『時空を越えた黄金の闘士』
第六話 「銀河を砕く力」
「なのは……今です!」
ユーノが封磁結界を張り、ムウが念動力で火の鳥と化した『ジュエルシード』の動きを封じる。
「リリカルマジカル……『ジュエルシード』シリアル[…封印!」
シリアル[の『ジュエルシード』は封印され、なのはのデバイス…『レイジングハート』に収納された。
「……それにしても……ムウさんの念動力……ですか?凄い拘束力ですね。僕のバインドではああはいきませんよ…」
ユーノは感歎の声を上げた。
ムウの念動力で金縛りにあった火の鳥は微動だにしなかったのだ。
呪文もデバイスも必要としない念動力の力は、ユーノにとって驚嘆に値するものであった。
ムウはそんなユーノに微笑みながら、なのはを労っていた。
カノンの放った一閃に大熊は気を失った。
「『ジュエルシード』シリアル\……封印!」
大熊から『ジュエルシード』が抜け出て、クロノのデバイス『S2U』に収納された。
「フム。ごくろうだったなクロノ」
「いえ。カノンさんがあっさりとあれを黙らせてくれましたから、楽な作業です」
『ジュエルシード』の力で、とてつもない化け物となった大熊をあっさりと倒してしまったカノンの力に、クロノは畏怖と憧れを同時に抱いていた。
★☆★
管理局に協力するため、学校を休学し、『アースラ』にやって来たなのはとユーノに同行する者がいた。
アースラのブリッジのモニターで、その男の顔を見てカノンは驚愕した。
「ムウ!?」
自分以外の聖闘士がこちらの世界に来ていることを知ったカノンは、驚きの声を上げた。
アースラの乗組員達は、自分達の常識を凌駕する『黄金聖闘士』という存在が、また現れたことに戦慄した。
カノンだけでも脅威なのに………。
しかし、彼もまた『次元漂流者』なので、無視するわけにはいかない。
リンディは、ムウの乗船を許可した。
「………」
「…………」
二人の黄金聖闘士は、顔を合わせてから一言も喋っていなかった。
ただ……お互いの顔を見つめるだけであった。
そんな二人に困惑するなのはたちであったが、ムウがその沈黙を破った。
「……こうして…貴方と顔を合わせて話すのは…初めてですね…」
「……そうだな」
そう、二人は一度だけ顔を合わせたことがあるだけで、話したことは一度もなかったのである。
「えっ!?二人ともお仲間じゃなかったんですか?」
なのはが素っ頓狂な声で訊ねてきた。
「ええ。私とカノンは確かに同じ聖闘士であり、仲間ですが……だからといって、親しい間柄ではありません」
カノンが、言葉を交わした聖闘士は、兄サガを除けば、星矢達五人と、蠍座のミロ、天秤座の童虎のみであった。
「……本来の双子座の聖闘士は……俺の双子の兄でな。俺はその予備に過ぎなかった。それに……俺は…」
「その先はよろしいですよ」
自分の事を語ろうとするカノンを、ムウが止めた。
「ムウ……?」
「貴方のことは、ミロから聞いています。貴方は……間違いなく我々の同志……双子座の黄金聖闘士、カノンです」
確かにカノンは、大罪を犯した。
ムウにしても、それは許せないことである。
しかし、人はやり直すことが出来る。
カノンのアテナへの忠誠。そして、己の罪を償おうとする誠意をミロは認めた。
そして、先のハーデスとの聖戦で、彼は見事その務めを果たしたのだ。
何より、今のカノンからは邪悪さは一切感じない。
カノンの目は、真の聖闘士の目である。
ムウは、手を差し出した。
カノンもムウの手を握り、二人は固く握手を交わした。
「……ところでカノン。何で貴方…若返っているんですか?」
「「「「若返って!?」」」」
ムウの一言に驚愕するなのはたち……。
「……わからん!」
そうとしか答えようのないカノンであった。
10年以上若返ったカノンと、そのままのムウ……。
疑問が一つ増えた。
ちなみになのは達は、カノンの実年齢が28歳であることを知り、呆然となっていた。
「検査の結果が出ました」
クロノの顔が若干引き攣っていた。
カノンとムウは、身体検査や、魔力資質の検査などを受けていたのだ。
そして、カノンが若返った理由の調査も兼ねていた。
「……ムウさんは……リンカーコアは存在せず……魔力資質はまったくありませんでした……ですが……」
クロノは引き攣った顔のまま、カノンの方に視線を向ける。
「……カノンさんからは、リンカーコアが確認されました……オーバーSランク相当の……何ですか?何なんですか?貴方は……。反則もいい所ですよ!」
只でさえ、自分達魔導師を圧倒する力を持っているくせに、魔力もSランク以上……。
余りの反則的な存在に、クロノは冷静さを失っていた。
「落ち着け……」
「これが、落ち着けますか!?」
完全にテンパっているクロノであった。
「やれやれ……それにしても……」
「どうしましたか?カノン」
「いや、俺はムウの方に適正があると思っていたんだが……」
カノンの考えも分かる。
ムウは、黄金聖闘士の中で最も秀でた念動力の持ち主である。
そのムウに魔力資質が無く、自分が持っていたというのは、カノンでなくても意外に思うだろう。
「……まあ、別に私は魔法など必要ありませんから、気にしませんが……カノンはどうしますか?魔法を学びますか?」
「……そうだな…。とりあえず飛行魔法は便利そうだな……あれくらいなら覚えてもいいだろう。あと、結界関係もな。関係の無い人間を巻き込まないようにするのに役立ちそうだな」
などと話していると……。
「カノンさんの魔力資質なら、それ以上のことも覚えられますよ」
ようやく落ち着いたクロノが口を挟んできた。
「……まあ、今回の件が終わっても、元の世界に戻るまで時間があるから、その間の時間つぶしにはなるか」
「私はデバイスという物に興味がありますね……」
聖衣の修繕者という、ある意味職人であるムウはデバイスに興味を持ち始めたようであった。
「それで俺の体が若返ったことについては……?」
一番の疑問について問いただしてみると……。
「とりあえず、カノンさんの肉体年齢は、14歳……僕と同い年にまで若返っているのは確かなようです。しかし……やはり流石にその理由までは解りませんでした……」
あまり期待はしていなかったが……。
★☆★
カノンは今でもフェイトのことを気に掛けているが、アルフからの話でフェイトの母を信用できなくなっている。
故に、『ジュエルシード』を奴に渡すわけにはいかないと判断したので、とりあえず管理局に協力することにした。
最も……管理局に渡すのも気が引けるが……。
カノンは疑問に思っていたのだ。
確かに、危険なロストロギアを管理しなければならない道理は解らなくはない。
しかし、管理局が全て管理するというのも危険な気がするのだ。
見方を変えれば、管理局がロストロギアを集めているとも見れなくはないのだ。
これから管理局に入局する者たちの中に、ロストロギアを己の欲望の為に使おうと考える輩がいないとも限らないのだ。
いや、もしかしたら次元世界の平和の為にという名目で、管理局上層部が全次元世界征服の為にロストロギアを使用しようとしてるのかも知れないのだ。
その為に、管理すると言う名目でロストロギアを集めている可能性も否定できない。
クロノ達、現場の人間には何も知らされずに……。
しかしその時は、カノンとムウが管理局上層部に制裁を加えることになる。
この二人ならば、朝飯前だろう。
故に、カノンもムウも、今は管理局に協力することにした。
最も、その時がカノンとムウの寿命が尽きた後なら……否、それでもそれを打ち砕く者は必ず現れるだろう。
『アテナの聖闘士』が居る限り……。
★☆★
アルフは考えていた。
カノンと別れてから、『ジュエルシード』を二つ手に入れた。
しかし、管理局に見つからないように探しているので、思った以上に苦労することになった。
そして今、フェイトはかなり無茶なことをやろうとしている。
フェイトとアルフは、今、海上の空に居た。
目的は、海中にある6つの『ジュエルシード』を強制発動させる為に、強力な雷を海に打ち込むのだ。
これほど強力な魔法を使った後に、6つの『ジュエルシード』を封印するなど、AAAランクの魔導師であるフェイトにでもかなり無謀である。
そのことは、フェイトもアルフも分かっていた。
しかし、フェイトは母の為、アルフはフェイトの為、それを選択した。
今、手元にあるのを併せれば、『ジュエルシード』は8つになる。
前回より倍の数を持っていけばあの女……プレシアも満足するだろう。
それでも、プレシアがまたフェイトを傷つけるようなら……カノンに言われたように、フェイトが何を言おうとも、カノンの下に逃げるつもりだった。
カノンなら、プレシアからフェイトを護ってもらえる。
その確信がアルフにはあった。
「まったく……呆れた無茶をする子だわ…」
リンディは、フェイトのやろうとしていることを悟り、嘆息する。
「無謀ですね……間違いなく自滅します……」
クロノも淡々と呟く……。
カノンとムウは何も言わず、スクリーンに映ったフェイトを凝視していた。
そこへ、なのはが入室してきた。
「あの……私、急いで現場に……」
「その必要は無いよ……。放って置けば、あの子はあのまま自滅する!」
クロノはなのはを制止した。
間違いなく、フェイトは魔力の限界を超えるだろう。
自滅しなくても、魔力を使い果たした所を叩けばいい。
クロノはそう主張し、リンディもそれを肯定する。
「私達は常に最善の手段を取るしかないのよ……。辛いけど、これが現実よ!」
なのはは、救いを求めるようにカノンに視線を向けた。
「……公人としては、リンディとクロノの選択は間違いではない……。私人としては……お前たちはどう思っているんだ?」
なのはの視線を受けたカノンは、艦長と執務官という立場での意見を是としながらも、個人的意見を求める。
その視線は、誤魔化しは許さない……そう語っていた。
「……人道的に考えれば……あの無茶を止めるべきだと思う……もしくは……彼女の手助けをしてその負担を軽くしてあげたい……」
リンディは、そう答えた。
その返答に、満足そうな顔になるカノン。
「では、リンディ……なのはから受けた借りを返す機会を与えよう」
「なのはさんからの借り?」
「忘れたのか?先日の背信行為……なのはが仲裁しなければ……今頃、お前はその席に座って暢気に、あの邪道の茶を飲むことも出来なかったことを……」
カノンからの指摘で、リンディの顔は真っ青になった。
あの時に受けた、カノンからの殺気を思い出したからだ。
「だから、その借りを返す為に、今回はフェイトを救え!それが出来ないと言うのなら……背信行為の責を負うか?」
カノンはそう言いながら、拳を握り締めた。
そう、カノンがあの時、あっさりなのはの仲裁を受け入れたのは、こういう時の交渉材料にする為であった。
「……カノン。それは脅迫と言うんですよ……」
ムウが苦笑しながら指摘するが、止める気はないようだ。
「うるさい!とにかく、俺はフェイトを救いに行く。ムウ、頼む」
「……解りました」
ムウが、カノンを現場までテレポーテーションさせようとした時、なのはが待ったを掛けた。
「私も行きます!」
「……なのは!?」
「私も、フェイトちゃんの手助けをしたいんです。ムウさん。私もお願いします!」
「僕も行きます!」
なのはとユーノの決意が固いことを悟り、ムウは頷いた。
「……心配するな。何も『ジュエルシード』をフェイトに譲れという訳ではない。事が済んだら動け…」
クロノはカノンの考えを悟り、頷いた。
つまり、カノンが救いたいのはあくまでもフェイトの身命のみだということである。
ムウは、カノンとなのはとユーノの三人をテレポーテーションさせた。
「……でも、カノンさんはどうするつもりなんでしょうか?いくら魔力資質があっても、まだカノンさんは飛行魔法……出来ませんよね?」
「「あっ!!」」
エイミィの指摘に、リンディもクロノもその事を失念していたので焦る。
「大丈夫です。対策は考えていますよ」
ムウは涼しげな顔で、そう答えた。
フェイトの魔力は既に限界に迫っていた。
「……クッ!やっぱり無茶だったんだよ……」
アルフは、もはや見ていられなくなっていた。
「まだまだ…」
フェイトは、満身創痍の体で、竜巻と化している『ジュエルシード』に向かおうとした……その時。
「まだまだじゃないわ!馬鹿者!!」
「カ……カノン!?」
フェイトの目の前に、『黄金聖衣』を身に纏い、空中に浮かんでいるカノンが現れた。
「……魔法が使えないのに……どうやって…!?」
「念動力で体を浮かせているだけだ……」
これが、カノンの対策である。
ムウほどではないにしろ、それなりに強い念動力を持ってるカノンは、自らの体を念動力で空に浮かせたのだ。
多少、精神力を消耗するが、高機動さえしなければ、特に問題はなかった。
「フェイトちゃん!」
カノンの傍にいたなのはは、フェイトに声を掛けた。
「………」
フェイトは、なのはの姿を見た後、カノンに視線を向けた。
それは、とても哀しい目であった。
カノンが……この少女と共にここに来たこと……。
つい先日まで、カノンの傍には自分が居たのに……。
理由は解らないが、そのことがとても哀しかった。
「フェイト。俺がこの竜巻をなんとかする。その後、お前となのはで『ジュエルシード』を封印しろ!」
「……そんな、いくらカノンでも……」
「無茶ですよ!」
「そうだよ、カノン。アンタの力は認めるけど…」
フェイト、ユーノ、アルフが次々に訴えるが……。
「いいから任せろ!」
「「「は……はい!!」」」
有無を言わさず、カノンに押し切られてしまった。
カノンは、手に持っていた両サイドに顔が付いている『双子座』のマスクを被った。
そして、両手を頭上に掲げる。
荒れ狂う竜巻と雷雲に狙いをつける。
フェイトたちは、クロノと戦っていた時には感じなかった宇宙を、カノンから感じていた。
魔力を持っているので、小宇宙を操ることは出来ないが、小宇宙を感じることは出来るようであった。
「こ……これが、『小宇宙』!?」
「これが、すべての者が持っているという……力!?こんな……こんな力を……本当に誰しもが持っているの?」
なのはとユーノは、自分たちが使う魔法とは次元が違う力に、畏怖を抱いた。
「見るがいい。星々の砕ける様を!『ギャラクシアン・エクスプロージョン』!!」
全小宇宙を爆発させ、銀河の星々をも破壊する力が、炸裂する。
「きゃあ〜〜!」
「うわっ!」
「にゃあ〜〜〜!」
「ひえぇぇぇ!!」
その破壊力の余波を受け、フェイト達は吹き飛ばされた。
体制を整えた、フェイトたちが目にしたのは……あれほど荒れ狂っていた竜巻と雷雲が鳴りを潜め、カノンの傍に6つの『ジュエルシード』が浮かんでいだ。
「……さっさと封印しろ!」
「「はいっ!」」
『アースラ』では、リンディたちが我が目を疑っていた。
「……な……なんて…力…なの…」
「……本当に……手加減されていたんだな……」
「……信じられません。範囲は小規模ですけど、威力だけならアルカンシェルに匹敵します!」
『ギャラクシアン・エクスプロージョン』の破壊力を垣間見て、リンディたちの背筋に冷たい汗が流れていた。
「それにしても……あれだけの衝撃を受けているのに、何故、次元震が起きなかったんだ?」
『ジュエルシード』に衝撃を与えれば、次元震が起きる。
それは先日、証明済みであった。
にも拘らず、何故、今回は起きなかったのか……。
「……恐らく……カノンが抑え込んだんでしょう。彼の小宇宙は空間を操ることが出来ますからね……」
ムウが事も無げにそう答えた。
もともと黄金聖闘士が全小宇宙で放出すれば次元震を抑えることは可能である。
ましてや、双子座の黄金聖闘士は、精神と空間を操ることに長けているのだ。
双児宮を迷宮に変えてしまうことができるように……。
そんな力を持つカノンからすれば、次元震を抑え込む等容易いことであった。
カノンの力を説明されたリンディ達は、余りの規格外で反則な存在のカノンに呆れかえってしまった。
封印された『ジュエルシード』はなのはとフェイトの傍に、それぞれ3つずつ浮かんでいた。
なのはは思う。
寂しい気持ちも、哀しい気持ちも、分け合えて、半分こに出来るのだ……と。
【ああ…やっと解った。私はこの子と分け合いたいんだ……】
なのはは、自分の本当の気持ちに気付き、それを口に出す。
「……友達に……なりたいんだ!」
「っ!?」
フェイトは、なのはの言葉に目を見開く。
なのはとフェイトは、『ジュエルシード』の前で固まっていた。
『アースラ』に緊急アラートが鳴り響く。
「次元干渉!?別次元から、本艦及び戦闘区域に、魔力攻撃来ます!……後6秒!!」
エイミィの報告に、クルー達に戦慄が走った。
しかし、予想された衝撃は襲ってこなかった。
「…『クリスタルウォール』!」
いつの間にか、『アースラ』の前面に鏡のような壁が張られていた。
その鏡の後方、小宇宙のバリアに包まれたムウが『アースラ』の艦首に立っていた。
しかし、直撃は避けられたものの計器類の幾つかは損傷を受け、魔力の逆探知による補足は不可能であった。
リンディは、第二撃を警戒し、防御に徹するように指示を出した。
「か……母さん!?」
フェイトの呟きと同時に、雷光がフェイトに襲い掛かる……が、それはフェイトには当たらなかった。
フェイトの前面に、カノンが飛び出していたのだ。
雷光は、カノンに直撃した。
「……カ……カノ……ン!?」
フェイトは見た。
自分を庇いながら、優しい目で自分を見ているカノンを……。
黄金聖衣を纏っているので、カノンはそれほどのダメージは負ってはいない。
しかし、流石に衝撃は受けた。
その為、自身を浮かせている念動力に集中出来なくなり、そのまま海に墜ちて行った。
「カノ―――――――ン!!」
フェイトの絶叫があたりに響いた。
アルフは、取り乱したフェイトを抱きかかえ、『ジュエルシード』の確保に向かった。
しかし、寸でのところで、『アースラ』から転移してきたクロノに遮られた。
アルフは、クロノを吹き飛ばすも、『ジュエルシード』の6つの内、3つはクロノに奪われてしまった。
「カノン……カノン…」
放心しながらカノンの名を呼び続けるフェイトを、アルフは叱咤した。
「とりあえず、ここから逃げるよフェイト!」
「でも……カノンが……」
涙目でフェイトは呟く。
「大丈夫!カノンは問題ないよ」
アルフは、そう答えると海面に向かって指差した。
フェイトが、そちらに視線を向けると、海面からカノンが姿を現した。
再び、念動力で宙に浮き、マスクを外し、フェイトの方に顔を向け微笑む。
フェイトは、そんなカノンを見て、ようやく落ち着きを取り戻した。
「納得したんなら行くよ!」
アルフは、魔力を海に撃ち込み、津波を発生させ、それを隠れ蓑にしてその場から離脱した。
〈第六話 了〉
真一郎「成程……リンディをあっさりと許したのは、今回の布石だったのか?」
カノンがフェイトを助けることを認めさせる為に……つまり、もしもの時に貸しを作ることで黄道選択を増やした……という訳だ。
真一郎「まあ兎に角、ついにカノンはその最大の力を見せ付けたな」
他の方々のクロス作品によく使われるパターンだが……
真一郎「まあ、見せ場ではあるな」
では、これからも私の作品にお付き合いください
真一郎「お願いします」
ムウも合流して、管理局側はかなりあっさりとジュエルシードを回収していっているな。
美姫 「その一方でフェイトたちはやっぱりと言うか、そう回収率を上げれなかったわね」
その所為でまたしてもプレシアによる虐待か。
美姫 「カノンに魔法の素質がある事が分かったり、ムウとの顔見せがあったりでアースラ側には色々とあったわね」
単純に見れば戦力アップとも言えるけれどな。
これによってどう事態が動いていくのか。
美姫 「次回も待っていますね」
ではでは。