『オズのモジャボロ』




           第一幕  モジャボロの提案

 恵梨香達五人はまたオズの国に行きたくなりました、それでです。
 五人でお話をしている時にです、何と五人共言い出したのです。
「またオズの国に行きたいわね」
「うん、そうだよね」
「またあの国にね」
「あんな楽しい国ないから」
「絶対によ」
 こう五人にお話します、そしてなのでした。
 五人であの時計塔に向かいます、ここでナターシャが四人に言ってきました。
「ねえ、一ついいかしら」
「一つ?」
「一つっていうと」
「ええ、オズの国に行ってね」
 そしてだというのです。
「そこで何をするか考えているのかしら、誰か」
「そう言われたら」
 どうかとです、恵梨香が首を傾げさせつつナターシャに答えました。
「ちょっとね」
「考えてないのね」
「ただオズの国に行って」
 そうしてだというのです。
「オズマ姫やドロシー王女を遊びたいだけで」
「かかしさんや木樵さんとも」
「それでもね」
 具体的にはです、何をするかといいますと。
 四人共全然考えていませんでした、そしてナターシャもです。
 時計塔のあのお部屋の中で今からオズの国に行こうとしている中で、です。微妙なお顔で四人に言いました。
「私もこれといって考えていないわ」
「ナターシャもなんだ」
「そうなの。オズの国には行きたいけれど」
 それでもだとです、ナターシャはカルロスに答えました。
「そこに行って何をするかまでは」
「まだ何もなんだ」
「考えていないわ」
「そうなんだ」
「まあそれでもいいんじゃない?」
 ここでこう言ったのはジョージでした。
「行ってから考えても」
「オズの国にだね」
 そのジョージに神宝が応えます。
「行ってから」
「そう、だってオズの国に行ったら色々な場所があるじゃない」
「一杯ね、面白い人達もいるし」
「それならね。オズの国に行ってね」
「そこからどうしたいかを考えればいいんだね」
「そう思うけれどどうかな」
 まずはオズの国に行こうとです、ジョージは神宝に応えながら皆に言います。
「オズの国に行ってから考えよう」
「そうね、ここであれこれ考えても仕方ないわね」
 恵梨香もジョージの言葉に頷きました。
「それなら」
「うん、まずはオズの国に行こう」
「皆でね」
 こうしてでした、五人はまずは『オズ』と唱えてです。
 オズの国に来ました、五人共エメラルドの都の入口にいました。
 もうすっかり顔馴染みになっている衛兵の人に快く都の中に入れてもらってです、そのうえでなのでした。
 五人はエメラルドで飾られた緑の都の中を進んででした。オズの王宮に入りました。するとオズマとドロシーが五人を快く迎えてくれました。
「いらっしゃい、今日も来てくれたのね」
「そろそろ来るんじゃないかしらって思ってたわ」
 二人は五人の手をそれぞれ取って笑顔で言ってきます。
「それで今日は何処に行くのかしら」
「何をして遊ぶの?」
「それがなんです」
 カルロスがオズマとドロシーにお話します。
「僕達オズの国に行こうと思いましたけれど」
「それでもなの」
「オズの国に来てもなの」
「具体的に何をするかは」
 それはといいますと。
「まだ考えていなかったんです」
「オズの国に来てから考えようってことになりまして」
 今度は神宝がオズマとドロシーにお話します。
「まだ何をするかは決めていません」
「これから考えます」
 提案者のジョージもお話します。
「今から」
「ううん、それならね」
 ドロシーはそう聞いてです、そしてなのでした。
 考える顔になってです、こう五人に言いました。
「これからモジャボロがカドリングの国に行くから」
「モジャボロさんがですか」
「あの人がですか」
「そう、だからね」
 それでだとですドロシーはにこにことして五人にお話するのでした。
「あの人と一緒にカドリングの国に行ったらどうかしら」
「グリンダさんのところに行かれるんですか?モジャボロさんは」
 恵梨香がこうドロシーに尋ねました、モジャボロがカドリングの国に行くと聞いてです。グリンダは角リングの主でありオズマ達の頼りになる相談役だからです。
「あの人のところに」
「あっ、今回はグリンダのところには行かないの」
 ドロシーはモジャボロはグリンダのところに行かないこともお話しました。
「あの人のところにはね」
「じゃあ他の人のところにですか」
「そう、チョッキンペットの村と兎の国に行くの」
 その二つの場所に行くというのです。
「オズマの招待状を渡しにね」
「今度オズの都でパーティーを開くの」
 オズマはにこりとしてこのことをお話しました。
「それでなの」
「それでなんですか」
「二つの場所に行って」
「ミス=チョッキンペットと兎の王様の二人に私からの招待状を渡してもらいに行ってもらうの、モジャボロにね」
「それで私達もですか」
「モジャボロさんに同行して」
 五人はそれぞれ顔を見合わせて話しました。
「チョッキンペットの村とですね」
「兎の国に行くんですね」
「私も行くわよ」
 ドロシーがにこりと笑って五人に言ってきました。
「最初は私とモジャボロ、トトで行くつもりだったけれど」
「そこで私達もですね」
「一緒に」
「そう、旅は人が多い方が面白いわよね」
 ドロシーはにこにことしたまま五人にこうも言いました。
「だからどうかしら」
「そうですね、僕達もどうするか考えるところでしたし」
 ジョージが腕を組んで考える顔でドロシーに答えます。
「それでしたら」
「一緒に来る?」
「ドロシーさんがいいっていうののなら」
「私が嫌って言う筈ないじゃない」
 これがドロシーの返事でした、やっぱりにこにことしています。
「だって旅はね」
「多い方が楽しいですね」
「そうよ、だからね」
 それでだというのです。
「一緒に行きましょう」
「わかりました、それじゃあ」
「僕達も同行させてもらいます」
 神宝も応えます、そしてでした。
 五人はモジャボロとドロシー、それにトトと一緒にカドリングに向かうことになりました。まずはどうするかが決まりました。
 その五人にです、オズマがにこりと笑って言いました。
「ところで五人共お腹は空いているかしら」
「あっ、そういえば」
「ちょっと」
「そうね、それじゃあ今丁度お昼だから」
 オズの国ではです。
「一緒に食べましょう」
「今日のお昼もご馳走よ」
 ドロシーは五人にこうも言います。
「中華料理よ」
「僕の国のですね」
「そうなの、色々なお料理を作ってね」
「中華料理は種類も食材も多いですからね」
 神宝はしみじみとしたお顔で応えました。
「それでなんですね」
「そうなの、広東料理よ」
「そうそう、広東料理が一番使う食材が多くて」
「美味しいわよね」
「僕は一番好きですね」
 その中華料理の中でもだというのです。
「海の幸も使いますし」
「そうよね。点心や麺類を一杯作ってるから」
「それをですね」
「皆で食べましょう」
「そこにモジャボロさんも来られますか?」
 ナターシャが自分達と一緒に行くモジャボロのことを尋ねました。
「あの人も」
「ええ、来てくれるわよ」
 オズマがナターシャに答えました。
「あの人もね」
「そうですか、それは何よりです」
 モジャボロも昼食に出席すると聞いてです、笑顔になって言うナターシャでした。
「私あの人大好きですから」
「私も。実は」
「僕もあの人好きだよ」
「大好きだよ」
「勿論僕もね」
 恵梨香だけでなく男の子三人もです、モジャボロは大好きでした。
「とてもいい人だからね」
「何かずっと一緒にいたくなって」
「仲良くしたくなるんだよね」
「確かモジャボロさんは」
 男の子三人に続いてです、恵梨香がどうして皆モジャボロが大好きなのかを言うのでした。それはどうしてかといいますと。
「愛の磁石を持っておられて」
「ええ、ラブ=マグネットね」 
 その力のお陰でだとです、ドロシーが恵梨香に答えます。
「あの石の力でなのよ」
「皆モジャボロさんが大好きなんですね」
「ただね。あの人はね」
「モジャボロさんは?」
「心の中にも愛の磁石を持っているのよ」
 ここでこうお話するドロシーでした。
「だからなのよ」
「皆あの人が好きなんですね」
「そうなの、あの人は元々あの石がなくても皆に好かれるのよ」
「そういえばとてもいい人ですね」
「オズの国の中でもね」
 モジャボロがどういった人なのか、もう恵梨香達もよく知っています。最初にあの人に会った時からです。
「とりわけね」
「だからですね」
「そう、皆モジャボロが大好きなのよ」
「そうなんですね」
「あの人は石を二つ持っているのよ」
 その愛の磁石をだというのです。
「だから余計に皆から好かれるのよ」
「それで皆、私達もあの人が大好きなんですね」
「人は外見じゃないのよ」
 オズマが言うことはこのことでした。
「心なのよ」
「それですね」
「そう、だから皆モジャボロを好きになるのよ」
「それでそのモジャボロさんは今どちらですか?」
 恵梨香はオズマ達のかr絵が今何処にいるのかということも尋ねました。
「お昼御飯に来られるにしても」
「今はお風呂に入ってるのよ」
 ドロシーはモジャボロが今どうしているのかをお話しました。
「だからお風呂から上がったらね」
「来られるんですね」
「そうよ、あの人綺麗好きなのよ」
 実はそうなのです、外見は確かにモジャモジャとしていてボロボロの服を着ていますがそれでもなのです。
「毎日お風呂に入ってるのよ」
「お風呂は入られる時は入りたいですよね」
 恵梨香はにこりとしてお風呂のことについて言いました。
「やっぱり」
「そういえば恵梨香達って綺麗好きよね」
「はい、大好きです」
 恵梨香が五人を代表して言います。
「とても」
「そうよね、だからよね」
「はい、はじめてオズの国に来た時も」
 マンチキンの国からエメラルドの都に行った時です、その時にもだったのです。
「毎日水浴びはしていました、皆」
「身体を綺麗にしていたのね」
「はい、そうでした」
 このこともドロシー達にお話するのでした。
「オズの国の河はとても入りやすいですよね」
「そうそう、入ろうって思ったらね」
 どうなるのか、今度はカルロスがお話します。
「川辺とかお池の傍には絶対に石鹸やシャンプーの入った容器があるよね」
「石鹸の木とかシャンプーの木ね」
「絶対にあるよね」
「どちらも水辺にある木だから」
 それであるとです、ドロシーがカルロスにお話します。
「欠かせないわよ」
「あれが凄く助かったよ、タオルの木もあって」
「オズの国なら何処にもあるわよ」
 その三つの木は、というのです。
「この国ならね」
「何処にもなんだ」
「ええ、そうよ」
「それが凄く有り難いよ」
「その三つの木があるからオズの国の人は皆とても清潔なの」 
 何時でも身体を清められるからです。
「とてもね」
「だから旅の間も」
「そう、川かお池があればね」
 それでなのです。
「何時でも身体を綺麗に出来るわよ」
「食べものの木もあるし」
「そう、何の心配もいらないわよ」
「しかも危険なこともね」
 道中のそのことについてはです、オズマがお話します。
「モジャボロがいてくれれば安心でしょ」
「はい、愛の磁石でどんな悪い人も心をモジャボロさんを好きになってくれるから」
「だからですね」
「そうよ、もっともオズの国に悪い人はいないわ」
 恵梨香とナターシャにこのこともお話するオズマでした。
「けれど癖の強い人達もいるから」
「例えばキッチンランドの人達ね」
 ドロシーがお話するのはこの国の人達のことでした。
「あの国の人達は結構癖が強いから」
「そういえばドロシーさんはあの国で悶着がありましたよね」
「あまりいい経験ではなかったですね」
「そうなの、ちょっと嫌な目に遭ったわ」
 ドロシーはかつてカドリングの国に行った時のことを思い出して少しそのお顔を曇らせました。そのうえで五人にお話します。
「あの国ではね」
「だからですね」
「そうした人達のことも」
「そうよ、モジャボロがいてくれたらね」
「私達に対する敵意がなくなって」
「危険なことを切り抜けられますね」
「だから安心してね」
 そうした危険なこともだというのです。
「あとカドリングで危ない場所は全部私達の頭の中に入っているから」
「トンカチ族とかですね」
 ジョージがカドリングの彼等のことをお話に出しました。
「あの頭が伸びて頭突きを浴びせてくる」
「そう、ああした人達もいるから」
「モジャボロさんがおられれば」
「ああした人達に対しても大丈夫だしね」
 それにとです、さらにお話するドロシーでした。
「私が案内役を務めるから」
「モジャボロさんとですね」
「一緒に」
「それにトトもいるわ」
 ドロシーの一番古いお友達のあの小さな黒犬も旅に同行するというのです。
「だから安心してね」
「はい、楽しくですね」
「チョッキンペットの村と兎の国に行って」
「チョッキンペットさんと兎の王様へ都でのパーティーへの招待状をお渡しする」
「そうするんですね」
「僕達全員で」
「そうしましょう、パーティーには皆が来るから」 
 その皆はです、どういった顔ぶれかといいますと。
「かかしさんやブリキの木樵、臆病ライオン達も一緒よ」
「うわ、皆さん来られるんですか」
「オズの国の方々が」
「ええ、だからね」
 それでだというのです。
「貴方達もパーティーに参加してね」
「はい、では期待しています」
「そちらのパーティーも」
「さて、それではね」
 お話が一段落したところで、です。オズマが皆に言いました。
「もうお昼よ。皆で食べましょう」
「オズの国の中華料理」
「それをですね」
「そう、皆で食べましょう」
 こうにこりとして言うのでした。
「モジャボロがお風呂から出て来たらね」
「わかりました、それじゃあ」
「あの人が来られたら」
 五人は笑顔でモジャボロを待つことにしました、するとです。
 あのモジャモジャに長い髪の毛とお髭に丁寧にブラシを入れてつぎはぎだらけでも綺麗に洗濯されてアイロンもかけられている服を着たモジャボロが来ました。お風呂からあがってきたばかりなので身体からとてもいい香りがしています、そのモジャボロに会ってです。五人は笑顔で彼のところに集まって言うのでした。
「こんにちは、モジャボロさん」
「お待ちしていました」
「僕達またオズの国に来ました」
「それでモジャボロさんと一緒にカドリングの国に行くことになりました」
「ああ、君達も一緒に来てくれるんだ」
 モジャボロは五人の言葉を受けてぱっと明るい笑顔になって言いました。
「それは嬉しいよ。やっぱり旅の仲間は多い方がいいからね」
「はい、ですから」
「宜しくお願いします」
「こちらこそね」
 お願いするとです、とても気さくに応えるモジャボロでした。
「宜しく頼むよ」
「はい、じゃあ今から」
「まずはお昼ですね」
「お昼を食べてね。君達もお風呂に入ってね」
 自分と同じ様にというのです。
「それで今日はゆっくり休んで明日の朝に出発しよう」
「カドリングにですね」
「あの国にですね」
「うん、あの国に行こうね」
 ドロシー達と一緒にだというのです。
「これは楽しい旅になるね、僕も嬉しいよ」
「貴方達本当によく来てくれたわ」
 ドロシーも笑顔で五人に言います、ここでも・
「私も嬉しいわ」
「そうですか、じゃあ」
「今から」
「お昼を食べましょう」
 こうしてです、五人はモジャボロ達と一緒に豪勢な中華料理を食べることになりました。海鮮麺に海老や帆立、蟹の蒸し餃子に家鴨料理、お野菜と豚肉と海の幸を炒めたもの、小龍包にフカヒレのスープに卵料理、炒飯、それとお饅頭といったものがです。
 大きなテーブルの上にこれでもかとあります、オズマはその見事な中華料理を前にしてにこりとして言うのでした。
「オズの国も変わるのよ」
「中華料理もですね」
「そう、食べられる様になったのよ」
 こう神宝にお話するのです。
「オズの国のお料理はアメリカのお料理だから」
「アメリカは色々な国から人が来ているからね」
 アメリカ人のジョージの言葉です。
「だからこうしてね」
「そうなのよ、色々な国のお料理が食べられるのよ」
「ひょっとしてだけれど」
 神宝は見事な広東料理を前にしてふとこう言いました。
「中華街もあるかな」
「中国の町並みね」
「うん、世界のあちこちにあるんだけれどね」
「オズの国にあるかどうかね」
「あるのかな、オズの国には」
 神宝のお国の人達が世界各国に移住した時に作るそうした場所がだというのです。
「中華街は」
「オズの国には中国人はいないわよ」
 ドロシーがこうお話します。
「私達からもうオズの国に入った人達はいないから。貴方達を除いてね」
「じゃあ中華街は」
「中華街は中国人がいて出来る場所よね」
「はい」
 このことは言うまでもありません、街は人が作るものです。中華街もそのことは同じで中国人がいて作るものですから。神宝も確かな顔で頷いて答えます。
「そうです」
「この国には普通の方法では人が入って来られないからなのよ」
「中国人も来られなくて」
「そう、だから中華街はないのよ」
「じゃあ僕はこの国にいる唯一の中国人なんですね」
「そうね、そのことはね」
 どうかとです、ドロシーは他の四人も見て言いました。
「皆同じよ」
「あれっ、ドロシーやモジャボロさんはアメリカ人ですよね」
 ジョージはドロシーの今の言葉にきょとんとなって返しました。
「そうですよね」
「生まれはそうでもね」
「今ハなんですか」
「そう、オズの国の人間だから」
 だからだというのです。
「アメリカ人じゃないのよ」
「国籍はオズの国なんですね」
「ヘンリー叔父さんとエム叔母さんもよ」
 ドロシーを育ててくれたお二人もだというのです。
「一緒よ」
「そうだったんですね」
「そう、皆もうオズの国の人間よ」
 そうなったというのです。
「私達は皆ね」
「じゃあオズの国にいるアメリカ人は僕だけなんですね」
「そうよ、貴方もね」
「そうだったんですか」
「オズの国に唯一の中国人、アメリカ人でね」
 さらに言うドロシーでした。
「日本人、ロシア人、ブラジル人なのよ」
「私達もなんですね」
「アメリカには日系人もいるわね」
「はい」
 今度は恵梨香がドロシーに答えます、皆いただきますをしてから中華料理を食べています。どのお料理もとても美味しいです。
「そうです、アメリカには日本から行った人達もいます」
「それで和食はあるけれど」
「日本人は私だけなんですね」
「そうなの、貴女だけなのよ」
「そうなんですね」
「皆唯一の存在よ」
 ここでこの言葉がドロシーの口から出ました。
「オズの国でね」
「それは皆一緒なんだよ」
 モジャボロが優しい笑顔で五人にこうも言ってきました。
「オズの国、いや他の国の皆がね」
「それぞれですか」
「同じなんですね」
「うん、そうだよ」
 こうお話するのでした。
「僕もドロシーもオズマ姫も皆ね」
「そして私達も」
「唯一なんですね」
「そうなんだよ、皆同じなんだよ」
 また言うモジャボロでした。
「だから唯一ってことを恥ずかしがる必要はないんだよ」
「むしろそのことをいいと思うべきですね」
 ナターシャが言いました、ここで。
「そうなんですね」
「そう、誰もが唯一で個性があることだからね」
「では私達も」
「このことを誇りに思ってね、胸を張るんだよ」
「わかりました」
「そういうことでね、いやしかし」
 とても長いお箸で海老蒸し餃子を食べつつです、モジャボロはにこりとして言いました。
「本当に美味しいね、中華料理は」
「ええ、この海鮮麺も」
 オズマは海鮮麺を食べています、見ればお箸をとても上手に使っています。
「美味しいわね」
「海老も貝もね」
「中華料理はずっと知らなかったけれど」
「美味しいわね」
「ええ、和食もよくてね」
「ロシア料理もね」
「そうそう、パーティーだけれど」
 オズマはドロシーにお話していきます。
「シェラスコはどうかしら」
「カルロスのお国のお料理ね」
「あれが凄く美味しかったから」
 お肉の塊を鉄の串に刺して焼いたそれもとても美味しいというのです。
「だからね」
「あれにするのね」
「考えておくわ。あと晩御飯はね」
「晩御飯は何なの?」
「ハンバーガーやサラダを考えているわ」
 晩はそうしたものだというのです。
「アメリカのお料理も随分よくなったみたいね」
「ううん、カンサスはね」
 ドロシーがかつて暮らしていたそこはどうだったのか、ドロシーはこのことについては少し苦笑いになってオズマに言いました。
「叔父さん達も豊かでなかったから」
「だからなのね」
「こんな美味しいものはなかったわ」
 とてもだというのです。
「ステーキとかもあまり食べられなかったわ」
「そうだったのね」
「ええ、とてもね」
 そうしたものはというのです。
「なかったわ」
「じゃあハンバーガーも」
「いや、本当にアメリカのお料理も変わったわね」
 ドロシーはお饅頭、中にお肉や筍が入っているそれを食べながらカルロスを見ています。白くてほんわりと柔らかいそれを食べながら。
「私がいた頃なんて本当に簡単で粗末なものしかなくて」
「アメリカっていっても場所でお料理が変わるからね」
「そうなのよね、カンサスはね」
「カンサスは大平原だからね」
「農作物やお肉はあるわ」
「けれどお魚とかはあまりないよね」
「こんなのはとても」
 ドロシーは今度はフカヒレスープを飲んでいます、そのうえで言うのでした。
「なかったわ」
「そうだね、僕のいた街はチャイナタウンもあったから」
 中華街がというのです。
「時々遊びに行って食べてたよ」
「中華街ねえ、いい場所よね」
「オズの国にあれば面白いけれど」
 ここでこうしたことを言った神宝でした。
「何とか出来ればいいね」
「とはいってもオズの国に来られる中国人は神宝だけだからね」
 カルロスは豚バラ煮込みを食べています、様々な調味料や香辛料で味付けされてじっくりと煮られたそれはとても美味しいものです。
「一人じゃ無理じゃないかな」
「ううん、やっぱりそうかな」
「幾ら何でも一人じゃ中華街は作られないよね」
「それは無理だよ」
 神宝もこのことについてははっきりと答えました。
「一人では限界があるよ」
「そうだよね、だからね」
「中華街のことは諦めるしかないかな」
「出来たら面白いと思うけれど」
 ドロシーも言います。
「問題はオズの国の中国人が神宝だけで何処に作るかよね」
「何処に、ですか」
「例えばエメラルドの都の近くに置くわよ」
 例としてです、ドロシーはこう神宝にお話しました。今度はクラゲと胡瓜を小さく切った酢のものを食べています。
「そうしたらその中華街は緑色になるわよ」
「あっ、オズの国にはそれぞれの色がありましたね」
「そう、青に黄色、赤に紫にね」
 本当にそれぞれの色でなのです。オズの国は染められています。
 それで、です。ドロシーはこのことから神宝にお話するのでした。
「青い中華街や黄色い中華街も出来るわよ」
「青や黄色のねえ。面白いけれど」
 それでもだとです、神宝は首を捻りつつ言いました。
「中華街は赤が普通ですね」
「じゃあカドリングかしら」
「そうなります?」
「まあ作られるかどうかはわからないからね」
「少なくとも僕一人では無理ですね」
「ええ、じっくり考えていきましょう
 こうしたことをお話してでした、ドロシーは八宝菜も食べました。お野菜を使ったお料理もかなり沢山あります。
 そのお野菜を食べてです、モジャボロは笑顔で言うのでした。
「お肉に魚介類だけではないんだね、中華料理は」
「そうなんです、医食同源ですから」
 神宝はまた笑顔で応えました。
「それでなんです」
「お野菜も沢山食べるんだね」
「お野菜だけでなく」
「その他にもなんだね」
「漢方薬に使うものも沢山入っていますよ」
 中華料理には、というのです。
「ですからとても身体にいいんですよ」
「成程ね、ただ美味しいだけじゃないんだね」
「中華料理は健康のことも考えています」
「それはいいね。ではね」
「はい、どんどん食べましょう」
「こうしてね」
 明るくお話してでした、そのうえで。
 皆で中華料理をお腹一杯食べました、そして。
 五人共お風呂にも入りました。恵梨香はナターシャと一緒にお風呂に入っています。お風呂の浴槽は銀で作られていて周りはエメラルドで飾られています。床は大理石で窓は水晶です。そのとても豪華なお風呂の中にいて。
 恵梨香はナターシャにです、こう言いました。
「ねえ、今日はね」
「王宮で休んでね」
「そう、それでね」
「晩御飯も食べて」
「そう、そうしてね」
 そのうえでなのでした、この日は。
「明日の朝出発よ」
「朝御飯を食べてからよね」
「モジャボロさん達と一緒にね」
「ううん、前回はマンチキンの国で」
「今度はカドリングよ」
 その国に行くとです、ナターシャも恵梨香にお話します。二人は今とても大きなそれこそ二十人は入られるとても大きな浴槽の中に一緒にいます。二人共長い髪の毛を上に束ねてお湯の中に入らない様にしています。
「全部が赤い国よね」
「ええ、グリンダさんが治めてられて」
「チョッキンペットさんに兎さん達がいて」
「他にも色々な人がいるのよね」
 カドリングは様々な種族がいます、このことは実はオズの国を囲んでいる死の砂漠の国々も同じだったりします。
「あの国は」
「トンカチ族とかね」
「大丈夫かしら」
 不安になって言う恵梨香でした。
「あの人達に襲われたりしないかしら」
「大丈夫よ、オズの国はかなり開けたから」
「昔に比べたら」」
「そう、ドロシーさんが最初にこの国に来られた頃よりもね」
 あの頃はオズマがいませんでした、オズの国もまだまだ開けていなかった場所が沢山あった時代のことです。
「開けたわよ」
「それじゃあ今は」
「トンカチ族はまだいるけれど」
 それでもだというのです。
「安心していいわ、ドロシーさんもいてモジャボロさんもいて」
「私達だけじゃないから」
「そう、あの人達が一緒だから」 
 例えどんな種族がいてもだというのです。
「安心していいわ」
「それじゃあ不安になる必要はないのね」
「恵梨香ちゃんは少しね」
「心配性かしら」
「そうしたところがあるわよ」
 こう今も一緒にいるお友達に言うナターシャでした。
「そこはね」
「ううん、そうかしら」
「ドロシーさんなんてもっと凄い冒険を重ねてきたじゃない」
 何度もオズの国に行く中で、です。
「あの人と比べたら」
「何でもないのね」
「そう思うわ、だからね」
「私も心配しないで」
「逆に楽しめばいいのよ、私にとってはね」
「ナターシャにとっては?」
「ほら、私の国ってロシアじゃない」
 湯舟の中から右手を出してきました、人差し指を立たせて。
「ロシアって凄く寒いでしょ」
「日本よりもずっとよね」
「ここはその日本よりもまだ暖かいじゃない」
「だからいいのね」
「一年中春でしょ」
 そのことだけでもだというのです、ナターシャにとっては。
「とてもいいわ」
「そうなのね」
「そう、これだけでも十分よ」
「食べるものにも不自由しないし」
「こんないい国はないわ」
 それでどうして不安になるかというのです。
「そんなことはないわよ」
「そうなのね、じゃあ」
「そう、それじゃあね」
「楽しめばいいのね」
「今回もね」
 これがナターシャの言葉でした、そうしたことをお話して今は二人でお風呂を楽しみました。そして二人並んで鏡の前にお風呂の椅子の上に座って身体を洗いながらまたお話するのでした。
「そういえばドロシーさんは」
「あの人がどうかしたの?」
「あの人もお風呂好きなのよね」
 ここでも恵梨香からナターシャにお話するのでした。
「そうよね」
「ええ、毎日お風呂を楽しんでおられるそうよ」
「じゃあ旅の間は」
「あの人とね。三人でね」
「河とかで身体を洗うのね」
「そうなるわ」
 旅の間の身体を綺麗にすることのお話もするのでした。このことは女の子である二人にとってはとても大事なことです。
「ドロシーさんとね」
「そうよね。前の時はかかしさん達と一緒だったけれど」
「あの人達はお風呂に入る必要がないから」
「洗濯よね」
「かかしさんとつぎはぎ娘さんはね」
 この人達はそうなります、二人共丹念に洗濯してもらうことが大好きです。かかしは中の藁も取り替えます。
「木樵さんはいつも油を塗って磨いてもらって」
「ピカピカよね」
「ジャックさんも服を綺麗にして」
「お身体は拭くだけね」
「それでいいから」
 だから四人共です、お風呂に入る必要はなかったのです。四人と一緒の時はこの人達が食べる心配もありませんでした。
「あの人達は」
「便利よね、そうしたことも」
「考え様によってはね」
「そうよね」
 こう二人でお話します、そして。
 二人は身体の泡を洗い落としてお風呂から出ました。するとそこにはドロシーがトトを抱いてそこにいました。
 そのドロシーがです、笑顔で二人に言ってきました。
「あの、晩御飯まで時間があるから遊ばない?」
「ドロシーさんとですか」
「三人で」
「ええ、ベッツイも一緒よ」
 オズの国のもう一人の少女ベッツイ=ボビンもだというのです。
「四人で遊ばない?」
「何をして遊ぶんですか?」
 ナターシャがドロシーにこのことを尋ねます。
「それで」
「ええ、トトと一緒にお散歩したりしてね」
「都の中を歩いてですか」
「そうして遊ばない?」
 これがドロシーが二人に提案する遊びでした。
「他にも色々な遊びがあるけれど」
「そうですね、私達の世界の遊びは」
 恵梨香が腕を組んで言うことはといいますと。
「カラオケ行ったりゲームセンターに行ったり」
「カラオケ?」
「歌を歌うところがあるんです」
 恵梨香はドロシーにカラオケボックスのことをお話するのでいsた。
「そこに行って皆で歌ったり飲んだり食べたりするんです」
「歌を歌って遊ぶのね」
「はい、そうなんです」
 こうドロシーにお話するのでした。
「そうしたお店もあるんです」
「ふうん、面白そうね」
「ドロシーさんは歌は」
「ええ、大好きよ」 
 ドロシーはにこりと笑って恵梨香に答えました。
「聴くことも歌うことも」
「じゃあ歌も歌いませんか?」
 ここでこう提案した恵梨香でした。
「お散歩以外にも」
「そうね、それもいいわね」
「はい、じゃあいいですね」
「ええ、ベッツイと一緒にね」
「実は私も歌は大好きなんです」
 ナターシャもです、ここでドロシーに言ってきました。
「それもかなり」
「そうなの、じゃあ皆でね」
「歌いましょう、そうして遊びましょう」
「歌はとてもいいわよね」
 ドロシーはにこりとしてこうも言うのでした。
「落ち込んでいる時もそれで気持ちが明るくなるわ」
「落ち込んでいる時は歌ですね」
「ええ、明るい歌を歌うことが一番よ」
 落ち込んでいる時はというのです。
「本当にね」
「そうですね、では今は落ち込んでいないですけれど」
「皆で歌いましょう」
 そうしてさらに明るくなろうというのです、恵梨香達はベッツイも入れて四人で明るく歌ったりもしました。そうしてでした。
 晩御飯の時間になるとまた一緒に食べました、ベッツイもそのハンバーガーを両手に持って食べてから言いました。
「ふう、私がアメリカにいた時なんて」
「なかったんですか」
「こうした感じのハンバーガーはね」
 なかったとです、カルロスに答えるのでした。
「私はドロシーの少し後にオズの国に入ったから」
「その頃はですか」
「何か私達がオズの国に入ってから」
 その時からというのです。
「食べるものが随分と変わったのね」
「そうなのよね、朝だって」
 ドロシーもベッツイに言います、見ればドロシーはサラダを食べています。
「もう本当に」
「全くって言っていい位変わったわ」
「パンやオートミールだけでなく」
 そういったもの以外にというのです。
「今じゃ御飯も食べて」
「そう、お米のね」
「お魚も食べてね」
「お味噌汁だって」
「和食ですね」
 ここで恵梨香が二人に言いました。
「それですね」
「そうそう、貴女のお国の朝御飯ね」
「そうしたものも食べているわ」
「多分明日もそうよ」
「おかずは卵焼きで納豆も出るわよ」
「あっ、納豆もですか」
 納豆のことを聞いてです、恵梨香ははっとしたお顔になって二人に言いました。
「お二人共納豆も召し上がられるんですか」
「ええ、最初はその外見と匂いにびっくりしたけれど」
「美味しいわよね」
 二人は恵梨香に納豆についてにこりとしてお話します。
「御飯にかけるとね」
「最高に美味しいわよね」
「まさかオズの国で納豆が食べられるなんて」
 とてもだというのです。
「信じられないですね」
「納豆ねえ、あれはね」
 カルロスはホットドッグを食べつつこう言いました。
「日本の食べものの中で一番変わってるよね」
「よくそう言われるわ」
「塩辛とか梅干もびっくりしたけれど」
 はじめて食べた時はというのです。
「納豆は特にね」
「長い間関西では食べられなかったのよ」
 恵梨香達の通う八条学園は神戸にあります、まさに関西です。
「それで食べてたら凄い色々言われたのよ」
「ううん、糸引いてるからね」
 だからだとです、ベッツイも言います。
「納豆って」
「匂いもしますよね」
「凄くね。ウィッシュチーズよりも」
「だからなんです」
 それでだというのです。
「関西ではどうかって言われていました」
「ずっとなの」
「はい、そうでした」
「抵抗あるって言ったらあるのが当然よね」
 ベッツイもこの辺りは否定しません。
「オズの国の食べものはアメリカのそれが反映されるけれど」
「つまりアメリカでも今は納豆を食べることが出来るんですね」
「和食って全部香りもいいと思ってたよ」
 カルロスはここでこうも言いました。
「それでも納豆みたいなものもあるんだね」
「あるわよ。後ね」
「後は?」
「しょっつるなんてものもあるから」
「ああ、お魚から作ったお醤油だね」
「東北の方にね。あれも凄い匂いよ」
 そのお魚から作ったお醤油もだというのです。
「東北だとホヤとかもあるわよ」
「ホヤ?」
「海鼠みたいなものかしら。海から採れるもので」
 恵梨香はカルロスにこの食べもののことをお話するのでした。
「うちのお父さんがよくお酒のお肴にしているわよ」
「ううん、日本にも匂いのきついものは結構あるんだね」
「あるわ。まあ納豆はね」
「匂いに慣れたらね」
 どうかとです、カルロスは今とても大きなハンバーガーを食べています。ハンバーグだけでなくスパムや分厚いベーコン、ナゲットも挟まれた四段のものをです。
「美味しいけれどね」
「味はあっさりしてるのよね」
「そうそう、納豆ってね」
「だからね」
 それでだというのです。
「御飯にも合って。身体にもいいのよ」
「納豆は大豆だからだね」
 モジャボロはスープを飲んでいます。コンソメで中にはその大豆と玉葱やほうれん草、人参に茄子とお野菜がたっぷりと入っています。
「身体にもいいんだね」
「はい、とても」
「納豆は僕の場合気をつけないとお髭についてしまうんだよね」
 モジャボロはこのことについては困ったお顔でお話します、ですが。
 それでもです、こう言うのでした。
「けれどとても美味しいんだよね」
「モジャボロさんも納豆をお好きなんですね」
「うん、好きだよ」
 実際にそうだと答えるモジャボロでした。とても明るい笑顔で。
「林檎が一番好きだけれどね」
「納豆もですね」
「好きだよ。では明日はね」
「はい、朝御飯を食べて」
「それからですね」
「出発しようね」
 チョッキンペットの村にだというのです。
「行こうね」
「はい、わかりました」
「その時は」
 笑顔でお話するのでした、そのうえで。
 皆晩御飯も食べます、恵梨香もハンバーガーをr食べます。ですがそのハンバーガーを食べつつこう言うのでした。
「さっきから思ってたけれど」
「どうしたのかしら」
「はい、大きいですね」
 そのハンバーガーがだというのです。
「かなり」
「これはアメリカのハンバーガーだよ」
 ジョージが恵梨香に答えてきました。
「大きさや作り方はね」
「そうなのね、そういえば味もちょっと違ってたけれど」
「日本のハンバーガーは小さいんだよね」
 アメリカ人のジョージから見ればです、そうなのです。
「味も繊細でね」
「そうなのね、日本のハンバーガーは」
「僕も最初食べてあれっ、と思ったよ」
 日本の版画バーガーをというのです。
「これが日本のハンバーガーなんだって」
「大きさが違って」
「味もね」
「ラーメンとかでもそうなんだよね」
 今度は神宝が言ってきました。
「味が違うんだよね」
「麺類も?」
「そう、そちらもね」
「何か日本だと味が違うのね」
「そうみたいね、どうやら」 
 ナターシャも恵梨香に言ってきます。
「日本人好みの味になっているわ」
「そうなのね」
「そう、そのことも覚えておくといいかもね」
「だからこのハンバーガーも」 
 恵梨香が今食べているハンバーガー、アメリカのそれもです。
「こうした味なのね」
「その大きさと味をそのまま楽しみましょう」
 オズマはその恵梨香に言いました。
「今はね」
「はい、そうします」
 こうしてアメリカのハンバーガーも楽しんだ恵梨香でした、そのうえでいよいよモジャボロ達と一緒に出発するのでした。



再びオズの国へとやって来た恵梨香たち。
美姫 「今回は旅に同行するみたいね」
道中がどんな風に書かれるのか楽しみです。
美姫 「平和になっているから、危険はないと思うけれどね」
だな。さて、今回はどんな話になるのかな。
美姫 「次回も待っていますね〜」
ではでは。



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