『魔法少女リリカルなのは外伝・仮面ライダーXs』




日常編その4の1 『真夏の旅行in海 壱』

季節は夏!燃えるように照り付ける太陽に喧しいまでの蝉の声、まさに夏真っ盛り!
時系列とか気にすんな、頼むから……by作者
それはさておき、夏である。世間は夏休みに入り皆羽を伸ばす季節。
そこで月村忍主催による海への旅行が計画された。

参加者は高町家より高町恭也、高町美由希、高町なのは、城島晶、鳳蓮飛。
高町家関係者&お友達より月村忍、月村すずか、ノエル・K・エーアリヒカイト、アリサ・バニングス、神咲那美、久遠。
管理局関係者よりフェイト・T・ハラオウン、アルフ、八神はやて、リインフォース・ツヴァイと総勢15名という中々の大所帯になった。

桃子は店があるために、フィアッセは桃子一人だと大変だろうという事で参加を見送り、
またリンディ、クロノはアースラをそう簡単に開ける訳にはいかず、
ヴォルケンリッターの面々も保有戦力全てが不在となるのを避けるために残る事にした。
はやてもみんなだけ残すのはしのびないと自分も残ろうとしたが、
せっかく友達との旅行だからという説得もあり参加となった。
総勢15名、男女比1:14というハーレムのような逆に怖いような、心労が絶えそうに無い環境に恭也は置かれる事と相成った。
なにわともあれ旅行当日、月村邸に14人の乙女と一人の生贄……もとい男が集ったのであります。

「しかし、コレだけ居て男が俺だけとはな……」

「ん〜赤星君も誘ったんだけど合宿あるんだって。
 みんなのスケジュールが一番合ったのってこの期間だけだし」

「とはいえ流石に一人というのは肩身が狭いな」

恭也は集まった女性陣をみて呟くが、

「まったまたぁ、キレイどころばっかりでちょっとしたハーレムじゃな〜い。
 若干アダルト枠が弱いけどボインボインに控えめに幼女!果てはケモノっ娘にお人形サイズまでよりどりみどりよ?」

「あのなぁ……」

肘でつつきながら言ってくる忍の言葉に頭を抱える。
そんな事を話していると皆が次々と挨拶にやってくる。

「忍さ〜ん、今日はお招きありがとうどざいます」

「美由希ちゃん、いいよ〜そんな畏まらなくっても」

「それにしてもこんな大勢で大丈夫なんですか?」

美由希の後ろからレンと一緒に顔を出した晶が言う。

「大丈夫、海はプライベートビーチだし別荘も私が持ってる中じゃかなり大きいところだしね」

「おお〜すげ〜」

「お礼と言ってはなんですけど、向こうでのごはんはウチとおさるが腕によりを掛けて作らさしてもらいます〜」

「うんうん、期待してるよ〜」

忍はニコニコしながら答える。
そして美由紀たちと入れ替わりに小学生組&リィンがやってくる。

「おっ、ちみっこV(ファイブ)+1じゃない」

「おねえちゃん、その呼び方は……」

「え?ダメ?5人組でマスコットつきで戦隊ヒーローみたいじゃん」

「戦隊ヒーロー……忍さんそういうの好きですねぇ」

「あたし何色なんやろ?」

困った顔の中はやてだけ食いついてくる。

「ん〜やっぱレッドはアリサちゃんかな、元気な娘だし」

「やった!あたしリーダー!」

「すずかはブルーね、落ち着いてるし」

「クールではないと思うけど……」

「なのちゃんはホワイトね〜、清楚なイメージがぴったり」

「えへへ、ありがとうございます」

「フェイトちゃんはずばりブラックね、バリアジャケットの色もそうだしシャープでカッコいいしね」

「ど、どうも……」

「で、あたしは?」

はやてが興味津々で前に出るが、

「ん〜……イエロー?」

「カレーのひと!?」

あてがわれた色にオーバーにへたり込む。

「ゴメンゴメン、ムードメーカーって意味でよ」

「ん〜まぁ緑でカゲ薄い言われるよりはええかなぁ」

頭をぽりぽり掻きながら立ち上がるはやて。

「わたしはどこのポジションなんでしょう?」

リインが期待に満ちた顔で見つめてくる。

「やっぱりマスコットかおっきくなって6人目の仲間ね、
 変身ブレスレット作ってみようかしら……」

「やめてくれ」

妙な野望に目覚めそうになったところで恭也が止める。

「え〜、いいじゃんちびっこ戦隊、かわいいよ?」

「戦隊が可愛くてどうするんだ」

「よくない?萌え系ヒーロー、売れるよ〜きっと」

「お前は自分の妹とその友人をどうしたいんだ?」

「あ、あはははは……」

恭也と忍の漫才に乾いた笑いを浮かべるお子様達。
そこへノエルと那美がやってくる。

「忍お嬢様、車の準備が整いました」

「みんなで乗れる大きいの用意しましたよ〜」

なぜか那美もメイド服である。

「なんで那美さんまで手伝いしてるんですか?」

「あ、いや、その〜……なぜか忍さんの家でたびたびお手伝いしていたら、
 なんとなくこういう時手伝わないと落ち着かなくなっちゃって……」

「那美にもメイド気質が染み付いてきたわねぇ」

「はうぅ……」

「やれやれ」

照れてうつむく那美にため息をつく恭也、そこで忍がふとあたりを見回す。

「あれ?久遠ちゃんは一緒じゃないの?」

「ああ、久遠ならあそこで……」

と、那美が指差した先には、

「くぅん、くぅ〜ん♪」

「あんっ、あぉん♪」

アルフ(子犬)とじゃれつく愛らしい子狐の姿。

「あらまぁ、アルフさん子犬姿が板について……」

「久遠と仲良くしてくれてありがたいです」

「人形態からは想像つかんな」

皆が生暖かい瞳で見守るなか無邪気に遊ぶ犬と狐、その姿から姉御肌なアルフの姿を想像するのは困難極まりない。
しばし小動物の戯れに癒されていたが、はたと気づき召集をかける。

「みんな〜!準備できたしそろそろ出発するよ〜!」

『は〜い!』

みんな揃って手を上げて元気な返事を返してくる。

「一瞬これは旅行じゃなくて遠足に思えたんだが気のせいか?」

「私もちょっと思った……」

なにわともあれ皆荷物を持って車に乗り込んでいく。
用意された車はキャンピングカーに近い作りの大型バスだ。
ちなみに、

「あ、アルフさんと久遠は人型になってくれる?借り物だから毛がつくと返すとき大変なの」

「ん、了解」

「わかった〜」

レンタカーである。
全員が乗り込むとバスはゆっくりと走り出す。

「ここからどれくらいかかるんですか?」

「ん〜、一時間くらいかな。海はきれいだし静かでいいところよ〜」

「へぇ〜たのしみ〜♪」

晶の質問に答える忍、それを聞いて晶は満面の笑みを浮かべる。
こういう時の一時間とは意外と早いものである。
皆で「どんなお屋敷かな?」とか「どんな水着にした?」「えっとね〜」なんて話してればあっという間だ。
その間恭也の身の置き場が無く、女子高ノリとでも言うべきなのか?
姦しいどころじゃすまないテンションに押し流されるまま心労を募らせていたのは言うまでも無い。

「ん〜ついたついた〜」

「荷物置いたらどしよっか?」

到着してぞろぞろとバスから降りてくる中、

「楽しいと結構早く感じるわねぇ」

「俺は2、3時間乗ってた気がする……」

「ん?なんか言った?」

「いや、なんでもない……」

疲労困憊な恭也の姿があった。

(うちは女系家族だから平気だろうと高をくくっていたが……
 14人も揃うとこうもパワフルなものか……帰るまでもてばいいが)

恭也にはこれから行く別荘が監獄に見えたとか見えないとか。





あとがき〜
なんかネタ詰まりとちょっと忙しくなったせいでかなり遅くなってしまいました。
しかも短いし……orz
とりあえず続き物の日常編です、水着とかパジャマとか出る……はず。
書いててふと気づいたけどこの日常編って別にXsである必要は……
あんまり深く考えると怖いので考えないようにします。
それでわまた次回。



今回は夏!
美姫 「海!」
水着! そしてメイド!
よく分かってられる!
美姫 「うーん、最後は関係ないと思うけれど」
まあまあ。しかし、そうそうたるメンバーだな。
美姫 「男一人の恭也は果たして無事に乗り切れるのか」
どんな旅行になるんだろうか。
美姫 「次回も待ってますね」
ではでは。



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