
 それでもとです、ジャックは言いました。
「それは一瞬だよ」
「結果は」
「そうだよ、結果はどれだけよくてもね」
「一瞬のことで」
「それまでの沢山のことがね」
 結果に至るまでのというのです。
「大事なんだよ。幾ら才能があってもね」
「努力しないと」
「何もならないよ、結果が全てとか」
 それにというのです。
「人に結果が出ていないと言う人こそね」
「努力していないのね」
「僕はそう思うよ、自分が努力をしていないから」
「努力のよさがわかっていなくて」
「その価値がね」
 まさにそれがというのです。
「それで結果だけが全てだってね」
「そう言って」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「そんなことを言って」
「自分は努力をしないままね」
「だからこんな人達は人に偉そうなことを言っても」
 そえでもというのです。
「大したことはないよ、すぐにね」
「そう、ボロが出るものだよ」
 教授も言いました。
「努力していない結果なんてハリボテだからね」
「全くだね」 
 ガンプは教授の言葉に頷きました。
「知識だってそうだよね」
「学問はまさにだよ」
「努力の積み重ねだね」
「ただその部分を観るだけでなく」
 教授はガンプに学問のお話をしました。
「そこに至るまでのだよ」
「読書やフィールドワークがだね」
「人のお話を聞いてね」
「授業とかだね」
「そうしてこそだよ」
「いいんだね」
「その部分を観るだけで知識を得ても」
 例えそうしてもというのです。
「けれどね」
「それでもだね」
「それは表面だけのことに過ぎないのだよ」
「大事なのは中身だね」
「そうなのだよ」
 教授はガンプに強い声でお話しました。
「本を何冊も確かに読んで」
「そうしてだね」
「フィールドワークで足を運んで」
「その目で観て」
「学んでこそだよ」
「本当の学問だね」
「中身が大事でね」
 まさにというのです。
「それがない学問なんてね」
「何でもない」
「その通りだよ」
「モーツァルトさんなんか凄いね」
 かかしはオズの国にもいるこの人のお話をしました。
「本当に」
「そうそう、あの人は天才って言うけれど」
 樵が応えました。
「才能以前にね」
「いつも作曲していてね」
「ピアノに向かって楽譜を書いてね」
「作曲していないと苦しい」
「そうまで言う人でね」
「オズの国に来てからも」
「ずっと作曲しているね」
 二人でその人のお話をするのでした。
「エジソンさんもだね」
「発明王と言われたあの人も」
「一パーセントの閃きがないと駄目というけれど」
「同時に九十九パーセントの努力もないとね」
「どうしようもないって言ってるから」
「結果だけを言う人はね」
「九十九パーセントを観ない人だよ」
 そうだというのです。
「ものごとのまさに表面だけ」
「それだけを観ていてね」
「何にもならないよ」
「そうだよね」
 かかしは樵の言葉に頷きました。
「本当に」
「その時は上手くいけても」
「やがて行き詰まるよ」
「何しろ中身がないからね」
「蓄積されたものがないから」
「そうなるね」
「間違いなくね」 
 かかしはまた言いました。
「そうなっていくよ」
「オズの国でも努力したらね」
「無限によくなっていって」
「何処までも上がっていけるけれど」
「それがね」 
「努力がないとね」
「上がられないよ」
 どうしてもというのです、そしてです。
 皆で働いていきますが本当に水田も南瓜畑も凄い勢いで出来ていっています、植えられた水田の稲の下のお水にはです。
 沢山の生きものがいます、そして。
 オズマは皆に笑顔で言いました。
「皆ここにいる生きもので食べられるものが多いことは知ってるわね」
「鴨に泥鰌にタニシに」
「蛙にザリガニやサワガニもですね」
「あとスッポンも水路にいますけれど」
「そうしたものが食べられますね」
「ゲンゴロウもですね」
「そして雀もね」
 オズマはお空にいるその鳥も見てお話しました。
「食べられるのよ」
「お米だけじゃないんですね」
「色々な生きものがいますが」
「そうした生きものも食べられる」
「それが田んぼなんですね」
「そうした場所なんですね」
「そうよ、ただお米が採れるだけじゃないの」
 恵梨香達五人にお話します。
「だから余計にいいのよ」
「あの、蛙なんて」
 神宝はその生きものを前にお話しました。
「焼いても揚げてもかなり美味しいですよ」
「鴨なんか滅茶苦茶美味しいですよ」 
 神宝はそちらを観ています。
「この鳥は」
「ザリガニも食べられるんですよね」
 ナターシャはこの生きものを見て言いました。
「それも結構美味しいそうで」
「スッポンは栄養もあって」
 カルロスは水路にいるスッポンを実際に見ています。
「かなりいいんですよね」
「そうよ、こうした生きものも食べるのがね」
 水田にいる彼等をというのです。
「水田を作ってね」
「そして稲を育てて」
「そのうえで食べる」
「そういうことですね」
「お米だけじゃないんですね」
「こうしたものも食べられるんですね」
「そうよ、食べたいならね」
 それならというのです。
「食べていいのよ」
「蛙も鴨も」
「ザリガニもですね」
「それでスッポンも」
「あと雀も」
「他の生きものもですね」
「タニシだって茹でてお醤油で味付けしたら」
 その様にすればというのです。
「これがね」
「あっ、美味しいですよね」
「タニシも」
「泥を吐かせたら」
「そうしたらですね」
「美味しく食べられますね」
「そうよ、だからね」
 それでというのです。
「水田の色々なものをね」
「食べていいんですね」
「そうしたいなら」
「何かそう言われるとです」
「食材豊かですね」
「水田は」
「そうでしょ、あとゲンゴロウも言ったけれど」
 この虫も食べられると、とです。
「美味しいわよ、タウナギだってね」
「そういえばそうですね」
「タウナギも聞きます」
「美味しいって」
「だからですね」
「タウナギも食べていいんですね」
「そちらのお魚もね」
 こうお話するのでした。
「折角色々な生きものがいるんだし」
「そうですよね」
「食べられるならですね」
「何でも食べる」
「それも水田なんですね」
「覚えておきます」
「そうしてね、水田は沢山の生きものを育んでいる場所でもあるのよ」
 こうもお話するのでした。
「素晴らしいことにね」
「本当にそうですね」
「前から色々な生きものがいると思っていましたが」
「そうした場所で」
「しかも沢山の食べものがある」
「そうした場所でもあるんですね」
「そうなの。あとね」 
 オズマは今度はタガメを見ました、タガメはミズカマキリやタイコウチ達と共に水田の中で泳いでいます。水面にはアメンボやミズスマシがいます。
「森でカブトムシやクワガタを捕まえるみたいにね」
「タガメやミズカマキリをですね」
「こうした虫を捕まえられますね」
「虫取りも遊べるんですね」
「水田では」
「そうした場所でもあるんですね」
「捕まえたらすぐに離すものだけれどね」
 オズの国ではそうする決まりになっています、捕まえてもずっとそこに閉じ込めては虫が可哀想だからです。
「けれどね」
「それでもですね」
「そうした遊びも出来ますね」
「森に入った時みたいに」
「採集も出来る」
「そうした場所でもあるんですね」
「そうなのよ、奇麗なお水にいる虫達もね」
 彼等もというのです。
「沢山いるからね」
「本当に奇麗なお水にしかいないんですよね」
「タガメやミズカマキリって」
「水田だけじゃなくて水路にもいますけれど」
「こうして一杯いるって」
「凄いことですよね」
「オズの国はお水が奇麗だから」 
 それでというのです。
「こうしてね」
「こうした虫もいて」
「観ることが出来て」
「採集も出来る」
「そうした遊びも楽しめる」
「そうなんですね」
「お水が奇麗なのはそれだけでいいことよ」
 まさにというのです。
「こうした生きものが沢山いられるから」
「そうですね」
「何かこうして観ていくと」
「水田が余計に好きになりました」
「とても素敵な場所ですね」
「ここで働けることも」
「そうでしょ、今から水路を拡げるけれど」 
 その奇麗な虫達もいる場所をです。
「頑張ってやっていきましょう」
「わかりました」 
 五人は笑顔で応えてでした。
 今度は水路を掘ってそこにお水をひいていきます、水路にお水はあっという間に満ちて小川の様になります。
 かかしはそのお水に満ちた水路を見て笑顔になりました。
「こうして水路にお水が入るのを見ると」
「やったって思うね」
「そうなるね」
 ジャックに笑顔で応えました。
「嬉しいことに」
「そうだよね」
「仕事をしてね」
「その仕事の結果を観たら」
「それまでの経緯、努力を思って」
「本当にいいね」
「本当に結果だけだと」 
 かかしは言いました。
「水路だってね」
「お水が流れるのを観るだけだと」
「何てことはないよ」
「そうだよね」
「全くだよ」
 樵も言います。
「これまで皆でだよ」
「力を合わせて頑張ってね」
 ジャックは樵にも応えました。
「そうしてね」
「それでだね」
「そう、ちゃんと掘って」
「お水をひいてね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「お水が流れるものを観たら」
「やり遂げたってね」
「心から思えて」
「最高だよ」
「その気持ちになれるよ」
「それもね」
 まさにとです、オズマも言いました。
「努力の為せるものよ」
「コツコツと努力をしてやり遂げる」
「それがね」
 まさにというのです。
「いいことなのよ」
「そうだね、だからね」
「働く時も」
「努力することだね」
「そうよ、それじゃあね」
「水路もだね」
「今日はこれからもね」
 お仕事を続けてというのです、水路は今はお魚に虫にスッポン達が入って快適に泳いでいます。その彼等も観ています。
「水路を拡げてね」
「お水を流していくんだね」
「そうしていきましょう」
「それじゃあね、しかしね」
「しかし?」
「僕達こうしたことも出来るんだね」
 ジャックは奇麗なお水が流れている小川の様な水路を観つつ言いました。
「開拓や開墾も」
「出来ないと思っていたの?」
「うん、はじめるまではね」
 実際にとです、ジャックはオズマに答えました。
「そうだったよ」
「そうなのね、誰も最初はよ」
「出来ないんだ」
「けれど教えてもらってね」
 そうしてというのです。
「実際にね」
「やってみてなんだ」
「それで誰でもね」
「出来る様になるんだ」
「誰でも最初は何も出来ないのよ」 
 そうしたものだというのです。
「けれどそれをよ」
「教えてもらって実際にやってみて」
「そのうえでね」
 それでというのです。
「出来る様になるのよ」
「そうしたものなんだ」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「ジャックもね」
「水路を造ることもだね」
「今は出来るのよ」
「やり方を教えてもらって」
「実際にやってみてね」
「それでなんだね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「出来る様になるのよ」
「誰でも最初は出来ないんだ」
「モーツァルトさんもエジソンさんもね」
「最初は音楽や発明もなんだ」
「出来なかったの、けれどね」
「教えてもらって」
「やってみてね」
 自分自身でというのです。
「出来る様になったのよ」
「だから僕もなんだ」
「出来る様になったの、出来なくてもね」
 それでもというのです。
「駄目なことでも恥ずかしいことでもないのよ」
「誰も最初はそうだから」
「問題はね」
 それはというのです。
「出来る様になりたいことをね」
「出来る様になることだね」
「そうすることがね」
「大事なんだね」
「そうよ、出来なくても興味ないことならね」
「それは別にいいね」 
 ジャックも言いました。
「それは」
「そうでしょ」
「うん、それならね」
 こうオズマに答えました。
「言われてみたら」
「そうね、けれどね」
「興味を持つものならだね」
「進んでよ」
「教わってやってみる」
「そうしてね」 
 そのうえでというのです。
「出来る様になればいいの」
「そういうことだね」
「だからやってみることよ」
「出来なくてもだね」
「出来ないことはね」
 それはというのです。
「本当によ」
「恥ずかしいことじゃないし」
「駄目なことでもね」
「ないんだね」
「だからね」
 それ故にというのです。
「やっていくのよ」
「僕もこれから」
「興味があっても出来ないことはね」
「やってみることだね」
「教わってね、そして最初は失敗しても」
 それでもというのです。
「やっていったらいいのよ」
「それで水路も造ることが出来たし」
「他のこともね」
「出来る様になれば」
 それでというのです。
「いいから」
「そうしていけばいいね」
「そうよ、じゃあさらに水路を拡げていきましょう」
「そうしていこうね」
 ジャックはオズマに笑顔で応えました、そしてです。
 皆で水路を拡げていきました、掘ってそこにお水を入れるとお水は流れていきそこに生きもの達も入ってきてです。
 新しい水路は忽ちのうちに奇麗でかつ活気に満ちたものになります、オズマはその水路達を観てまた言いました。
「出来る様になって何もないところにね」
「出来ていくね」
「そう、最初は零でも」
 それでもというのです。
「努力してやっていけばね」
「零じゃなくなるね」
「出来る様になるから」
「やっていくことだね」
「最初で諦めないでね」
 そうしてというのだ。
「そうしていったらいいのよ」
「何でもだね」
「そうよ、じゃあこれからもね」
 オズマはジャックにお話しました。
「出来ないこともね」
「出来る様にだね」
「なる様にしていきましょう」
「それじゃあね」
 ジャックも頷きました、そしてです。
 皆でさらに頑張っていきます、楽しいお仕事はさらに進んでいきます。そしてオズマは皆にあることを言うのでした。








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