『黄金バット』




            第五十三話  ナゾー博士阿蘇山の攻防

 熊本県の阿蘇山は火山です、ですから観光地で熊本県の名所でもありながら何時噴火するかわからない怖さもあります。
 そんな阿蘇山にです、突如として等のUFOが出て来ました。
「何だあのUFOは」
「また魔人か!?」
「今度はどの怪人が出て来たんだ!?」
「ロ〜〜〜ンブロンゾ〜〜〜」
 そのUFOからです。
 赤青黄色碧の上下に二列並んだ目に三本指の右手二本指の左手を持つナゾー博士が出て来ました、博士は阿蘇山の噴火口の上に自分が乗っているUFOをやって言いました。
「この山を占拠して私の基地にしよう」
「何っ、阿蘇山を自分のものにするつもりか」
「熊本県民が大事にしている阿蘇山を」
「そうするつもりなのか」
「そして何時でも噴火させられる様にしてやる」
 そうもするというのです。
「そのうえで人々に災厄を与えてやる」
「くっ、何てことをするんだ」
「相変わらず酷いことを考える奴だ」
「そんなことはさせないぞ」
「許すものか」
 熊本県の皆は博士の言葉を聞いてでした。
 すぐにそうはさせない、大切な阿蘇山を守って噴火なぞさせてはなるかと立ち上がってでした。そのうえで。
 熊本県警の人達それに勇気ある人達が集まって阿蘇山の火口の上にいる博士に向かいました、そうして言うのでした。
「悪いことはさせないぞ!」
「博士はこの山から出て行け!」
「この山はおい達の山だぞ!」
「基地になんてさせるか!」
「噴火させないぞ!」
 こう言ってそれぞれ武器を手に博士と戦おうとします、お空にはヘリコプターも飛んでいて自衛隊の人も集まってきています。
 博士がお空のそれも一体どんな能力があるのかわからないUFOに乗っていても皆臆していません、お空に向けてライフルを向けて石も投げんとします。
「出来る限りのことをやるんだ」
「相手が魔人でも臆するな!」
「皆で力を合わせて戦うんだ!」
「自分達の大事な場所は自分達で守るんだ!」
「そして災害を起こさせないんだ!」
 こう言って駆け付けた知事さんの下博士と戦おうとします、博士もそれを見て攻撃に入る素振りを見せました。
 ですがどの人もです、そんな博士を見ても怯みませんでした。
「やられたらやり返すんだ!」
「負けてたまるか!」
「博士の攻撃に怯むな!」
「最後に勝つのは俺達だ!」
 皆こう言ってそれでも戦おうとします、知事さんも陣頭に立ってその博士に攻撃命令を出そうとしました。
 そしてその時にでした、お空から謎の高笑いが聞こえてきました。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「この笑い声は!」
「まさか!」
 誰もがはっとしてその笑い声の方を見ますと。
 黄金バットが宙に立っていました、両手を腰の横にやって裏地が深紅の黒いマントを風にたなびかせ仁王立ちしています。
「黄金バットだ!」
「黄金バットが来たぞ!」
「俺達を助けに来てくれたか!」
「それなら百人力だ!」
「けれど黄金バットにばかり頼ったら駄目だ!」
「自分達の場所は自分達で守るんだ!」 
 熊本県の人達は黄金バットを見ても気持ちは変えませんでした、そしてです。
 UFOに乗る博士に攻撃をはじめました、黄金バットはその熊本県の人達と一緒に戦いました。空を華麗に飛んで舞ってでした。
 博士に向かってステッキの宝玉の方を突き出してそこから虹色の光線を何度も激しく繰り出します、そうして博士を攻撃します。
 熊本の人達それに黄金バットの激しい攻撃を受けてでした、博士も苦い目になってでした。
 UFOを彼方に飛ばして退散しました、そして去り際に言いました。
「今回は諦める、だがまた私は諸君等の前に現れる」
「その時も負けるか!」
「俺達は勝つ!」
「魔人の好きにさせるか!」
「何があってもな!」
 熊本の人達は強い声で言いました、そしてです。
 戦いが終わって何処かへと飛び去った黄金バットに彼がそうした方を見ながらそのうえで言うのでした。
「黄金バット有り難う」
「今回も有り難う」
「助けてくれて有り難う」
「今回も感謝するよ」
 皆で口々に言います、そして知事さんは黄金バットに公に感謝の言葉を言いました。
 熊本県でのナゾー博士との戦いは終わりました、今回も黄金バットが活躍してくれました。皆は一緒に戦ってくれたこのヒーローに今回も心から感謝したのでした。


黄金バット  第五十三話   完


                       2023・9・27








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