『ドリトル先生とタキタロウ』




             第一幕  日本の大きなお魚

 この時ドリトル先生はご自身の研究室で本を読んでいました、その本は日本の淡水魚についての本ですが。
 その本を読んでいる先生に動物の皆が尋ねました。
「今先生淡水魚の本読んでるね」
「オズの国のね」
「先生お魚にも詳しいけれど」
「日本の淡水魚についてもだね」
「それで今も学問に励んで」
「楽しんでいるのね」
「そうなんだ、日本の自然はとても豊かでね」
 先生はご自身の机に座って本を読みつつ言いました。
「山や海の生きものも豊かでね」
「川やお池もだね」
「そして湖も」
「色々な生きものがいて」
「お魚もだね」
「そうだよ、琵琶湖のことは覚えているね」
 先生は皆に滋賀県に行った時のことをお話しました。
「あの時のことを」
「滋賀県の歴史を学んで」
「そして琵琶湖の生きものを採集して」
「それで八条学園の水族館に送ったね」
「色々なお魚を」
「そしてビワコオオナマズも」
「そうだったね、あの鯰を見られてね」
 先生は笑顔で言いました。
「よかったよ」
「日本にあんな鯰がいるなんてね」
「一メートルもある鯰なんて」
「あんな鯰いるんだね」
「僕達も驚いたよ」
「そうだね、けれどね」
 ここで先生はこうも言いました。
「もっと大きなお魚もいるんだよ」
「えっ、そうなんだ」
「ビワコオオナマズより大きなお魚がいるんだ」
「日本には」
「日本のお池や湖には」
「鯉もそれ位になるしね」
 このお魚もというのです。
「伊勢神宮の錦鯉なんか凄かったね」
「うん、確かに」
「一メートルは普通にあったね」
「あの鯉達の中にはそんな鯉もいたね」
「物凄く大きな鯉が」
「それで鮒もなんだ」
 日本に沢山いるこのお魚もというのです。
「池田湖という湖にいるんだ」
「一メートルもある鮒が」
「その湖にはいるの」
「そうなんだ」
「そう、そしてね」 
 それでというのです。
「その湖は九州にあるけれど二メートルの鰻もいるよ」
「へえ、大きいね」
「二メートルの鰻なんているんだ」
「大きいので一メートル位と思っていたら」
「二メートルの鰻もいるんだ」
「オオウナギという種類でね」
 その鰻はというのです。
「天然記念物でもあるよ」
「凄いね」
「そんなに大きいんだ」
「そんな鰻もいるんだね」
「日本には」
「うん、ただ鰻は回遊魚だね」
 先生は鰻のこのこともお話しました。
「だから海にも行くからね」
「純粋に淡水魚じゃないね」
「今のお話とは少し離れるね」
「そうなるね」
「そうだね、あとその池田湖にはイッシーという未確認生物もいるんだ」
 先生はこのこともお話しました。
「クッシーの様にね」
「ああ、北海道のね」
「僕達見られなかったけれど」
「いるっていうね」
「それでその池田湖にもなんだ」
「いると言われていて目撃例もあるよ」 
 こうお話するのでした。
「だから池田湖に行けば見られるかもね」
「そうなんだね」
「じゃあ何時か行きたいね」
「その池田湖にも」
「それでイッシーを見たいね」
「そうだね」
 先生も笑顔で応えました。
「その時はね」
「そうだね、それでイッシーも恐竜かしら」
 ダブダブはふと思いました。
「ネッシーやクッシーがそう言われてるけれど」
「ネッシーは色々言われてるね」
「恐竜とも大きな哺乳類ともね」
 オシツオサレツも言います。
「軟体動物ともね」
「大きなお魚ともね」
「流木説もあるわね」
 ポリネシアはそちらの説を出しました。
「ネッシーには」
「色々言われていて」
 トートーは首を傾げさせて言います。
「いないと言う人すらいるね」
「けれど目撃例多いし生きものだて証言も多いから」  
 チーチーはそこから言いました。
「いるんじゃない?」
「ネス湖と海をつなげる川から時々入ってきてるんだよ」
「大きな生きものがね」
 チープサイドの家族はこう言いました。
「それがネッシーなのよ」
「普段はネス湖にいないんじゃないかな」
「海から川をさかのぼってネス湖に入る鮭とかを食べに来てるんでしょ」
 ガブガブも言います。
「それでネス湖では証拠は見つからないんだよ」
「ネス湖は底がでこぼこしていて穴があって」
 ジップも言います。
「それが海につながっていてそこからネッシーが出入りしているという説もあるね」
「あれだけの写真が全部インチキの筈がないよ」
 老馬は断言しました。
「幾らインチキの写真があってもね」
「僕もネッシーはいると思うよ」
 先生も言います。
「ただ恐竜とはね」
「言えないよね」
「そこはわからないよね」
「どうしても」
「北海で恐竜らしきものを見たという話もあるよ」
 ネス湖に近いこの海にです。
「そしてフランス沿岸にもね」
「一次大戦の時とかね」
「ドイツ軍の潜水艦が船を沈めて」
「その爆発を観ていたら巨大な恐竜みたいな生きものが出て来たんだよね」
「爆発で海面から高く打ち上げられて」
「そうした話もあるし」
「フランスやノルウェーの沿岸では昔から見たって話があるんだ」
 恐竜をというのです。
「だから海からネス湖に恐竜が入る可能性もね」
「あるよね」
「その可能性もね」
「否定出来ないね」
「うん、どうしてもね」
 先生はさらにお話します。
「僕としてもね」
「そうだよね」
「先生は恐竜の存在否定していないし」
「今もいるかも知れない」
「そうした考えだからね」
「うん、だからね」
 その為にというのです。
「ネッシーについても恐竜説も否定していないけれど」
「具体的には何なのか」
「やっぱりわからないよね」
「証拠も見付からないし」
「ネス湖をどれだけ探しても」
「実在説と否定説の両方を見ても」 
 それでもというのです。
「僕は実在説を採っているけれど」
「具体的には何か」
「ネッシーは何か」
「どんな生きものかっていうと」
「断言出来ないね」
「恐竜かも知れないし」
 それにというのです。
「大きな哺乳類かお魚かも知れないし」
「軟体動物かも知れないし」
「あと流木の場合もある」
「それをはっきりさせるには」
「まだわからないとしか言えないんだね」
「一時期大型の哺乳類説を考えてね」
 そしてというのです。
「お魚かもと思ったけれど」
「それでもだね」
「わかってないね」
「はっきりしたことは」
「どうしても」
「そうなんだ、それとね」
 先生は皆に本を読みながらさらにお話しました。
「日本にはクッシーやイッシー以外に未確認生物がいる湖があるんだ」
「へえ、そうなんだ」
「他にもあるんだ」
「そうした湖が」
「未確認生物がいる湖があるんだ」
「ネッシーがいるスコットランドには他にもそうした場所があるね」
 先生はさらに言いました。
「未確認生物がいるという湖が」
「ええと、モラグとかね」
「スコットランドって結構そうしたお話が多かったね」
「ネッシーばかり注目されるけれど」
「その実は」
「そうしてね」
 それでというのです。
「日本も同じでね」
「クッシーやイッシーだけじゃないんだ」
「他にもそうした湖があるんだ」
「ツチノコやヒバゴンは知ってるし」
「他にもいるんだね」
「結構広い国で自然が豊かで色々な地形があるからね」
 そうした国だからだというのです。
「だからね」
「それでだね」
「未確認生物も多くて」
「湖にいる生きものもなんだ」
「クッシーヤイッシー以外にもいるのね」
「そうなのね」
「タキタロウといってね」
 先生はその未確認生物の名前も出しました。
「とても大きなお魚なんだ」
「へえ、お魚なんだ」
「そうなんだ」
「お魚ってことはわかってるんだ」
「そのタキタロウっていう未確認生物は」
「そうだよ、かなり大きくて」
 それでというのです。
「一メートル以上あるらしいね」
「うわ、大きいね」
「本当にそんなに大きいのかな」
「ビワコオオナマズ以上じゃない」
「そんなに大きいの」
「それは凄いね」
「実在は間違いないよ」 
 先生はこれは確かだと言います。
「目撃例があって魚群探知機にも反応があって食べたというお話もあるんだ」
「へえ、タキタロウって食べられるんだ」
「そうなの」
「食べられる未確認生物なんだ」
「そうなんだ」
「そうなんだ、そしてね」
 それでというのです。
「その味についてもね」
「言われてるんだ」
「それは凄いね」
「わかっていることが多いんだ」
 そうだというのです。
「実は」
「成程ね」
「そんな未確認生物も珍しいね」
「いるかどうかわからない場合が多くて」
「具体的にどんな生きものかわからないから」
「ネッシーもそうだしね」
「他の生きものも」
「そうなんだ、いることは間違いなくて」
 そしてというのです。
「お魚であることもね」
「わかってるんだね」
「本当に何でもわかってるんだね」
「何かと」
「そうした生きものなんだ」
「そうだよ、そしてね」
 それにというのです。
「いることも間違いないんだ」
「ううん、じゃあ剥製とかあるのかな」
「そうしたのも」
「どうかな」
「それらしきものもあって」
 実際にというのです。
「それで魚群探知機を使ったらね」
「反応あったんだ」
「そうだったんだ」
「いるという場所にそうしたら」
「そうだったんだ」
「場所は山形県鶴岡市の大鳥池だよ」
 場所のお話もします。
「そこに棲息しているんだ」
「ああ、山形県だね」
「東北の方だね」
「東北の日本海側の県だね」
「そちらだね」
「そうだよ、そして時々七十センチや八十センチのお魚が見付かっていて」
 そしてというのです。
「それがタキタロウみたいだよ」
「何か実際にわかっていて」
「かなり拍子抜けだよ」
「こうしたことはわからないことが多いのに」
「未確認生物のことは」
「そしてわかっていて」
 そしてというのです。
「食べたことがある人もいるんだ」
「何か未確認生物というか」
「わかっていないことがある生きもの?」
「そんな感じ?」
「そうだよね」
「そうだね、美味しいらしいよ」
 その味はというのです。
「大きいから食べがいもあってね」
「へえ、美味しいんだ」
「そうなんだ」
「タキタロウって美味しいんだ」
「それはいいかも」
「そうだよ、ただ具体的にはどの種類のお魚か」 
 このことはというのです。
「はっきりしないんだ」
「いることは間違いなくて」
「魚群探知機にも反応があって」
「それで食べた人もいて」
「剥製らしきものがあっても」
「見付かっていても」
「イワナかマスか」
 先生は種類のお話もしました。
「わかっていないんだ」
「へえ、イワナかマスなんだ」
「どっちかなんだ」
「どっちのお魚も美味しいけれどね」
「そこまではわかっていないんだ」
「そうだよ、あとさっき七十センチか八十センチのお魚と言ったけれど」
 それでもというのです。
「二メートル位のものも見付かったという話もあるよ」
「へえ、二メートルなんだ」
「オオウナギ並だよ」
「それ位だね」
「かなり大きいわね」
「昔の尺で一尺はいかないというけれど」
 それでもというのです。
「そこもわかっていないんだ」
「ううん、いることはわかっていても」
「あまり詳しくわかってないね」
「いる場所はわかっていても」
「何か色々残念ね」
「そうだね、僕もね」
 先生にしてもというのです。
「わかっていないことが多いから」
「それでだね」
「先生にしてもだね」
「残念なんだね」
「タキタロウについては」
「そうなんだ、けれど大鳥池に行ったら」
 その時はというのです。
「調べたいね」
「そこは先生らしいね」
「流石生粋の学者さんだね」
「興味があることは調べたい」
「是非にだよね」
「そう思うから」
 だからだというのです。
「その時が来れば」
「その時は」
「もう是非調べたい」
「そうしたいね」
「タキタロウについて」
「そうしたいよ」
 こう言うのでした、そうしたお話をしてです。
 先生は今は日本の淡水魚の本を読んでいきました、そうしてお家に帰るとトミーが晩ご飯に出したものは。
 イワナを焼いたものでした、他にはお味噌汁に三つ葉もおひたしそれに納豆があります。先生はイワナを見て言いました。
「実は今日大学でね」
「イワナのお話をされたんですか」
「タキタロウのお話をして」
「ああ、東北にいるという」
 トミーもこのことは知っていました。
「あの大きなお魚ですね」
「タキタロウはイワナともマスとも言われていてね」
「それでなんですね」
「そこでね」
「イワナのお話をされていたんですね」
「そうしていたらだね」
 先生はちゃぶ台の前で笑顔になって言います。
「出て来たね」
「いや、ご近所から貰いまして」
「それでなんだ」
「焼いてみました」
 先生に微笑んでお話しました。
「そうしました」
「そうなんだね」
「先生川魚も好きだしね」
 トートーが言ってきました。
「丁度いいね」
「海のお魚も好きだけれど」
「そちらも好きよね」 
 チープサイドの家族も言います。
「鯉とか鮎とか」
「イワナもね」
「あと鮭や鱒や鰻も川に入るし」
 老馬も言います。
「先生そちらも好きだしね」
「あとタニシや沢蟹も食べるね」
 チーチーが指摘しました。
「そうだね」
「滋賀県で鮒寿司食べたけれど」
 ガブガブはこの珍味のことを思い出しました。
「あちらもだしね」
「結構食べてるね、本当に」 
 しみじみとして言うホワイティでした。
「先生は川のものも」
「あとザリガニも食べるね」
 ジップはこちらもと言いました。
「そうだね」
「日本人はザリガニは殆ど食べないけれど」
 ポリネシアはこのことは少し残念でした。
「先生はそうね」
「先生は日本二期て何でも食べる様になってね」
「川のものもそうなったね」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「それでイワナも食べるね」
「このお魚も」
「イワナなんてイギリスにいなかったよ」
 ガブガブは言いました。
「こんなお魚は」
「そうそう、鮭はいたけれどね」 
 ダブダブが応えました。
「イワナとかはいなかったわ」
「あと鮎もだね」
 老馬はこちらのお魚のお話をしました。
「いなかったね」
「そうだね、僕は鮎も好きだけれど」
 先生もこう応えます。
「イワナは日本に来てから知ったよ」
「もっと言えばイワナもだね」
「他の食べものと同じで」
「日本に来てからよね」
「食べたね」
「そうだよ、日本は川の幸も豊かだよ」
 こちらもというのです。
「本当にね」
「そうだよね」
「海の幸も山の幸も豊富で」
「川の幸もだね」
「田畑もあるし」
「今は牧場もあるしね」
「食材に恵まれてるよ」
 かなりというのです。
「本当にね。そして今はね」
「イワナだね」
「そのお魚を食べるね」
「そうするのよね」
「そうするよ、ただね」
 先生はイワナにすだちのお汁を絞ってかけます、そうしつつ言いました。
「タキタロウはイワナ説があるけれど」
「イワナってそんなに大きい?」
「七十センチも八十センチも」
「まして二メートルとかね」
「ちょっとないかもね」
「種類によるけれど」
「だからマスの仲間説もあるし」
 タキタロウにはというのです。
「ソウギョ説もあるんだ」
「あの大きなお魚だね」
「淀川や利根川にいる」
「あのお魚だね」
「その説もあるんだ」
「大きいからね。ただ剥製とされるものを見ると」
 タキタロウのそれをというのです。
「マスに近いかもね、写真を観たら」
「そうなんだ」
「マスの可能性が高いんだ」
「タキタロウは」
「そうなのね」
「そう思うよ、あとね」
 先生はこうも言いました。
「若し食べても淡水魚だから」
「あっ、よく火を通すか」
「それか冷凍するか」
「そうして寄生虫を殺して」
「それで食べないと駄目だね」
「そう、川魚はそこが問題だからね」 
 寄生虫がというのです。
「鯉もそうだけれど」
「火を通すか冷凍して」
「寄生虫は殺して」
「そして食べないと駄目だね」
「どうしても」
「さもないと大変なことになるよ」
 食べた後でというのです。
「そうなるからね」
「そうよね」
「そこが問題だよね」
「鯉にしても鮭もそうで」
「鮎もそうだし」
「イワナもよね」
「若しあまり火を通さないかそのまま生で食べたら」
 冷凍しないで、です。
「怖いよ」
「先生いつも言われますね」
 トミーも言ってきました、皆でお箸を手にして食べながら。
「淡水魚を食べる時は」
「あと豚肉もだね」
「寄生虫が怖いですね」
「そう、豚肉もね」
 先生はイワナを美味しそうに食べつつ応えました、イワナをおかずにしてそのうえでご飯を食べています。
「よく火を通すかね」
「冷凍しないとですね」
「危ないよ」
「生で食べてはいけないですね」
「日本では稀に生で食べるけれど」
 そうでもというのです。
「よく冷凍しているね」
「豚肉も」
「さもないと怖いよ。史記で豚の生肉を食べる場面があるね」
「確か鴻門の会の場面ですね」
 トミーは先生に言われて応えました。
「確か」
「そう、あの場面でね」
「漢の高祖劉邦の配下の人が出て来て」
「主を護る為にね」
「その時にでしたね」
「あれは絶対に勧められないよ」
 先生は皆と一緒に食べつつお話しました。
「僕としてはね」
「そうだよね」
「豚の生肉も危険だね」
「おして川魚もだね」
「生では危ないね」
「安全なものを美味しく食べる」 
 先生は言いました。
「それがね」
「大事だよね」
「食事は美味しく安全に」
「そして栄養のバランスよく」
「そうして食べないとね」
「駄目だよね」
「そうだよ、だからトミーも今火を通しているね」
 イワナにというのです。
「これは凄くいいことだよ」
「そうそう、流石トミーだよ」
「そうしたこともわかっているわ」
「ちゃんとお料理してくれてるね」
「美味しくかつ安全に」
「そうね」
「それがお料理だからね」 
 動物の皆にお話します。
「有り難いよ」
「若しそこを間違えますと」 
 トミーも言います、今はお味噌汁を飲んでいます。
「駄目ですね」
「お料理はね」
「そうですよね」
「うん、だから若しタキタロウを食べても」
「その機会があっても」
「決してね」
「生で食べないことですね」
「それか冷凍か」
 先生はさらにお話しました。
「塩漬けか燻製か干物だね」
「保存食ですね」
「こちらでも虫は死ぬからね」 
 寄生虫はというのです。
「だからだよ」
「ちゃんとですね」
「食べる時はね」
「寄生虫のこともですね」
「注意することだよ」
「そうしないと駄目ですね」
「うん、塩漬けは塩漬けで美味しいし」
 先生はそちらの食べもののお話もしました。
「燻製も干物もね」
「いいですね」
「缶詰もいいしね」
「先生保存食もお好きですね」
「そうだよ、だからソーセージやハムやベーコンもね」
 こうした食べものもというのです。
「好きだよ」
「そうですね」
「こうした食べものも燻製だね」
「ええ」
 トミーもその通りと応えます。
「日本でもよく食べますね」
「そうだね」
「ドイツから入って」
「完全に定着しているね」
「そうなっていますね」
「どれもいいおかずになるし」
 ご飯のというのです。
「おつまみにもね」
「丁度いいですね」
「そうだね、それで今晩のお酒はね」 
 そちらはといいますと。
「ビールを飲みたいけれど」
「ソーセージがありますよ」
 まさにそれがとです、トミーは先生に答えました。
「丁度」
「ああ、それはいいね」
「ソーセージにはビールですよね」
「何といってもね」
「あと柿ピーもあります」
「じゃあそちらもね」
 是非にと言う先生でした。
「貰うよ」
「それでは」
「そしてね」 
 さらに言う先生でした。
「楽しませてもらうね」
「ご飯の後で」
「そうするね」
 イワナを食べて言います、そしてです。
 先生はご飯の後で実際にビールを飲んででした。
 そうしつつです、こんなことを言いました。
「タキタロウは山形県にいてね」
「東北だね」
「そういえば僕達行ったことないね」
「色々行ってて」
「北海道にもだけれど」
「東北はね」
「そう、だからね」
 こう皆に言うのでした。
「機会があればね」
「行きたいよね」
「是非ね」
「東北の方にも」
「そうよね」
「東北と一口に言っても」
 それでもというのです。
「広いからね」
「そうだよね」
「宮城県、福島県、秋田県、岩手県、青森県とあって」
「そしてその山形県」
「六つも県があるね」
「そして広いね」
「地域によって違いがあってね」
 その六つの県の中でもというのです。
「色々調べてみると面白いよ」
「そうした場所だね」
「それが東北だね」
「僕達これまで行ってないけれど」
「それでもね」
「調べると面白い場所だね」
「そうだよ」
 実際にというのです。
「だからね」
「行きたいね、先生も」
「機会があれば」
「そうしたいね」
「そして色々学びたいんだね」
「勿論大鳥池もでね」
 タキタロウのいるその湖もというのです。
「それでだよ」
「他の地域もだね」
「東北の」
「そちらもよね」
「例えば仙台に行って」
 この地域にというのです。
「その歴史を学びたいしね」
「伊達政宗さんだね」
「仙台っていうと」
「あの人よね」
「実は元々仙台の人じゃないけれどね」
 伊達政宗さんはというのです。
「最初は米沢の人だったんだ」
「あの辺りだね」
「会津とか」
「あちらに代々いて」
「豊臣秀吉さんに移されたね」
「そうだったね」
「そうだったんだ」
 こう皆にお話しました。
「あの人もね。そしてあの人が仙台に入って」
「仙台は栄えて」
「今に至るね」
「森の都というけれど」
「そうなったね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「そこからだよ」
「仙台は栄えて」
「その歴史があるんだね」
「あの街については」
「そのことも学びたいからね」
 だからだというのです。
「東北にも行きたいね」
「それじゃあね」
「機会があったら行こうね」
「東北の方にも」
「そうしようね」
「うん、皆で行こうね」
 先生は皆に笑顔で応えてお酒も楽しみました、そして数日後思わぬお誘いが来るのでした。








▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る