この話は全てにおいてご都合主義で進んでいきます。
そういった話が嫌いな方は読まないほうがいいかも知れません。
そして全体的にキャラは壊れ気味なのでそういったのが嫌いな方も読まないほうがいいと思います。
それでもいいという方はどうぞお進み下さい。







天使の花園

  第4話「案内」




入学式が終わり職員室へと戻ってきた恭也
教務主任に呼ばれた。

[教務主任]
「高町先生これがあなたの担当となる生徒会、山百合会のメンバー表です」

[恭也]
「はい、どうもすみませんお手数をかけまして」

[教務主任]
「後1年松組の副担任を務めて頂きます。担任は…津島先生です。これが名簿表になりますので…頑張ってください」

[恭也]
「はい、努力します」

[教務主任]
「それでは……津島先生、津島先生」

教務主任は紅葉を呼んだ。

[紅葉]
「何か御用でしょうか主任?」

[教務主任]
「こちらあなたのクラスの副担任の高町先生です」

[紅葉]
「あ、はいわかりました。これから宜しくお願いしますね高町先生」

にぱっと笑顔を恭也に向けると後ろにいた緑に対していいでしょうという目線を送った。
それを見ていた緑は悔しそうな顔をしていた。

[紅葉]
「それじゃそろそろクラスの方に行きましょう」

[恭也]
「そうですね。行きましょう」

職員室を出て担当クラスへと向かう。

[紅葉]
「一応クラスの子の顔の確認と簡単な挨拶をして貰うからね」
[恭也]
「はい、わかりました」

返事をしながらクラス名簿に目を通した。


[恭也]
「(フィアッセに美由希…朝会った人たちもいるんだな)」

じっと名簿を見ている恭也に対して相手をしてくれない事に不満を持ったらしく、

[紅葉]
「恭也せんせ、もしかして女子高生が大好きとかじゃないですよね?」

[恭也]
「いきなり何を言い出すんですか……何人か知り合いがいたんですよ」

[紅葉]
「ふーんそうなんだー」

嫉妬に満ちた視線で恭也を見つめる紅葉
しかし恭也はその視線の意味を、

[恭也]
「(どうしたんだろう津島先生・・・機嫌でも悪くされたんだろうか。だがどうしてだ?)」

と言う風に考えてしまい本当の意味に気がつくことはなかった。
そんなこんなで1年松組の前まで来た二人、流石に入学式の直後と言うこともあり少し教室内はざわついていた。
紅葉はポケットの中にある物があることを確認すると教室のドアを開けた。

[紅葉]
「はーい静かにしようねー」

と言ったが生徒は恭也を見ると、

[生徒全員]
「きゃああああああああ」

とてつもなく大きな叫び声が上がった。
それはもちろん恭也を見てカッコいいとか大人びた雰囲気を感じて素敵な人であると思った生徒の歓喜に満ちた声であった。
しかしそれを聞いた恭也は、

[恭也]
「(やはり生徒は怖がってしまったか…だから女子高は無理だと言ったんだがなぁ)」

全くと言っていいほど生徒たちの叫び声の持つ本当の意味に気がつくことはなかった。
それに気がついた紅葉は不機嫌となってしまい、

[紅葉]
「静かにしないと……」

ポケットの中にある何かを取り出そうと手を入れた。
中学から上がってきた生徒はそれを見ると同時にピタッと黙り込んだが、高校からの生徒はそれが意味する事が解らなかったのかざわざわとし続けていた。
周囲の生徒は騒いでる人たちを無理やりにでも黙らせようとした。しかしその努力も虚しく紅葉はポケットからそれを取り出した。

[紅葉]
「スターン……」

それに気がついた恭也は紅葉を止めようとした。

[恭也]
「ちょ、ちょっと津島先生」

[紅葉]
「なんですか高町先生?」

[恭也]
「それはなんですか?」

紅葉が持っている物を指差しながら尋ねた。

[紅葉]
「これは私が作ったスタングレネードだけど」

[恭也]
「それでどうなさるつもりですか?」

目線がきつくなり、雰囲気が急激に変化していった。
紅葉は恭也の雰囲気から怒っていることを察し、

[紅葉]
「静かにさせ……ようと…」

紅葉は恭也の雰囲気に飲まれてしまい、声が小さくなっていった。

[恭也]
「それを使わなくても静かにさせることは出来ますよね」

[紅葉]
「それは…出来ると思います」

[恭也]
「なら何故そうなさらないんですか?」

[紅葉]
「それは…その…試したいからです」

[恭也]
「別に今試す必要性はないですね」

[紅葉]
「それは…」

[恭也]
「ないですね」

[紅葉]
「……はい」

[恭也]
「それではそれは預かっておきますから」

[紅葉]
「はい…わかりました」

スタングレネードを恭也に渡すと紅葉は残念そうにため息をついた。
そんな態度の紅葉に対して恭也は厳しい視線を向ける。
すると紅葉は気まずいのか目線をそらしてしまった。
それを見て恭也もため息をついた。
ふっと二人は視線を上げるとそんなやり取りをしていた二人をじっと見ている生徒達の視線に気がついた。
二人は態度を取り繕うと、

[紅葉]
「こ、これから1年間担任を務めます津島紅葉です。こちらが」

[恭也]
「1年間副担任を務めることになりました高町恭也です。未熟ではありますが宜しくお願いします」

二人は挨拶をした。
クラス中から歓迎する拍手がおきた。
そんな中クラスの一人が手を上げてこんなことを言ってしまった。

[生徒A]
「津島先生質問がありますがよろしいですか?」

[紅葉]
「はいなんですか」

[生徒A]
「あの高町先生とは……その…恋人同士なんですか?」

という質問が出た。その瞬間クラス中からキャーという喜声が上がった。
紅葉は恭也が知り合いだと言った生徒達をすっと見てニヤリと笑ってみせた。
それを見て美由希、フィアッセ、フィリスは紅葉に対して外の木にとまっていた鳥が逃げ出すほどの殺気を出しながら睨みつけた。
しかし紅葉はそれを余裕の表情で交わし

[紅葉]
「そのとお「「「「違う(います)(うわよ)(うよ)」」」」……何で口を挟むかなぁ」

紅葉が肯定しようとした所に恭也、美由希、フィアッセ、フィリスが否定する発言を被せてきた。
当然クラス中の注目が四人に集まることとなる。恭也を除く三人は、

[三人]
「「「あ、あははは……」」」

笑って誤魔化しつつ座った。
紅葉は恭也のことを睨み付けたがクラス中の注目を浴びてしまい視線を逸らした。
しかし恭也は逃げることも出来ずに立ち尽くしていた。

[生徒B]
「あの高町先生?」

[恭也]
「……あ、なんでしょうか」

我に返り先ほどまでのことを思い出し恥ずかしそうに顔を赤くしながら聞き返した。
それを見たクラス全員は、

[クラス]
「(も、萌え………)」

恭也の入ってきたときとは違う魅力に染まっていた。
落ち着きを取り戻した恭也はクラス中の時が止まっていることに気がつくが、

[恭也]
「(やはり怖がってしまうか…しかしどうすれば…)」

またあさってな事を考えていた。
止まった空気が段々気まずくなってきた事に気がついた恭也は、

[恭也]
「質問はよろしいのでしょうか?」

[生徒B]
「あ、はい…すみませんもういいです」

結局質問は曖昧のまま終わったしまった。
追求から逃れた恭也はほっと胸を撫で下ろした。

[紅葉]
「それじゃあ今日のHR終わります。それから福沢祐巳さん」

[祐巳]
「はい、なんでしょうか?」

[紅葉]
「高町先生を薔薇の館に案内してあげてね」

[祐巳]
「あ、はいわかりました」

[紅葉]
「それでは今日はここまで」

[クラス]
「ごきげんよう」

[紅葉]
「ごきげんよう」

挨拶が終わり祐巳は恭也の元にやってきた。

[祐巳]
「高町先生薔薇の館のほうに案内致します」

[恭也]
「はい、宜しくお願いしますね……えっと福沢さん」

[祐巳]
「あ、すみません自己紹介がまだでしたね…福沢祐巳です。これからよろしくお願いします」

お互いに挨拶をし終わったところに由乃、志摩子、フィリス、フィアッセ、蔦子、ななかが集まってきた。

[ななか]
「高町先生少しよろしいでしょうか?」

[恭也]
「はい、なんでしょうか?…えっと……」

[ななか]
「井上ななかです。どうぞお見知りおき下さい」

[恭也]
「井上さんですね。それで何の御用でしょうか?」

[ななか]
「薔薇の館までの道中いくつか取材させて頂けないでしょうか?」

[蔦子]
「私は何枚かスナップ写真を撮らせて頂きたいのですが」

[恭也]
「すみませんが写真はちょっと…」

[蔦子]
「そうですか…わかりました」

あっさりと引き下がる蔦子。
それを見て不審に思った由乃は蔦子に話しかけた。

[由乃]
「随分とあっさり引き下がったわね蔦子さん」

[蔦子]
「まぁねこれから先もチャンスはいくらでもあるだろうし…それに」

[由乃]
「それに?」

[蔦子]
「高町先生は副担任なのだからいくらでも撮る機会はあるでしょ」

[由乃]
「ふーんなるほどね」

[蔦子]
「それに真雪お姉様に伝えたから外から見てるほうが面白そうじゃない」

それを聞いてフィリスがガタガタと震えながら蔦子に尋ねてきた。

[フィリス]
「ちょ、ちょっと蔦子さんまさかと思うけど真雪様は薔薇の館に」

[蔦子]
「フィリスさんには悪いけどもう既にいるでしょうね」

[フィリス]
「そ、そんな…」

フィリスはこれから起こるであろう悪夢に顔が青ざめていき泣きそうになっていた。
そんな話をしながら薔薇の館に向かっていた。

[ななか]
「それでは高町先生の実家は喫茶店なんですか」

[恭也]
「ええ、大学時代はよく駆り出されていました」

[ななか]
「なるほど…それで」

何かを納得するかのような発言をするななか。
恭也はなんのことかよくわからない顔をしていた。
そんな風に質問に答えているうちに目的地である薔薇の館に着いた。

[恭也]
「これが薔薇の館ですか。趣のある建物ですね」

[祐巳]
「気に入っていただいて何よりです。ようこそ薔薇の館へ」

こうして八人は薔薇の館にたどり着いた。











後書き
[圭] 「第4話です」
[紅葉]「随分時間の進みが遅いですねーそれに無理やりな展開だし」
[恭也]「まぁ駄目筆者だしな」
[圭] 「恭也さん酷いですぅ」
[祐巳]「可愛くありませんよ堕筆者さん」
[圭] 「祐巳ちゃんまでそんなことを…(涙」
[恭也]「それで次回は?」
[圭] 「薔薇様たちとの出会いと祥子様の回想まで行けたらいいなぁと」
[祐巳]「つまり決まってないんですね」
[圭] 「………てへっ」
[紅葉]「お仕置きです。これを飲んでくださいねー」
[圭] 「ソレハイッタイナンデショウカモミジサン?」
[恭也]「いいから飲め!」
[圭] 「ゴクゴク……ウギャーーー」
[祐巳]「緑の液体になっちゃいましたね…」
[恭也]「まぁほっとくとして」
[紅葉]「それでは皆様」
[三人]「また次回お会いしましょ〜」



ちょっとした騒動が巻き起こったな。
美姫 「次回は、舞台が薔薇の館に移るそうだから」
うん。きっと更なる騒動が待っているだろうな。
美姫 「そして、祥子の回想へと」
さて、次回ではどの辺りまで明らかになるのか。
美姫 「非常に楽しみにしつつ、また次回で」
それでは。



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