『ドリトル先生と日本に来た仲間達』




               第六幕  懐かしい生きもの達

 先生はステファン氏そして動物の皆と一緒にカレーを食べました、ステファン氏はその後で食堂でミルクティーを一緒に飲む先生に尋ねました。
「日本でもカレーはよく食べるそうで」
「あちらでは国民食なんだ」
 先生はそれでと答えました。
「それでね」
「先生もですね」
「よく食べるよ、しかも色々な種類のカレーがあるんだ」
「日本では」
「私達は牛肉のカレーを食べたけれど」
 今しがたというのです。
「鶏肉や豚肉、野菜だけやシーフードのカレーもあって」
「色々ありますね」
「ハンバーグやカツレツ、海老フライと一緒にもだよ」
「食べたりしますか」
「生卵を入れたりもするよ」
「生卵をですか」
「他の国では生卵を食べないね」
 先生はステファン氏にお話しました。
「けれど日本ではね」
「生卵も食べて」
「そうしたカレーもあるんだ」
「国が違うとですね」
「食文化も違ってね」
「カレーも違いますね、しかし」
 それでもとです、ステファン氏は言いました。
「これまた凄いですね」
「日本のカレーはね」
「種類も食べ方も多いですね」
「そうなんだ、だからね」
 それでとです、先生は紅茶を飲みながらお話しました。
「食べていても飽きないよ」
「そうなんですね」
「イギリスもよくカレーを食べるけれど」
「日本もそうで」
「そうであってね」 
 先生はさらにお話します。
「私も楽しんでいるよ」
「カレーをですね、じゃあ僕が日本に行くと」
「カレーを存分に楽しめるよ」
「そうなんですね」
「だからね」 
 それでというのです。
「期待していてね」
「そうさせてもらいます」
 是非にと答えるステファン氏でした、そしてです。
 食堂を出ると犬のホームに行きました、すると。
「お帰り先生」
「久し振りだね」
「元気そうで何よりだよ」
「皆元気だね」 
 先生は自分のところに駆け寄ってきた犬達に笑顔で応えました。
「何よいだよ」
「この通りね」
 トビーのプードルが応えます。
「皆元気だよ」
「ずっとここで楽しく過ごしていたけれど」
 テリアのクリングも応えます。
「先生がいなくて寂しかったよ」
「先生のお話を聞いていたけれど」
 猟犬のブラッキーも言います。
「会えなくて寂しかったよ」
「けれど今こうして会えて」
 雑種のブルドッグのグラブも尻尾を振っています。
「僕達皆嬉しいよ」
「今日ここに来るって聞いていてね」
 テリアのケッチも言います。
「皆待っていたんだよ」
「まさに一日千秋の思いで待っていて」
 それでとです、コリーのローパーも言います。
「こうしてお会い出来て嬉しくて仕方ないよ」
「これからはずっと一緒だね」
 コッカースパニエルのスキップも言います。
「日本では」
「さて、日本はどんな国かな」 
 アイリッシュセーターの雑種のフリップはこう言いました。
「一体ね」
「いい国とは聞いてるけれど」 
 ダルメシアンのぶちは考えました。
「どんな国かな」
「色々聞いてもね」 
 それでもとです、元サーカス犬のスイズルは先生に言いました。
「実際に行ってみないとわからないね」
「何か凄い国みたいだね」
「あらゆる意味でね」
「忍者とかお侍とか歌舞伎とか」
「四季があって色々なお花が咲いて」
「着物とか萌えとかあって」
「とても一言では言えないよ」
 先生は犬達に笑顔でお話しました。
「確かに不思議な国だよ」
「やっぱりそうなんだ」
「あの国は不思議な国なんだ」
「聞いている通りに」
「そうなんだね」
「そうであってね」 
 それでというのです。
「ここにいる間もお話するし」
「それからもだね」
「お話してくれるんだね」
「僕達に」
「そうさせてもらうよ」
 先生は笑顔のまま答えました。
「何かとね」
「いや、仲間から言う限りだと」
 燕のスピーディも見て言ってきました。
「野球のチームに燕があるんだよね」
「ああ、ヤクルトだね」
 ジップが笑って応えました。
「ヤクルトスワローズ」
「東京のチームだよ」
 チーチーもスピーディにお話します。
「日本の首都のね」
「巨人と違って本当の東京のチームで」
「応援歌が東京音頭なのよね」
 チープサイドのお家族はそういったお話をします。
「いいわよね、あれ」
「センスあるよ」
「応援の緑色の傘がいいね」
 トート―はそれがお気に入りです。
「雨の日はそのままさせるし」
「チームの雰囲気もいつもいいのよね」
 ポリネシアはにこりと笑ってお話します。
「明るくてね」
「まあ阪神には強い時もあるけれど」
 ガブガブは少し苦笑いで言いました。
「いいチームだね」
「巨人と違って悪いことしないしね」
 ダブダブはこの物凄く悪いことしかしないそれでいて万年最下位のチームのことを思いつつお話しました。
「余計にいいのよね」
「悪いことばかりして万年最下位よりもね」
「明るくて悪くて五位のチームの方がいいよ」 
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「首位はいつも阪神だけれどね」
「あの明るくてまとまってるチームカラーがいいね」
「そのヤクルトが燕なんだよね」
 まさにと言うホワイティでした。
「日本だとね」
「最近イギリスでも野球が行われだしているけれど」
 老馬はにこにことしてお話します。
「日本だと燕も入っているんだよね」
「そうらしいね、面白いね」 
 スピーディは笑顔で言いました。
「日本に行ったら観てみたいよ」
「そうだね」
 運び屋のクイップもいて言います。
「どんなチームか」
「うん、どうなのかな」
「日本の野球ってね」
「凄いらしいけれど」
「何でも阪神っていうチームが特に凄いらしいね」
「華があって」
「阪神タイガースだね、あんないいチームはないよ」
 先生は犬達にもスピーディ達にもお話しました。
「私もファンだよ」
「へえ、先生もなんだ」
「先生野球好きになったんだ」
「日本に来て」
「そうなったんだね」
「観ていると中々楽しくてね」
 そうであってというのです。
「特にその阪神が凄く華があってね」
「好きになって」
「それでなんだ」
「阪神応援しているんだ」
「先生も」
「大好きだよ」
 そうだというのです。
「何があっても華があって絵になるからね」
「確かね」 
 ステファン氏の左肩にとまっているピピネッラが言ってきました。
「先生のお家神戸にあるのよね」
「そうだよ」 
 先生はその通りだと答えました。
「ステファン氏にお話させてもらった通りね」
「そうよね」
「それでね」  
 そうであってというのです。
「阪神の本拠地は甲子園球場で」
「何処にあるの?」
「西宮市なんだ、神戸市と同じ兵庫県にあるから」
「近いの」
「だからすぐに行けるし地元だから」
「阪神が好きなのね」
「周りは阪神ファンばかりで関西ひいては日本全土でね」
 先生は明るい笑顔でお話します。
「大人気だよ、日本一人気があるスポーツチームだよ」
「そこまでなのね」
「しかも強くてね」 
 ただ人気があるだけでなくというのです。
「毎年日本一になっているんだ」
「毎年なの」
「十連覇しているよ、巨人が二十五年連続最下位でね」
「あら、巨人は弱いのね」
「とんでもなく弱くて悪いことばかりしてね」
 巨人というチームはというのです。
「いいところなんて全くない」
「そんなチームね」
「不祥事はしょっちゅうで球場も今やオンボロでお金もなくてね」
「本当にいいところないのね」
「試合もいつもボロ負けばかりで」
 巨人についてさらにお話します。
「それでいて過去の栄光ばかり言う」
「昔は強かったの」
「そうだったんだ、けれどそのことに思い上がって」
 そうなってというのです。
「悪いことばかりしていて親会社が新聞社でね」
「もう新聞も落ち目だしね」
 クイップが言ってきました。
「だったらね」
「そう、親会社が傾くとね」
「チームもだね」
「そうなっていってね、けれどね」
 そうであってもいうのです。
「ずっとお金で他チームから選手を掠め取ることばかりしていて」
「育成なんてしてこなくてね」
「練習や選手の人達の為の設備もなおざりで」
「監督やコーチは生え抜きばかりこだわって」
「他チームから来た人は使い捨てで」
「そう、そしてね」
 一緒に暮らしている皆に応えます。
「その結果だよ」
「全くだね」
「お金がなくなったらね」
「他チームから選手を掠め取れなくなって」
「育成なんて忘れたし」
「設備もボロボロで」
「監督やコーチもまともな人がいなくてね」
 そうなってというのです。
「育成も采配も出鱈目になって」
「選手は育たない」
「怪我ばかりして」
「どんどん弱くなって」
「まともな人はメジャーや他チームに行って」
「今に至るね」
「ああなったら駄目だよ」
 巨人の様にというのです。
「全く以て反面教師にすべきだよ」
「そうよね」
「はっきり言って恰好悪いし」
「話題になるのは悪いことだけで」
「選手の人達半グレみたいだし」
「だから人気もなくなったね」
「日本のスポーツチームの中で一番人気がなくてね」
 そうであってという先生です。
「本拠地もね」
「敵チーム方がお客さん多いからね」
「巨人はいつも数えられる位しかいなくて」
「マスコミの扱いも悪いし」
「ネットでもね」
「まさに驕る平家は久しからずで」
 日本の言葉も出してお話する先生でした。
「今では恥だよ」
「球界のお荷物」
「日本の恥」
「最低最悪のチーム」
「そう言われているね」
「それが今の巨人だよ、ああなったら」
 それこそというのです。
「駄目だよ」
「何か酷いチームがあるんですね」 
 ステファン氏もお話を聞いて思いました。
「どうも」
「日本にはそうしたチームもあってね」
「そうなんですね」
「これがね。それでお仕事のことだけれど」
 先生は自分からこちらのお話をしました。
「ホームはこのままね」
「移転ですね」
「建物の形もね」
 ホームのというのです。
「そうしてね」
「そのうえで、ですね」
「日本で暮らしてもらおう」
「犬の皆は」
「そう、ただね」
 先生はさらにお話しました。
「移転場所は日本の山の中になるね」
「はい、神戸市の六甲の」
 ステファン氏はその通りと答えました。
「そうなります」
「だったら冬は冷えるから」
「イギリスよりもですか」
「イギリスとはまた違った冷え方なんだ」
 日本の山のそれはというのです。
「平地と山ではね」
「やっぱり違いますね」
「風も強いしね、特にね」
「特に?」
「日本は災害が多いね」
「そう、そのことです」
 ステファン氏はまさにと応えました。
「日本といいますと」
「災害が多いね」
「もうです」
 先生にそれこそとお話します。
「ニュースを観ていても」
「かなりだね」
「地震に台風に津波に洪水に雪崩に大雨に大雪に竜巻に山火事と」
「そう、日本は自然豊かだけれどね」 
 先生もまさにと言います。
「これがね」
「災害が多くて」
「それでだよ」
 その為にというのです。
「そのことがね」
「問題で」
「犬のホームや動物園を移転させるにもね」 
 そのことについてもというのです。
「絶対にだよ」
「忘れてはいけないですね」
「そうだよ」
 絶対にというのです。
「日本においてはね」
「若し忘れると」
「いざという時大変だよ」
「だからですね」
「災害対策はね」
 それはというのです。
「絶対でね」
「そうであって」
「そしてね」
 先生はさらにお話します。
「夏や冬のことも考える」
「日本の」
「夏は暑くて湿気が多くてね」 
 そうであってというのです。
「冬は寒くて乾燥している」
「それが日本の四季ですね」
「そのことも考えて」
「建物を建てますね」
「他の設備もね」
「イギリスとは違いますね」
「そう、特に災害のことがね」
 こちらのことがというのです。
「問題だよ」
「日本は」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「気を付けていこうね」
「移転するにしても」
「建物はそのままでもね」
「日本のことを考えて設備はですね」
「考えよう、若しイギリスの建物をそのまま日本に持ち込んだら」
 そうすると、といいますと。
「若し地震が起こったら」
「簡単に崩れ落ちますね」
「そうなるからね」
 だからだというのです。
「本当にね」
「そのことはですね」
「注意して」
 そうしてというのです。
「移転しよう」
「建物の外観や内装はそのままでも」
「設備とかはね」
「日本のことを考えますね」
「そう、そして」
 そのうえでというのです。
「移転しようね」
「避雷針も欠かせないですね」
「そう、日本は落雷もだよ」
「多いですね」
「イギリスよりもね」
「そうですね」
「天気が変わりやすい国だし」
 そうであってというのです。
「すぐにね」
「天気が荒れますか」
「そうなることも多いからね」
 だからだというのです。
「くれぐれもね」
「落雷のこともですね」
「備えていこう」
「そうしましょう」
 ステファン氏も是非にと応えました。
「そちらも」
「是非ね」
「何かと考えることが多いですね」
「日本とイギリスは違うからね」
「火山も噴火するね」
 スピーディはこのことを言いました。
「神戸にはあるのかな」
「あちらにはないよ、けれどね」
「火山もあって」
「噴火することもあるよ」
「怖いね」
「それも災害でね」
 そうであってというのです。
「日本は戦争とはあまり関係がなくても」
「災害が多いから」
「そこはよく考えないと駄目だよ」
「僕もわかったよ」 
 スピーディは確かな声で答えました。
「そのこともね」
「日本のことを知って」
「そしてね」
「驚いたかな」
「あんな災害の多い国はないよ」
 こう先生に言います。
「絶対にね」
「そうだね」
 先生も否定しません。
「日本は世界一と言ってもいいよ」
「災害の多さは」
「経済大国と言われているけれど」
「災害大国でもあるんだね」
「このことは残念だけれどね」  
 それでもというのです。
「実際にね」
「災害は多いね」
「かなりね」
「そうだね」
「だからね」
 それ故にというのです。
「動物園もこのホームもね」
「災害対策は絶対だね」
「日本ではどのお家もしているよ」
 災害対策をというのです。
「建物のね」
「あと四季があるのよね」
 ピピネッラはこちらのお話をしました。
「そうよね」
「夏は暑くて冬は寒くてね」
「寒暖と湿気の差が凄いのね」
「季節によってね」
「そのことも問題ね」
「基本雨が多くてね」 
 そうであってというのです。
「そしてね」
「湿気も多くて」
「だからイギリスみたいな石や木だけだとね」
「問題があるのね」
「それで畳もあるから」
「畳は湿気にいいのね」
「そうなんだ、そちらのことも考えて」
 季節によって大きく変わる寒暖や湿気のことをというのです、先生はピピネッラに確かなお顔でお話します。
「そしてね」
「建物を建てて」
「施設全体をね」
「造っていくのね」
「そうするんだ」 
 まさにというのです。
「絶対にね」
「さもないと大変ね」
「うん、ただ緑が豊かで」
 先生は日本のこのこともお話しました。
「お水は良質でかなり多いから」
「そのことはいいことね」
「四季は奇麗で過ごしやすいよ」
「そうしたお国なのね」
「皆が入る神戸もね」
 この街もというのです。
「そうであってね」
「それでなの」
「そう、そして」
 それでというのです。
「食べものも美味しいしね」
「快適に暮らせるのね」
「むしろイギリスにいるよりもね」
「イギリスは」
 ステファン氏が言ってきました。
「やっぱりですね」
「うん、過ごしやすいかっていうと」 
 先生も言います。
「お世辞にもね」
「どうかというところもありますね」
「雨と霧が多くて寒いしね」
「基本そうですよね」
「しかも土地がよくなくて」 
 それでというのです。
「作物もよくなくて」
「そして食べものもですね」
「そうした意味で評判だからね」
「そうしたお国です」
「そうだね」
「ですが日本は」
「そうしたお国だから」
 それでというのです。
「快適に暮らせるよ」
「皆が」
「だからね」 
 それでというのです。
「そこは安心してね」
「では」
「うん、ホームの移転についてへ」
 先生は犬のホームのそれのアドバイスをします、そうしてでした。
 次に鼠倶楽部に入りました、そこにも懐かしい顔触れが大勢います。
「先生待っていたよ」
「お元気そうだね」
「顔色もいいし背筋もしっかりしていて」
「身体もいい感じだね」
「表情も明るいし」
「いや、日本で暮らしていてね」
 先生は倶楽部の鼠達にも笑顔でお話しました。
「快食快眠でね」
「毎日そうで」
「健康なんだ」
「そうなのね」
「食べものも美味しくて気候も快適でね」
 こうしたこともあってというのです。
「それでね」
「健康なんだね」
「肌つやもよくて」
「歩き方もいいんだ」
「そうだよ、そしてね」
 それでというのです。
「皆はその日本に行くんだよ」
「聞いた、兄さん達」
 スナップという灰色の鼠がお兄さんのスニップとスノップに言いました、スニップは白でスノップは黒い身体をしています。
「日本っていい国みたいだよ」
「そうみたいだね」
 スニップも聞いて頷きます。
「先生を見てもわかるよ」
「どう見てもイギリスにいた時より健康的だし」
 スノップも言います。
「これは期待出来るね」
「災害が多いと聞いているけれど」
 茶色い火山鼠が言ってきました。
「そこは心配でもね」
「先生が言うなら間違いないし」 
 濃い灰色の毛の牢屋鼠も言います。
「楽しみに行こう」
「我々鼠は適応性は高いが」
 白と黒の毛の博物館鼠はこのことを言いました。
「日本でも暮らせそうだね」
「食べものが美味しいそうだし」
 濃い茶色の毛の厩鼠も言います。
「あちらでも皆幸せになれるね」
「なれるんじゃないよ」 
 チーチーが言ってきました。
「なるんだよ」
「絶対にね」
 ポリネシアも言います。
「あんた達皆なるのよ」
「そのことは約束されているから」
「安心してね」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「日本はいい国だから」
「最高と言っていい位にね」
「それに設備も充実したものになるから」
 トートーはこのことをお話しました。
「皆不自由なく暮らせるよ」
「しかも先生がすぐ近くにいるから」
 ダブダブはそれでと言いました。
「何時でも会えるわよ」
「しかも猛獣も少ないよ」
 ホワイティはこのことをお話しました。
「日本はね」
「皆猛獣は怖いけれど」
 ガブガブはホワイティに続きました。
「日本は熊位しかいないよ」
「狼はとても少ないし」
「狐とかも欧州のものより大人しいから」
 チープサイドの家族も言います。
「施設はちゃんと警護されているし」
「安心していいよ」
「それに景色が奇麗で食べものは本当に美味しいから」
 ダブダブはそれでと言います。
「行って損はしないわよ」
「実際僕達も楽しく暮らしているしね」
 老馬は自分達のことをお話しました。
「そのことは保証するよ」
「知らない国に入るから不安はあるだろうけれど」
 それでもと言うジップです。
「先生がアドバイスしてくれるからね」
「それなら安心だよ」
「先生が言うことならね」
「それに先生が傍にいてくれるなら」
「何も心配はいらないよ」
「例えそこが異国でもね」
「うん、皆安心していいよ」
 先生も鼠達にお話します、右手の人差し指を立ててとても明るい表情で彼等にこうお話するのでした。
「日本はとてもいい国だからね」
「それじゃあね」
「期待して行くね」
「そして暮らすね」
「日本で」
「そうしてね、ただ確かに猛獣は少ないけれど」
 それでもと言う先生でした。
「熊のことは問題になっているね」
「そうだよね」
「最近ね」
「熊が出てきて」
「それで襲われる人もいて」
「田畑も荒らされるからね」
「このことはね」
 どうしてもというのです、先生は皆に言いました。
「施設でもね」
「気になるね」
「どうしてもね」
「熊が中に入ったら」
「先生がいないと大変なことになりかねないし」
「気を付けないとね」
「だから熊や他の生きものが中に入られない様に」
 施設の中にというのです。
「しっかりした柵でね」
「施設の周りを囲んで」
「安全な様にしないとね」
「熊も壊せない」
「そうしたものでないと」
「施設の中は自由に動けても」
 そこで暮らす生きものの皆がです。
「しかしね」
「それでもね」
「皆が危険な目に遭ったら元も子もないし」
「柵は必要だね」
「先生がいない時は」
「だからね」
 それでというのです。
「柵は設けよう」
「城壁みたいにね」
「あと皆にも言わないとね」
「施設の外からは出ない」
「お空からも猛禽類や烏が来てね」
「危険だし」
「そちらも注意しないとね」
「何かと気を付けないとね」
 皆の安全についてはです。
「日本は確かに猛獣は少ないけれど」
「それで大人しい生きものが多いけれど」
「やっぱり食物連鎖があって」
「施設の皆も襲われかねないし」
「気を付けないとね」
「そうだからね」
 それでというのです。
「気を付けないとね」
「しかも虫が多いし」
「蚊だってね」
「そっちの対策もしないとね」
「考えてみたら」
「ああ、そういえば」
 ここで月の猫のイティーが言ってきました。
「日本では予防注射が盛んよね」
「生きものにもね」
 先生はイティーにも答えました。
「そうだよ」
「狂犬病とかにね」
「人も日本脳炎の予防接種をしていてね」 
 そうであってというのです。
「それでだよ」
「そのうえでね」
「皆もしていてね」
「やっぱり予防接種はするわね」
「蚊の対策もしてね」
「狂犬病も」
「絶対にね」
 それこそというのです。
「ちゃんとね」
「していくわね」
「そうするよ」
 こうお話するのでした。
「このこともね」
「絶対のことね」
「日本ではね」
「そのことも頭に入れています」
 ステファン氏も言ってきました。
「僕にしても」
「予防接種のことは」
「とてもいいことだと思います」
「狂犬病はとても怖い病気だからね」
「日本はその対策を徹底していますね」
「うん、だからね」
 それ故にというのです。
「私達もだよ」
「対策は徹底しています」
「家族皆にもしているから」
 予防接種はというのです。
「施設の皆にもね」
「それはしてもらいますね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「安全にね」
「暮らしてもらいますね」
「他の接種や対策もね」
「してもらって」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「本当に幸せに安全にね」
「皆が暮らしてもらう」
「それが理想であって」
「実現すべきものですね」
「先生は色々考えてくれているね」
 ここで、です。鼠倶楽部の屋根にさかさまに停まっている蝙蝠が言ってきました、二匹いるうちの一匹です。
「僕達のことも」
「そうだね」
 もう一匹も言ってきました。
「流石先生だね」
「そう言う君達は」
 先生はその蝙蝠達を見て言いました。
「ステファン氏と縁のある」
「久し振りだね」
「あの時のお話でお会いしてね」
「後でこちらに入った」
「蝙蝠達だよ」
「あの時は教えてもらってよかったよ」
 先生は笑顔で応えました。
「本当にね」
「いやいや、些細なことだったから」
「僕達が見たね」
「何でもないよ」
「感謝されるまでもないよ」
 蝙蝠達は停まったまま笑顔で言います。
「そういうことだから」
「気にしないでね」
「それでだけれど」
「予防接種とかもだね」
「皆のことを考えるとね」
 それならというのです。
「やっぱりね」
「絶対のことで」
「しないと駄目だね」
「何があっても」
「今はね」
 先生は言いました。
「そうしないと駄目ってわかっているよ」
「昔はしなかったわね」
「そうだったわね」
「僕達だってね」
「予防接種とか対策とか」
「蚤や虱のことだって」
「文明が進歩してね」
 先生は家族の皆にもお話しました。
「医学も色々わかってね」
「それでだね」
「そうしたこともわかってきたね」
「人の医学もそうで」
「生きものについても」
「文明はどんどん進歩して」
 先生は皆にお話します。
「そしてね」
「そのうえでだよね」
「あらゆる学問もそうなって」
「医学もそうだね」
「科学もだし」
「そう、それで今はね」
 現代はというのです。
「予防接種等の感染症対策も変わって」
「僕達も予防接種をして」
「蚊や虱にも気を付けているね」
「清潔にもして」
「そうしているわね」
「蚊も怖いからね」
 この虫もというのです。
「日本では日本脳炎があって」
「予防接種しているね」
「実際刺されると感染して」
「大変なことになるから」
「日本では少ないけれど」
 先生はこうも言いました。
「マラリアもあるしね」
「そうそう、僕達熱帯にもよく行ったけれど」
「あの病気はよくあるね」
「マラリアは怖いよ」
「それもかなりね」
「その対策はね」
 マラリアへのそれはというのです。
「本当にね」
「怖いからね」
「マラリアのことも考えたら」
「気を付けないとね」
「予防接種も絶対だね」
「そうだよ」
 まさにと言う先生でした。
「本当にね」
「うん、そうだね」
「だから蚊も気を付けないとね」
「蚤や虱だって」
「昔は刺されるのは当然と思っていたけれど」
「それだけで危ないね」
「ジステンバーでね」
 蚊がもたらすこの寄生虫によってというのです。
「ニホンオオカミも絶滅したと言われていたし」
「怖いね」
「外国の犬が入ってね」
「その犬達がフィラリアを持っていて」
「ニホンオオカミは物凄く減ったね」
「そうだよ、勿論皆入る時にね」
 日本にというのです。
「厳密な検査をして」
「安全になって」
「それでだね」
「入ってもらうね」
「僕達だってそうだしね」
「日本はその辺り徹底する様になっているから」
 だからだというのです。
「感染症も少ないよ、だからね」
「予防接種とかの対策もして」
「皆日本に入って」
「日本にいる間もそうしていく」
「引き続き」
「ずっとね、対策は怠らない」 
 先生は強い声で言いました。
「そのことはね」
「忘れたら駄目ね」
「何があっても」
「そうしていこう」
「皆の為に」
「注射が怖くてもね」 
 それでもというのです。
「誰もが困らない為に」
「やっていこうね」
「そうしたことは」
「先生のアドバイス通りにね」
「忘れては駄目よ」
「そういうことでね」
 こうお話して先生は猛獣対策に予防接種等のことも進めていきます、兎角細かいところまで先生は頭に入れていて考えてお話していきます。
 施設の人達も先生の言葉に頷きます、その中でステファン氏は言いました。
「先生が来てくれてよかったです」
「ここは私が立ち上げた場所だからね」
「それに知識が違います」
 そうだというのです。
「あらゆる生きものに対して」
「ここにも獣医さんがいるね」
「優秀な方が何人も。しかし」
 それでもというのです。
「先生は別格です」
「生きものとお話が出来て」
「ずっと学問に励んでおられるので」
 だからだというのです。
「それで、です」
「私はまた違うんだ」
「しかもです」
 さらにというのです。
「この施設を立ち上げられ皆に一番信用されているので」
「私がいるとだね」
「本当に何かと助かりますので」
「呼んでくれたんだね」
「来てくれて何よりです」
 ステファン氏は笑顔で言います。
「まことに。ですから」
「何かとだね」
「アドバイスをお願いします」
「そこまで言ってくれるとは」
 先生は感動して応えました。
「是非ね」
「お力になってくれますか」
「全力でね、ではね」
「皆が無事日本に移住して」
「日本で幸せに暮らせる様にね」
「アドバイスをしてくれますね」
「日本のこともよく知っているからね」 
 だからだというのです。
「是非ね」
「ではお願いします」
「何でも聞いて動いて話させてもらうよ」
 このことを約束してでした。
 先生はどんどんアドバイスをしていきます、今ここに皆の日本への移住計画が本格的にはじまったのでした。








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