『ドリトル先生と不思議な自衛官』




                第九幕  国際法の学会

 先生は今も自衛隊そして軍隊について学んでいますが。
「今度は国際法だね」
「その論文書くんだね」
「そうするのね」
「それで学会で発表するよ」 
 先生は動物の皆に自宅でお話しました。
「そうするよ」
「そうなんだね」
「国際法も軍隊にとって重要だしね」
「今度はそちらだね」
「そちらを学んで発表するのね」
「だから今国際法の本を読んでいるんだ」
 英語の本をぱら、ぱらとページをめくって読んでいます。先生は本を読むのが他の人と比べてとても速いのです。
「日本語の本も読むよ」
「そうするんだね」
「そしてだね」
「読んでから論文を書いて」
「そうして発表するんだ」
「そうするよ、そしてね」 
 読みつつさらに言うのでした。
「学会で発表するよ」
「じゃあどんどん書いていこうね」
「本も読んで」
「先生の学問をしていこうね」
「今回もね」
「そうするよ、ただね」
 ここで先生は難しいお顔で言いました。
「国際法は大事だけれど時にはね」
「無視する人いるよね」
「国際的に」
「ナチスやソ連がそうだったし」
「他の人でもいるね」
「中には圧倒的に強かったら」
 そうであったらというのです。
「国際法は守らなくていいなんてね」
「言う人いるよね」
「物凄い暴論だよね」
「法律を守らなくていいとか」
「無茶苦茶言うよ」
「国際法は罰則が明確になっていないところがあるから」
 それ故にというのです。
「破ってもね」
「それで罪に問われないことが多いね」
「実際ソ連なんてそうだったし」
「二次大戦の連合国側はそれを指摘されているし」
「むしろ枢軸側よりも」
「毒ガスは交際法違反でも」
 この危険な兵器を例えに出してお話しました。
「これと言って罰する人や組織がいないなら」
「使うよね」
「酷い人は」
「実際に使ったケースもあるしね」
「そしてジュネーブ条約に調印していないと」
 そうでなければというのです。
「その場合もだよ」
「別にいいんだよね」
「国際法を守らなくても」
「そうしても」
「そうだね」
「そうなんだ、けれど戦争だからこそ」
 そうであるからだというのです。
「やっぱりね」
「何かが必要だよね」
「ルールが」
「それがね」
「恋愛と戦争にルールはないと言われているよ」
 先生はこの言葉も出しました。
「イギリスの諺であるね」
「あるよね」
「そう言われてるしね、実際に」
「けれどどっちもルールあるよね」
「やっていいことと悪いことあるね」
「その戦争でやっていいことと悪いことを定めたのが国際法だよ」 
 そうだというのです。
「だからね」
「守るべきだよね」
「何があっても」
「そうだね」
「定められた軍服を着てね」 
 そのうえでというのです。
「一般市民を攻撃しない、軍隊と軍隊だけが戦う」
「大きく言ってそうなるね」
「国際法ってね」
「そうだね」
「そうだよ、だからゲリラは駄目なんだ」
 この戦い方はというのです。
「軍服を着ていないからね」
「戦うには軍服を着ることだね」
「それが絶対の条件だよね」
「何と言っても」
「そしてそれを行わないのなら」
 それならというのです。
「もうね」
「国際法違反でね」
「捕虜になれないんだよね」
「いざという時に」
「ナポレオン一世がスペインを占領した時からはじまったけれど」
 ゲリラ戦術はというのです。
「市民に紛れて街や村で敵を攻撃するけれど」
「それやったらね」
「大変なことになるのよね」
「一般市民と区別がつかないから」
「攻撃される方はたまったものじゃないし」
「次第に精神的に追い詰められてね」
「フランス軍は一般市民も攻撃しだしたね」
 一般市民に紛れ込んでいるこの人達をです。
「それで泥沼になったね」
「そうそう」
「とんでもないことになったわ」
「攻撃されたスペインの人達がゲリラに入ってフランス軍をさらに攻撃して」
「それでフランス軍がまた一般市民を攻撃する」
「その堂々巡りでね」
「そうなってね」 
 そしてというのです。
「お互い酷いことになって」
「ナポレオンさんは負けたけれど」
「それでフランス軍は撤退したけれど」
「そうなるまでにお互い大きな犠牲が出たね」
「酷いことだね」
「強い軍隊には有効でもね」
 ゲリラ戦術はというのです。
「非常に大きな犠牲を払うし」
「嫌なものだね」
「攻撃される方は何時何処で誰からそうされるかわからないし」
「そこから一般市民を敵とみなす様になって」
「それで攻撃してね」
「恨んだ一般市民の人達もゲリラになるからね」
「こんな悪いことはないよ」 
 全く以てというのです。
「本当にね」
「そうだよね」
「最悪と言っていいね、ゲリラ戦は」
「スペインは勝ったけれどね」
「そのゲイラ戦術も禁止しているよ」
 先生は皆に言いました。
「国際法ではね」
「そうだよね」
「そのことも覚えておかないとね」
「ちゃんと学んで」
「そのうえで」
「実はそのことをね」
 皆にあらためてお話しました。
「書いているんだ」
「ゲリラ戦術のことをなんだ」
「国際法から見て書いているんだ」
「そうしているのね」
「いや、国際法での軍服の重要性だよ」
 このことだというのです。
「今僕が学んでいるのはね」
「軍服を着ないとどうして駄目か」
「そのことを書くんだ」
「そうするのね」
「そうだよ、定められた軍服を帽子を身につけて」  
 そうしてというのです。
「戦闘に参加しないとね」
「絶対にだね」
「そうしないといけない」
「それを書くんだ
「論文に」
「そうなんだ、だから自衛官の人達もね」 
 日本のこの人達もというのです。
「ちゃんとね」
「制服を着ているんだね」
「自衛隊では軍服じゃないけれど」
「そう言っていいね」
「そうだね」
「そうだよ、そして自衛隊はよく憲法違反と言う人達がいるけれど」
 それでもというのです。
「ちゃんと法律で立場は保障されているよ」
「自衛隊法だよね」
「あれがあるからね」
「ちゃんと根拠があるから」
「安心していいんだね」
「だから国際法に基づいてね」
 そのうえでというのです。
「何があってもね」
「大丈夫だね」
「自衛隊の人達も」
「ゲリラにならないね」
「そうだね」
「そうだよ」  
 本当にというのです。
「そこはね」
「安心していいね」
「ちゃんとね」
「それでだね」
「何かあっても大丈夫だね」
「うん、ちなみに自衛隊は物凄く国際法を学んでいて」
 堀ヨさんがそうである様にというのです。
「尚且つね」
「それだけじゃないよね」
「実践しているね」
「ちゃんと守っているね」
「そうだね」
「日本軍からでね、日本軍の軍律は物凄く厳しかったけれど」
 このこともお話するのでした。
「国際法を守ることもね」
「そこに入っていて」
「それで厳しかったんだね」
「日本軍の軍律は」
「武士道が規範で」 
 日本軍の軍律はというのです。
「そしてね」
「国際法を守る」
「そのことも念頭に置いてなんだ」
「ああした厳しさだったの」
「そうなんだ、そしてね」
 それでというのです。
「海軍だけじゃなくて陸軍もね」
「守っていて」
「そのことは先生も言えるんだね」
「そうした軍隊だったって」
「そうだよ、少なくともナチスや連合国の多くの国よりはね」
 先生はお話しました。
「守っていたよ」
「それはいいことだね」
「やっぱりそうしたことは守らないとね」
「どうしても」
「そうだよ、ちなみにイギリス軍は結構守っていると言えたよ」 
 先生は自分達の祖国についてもお話しました。
「流石にソ連軍は論外でもね」
「それはいいことだね」
「本当にね」
「僕達の母国が国際法を守っていたことは」
「本当にね」
「騎士道もあるしね」
 この倫理観もというのです。
「比較的ね」
「国際法を守って」
「そして戦っていたんだね」
「二次大戦でも」
「そして今もね、むしろ今の方がね」
 現代の方がというのです。
「国際法を守っているね」
「イギリス軍はだね」
「そうなんだね」
「何と言っても」
「嬉しいことにね、ちなみに僕が思う国際法を最も守らない軍隊は」 
 それはどの国の軍隊かといいますと。
「北朝鮮軍だね」
「あの軍隊はそうだね」
 トートーは先生の言葉に頷きました。
「核兵器だけじゃないからね」
「生物兵器とか毒ガスも持ってるんだよね」
 ジップも言います。
「聞く限りだと」
「やりたい放題の国だから」  
 それでと言うポリネシアでした。
「国際法なんて知ったことかよね」
「むしろ国際法を守る方が奇跡だね」
「あの国自体がね」
 チープサイドの家族はこうお話しました。
「国際社会の決まり全く無視してるし」
「自分達さえよければいいだから」
「ならず者国家っていうけれど」
 それでもと言うダブダブでした。
「それって法律を守っていないってことだからね」
「国際法を守る筈がないね」 
 ホワイティは断言しました。
「そんな軍隊他にもあるだろうけれど」
「ワーストはあそこね」
 ガブガブも言い切ります。
「私も文句なしで言えるわ」
「先生の言う通りだよ」
 老馬は先生に言いました。
「あの国の軍隊は国際法なんて守らないよ」
「将軍様がやれって言ったことをやるね」
「他にはないね」
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「何といってもね」
「将軍様が全ての国だしね」
「皆もそう思うね、あの国は国際社会の決まりなんて全く無視するし」
 先生は再びお話しました。
「そしてね」
「そのうえでだよね」
「国際法も無視して」
「いざという時は何だってするね」
「どんな酷いことも」
「うん、ただあの国は食べものがなくて」
 先生はこの国のこのお話もするのでした。
「燃料も資源も物資もないからね」
「何もないよね」
「そうした意味でも酷い国だね」
「将軍様だけ肥え太って」
「他の皆は何もないから」
「そうした状況がずっと続いているから」
 だからだというのです。
「もうね」
「まず戦えないね」
「まともには」
「そうだね」
「弾薬すらまともじゃないしね」 
 戦争の時に使うそういったものもです。
「冗談抜きにだよ」
「戦える状況じゃないね」
「どんな軍隊でも食べものも燃料も弾薬もないなら戦えないから」
「それ以前に動けないから」
「戦えないわね」
「あの国はあのままで」 
 まさに何もないままでというのです。
「どうしようもないままだよ」
「よくなることはないね」
「ああした国家体制である限りは」
「絶対に」
「そうだよ、幾ら国際法を無視していても」 
 そうしたとんでもない軍隊でもというのです。
「戦えないならね」
「何てことないね」
「ミサイルばかり撃つけれど」
「それでもね」
「そのミサイルを撃つことすらね」 
 いつも撃っているそれをというのです。
「物凄くお金かかるしね」
「燃料とね」
「あんなボロボロの国でいつも撃ってると」
「余計に大変だね」
「お金も資源もなくなるわ」
「燃料だってね」
「日本ならあれだけ撃っても何もないよ」
 全くという口調で言うのでした。
「けれどね」
「それでもだよね」
「あの国だとね」
「ミサイル一発だけでもかなりの負担だね」
「もうドン底の国がね」
 何もない国がというのです。
「あんなことをしてもね」
「もっとものがなくなるだけだよね」
「それこそ」
「そう言うしかないわね」
「そうだよ、あの国に未来はないから」
 全くと言うのでした。
「だからね」
「滅多なことじゃ戦争にならないね」
「動きたくても動けないから」
「とても」
「それでだね」
「国際法を守らないという意味でも酷い軍隊ということをね」
 この現実をというのです。
「見ていればいいよ」
「そうだね」
「国際法を考えるとね」
「北朝鮮軍はそうだね」
「そうした軍隊ね」
「そういうことだよ」
 こう皆にお話しました。
「最早ね」
「いや、何かと話題になるけれど」
「悪い意味ばかりで」
「もう戦えないのね」
「そうした風になってるんだね」
「余程のことがないとね、しかし国際法はね」
 再びこの法律のお話をしました。
「何といってもね」
「守らないとね」
「北朝鮮軍を反面教師にして」
「そのうえでね」
 まさにというのです。
「やっていかないとね」
「そうだよね」
「ナチスやソ連だよね」
「どっちの軍隊も非道だったしね」
「そうしないとね」
 こうしたお話をしてです。
 先生は国際法について学んでいきます、そしてお昼はまた食堂で食べますが先生はカレーを食べましたがそのカレーにはです。
 スパムが入っています、先生はそのスパムも見て皆にお話しました。
「このスパムも軍隊のものだからね」
「缶詰でね」
「アメリカ軍で凄く食べられていて」
「今も食べられているね」
「本当に軍隊から色々なものが生まれているから」
 だからだというのです。
「軍隊は否定出来ないよ」
「何でもね」
「カレーライス自体がそうだし」
「スパムもそうで」
「肉じゃがもそうだしね」
「そうだよ、ただね」 
 ここで、でした。先生は皆に少し苦笑いになってお話しました。
「スパムはあまりにもしょっちゅう出てね」
「食べ飽きたんだよね」
「またスパムかって」
「そう言われたんだよね」
「そう、お肉が食べられることは有り難いことだけれど」
 それでもというのです。
「しょっちゅう出るとね」
「困るよね」
「そうしたお話もあるんだよ」
「軍隊にはね」
「だから軍隊を無闇に否定しても」
「何にもならないね」
「日本のそうした人達の中で」
 スパムカレーをさらに食べつつ言うのでした。
「やけに自衛隊の悪口を言う大学の教授さんがいるけれど」
「そんな人まだいるよね」
「昔の日本軍とね」
「本当にいるね」
「こうした人達ってね」
 先生はさらにお話しました。
「本当に不思議なことに北朝鮮とかは好きだから」
「あの国のことは何も言わないね」
「本当に」
「つくづく思うよ」
「二重基準よ」
「あの国が何をしても」
 どんな軍事的に危険な行為をというのです。
「何も言わないでね」
「自衛隊の悪口を言うんだね」
「その人も」
「何かお約束だね」
「どうにも」
「そうした人達の」
「そうなんだ、その教授さんなんてね」
 さらに言うのでした。
「ある報道番組が子供達が北朝鮮に行く企画を行ったけれど」
「あの国僕達も言ったことがないけれど」
「よくそんな企画通ったね」
「昔だと思うけれど」
「あんな悪名高い国にって」
「普通ないよ」
 皆も言います。
「流石に」
「犯罪国家だからね」
「誰がどう見ても」
「それで通るって」
「あの国に好意的な人しか入れてくれないよね」
「それでその内情はね」
「皆知ってるね」
「そんなことを企画する番組もね」
「かなり北朝鮮寄りだね」
「どう見ても」
「そうだよね」
「これは」
「その番組のキャスターさんもね」
 この人もというのです。
「まだあの国が拉致をしていたって公表する前だったけれど」
「あれも悪質な犯罪だからね」
「国家が行ったね」
「拉致はやっていないと思うってね」
「ああ、昔は拉致はしてないってね」
「日本でも言う人いたね」
「わかる人は確信していたよね」
 先生に対して言いました。
「あの国が拉致をしていたって」
「昔から都市伝説みたいに言われていたよ」
「そうだったね」
「日本では」
「その実は」
「それが特撮でも描かれたし」
 こちらの創作でもというのです。
「どうもね」
「どうも?」
「どうもっていうと?」
「先生心当たりあるんだ」
「なら教えてくれるかな」
「うん、実はね」 
 先生は一呼吸置いて皆にお話しました。
「ウルトラマンタロウのテロリスト星人という敵がね」
「拉致を描いていたんだ」
「そうだったんだ」
「あのシリーズ今も続いてるけれど」
「それで日本なら誰もが知ってるけれど」
「善良なミラクル星人っていう宇宙人を攫おうとするんだ」
 そうしているというのだ。
「砂地でね
「ああ、それってね」
「そのままだね」
「拉致だね」
「まさに」
「それだね」
 皆もそれはと頷きます。
「最早ね」
「見てわかるわ」
「僕達もしかし」
 皆歯こうも思って言いました。
「拉致ってわかっていたんだ」
「言われていたのね」
「昔から」
「そうしたことも描かれる位ね」
「言われていたんだね」
「それであの国のテロから拉致の話が真剣に語られてきて」
 そうなってきてというのです。
「証拠も出て来たのに」
「まだそう言っている人達がいたね」
「先生が言ってる通り」
「そうだったね」
「酷いことに」
「政党でもだよ」
 国会に議席を持っているというのです。
「拉致は捏造だってね」
「主張する政党があって」
「そのキャスターの人も言っていたんだ」
「あからさまにあの国寄りだね」
「このキャスターさんも戦前の日本とか嫌いだけれど」
「その番組もだね」
「そしてそのツアーの案内役が」
 その人がというのです。
「その教授さんだったんだ」
「それって丸わかりだね」
「もうね」
「証拠は揃ったっていうか」
「推理小説だとそれで決まりね」
「そうだね、あの国に出入り出来るのはあの国に好意的な人で」
 そうしてというのです。
「案内役出来る位ね」
「あの国に親しくてよく行き来しているんだ」
「その人は」
「じゃあ北朝鮮の軍隊はいいんだ」
「あの国も悪事も」
「元新聞記者で軍事評論家という肩書も公表しているけれど」 
 それでもというのです。
「もうね」
「どういう人かよくわかるね」
「自衛隊否定するならね」
「北朝鮮はもっと酷いのに」
「それで何も言わないって」
「最悪じゃない」
「こんな人がだよ」
 これがというのでした。
「自衛隊や戦前の日本軍を悪く言うんだよ」
「説得力ないね」
「悪質な詐欺師より悪い人だよ」
「最近先生からそうした人達のお話聞くけれど」
「酷過ぎるね」
「最悪のダブルスタンダードよ」
「僕もそう思うよ、だから何かを言う人の」
 先生はスパムカレーを食べつつ言いました。
「他の発言や行動もね」
「先生は見るね」
「そうしているね」
「前からだけれど」
「日本に来てから特にだね」
「そうなる様になったわね」
「なったね」 
 先生は皆の言葉を否定しませんでした。
「実際にね」
「そうよね」
「そうなったよね」
「先生もね」
「本当に」
「何故ならね」
 その理由もお話します。
「そうした人達は日本の知識人に多いからね」
「先生も学者さんだしね」
「知識人になるからね」
「それでだね」
「余計に目に入るんだね」
「そうなってね、こうした人達はね」
 先生はさらに言いました。
「若しも北朝鮮軍がカレーなりを生み出していたら」
「凄い宣伝していたよね」
「北朝鮮軍から出たって」
「他のお料理もね」
「他の何でもね」
「そうしていたよ、日本がやったいいことは無視しても」
 そうしたことをしてもというのです、先生はカレーと一緒にあるサラダも食べながらお話するのでした。
「若し北朝鮮がいいことをしたら」
「他の国を援助したりね」
「学校や道路を建設したり」
「農業改革したり」
「災害救助したらね」
「凄く言うと思うよ」
 そうするというのです。
「実際そんなことはね」
「あの国しないね」
「悪いことばかりして」
「まさにならず者国家よ」
「そう言っていいわ」
「そんな風だからね」
 それ故にというのです。
「おかしいよ、北朝鮮の悪事は無視するしね」
「日本にはやってないことまで言うのにね」
「嘘吐いてまで」
「それで北朝鮮にはそう」
「本当におかしな人達だよ」
「詰襟やセーラー服が軍服がはじまりだから嫌なら」 
 それならというのです。
「ブレザーもトレンチコートもで」
「ブーツもランドセルもだし」
「何を見に着けるのか」
「そう思うとね」
「本当に軍隊は否定出来ないわ」
「そうだよ、軍隊を否定せずに向かい合って学ぶ」
 先生は穏やかですが確かな声で述べました。
「僕はそれがいいと思うよ」
「そうだよね」
「先生はあらゆるものに対してそうだけれど」
「そうした考えだけれど」
「僕達もいいと思うよ」
「それでね」
 皆も笑顔で賛成します、そしてです。
 カレーを食べてそれからはです、先生は皆と一緒に博物館に入りました。その中にイギリスのコーナーもあってです。
 そこで海軍のことも書かれていましたがふとこんなことを言いました。
「ホーン=ブロワーに憧れていたね」
「ああ、あの海軍の」
「海の男ホーン=ブロワーね」
「若き海軍士官からはじまって」
「提督にまでなる」
「あの人に憧れないイギリスの子供はね」
 皆に笑顔でお話しました。
「そうはいないね」
「そうだね」
「昔は特によね」
「憧れない筈がないよ」
「あの人には」
「本当にね」
「軍服もね」
 イギリス海軍、ロイヤル=ネービーのです。
「憧れだよね」
「ネルソン提督も着ていたあの軍服だね」
「ネイビーブルーの」
「あの軍服いいよね」
「恰好いいわ」
「そうだね、軍服に憧れるのは」
 このことはというのです。
「よくあることだね」
「恰好いいからね」
「普通に憧れるよね」
「着たいとも思うね」
「そうなるわね」
「そうだね、軍服はね」 
 実際にというのです。
「やっぱり恰好いいよ」
「そうだね、ただね」
「今の海軍の軍服って黒だよね」
 オシツオサレツがここで言いました。
「ネイビーブルーじゃなくて」
「そうなってるね」
「どの国もよね」
 ガブガブも言いました。
「今は海軍の軍服は黒ね」
「夏は白でね」
 チーチーはこの季節の海軍の軍服のお話をしました。
「冬は黒だね」
「何で変わったのかな」
 ダブダブは思わず首を傾げさせてしまいました。
「不思議だね」
「海軍さんならね」
 それならとです、ポリネシアも言います。
「やっぱりネイビーブルーでしょ」
「それが変わるなんて」
 それこそと言うジップでした。
「ちょっとわからないね」
「金色は金モール、ロープだね」
 ホワイティはこのことはわかっていました。
「船に付きものの」
「けれどどうして黒になったか」
 老馬も首を傾げさせます。
「そこが気になるね」
「夏の白は熱、日光を跳ね返すから」
「それでなったのよね」
 チープサイドの家族がお話します。
「そうだったわね」
「確かね」
「しかしね」
 それでもと言うトートーでした。
「何で冬は今は黒かだね」
「それはイタリア海軍を見てだよ」 
 先生は皆に言いました。
「東ドイツ海軍なんかはネイビーブルーだったよ」
「ああ、あの共産主義の」
「西ドイツと統一した」
「あの国はそうだったんだ」
「ネイビーブルーだったの」
「そしてロマノフ朝のロシアでは白だったよ」 
 当時のロシア海軍はというのです。
「日露戦争の時もね」
「それで帝国海軍は黒だったね」
「あの詰襟の」
「あれが凄く恰好いいけれど」
「ロシア海軍は白だったのね」
「そうだよ、そしてイタリア海軍がね」
 この軍隊がというのです。
「今の黒と金のブレザーの軍服を出して」
「それでだね」
「各国の海軍も取り入れて」
「黒になったんだ」
「そしてブレザーになったんだ」
「そうだよ、あの軍服は恰好いいね」
 黒と金のブレザーの軍服はというのです。
「しかも動きやすいしね」
「あっ、そうだね」
「詰襟よりもね」
「首が開いている分ね」
「そうなっているね」
「軍服は戦う人の軍服だから」
 それでというのです。
「何と言っても動きやすくないとね」
「格好よさも大事だけれど」
「所謂機能性だね」
「それもよくないとね」
「駄目だね」
「だからだよ」 
 その為にというのです。
「イタリア海軍の軍服をモデルにしてね」
「黒と金色のブレザーになった」
「そうだね」
「イタリアのファッションセンスのよさもあるかな」
「あの国はそのことでも有名だしね」 
 皆もそれならと納得しました。
「成程ね」
「流石先生だね」
「こうしたこともよく知ってるね」
「軍服の色の変遷まで」
「そうだったらいいね、しかしね」 
 それでもと言う先生でした。
「海自さんもその服だけれど」
「恰好いいよね」
「ぴしっと決まっていて」
「まさに海の軍人」
「そんな感じでね」
「そうだね、ただ帝国海軍の軍服の方がね」
 先生個人としてはです。
「好きかな」
「ああ、あの軍服はね」
「そうだよね」
「あの恰好よさは別格だよ」
「恰好よさが違うわ」
「何と言っても」
「そうだね、あと夏の軍服は」
 海軍のというので。
「白になったのはロイヤル=ネービーからだよ」
「そうだったね」
「イギリス海軍は世界中を舞台にしていたから」
「暑い場所の海にも行くし」
「夏の季節もあるからね」
「だからね」
 それでというのです。
「夏、熱い場所の日光や熱に対する為に」
「白になったね」
「白い軍服にね」
「白は光や熱を反射するから」
「それでいいんだね」
「そうだよ、白い詰襟がね」
 この軍服がというのです。
「世界中の海軍が取り入れて」
「海自さんもだね」
「そして帝国海軍もそうだったね」
「あの白い詰襟も恰好いいけれど」
「こちらはロイヤル=ネービーだね」
「そうなんだ、しかし」
 こうも言う先生でした。
「あの白い詰襟は汚れが目立つからね」
「白だからね」
「そのことは仕方ないよね」
「どうしても」
「白だからね」
「だからあの詰襟は礼装で」
 そうした服でというのです。
「一回着たらクリーニングだよ」
「大変だね」
「その辺りは」
「一回着たらクリーニングって」
「相当なものだよ」
「五分や十分着ても」
 そうしてもというのです。
「本当にね」
「それだけでだね」
「着替えてクリーニングに出す」
「そうしないとね」
「汚れが目立つね」
「そうなるからね」
 だからだというのです。
「僕としてはね」
「着ると大変だから」
「それでだね」
「あまり着たくないね」
「そうだよね」
「そうなんだ、物凄く恰好いいけれど」
 それでもというのです。
「そのことがね」
「どうしてもだね」
「気になるね」
「海軍さんの夏の軍服は」
「白いそれは」
「そうだね、僕としては」
 皆に笑ってお話しました。
「毎日洗濯しても」
「下着はね」
「それは普通だよね」
「洗濯機に入れて洗う」
「トミーが毎日しているね」
「そうしているけれど」  
 それでもというのです。
「一回着ただけでクリーニングは」
「流石にね」
「ちょっと困るよね」
「先生としては」
「厄介だね」
「そうした服はあまり着たくないよ」
 先生はそのお話を聞いて言うのでした。
「いつもスーツだけれど」
「スーツで一回着てクリーニングとか」
「流石にないからね」
「そんなことは」
「あの軍服だけだね」
「うん、ちなみに昔の日本の不良の人達は白い詰襟を着る人もいたけれど」
 このことも知っている先生でした。
「喧嘩しなくても普通に学校生活送るだけでね」
「汚れるよね」
「学校生活って色々動くからね」
「日本だとお掃除するし」
「行事だって多いし」
「教室の移動も多いから」
「そんなのだからね」
 それ故にというのです。
「かなりね」
「苦労しただろうね」
「恰好いいと思っても」
「やたらすぐ汚れるから」
「もっと言えば汚れが目立つから」
「そうだったと思うよ、日本の学校生活って本当に動くからね」
 そうしたものだからだというのです。
「そう考えたら」
「どうかってなるね」
「やっぱり」
「そのことはね」
「気になるね」
「昭和のお話だけれど」
 それでもというのです。
「そんな人もいたんだ」
「成程ね」
「日本の不良の人達も色々で」
「時代の変遷もあるけれど」
「当時はそんな人もいたんだ」
「昭和の頃は」
「そうだったのね」
「そうだよ」
 まさにというのでした。
「面白いと言えばね」
「面白いね」
「そうしたものを見るのも」
「不良と言われる人達のファッションを見ることも」
「色々わかるね」
「こうした人達は何処でもいるけれど」 
 世界各国にというのです。
「日本の不良の人達の歴史もね」
「調べるとだね」
「面白いのね」
「学ぶと」
「そうだよ、今は着崩したブレザーで髪の毛を染めたりして」
 今度は今のそうした人達のお話をしました。
「派手なメイクやアクセサリーだね」
「そんな風だね」
「大体ね」
「今詰襟の制服少ないから」
「そうした変形学生服も少ないね」
 皆も言います。
「長ランとか短ランもあって」
「今先生が言った白ランもあったんだね」
「髪型もリーゼントやパーマで」
「番長とかスケ番なんて人達もいたね」
「うん、それでスケ番の人達はセーラー服で」
 今度は女の人達のお話をしました。
「パーマとかしててスカートはね」
「そうそう、長いんだよね」
「くるぶしまでね」
「今は短くするけれど」
「長かったね、昔は」
「そうだったね、今度不良の人達について本格的に学ぼうかな」
 先生は笑顔で言いました。
「民俗学として」
「ああ、不良の人達の生活もね」
「そしてファッションも学問で」
「そっちに入るね」
「民俗学に」
「それで学んでみようかな」
 こう言うのでした、そしてです。
 先生達は皆と今度は白い軍服のお話を日本の不良の人達のお話を交えてしていって楽しみました、そのうえで国際法の論文も書くのでした。
 そしてそのうえで、でした。
「京都に行く準備もですね」
「していくよ」
 お家でトミーに答えました。
「これからね」
「そうなりますね」
「そしてね」
 先生はさらに言いました。
「京都で論文を発表するけれど」
「今回は世界中から人が集まりますね」
「そうした学会でね」 
 トミーに晩ご飯のオムライスを食べつつお話します。
「軍人さん、自衛官の人達もね」
「参加されるんですね」
「国際法は戦争に対する一面が強くて」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「戦争を行う軍人さん達にとって重要ですね」
「だからだよ」
「今回の学会にはですね」
「軍人さんも参加するよ」
「自衛官の人達も」
「そうした学会もあるから」
 だからだというのです。
「それでね」
「楽しみですね」
「そうだよ、今回も楽しませてもらうよ」
 オムライスを食べつつ笑顔でお話するのでした、そのうえでオムライスを食べるのでした。海軍ではそうそう食べられなかったそれを。








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