突然噴きあがった光が、視界を満たした。

 体を全ての方向に引き伸ばされるような感触が何度も繰り返し、視界がぐるりと回転する。三半規管が悲鳴を上げ、上下の感覚が消滅する。

 

 ――アリスの座標を確認。

 

 耳元で誰のものとも区別のつかない機械合成の声。

 吹き飛びそうな意識を必死に繋ぎ止め、視界を満たす光が一転して闇へと崩落し――

 

 直後、視界いっぱいに青空が広がった。

 どれだけ目を凝らしても偽りの見つけられない青い空。

 人類が十年以上も前に失ってしまったもの。

 初めて見るわけじゃないけれど、でもさっきまで北極で荷電粒子の槍を相手に必死に防戦をしていただけあって、その落差に頭の中が真っ白になる。

 

 

 それから数秒してようやく、自分が落ちていることに気がついた。

 

 

 

 

 

 

      第02話  「彼方より此方へ 〜Boy meets Girl〜」

 

 

 

 

 

 

 風を切る音が耳鳴りのように響き、落下の空気抵抗が壁になって体を叩き続ける。

 なんの前触れもなく空中に放り出された天樹錬の体は、仰向けの体勢のまま重力に引かれて落ちていく。

 なんの支えもなく力を入れにくい状況で体をゆすって周囲を確認してみると、かろうじて金髪の少女――フィアを視界に収めた。

 それに安堵と同時にそれ以上の危機感を覚えた。なにしろフィアはまったく動きを見せない。意識を失っているのかもしれない。そのままではいずれ地面にズドンだ。

 そんなことにするわけにはいかない。

 

(分子運動制御デーモン『マクスウェル』展開。エントロピー制御開始)

 

 『マクスウェル』の能力により空気分子をかき集め、密度を増した空気の層が落下する半身に当たる。その空気抵抗で回転。うつ伏せに変わる。

 地面までの距離はまだ十分。ノイズメイカーの影響下にない今ならこの程度の状況、十分に打破できる。

 それより、おかしいのは眼下に広がるのは白い氷ではなく、一面の緑であること。

 さっきまで北極の氷原の上にいたはずなのに、なぜこんなことになっているのか?

 そんなことを考える間にも重力加速によりどんどん速度は上がっている。地上までの距離の目算をI−ブレインが補正して報告する。現在の高度は百五十メートル、依然落下中。

 もう余計なことを考えている余裕はない。あと数秒で地面に激突する。I‐ブレインに『アインシュタイン』を展開しようとして――

 

(高密度情報制御を感知)

 

 それより一瞬早く、警告が脳を走った。

 驚いて振り返れば、そこには左手に騎士剣を持った銀髪の少年を中心に、球状の揺らぎが発生している。

 それだけで状況を理解する。

 高位の騎士が持つ能力、『自己領域』。それは物理法則の三大基礎定数『光速度』『プランク定数』『万有引力定数』に干渉することで『自分にとって都合のいい空間』を作り出す能力。これにより周囲の時間、重力を書き換え亜高速での運動や重力を無視した飛行を可能とする、騎士の必殺の能力。

 その能力により少年の姿が消えるのとほぼ同時に別の場所に、黒いドレスを纏った少女――確か『賢人会議』のリーダーで名前はサクラ――の場所に同じ現象が発生し、そのままサクラも消えた。おそらくさっきの銀髪の少年――ディーが『自己領域』の中に引きずり込んだのだろう。

 ……ってそんな他人のことばかり気にしている余裕は今の錬にはない。

 ともかく、まずはこの落下している状況をなんとかしないと。

 

「フィア!」

 

 すぐ近くを自分と同じように落ちているフィアへと手を伸ばし……掴んだ。そのまま引き寄せて、I‐ブレインにプログラムを走らせる。

 

(空間曲率制御デーモン『アインシュタイン』常駐。重力方向を改変)

 

 自分とフィアにかかる分の重力を上方向への微重力へと『書き換え』、落下速度を軽減しつつ下へと降りる。

 よし、これで――

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜……」

 

 無事に下りられると安堵の息を吐きかけたところで、すぐそばを見覚えのある白髪の少年がドップラー効果を残して落ちていく。

 

「って、えぇ!?」

 

 なんであの少年――幻影17があんなところに? モスクワにいるんじゃなかったの?

 それにしても、あれは危ない。彼が魔法士であることは知っているけど、能力についてはよく知らない。ただ、純然たる格闘技の達人ということは、姉の月夜から聞き知ってはいるが。

 そして今まさに重力に引かれるままに落ちている様子からすると、彼の能力はこの状況を打破できるものではないのだろう。

 迷う。敵、と断言できる間柄じゃないけど逆に味方とか仲間とかそういう関係でもない。だけどそれは自分にとって見捨てるような理由にはならなくて……

 

「あ〜〜! もう」

 

 フィアが起きていれば『同調能力』でここからでも助けることができただろう。

 でも自分の『アインシュタイン』ではここからでは届かない。奥の手――『サイバーグ』を使えば助けることは可能だが、使ったらおそらく二度と使えなくなってしまう。

 その数ミリ秒の逡巡の間に他のあらゆる手段をシミュレート。その悉くが『実行不能』か『実現不能』の結果に打ち落とされ、結局唯一残った策として腰に差してあるサバイバルナイフに手を伸ばし――

 それより早く、緑色の光が少年の体を包み、それの影響か空中で止まった少年の体を下から飛び上がってきた金髪の女性が受け止めた。

 

「大丈夫ですか?」

 

 空を飛ぶ、ということは彼女も魔法士だろう。だけど彼女からは情報制御を感知しなかった。

 しかしそれは――どうでもよくはないが、それより気づいているだろうか。その女性は受け止めた少年を落とさないように気を配っているのだろう、それが顔を思いっきり胸に押し付けるような体勢になっている。

 

「ふがーーーーっ!!」

「危ないですから暴れないでください」

 

 そのことに気づいていないのか金髪の女性は拘束を解こうと暴れる少年をさらに強く抱きしめた。

 

「すぐに安全な場所に下ろしますから、それまでじっとしててください」

 

 抱えている少年にそう告げ、さすがに少年も現状を理解したのだろう。先ほどまでのように振り解こうと暴れることはなく、しかし体勢だけでも変えようと試行錯誤している。(だけど足場がないためかまったく意味を成していない)

 それをまったく相手にせず、女性の目がこちらを向いた。

 

「あなたたちも、私と一緒に来てください。お話を聞かせてもらいます」

 

 本来なら、そんな言葉を聞く義理はない。彼女がどこの軍に属しているのかも分からない以上、その言葉に従った先でどんな扱いを受けるのか、それを考えれば簡単に信用していいはずがない。自分たちの――『悪魔使い』と『天使』のI‐ブレインは世界中から狙われてもおかしくない貴重なサンプルだ。

 それを考えれば、ここは逃げるのが正解なのかもしれない。

 だけど、仮にその申し出を跳ね除けたとしてその後どうすればいいのか。

 雲が晴れ青空が広がっているというこの不可解な状況、しかも自分の現在地すら不明。I‐ブレインのログを辿っても現状に対する一切の手がかりもない。

 あるのはこれもまた不可解な、一つの言葉。

 

 ――アリスの座標を確認。

 

 この『アリス』というのがなんなのか、そんなことは分からない。でもそれとタイミングを同じくして、とんでもない量の情報が流れ込んできて直後にこの状況ということから、その関係を疑うのはおかしくない。

 まぁそれはともかく、現状打てる手は他にないということか。いつものように成り行きに流されて、シティ・神戸や世界樹のときのようなことになるかもしれない。

 けどそれを差し引いてみても、あの女性は悪い人ではないとも思う。

 それにこの状況の中で、他に頼れそうな人がいないのも事実。

 ここはおとなしく言うことを聞くことにしよう。

 

 

 

      *   *   *

 

 

 突然空に放り出されて一瞬思考が止まったものの、すぐに我を取り戻した。

 今の一瞬でなにが起きたのか、それは分からない。だけど放り込まれた状況はすぐさま理解した。

 

(I‐ブレイン起動。騎士剣『陽』に同調)

 

 左手に持った騎士剣『陽』とI‐ブレインを同調させ、『自己領域』の展開プロセスを呼び出す。

 

(『自己領域』を展開。時間単位を改変、重力を操作)

 

 『自己領域』により光速の九九パーセントまで加速された空間の中では、その外の世界は完全に停止しているように見える。その中で重力方向までも書き換えて、一度空中に静止する。そうして余裕ができたことで改めて周囲を見渡し、

 ここ、どこ……?

 眼下に見下ろす景色は自分の知るどことも違う。そもそも、こんな景色は世界のどこにも残っていないというのに。

 そしてその景色の中に、見覚えのある人影が数人。錬とフィア、そしてサクラが確認できる。静止した状態なので判然としないが、サクラとフィアは、見たところ意識がないように見える。

 本来なら三人ともがこの状況をどうにかできる魔法士だが、今のように意識を失っていれば話は別。この高さから放置すればまず間違いなく墜落死してしまう。

 どうしようかと思案して、とりあえず一番無難な選択肢を選ぶ。

 ひとまずサクラを地上に連れて行くことにする。全員を取り込めばその影響で『自己領域』が解除されかねないし、錬であればフィアを連れて無事に下に下りれるだろう。

 そう結論し、重力方向を操作してサクラの方へと『落下』してそのまま領域内に取り込み安定。

 そのまま再び重力方向を書き換え、今度こそ下の方へと向かう。サクラを抱えたまま重力を操作し、遥か下だった地面にそのまま着地。

 そこで『自己領域』を一旦終了。それと同時に世界が動きを取り戻す中、意識を失ったままのサクラを近くの木にもたれさせるようにして降ろす。

 それから上空に残してきた二人が無事に下りるのを見届けようと空を見上げ、

 その視線の先に、さっきの二人と一緒に、これまた見覚えのあるさっきは見落としていた白髪の少年が自由落下しているのを捉えた。

 

「イル!」

 

 シティ・モスクワのエージェント、『幻影17』。

 かつてのマサチューセッツのエージェントでいた頃ならともかく、『賢人会議』の一員となった今の自分にとっては敵対関係でしかない存在。

 しかし、それとこれとは話が別だ。彼が自分にとって兄のような存在であることや、イルの能力ではどう頑張ってもあの高さからは助からないことは変えようのない事実。

 左手の騎士剣を握り直す。もう一度空中に飛び上がるために『自己領域』を展開しようとし、その向こう側では錬もサバイバルナイフに手を伸ばすのを目に捉え――

 瞬間、緑色の光がイルの体を包み込んだ。

 

「え……?」

 

 そのままイルの体は重力が消えたように空中で静止する。

 見たことのない現象に思考が停止する。ここが戦場ならそれは致命的なまでの隙。しかし運がよかったのか狙われることはなかった。

 そして空中に浮かぶイルの元へと緑色の服を着た金髪の女性が飛んで近づくのが見えた。

 空を飛ぶ、ということは彼女も魔法士か。でも重力制御のできる魔法士――『光使い』は自分の知る以外にもう現存していないはず。ついでにその経緯を思い出してしまい、少し落ち込む。

 が、状況にそんな余裕はない。その女性はイルを保護し、そのまま近くを飛んでいた錬とフィアへとなにか呼びかけている。(フィアの方はやはり意識を失っているようだ)

 あの女性が何者か分からないが、それは周囲の全てに対して言える。

 ここは何処なのか、あの人は何処の所属なのか、せめてそれらの答えを求めて周囲へと注意を向け――

 ガシャンガシャンと数回の撃発音が聞こえた。

 油断なく右手に『陰』を引き抜き、双剣を構える。何故今まで気づかなかったのか、森の向こうでは何人かの少年少女と自動機械らしいなにかが戦っていた。空中には青いなにかが道状に伸び、その上を一人の(体型からして)女性がローラーで走っている。その女性に向けて自動機械は荷電粒子砲みたいなものを撃ち、女性はそれを避け、そうでないものは光る壁を作って防いでいる。

 そしてその戦闘区域の反対側では、オレンジの髪をツインテールにした少女が二丁の銃を手に、周囲に無数のオレンジ色の光弾を従えている。それを――

 

「クロスファイアーー……シューーーット!!!」

 

 指揮をするように両腕を振り、光弾を撃ち出した。

 それはディーの初めて見る魔法。どんな物理法則に従えばそんな現象が起こせるのか、そもそも『情報の海』への接続を感じなかった。

 だというのに、現実にそれは目の前で起きている。

 遠距離攻撃としてみるならばむしろ荷電粒子砲の方が脅威だ。しかし光弾の動きからみて、どうも誘導操作されている印象を受ける。そういう人の意志が入り込んだ攻撃というのは厄介なものだ。

 そしてその光弾は、たくさんの自動機械を次々と破壊していき――

 その内の一発が外れ、消えることなくそのまま飛び、その流れ弾の飛ぶ先を見て一気に血の気が引いた。

 その弾道の先にいる空中に作った道を走る(体型からして)女性は、自分の背後を襲う光弾に気づいていない。

 危ない、と思ったときには、脳内のスイッチを叩いていた。

 

(並列処理を開始。『身体能力制御』発動。運動速度、知覚速度を四十三倍で定義)

(並列処理を開始。『自己領域』展開。時間単位、重力方向を改変)

 

 瞬間、周囲の動きが止まる。実際には自分の方がとんでもなく速く動いているのだが、主観としては止まっているようにしか見えないのでどちらでもいい。

 しかし、自己領域の中でさらに身体能力制御をも使ったディーの体は、限りなく光速に近い速さで対象へと距離を詰め、

 

(境界面に矛盾発生。自己領域を強制終了)

 

 足場にした空中を走る青い道。これが領域の内と外で分かれたために発生した情報の矛盾で自己領域が解除される。

 

(運動速度、知覚速度を五十三倍で再定義)

 

 I‐ブレインを協調動作に戻し最高速度を確保。そのまま右手の『陰』をオレンジ色の光弾目がけて振り下ろし――

 

(情報解体)

 

 光弾を解体。初めての感触に戸惑うものの、問題なく光弾はそのまま消滅した。

 

「え……?」

 

 それを感じ取ったのか、たった今光弾が当たるはずだった女性は、ディーの姿を見て意表を突かれたような声を漏らした。無理もないだろう。彼女からすれば、いきなり目の前に現れた、という形だ。

 狙撃手の少女の方を見てみれば、こちらもまた驚いたよう見上げていて――

 

(攻撃感知、危険)

 

 I‐ブレインが警告を発する。

 え? と振り返ると目の前には、呻りをあげて迫る鉄槌が迫っていた。

 

「うわぁ!」

 

 それを、背骨が悲鳴を上げるほどに勢いよく仰け反って躱す。が、その勢いを抑えきれず、足場にしていた空中に作られた道から踏み外してしまう。

 

「くっ……」

 

 残った方の足で足場を蹴り、空中でなんとか姿勢を制御する。

 そうしてかろうじて足から着地。本来なら多少なり損傷の出る高さだが、そこは痛覚処理と騎士剣『陰』に組み込まれている『森羅』の機能――肉体の損傷を情報制御によって強制的に補完する――により全て無視。

 それよりも追撃を警戒してすぐに頭上を見上げる。

 ――が、さっきの赤い髪の少女は追いかけてくることはなく、しかしその目はしっかりとこちらを標的として見定めている。

 

「テメェ、どこから出てきやがった? スカリエッティの仲間か!?」

 

 手に持ったハンマーと敵意のこもった視線を向けて、赤い髪の小さな女の子が問い詰めてくる。

 しかし、そんな名前に聞き覚えはない。

 

「あの……スカリエッティって誰ですか?」

「なに言って――」そこでなぜか言葉が止まり「……テメェ、所属はどこだ?」

「えっ……と、賢人会議、です」

「……? 聞いたことねーな」

「え!?」

 

 そんな馬鹿な……

 が、こちらの当惑など他所に、知らない組織の名前を聞いて少女の警戒心はより高まってしまったらしい。もういつ動き出してもおかしくないくらいに少女の気迫が高まっているのを感じる。前に二人、後ろに一人。この状況からでも戦って切り抜ける自信はある。彼女たちの実力や能力は分からないが、さっき見た限りでは自分の敵ではない。

 だけどこの状況は……

 頭上を見上げればそこには世界にあるはずのない青空。周囲には魔法士であることさえ疑わしい少女たち。しかも彼女たちはディーのことを知らないらしい。今や世界中に名の知れた『賢人会議』のことを知らないはずがないのに、彼女たちはそれに気づく様子さえない。

 そもそもの問題として、ここはどこなのだろうか。自分たちは北極にいたはずなのに、それにしてはここの気温や植生はあまりにおかしい。

 ひょっとして……

 普段なら考えることさえありえない一つの可能性が天啓のように閃く。

 もしそうだとしたら、どうしよう……

 ちらり、と森の方を見てみるがサクラはまだ目覚めていない。空の方では三人はさっきの女性に連れられて近くの建物の屋上へと下りたみたいだ。

 もはや選択の余地などないだろう。

 少しでも赤い少女の警戒心を刺激しないようにゆっくりと双剣を鞘に納め、両手をゆっくりと頭上に掲げて、

 

「……投降します」

 

 他にどうすればいいかなど、考え付かなかった。




 今回の話は第01話と同時の投稿。少なくともここまで話を進めないと意味不明でしかないかもと思って頑張ってみました。……早い話、あとがきに書くことが……

 今回の話は前回の流れからして、ティアナが前面に出てからスバルを誤射するまでの十秒前後で行われたということになります。あんな事態で動揺せずに戦闘続行でいいのかとも思いましたが、そこは距離があったので一瞬忘我してすぐに再開、ということで。

 しかしクロス作品を書く以上原作への十分な理解は必須でしょうが、知らない読者には分からない言葉が出てしまったりとさじ加減が難しいです。

 次回ではある程度話をすり合わせるために分かるような分からないような、そんな話になるかもしれません。先に謝っておきます、ごめんなさい。

 

 あとは、原作を知らない方のために簡単にキャラ紹介を。

 今回は主点となった二人。

 

 

・ 天樹 錬

 東洋系、十四歳、男。癖のある黒髪、黒い瞳。

 

 情報制御理論の創始者の一人、天樹健三の最高傑作。『元型なる悪魔使い』。

 魔法士として本来書き換え不可能な基礎領域を書き換えることにより、複数系統の能力を使用可能という極めて特異なI‐ブレインを持つ。しかも能力によっては固有機能『並列』により完全に同時に使用することも可能。

 フリーの便利屋を営んでいるが、兄と姉の消息を追ってシティ・ロンドンに身を寄せて今回の事件に巻き込まれる。

 

 

・ ディー (デュアル33)

 西洋系、十四歳、男。一房だけ伸ばしてうなじでまとめた銀髪、銀眼。

 

 シティ・マサチューセッツのWBF(ウィザーズ・ブレイン・ファクトリー)で作られた三十三番目の『規格外』の魔法士。

 通常の魔法士では本来一つしか持たないI‐ブレインを二つ持っており、その同時機動によって能力ベースである『騎士』が本来持つ弱点――『自己領域』と『身体能力制御』の切り替え時のタイムラグ――を持たない、まさに規格外の騎士。

 元はマサチューセッツのエージェントだったが『光使い』の事件以降紆余曲折を経て、シティの犠牲になる魔法士を救うことを理念とする『賢人会議』に所属している。

 原作ではおそらく最強のキャラ。




いきなり現れたように見えるからこそ、ヴィータの警戒も当然なのかもな。
美姫 「とりあえずは大人しく投降した事で事情説明が行われると思うけれど」
果たして無事に元の世界に戻れるのやら。
美姫 「どうなっていくのかしらね」
今回はこの辺で。
美姫 「それじゃ〜ね〜」



▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る