契約が結ばれたと同時に光が蛍火を包み込み疲労がある程度回復していく。右腕は何とか観護を握れるほど再生した。

そして、最初に世界を渡ったときのように世界の知識が流れ込んでくる。

 

(ぐぅ、あぁあああああああああ! この程度の情報量で、俺が負けることなど出来なん!!)

 

今度は今の蛍火に必要な情報だけだったと変わっていたが、それでもその情報量は蛍火を汚染する。

 

先程の声は最後のほうは可愛らしい女の子の声に変わっていた気がしたがそんな事を気にする余裕は蛍火には無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

第二十九話 白との会合

 

 

 

 

 

 幽鬼のようにゆらりと蛍火が立ち上がる。

体はある程度回復したが、それでも完全回復には遠い。疲労という精神的な磨耗は回復できるはずもない。

だからこそ、蛍火は顔を手に被せる。最後の砦である第五の仮面を表に出すために……

 

 手が外れた途端………………………闇が起きた。

それは絶望的な闇。人では纏うことのできない闇。闇の中にあって尚、異質な闇が………現れた

 

グオォオオオオオ!!

 

 守護者が吼える。その身に危険を感じた。

他の獲物で遊ぶよりも蛍火を、何よりも危険な敵を排除するために蛍火に向かって突進する。

それに対し、蛍火は静かに魔力弓を取り出し、矢を番える。

矢を番えている右手も弓を持っている左手も凍り付いている。しかし、そんな事は気にせず、矢を天井に向けて放つ。

 

矢が天井近くで幾つにも分かれ、雨のように地面に降り立つ。数本が守護者に当たるが守護者はまるできいていないかのように駆ける。

 しかし、これは序盤。矢が地面に突き刺さり魔方陣を描いた。

 

それは唯一つの幻想世界、どの世界にも決して存在し得ない世界。

大気は凍てつき、大地は雪に覆われる。そこに存在する全てが凍りつき死に絶えた世界。

生きとし生ける全てを否定するその世界は、彼の者を待ち続ける。

生きとし生ける全てが死に絶えたその地獄の世界は唯一人を永遠に待ち続ける

 

 蛍火の詠唱完成によって世界が完成する。

発動と同時に周囲の空気が冷える。いや、そんな優しいものではない。

一瞬にして大気の水は凍りつきダイヤモンドダストを形成し、その数瞬後には砕け散る。

 大気が凍る。蛍火と守護者の吐く息は白く、大気の冷たさが肺を痛める。呼吸することすら出来ない。

 そんな中蛍火は呪を紡ぐ。

 

絶望と、悔恨と恨みを持ちて未だその魂を輪廻させぬ者よ。

未だその胸の内にて憎悪の氷塊を抱くモノよ。汝は世界の待ち人、生きとし生ける全てを否定せし氷の世界の待ち人。

待ち人よ、汝は神々の黄昏と共に消えしもの。神々すら恐れさせた巨人よ。

全てを凍りつかせる氷よりも尚凍えた氷を纏いて今一度この世界に顕現せよ!! 霜の巨人の鉄槌(フリームスルス) !!

 

 魔方陣に魔力がさらに溢れ、発光する。光が収まった後には大きな、守護者の身体よりもさらに大きな氷の巨人が現れる。

 現れてからもその巨人は守護者など気にせず鎮座し、蛍火を見据える。そして蛍火も巨人のみを見る。

 巨人が嗤う。自分を呼んだ存在を認めるように。

 巨人が粒子に変換され観護に吸い込まれていく。

 巨人が観護に入ったことにより蛍火の身体に付着していた氷は顔にまで進行した。

 しかし、それを気にすることも無く蛍火は守護者に向かって歩みを進める。

 

 一歩、蛍火が進むごとに守護者が後退する。

本能で分かるのだ。あれは確実に自分を滅ぼすことが出来るものだと。死ぬことでは済まない。完全なる消滅が約束される。

 守護者はついに壁に追い詰められる。それでも蛍火は歩みを止めず、守護者に近づいていく。

 

ギャアアアァアア!!

 

 あまりの恐怖に守護者は錯乱し、蛍火に向かって突進した。

 向かってくる守護者を見ても蛍火は慌てず、そして交差する寸前、無造作に観護を振るう。

 守護者に表面上に変化はない。その事を理解した守護者は爪を振り上げ、振り下ろす。

 だが、蛍火が傷を負った風には見えない。

それを不思議に思った守護者は己が腕を見る。そこには腕が無かった。腕が砕け散り跡形も無く消えていた。

 

ゴギャァァォォォォ!!

 

 守護者は腕が無いことに声を荒げる。しかし、それ以上、声を荒げることは出来なかった。

 守護者の体が腕と同じように砕け散ってしまったからだ。

 

「この世の理を越えた氷に抱かれて眠りにつくといい」

 

 蛍火は静かにたたずんでいた。その周りには守護者の肉体の欠片を封じ込めた氷が舞っていた。

……それすらもすぐに弾けて消えた。

Others view out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!!)

 

 頭の中で声が聞こえる。

 

(コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!!

 コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!!)

 

  終わりのない怨嗟の声………。

 

(コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!!
 コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!!

 コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!!)

 

 まるで…………地獄の底の亡者の声。

 

(コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!!)

 

 俺をそちらへと引きずり込むような声。暗く、果てのない、憎悪と怨嗟と破壊願望を齎す甘美な、恐ろしい声。

 延々と続く、俺を終わらせようとする声。

 

(コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!! 怨メ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!! 怨メ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!! 怨メ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!!奪エ!! ニクメ!!怨メ!!

コロセ!! コワセ!! 狂エ!! オワレ!! 死ネ!! オカセ!! 奪エ!! ニクメ!!怨メ!!)

 

 俺の脳髄を犯し、俺の空虚な心を染め、俺の体を奪おうとする意志と声。

 俺などという、人如きの意志など塗り潰すように、憎悪が、怨嗟が、悔恨が、憤怒が、忌避が、心を満たしていく。

 

「マスター!! マスター!!」

 

 俺を苛む内から聞こえる声とは別の声が情報として入ってくる。

 苛む声と、痛む体、蝕まれるような感情。その全てが声の方向へと向かう。

 声の主は肉体的には若く、精神的には成熟したオンナ

 

(コロセ!!! コワセ!!! 狂エ!!! オワレ!!! 死ネ!!! オカセ!!! 奪エ!!! ニクメ!!! 怨メ!!!)

 

 オンナを見たことにより、声がより一層強くなる。

 その声に抗う事さえ出来ないような圧力。俺が……、死ぬ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………………死ぬ?

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………終わる?

 

 

 

 

 

終われるはずもなかろう!! 狂えるはずもない!! 俺はまだ、契約を完遂していない!!! 俺は………、俺だ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう自ら認めた瞬間から俺に掛かる圧力が霧散する。

 

「はっはっはっはっはっはっはっはっは」

 

 荒い息をつき、俺は必死になって状態を整える。何だ? 今のは、

虚無である俺が引きずり込まれそうなほどの負の感情。いったい………あれは?

 

「マスター!!!」

 

 先ほども、いや俺に力を与えようとした最後の声と同じような声が俺の耳元で大きく聞こえた。

 

「マスター!! 無事なのね!?」

 

 その方向にはリコと瓜二つの顔をした女の子がいた。…………イムニティ?

 

「お前は…………誰だ?」

 

 俺はとっさにそれを口にする事が出来た。

 分かっている。目の前にいる人物が誰ぐらいは俺にだって分かる。しかし、ここで俺の情報を漏らすわけには行かない。

 俺はまだ狂いきっていない、終わりきっていない、壊れきっていないのだから。

 

「大丈夫なのね?」

「何が大丈夫なのかは分からんがな」

 

 俺の言葉を聞きイムニティは安堵した表情を浮かべ、その後居住まいを正し俺を見据える。

 

「初めまして、マスター。私の名はイムニティ、イムとでもお呼びください。私は貴方の従者であり、貴方の望みを叶える者」

 

 先ほどまで取り乱していたとは思えないほどの凛とした姿。なるほど、さすがは白の精だけあるな。

 

「俺は……、新城蛍火だ………」

 

 ぐっ、やはり後遺症に近いものが残っている。精神的なものもあるが、肉体的にもかなり危ない。

 

「マスター、お顔が優れませんが?」

 

 ちっ、この状態で表にさえ出ているか。かなり厳しい状況だという事が嫌でも分かる。

 

「少し…………な。 すまんが回復魔法をかける。話しかけてくれるなよ?」

 

 俺は体の異常部を検索する。くっ、右半身が洒落の損傷が洒落にならん。肺もかなり痛めているな。

 いっその事、体を改造したほうがマシなような状況だ。

 そんな状況でよく生きている。

 

「私がしますわ」

 

 そういってツカツカと俺に近づいてくる。

 

「………出来るのか? 右腕は壊死しかけているぞ」

 

 下手をすれば、死霊術(ネクロマンシー)の使用さえ考えなければいけない状況だというのに。

 

「はぁ!? なっ、ちょっと、平気なように戻ったと思ったのに! そんな痛みの感じないような顔をしないでよ!! ほら、早く来て」

 

 余りのことにイムニティが雑な話し方に戻る。

 そうか、平然としている状態に戻っているか。精神的なものが強かったようだな。

 

「ほんとに壊死しかけてるわ。それに左腕も酷い。うわっ、内臓も傷ついてるじゃない。よくそれで平然としてるわね」

「おい、言葉遣いが変わってるぞ」

 

 俺の言葉にイムニティが漸く気付き、言葉遣いを正す。

 

「すみません」

「かまわん。それよりもさっきの言葉遣いのままでいてくれ。その方が話しやすい」

 

 その言葉にイムニティが戸惑う。自分の立場を考えているのだろう。

 

「俺を主として認めるのならそれが最初の命令だ」

 

 こういったほうが早いだろう。その方が楽だ。

その言葉にイムニティが笑う。おかしな事を言ったか?

 

「最初の命令が言葉遣いを雑にしろだなんて変わってるわね」

「よく言われる」

 

 会話しながらもイムニティは治癒を施す。

イムニティの治癒と併用するように俺も治癒をしたお陰で、何とか痛みを紛らわすことが出来る。

そうだな、第一の仮面を被りなおすとしよう。

 

「もういいですよ」

 

 その言葉にイムニティが驚く。雰囲気も闇から普通の人に代わっているから当然だな。

 

「えっとマスター?」

 

 どうやら、変わりすぎて俺と認識できていない。ラインを見れば分かるだろうに。

 

「はい、といっても変わりすぎて分かりませんよね。さっきまでは戦闘状態だったので言葉遣いは雑に、雰囲気は暗くなるんです」

「ほんと変わってるわね」

 

 そこまで何度も言わなくても、さすがに俺も自分のことを変に思ってしまうぞ。

 

(蛍火君は十分変で、常識外の存在よ)

 

 観護が俺の心で思っていたことにツッコミをいれる。いたのか。まったく気付かなかった。邪魔だな、還すとしようか。

 

「こんな状況で出てきたのですから、で話があるのでしょう?」

「さすが私が選んだマスター。えぇ、そうよ。といってもオルタラ、いえ今はリコ・リスか。

リコがおきると面倒だからその前に始末するわ」

 

 そういって魔力を溜めていく。ここで殺させるわけには行かないな。

 

「ダメです」

「何故? リコは後々、確実に私たちの邪魔になるわ。なら、今排除できるならしたほうがいい」

「今、会ったばかりの人と随分前から接している人とどっちを信じます?」

 

 まぁ、俺からすればリコとの接点は薄く。話したことも数度しかないが。

 

「でも」

「貴方の話が終わってからです」

「分かったわ、それで………拙いわね。リコが起きる」

「では、今日の夜にでも話しましょう。送ってください。いえ、私は隠れています。

その後、リコさんたちが起きたら攻撃してください」

「は?」

 

 その言葉にイムが驚きを示す。まぁ、さっきは殺すなとかいいながら目が覚めたら殺していいなど矛盾している。

だが、そうしてもらわないと大河が赤の主になることが無い。

白の主に俺がなったとはいえ反逆の剣もつ大河には赤の主になってもらわなければ困る。

 

「さっきは殺すなっていったのに、今度は殺せ? 矛盾してない?」

「いえ、無抵抗のものを殺すのがアンフェアなだけでそれ以外は関知しません。それにイムの力も見ておきたいですし」

 

 その言葉にイムは考え。口に出す。

 

「殺してもいいのね?」

「えぇ、それは本人の責任ですから」

「了解」

 

 シナリオの変更が必要か。未来が分からなくなってしまってはな。

気になることも多いが、それを調べつつ、思う存分にこの世界をかき回してみてもいいだろう。

 さて、結末を知るは一体何だろう? 神か? それとも世界か? それとも何も結末を知っていないのか。

ただ、分かることは今まで以上に面白くなる。俺が危機に立たされる。

それだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リコが最初に目を覚ます。どうやら状況確認のようだ。そして守護者がいないことに驚いている。

 分からないから大河を起こして聞いてみることに決めたようだ。

 

「大河さん。起きてください」

 

 リコが大河をゆする。その寝顔をみてリコがクスりと笑う。おーおーそれを大河に見せてやれば喜ぶのに、

 

「う〜ん。未亜。後五分」

 

 大河が寝言を言う。しかし、起きていないとはいえ、未亜と間違えるのはどうかと思う。案の定、リコの表情が不満げになる。

 

「あれ?リコ。ん、そうだ、守護者は!?」

 

 大河が起きる。最初に出来た言葉がそれか。関心関心。

 

「私が起きたときにはいませんでした。大河さんが倒したのでは?」

「いや、俺も攻撃喰らって伸びてた」

 

 まぁ、俺が大河たちが伸びてた後も戦ってたしな。

 

「未亜さんを起こして確認しましょう」

 

 リコが未亜さんの体をゆすりにかかる。だが、その前に大河さんに止められた。

 

「いや、未亜は起こさなくていい。早く、リリィみたいに地上に送ってやってくれ。また守護者がでて来るかもしれないからな」

 

 正しい判断だ。でもまぁ出てくる心配は無い。俺が殺したからな。

 

「分かりました」

 

リコがそう答えて、瞬時に召喚陣を組み、未亜を地上へと逆召喚した。後に残ったのはリコと大河だけ。

とりあえず、リコは大河に回復魔法で傷を癒してした。

契約していないせいかイムほど効果が高くない。まぁ、ないよりはマシだろう。

 

「さてっと、じゃメインイベントといくか」

 

大河さんは書を見上げた。リコも同じように書を見上げる。

そして大河さんは既に解けた鎖を導きの書から除けていき、赤黒い装丁の書を持ち上げる。

 

「取ったぁ! やったぜぇ! 救世主1番乗りぃ!! ははははは〜!」

 

誰よりも先にそれを手にしたことがよほど嬉しいのだろう。大河は踊り出さんばかりの勢いで喜びを表す。

 

「大河さん。………ごめんなさい。」

 

「はは……………はっ?」

 

どうしてリコが謝るのかわからず、?顔になる大河。大河が全てを理解するより遥かに早く、リコは術式を構築した。

リコが扱う唯一の拘束魔法であるハルダマーを。

 

「はが? んがが、身体が………動かんぞ!?」

「ごめんなさい、私です。本を再封印してから………元通りにします」

 

リコはそう言って大河に近づいて、その手にある導きの書を取り上げる。急展開な事態についていけないのか、大河は混乱している。

 

「ちょ、なんでだよ!?」

「この本………人が見てはいけない本なのです」

「なん……?」

「この本を見た者は……、救世主となる…………。でも、それは同時に未来を知るということ……………。」

 

大河は知らない。その未来が、果てしなく残酷なものだということを。

 

「だからこれまでの救世主たちは、世界を救おうとしてその本を取りに来たんだろう?」

 

やはり理解していない。未来は、決して自分が望むような都合のいいものだけではないということを。

 

「その中で真に救世主の使命の重さに耐えられる人は…………いませんでした」

「え?」

 

大河は唖然としている。今、必死にその意味を考えているだろう。これからリコはとても残酷なこと告げなければならない。

そのためリコの表情は辛そうになっている。

 

「みんなその使命の重さに耐えられずに…………自ら命を絶って逝きました」

「そん………」

「だから…………」

 

リコが続きを漏らす前に、そこにリコたち以外の声が響いてくる。

 

「だから貴方は新しい救世主を選ぶことを止めてしまったのよね」

「イムニティ!?」

 

 リコが部屋の中央を睨む。そこに魔法陣が現れ、空間が歪み、一人の少女が現れる。

 

「リコ……?」

 

 

 

 


後書き

 さて、前話での声はイムニティのものでしたが、浩さん、さすがです。

 あの声は確かにイムニティのものですが、それ以外にも混じっています。

 蛍火はイムニティとだけ(・・)契約をしたわけではないのです。

 それが何なのかは物語の核心なので言えません。

 

 

 

 なんと蛍火の契約の相手はイムニティだった!?

観護(自分で書いておきながら驚くな!!)

??「ペルソナの馬鹿!!」

 ぐはっ

観護(蛍火君が白の主になっちゃったじゃない!! 歴史の修正はどうしてくれんのよ!!

あの子達の未来は? 召喚器にされたあの子達の解放は? 一体どうしてくれんのよ!!)

??「蛍火が死にそうだった!! 蛍火が苦しんでた!! 蛍火に何をさせてる!!?」

 がはっ、ぐふ、げはっ、ちょっ、マジで死ぬから………止めて

観護(ふー、ふー、ふー。で、一体どうしてくれるつもり?)

 あぁ、というよりも最初からこの予定だったから。未来は私にも分からない。

観護(この大馬鹿!!)

 ぐへらっ、最近私も他の対談式の後書きを書いている作家さんと同じ眼にあっている割合が高くなってる気がするんだけど。

??「ペルソナが完全に悪い」

 ひでぇ。まぁ、ともかく本当にこれを書き始めた当初から蛍火は白の主にする予定だった。

観護(という事は予定道理というわけ?)

 さぁ?

観護&??(「死ね!!」)

 ぐはっ、

??「赤の主になった可能性は?」

殴っておいて聞くのかよ。酷いな。まぁ、それに関しては零。本当になし。

だって、まず蛍火はリコとの接点が少ない。そしてリコの前で実力を見せてない。この時点で蛍火が赤の主になる可能性はない。

観護(たしかに、そうかもしれないわね。)

 うん、それに蛍火は明らかに感情よりも論理を優先してるからね。赤の主にはなりえない。

??「そう? 蛍火は結構……」

 しっ、そんな先の事言っちゃダメ!!

??「分かった」

 良かった。

観護(ねぇ、蛍火君が使ってた伎。明らかに強すぎない? それにあれ、限りなく危ないと思うんだけど)

 だろうね。でもそれがこの話の要にも通じるんだ。だから、ノーコメント。

??「責任放棄」

 君にそれを言われると痛いなぁ。まぁ、それよりも今回の後書きもかなり長くなってるから捲こう。

??「次回予告」

観護(次回は大河とリコ&イムニティの戦い)

 がんばります。





おお、前回は違うかと思ったけれど。
美姫 「やっぱり白の主だったみたいね」
いやー、話し掛けてきた声から違う何かかと思ったんだけど。
外れてしまったな。
美姫 「でも、これによって大きな歴史の変動が起こったわよね確実に。
うーん、このままイムニティを引き入れて行動する事になるのかな。
美姫 「どうなるのかしらね」
次回もこの後すぐ!
美姫 「それでは、あた後で〜」



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