『オズのアリス』




                第六幕  待っていた猫

 不思議な、前に進む道を進む一行ですが。
 黄色い煉瓦のその道の上にいてドロシーは言いました。
「そのまま歩けるのに」
「前に進めたら尚更いいとね」 
 オズマが応えます。
「その考えでね」
「前に進む道になったのね」
「この道はね」
「どうせなら前に進む道があればいいのね」
「そう、必死に前に進まないと進めない道もあれば」
「前に進んでなのね」
「自分で動いてね」
 道自身がというのです。
「そうした道もよ」
「あるのね」
「それでどんどん先に進んで」
 そうしてというのです。
「やっていくのよ、ただ自分達で歩くだけでなくて」
「道もそうする」
「そうしてこそね」 
 まさにというのです。
「いいってね」
「そうした考えで出来た道なのね」
「先に先に、それも速く」
 その様にというのです。
「考えて作られた道なのよ」
「確かにどの道もこうなら」 
 兎は先に進みつつ言いました。
「遅刻しにくくなるね」
「そうね、ただね」 
 アリスは兎に彼の横から言いました。
「どの道もこうならね」
「せわしないね」
「そうよね」
「実はオズの国のお笑いの街があって」
「そうした街があるの」
「その街にもこうした道があってね」
 それでというのです。
「どんどん先に進むんだ」
「それも速く」
「そうなんだ」
「あの街は何でも急ぐのよね」
 ベッツィが笑って言ってきました。
「本当に」
「そうそう、せっかちとも言うわね」
 トロットも同じ評価で笑って言います。
「あそこはね」
「そうした街もあるのね。それでお笑いなら」
 それならと言うアリスでした。
「一回行ってみたいわね」
「面白い街よ」 
 ナターシャが言ってきました。
「本当にお笑いが一杯あってね」
「日本のお笑いなの」
 その日本人の恵梨香が言います。
「落語に漫才に新喜劇にね」
「あと美味しいものが一杯あって」
 それでと言うジョージです。
「そのこともいいんだ」
「面白い建物や看板も多いよ」
 神宝はこちらのことをお話しました。
「あの街はね」
「楽しい人も一杯いるよ」 
 カルロスは人のお話をしました。
「本当に何から何まで楽しい街なんだ」
「そんな街もあるのね」 
 アリスはお話を聞いて思いました。
「本当に行きたいわね」
「機会があれば行けるよ」
 かかしが言ってきました。
「その街にもね」
「オズの国はその人を呼ぶんだよ」
 樵はアリスにこのことをお話しました。
「オズの国にいるべき人をね」
「多分君はそうだね」
 臆病ライオンはアリスを見て彼女に言いました。
「二度も素敵な国に行った位だしね」
「そして今現にオズの国にいるしね」
 腹ペコタイガーはこのこともお話しました。
「その街にも行けるよ」
「その時が楽しみよ」
「あの街はとてもいい街だよ」
 兎は心から言いました。
「漫才もカレーも最高だよ」
「ここでもカレー出るのね」
「うん、他にはたこ焼きにお好み焼きに河豚に串カツに蟹だね」
「河豚?そういえば日本ってあのお魚食べるのよね」
 アリスはここでこのことを思い出しました。
「それも大好きらしくて」
「これが美味しいんだよ」
 キャプテンが応えました。
「河豚はね」
「そうなの」
「そう、それでね」
 そうであってというのです。
「お鍋にしたりお刺身にしたり唐揚げにしたりして食べるんだ」
「毒があるのに」
「オズの国じゃ毒はないし」 
 それでと言うモジャボロの弟さんです。
「外の世界でもちゃんと毒のある部分は取り除くから」
「あたらないの」
「そうだよ」
「そうなのね」
「食べることも学問だよ」
 こう言ったのは教授でした。
「河豚にしても」
「食べてどんな味か知るのね」
「そして何処が食べられるかもだよ」
「それも学問なのね」
「そうなのだよ」
「食べることも学問ね」
「そう、だから私も色々食べるのよ」
 エリカも言ってきました。
「お魚だって何でもね」
「河豚も食べるのね」
「そう、それで本当に美味しいから」
 トトも河豚についてお話します。
「食べて後悔しないよ」
「いい学問なのね」
「学問と遊びの違いはないよ」
 ジャックはこう言いました。
「楽しむものだからね」
「そう言えば知っていくことって楽しいわ」
 アリスは確かにと頷きました。
「色々なことをね」
「知って調べていきます」 
 大尉はこう言いました。
「それがいいのです」
「成程ね」
「その通りだね」
 兎は皆の言葉に頷きました。
「学問は楽しいよ」
「本当に楽しいものです」
 大尉は兎の言葉に同意して頷きました。
「軍人には教養即ち学問も必要ですが」
「学んでいてだね」
「実に楽しいです」
「あれよ、難しく考えることはないのよ」 
 つぎはぎ娘は前に進んで歩いているだけではありません、ぴょんぴょんと飛び跳ねてそうして皆の周りで踊っています。
「楽しくやればいいのよ」
「あんたの言う通りね」
 ビリーナもその通りだと頷きます。
「実際にね」
「難しく考えることないわね」
「ないわよ」 
 こう言うのでした。
「全くね」
「そうよね」
「考えるならね」 
 ハンクが言うにはです。
「楽しくでいいよ」
「何か難しいことって凄いことの様に思えるけれど」
 アリスはこう言いました。
「違うのね」
「真理はーー明解とーーです」
 チクタクはこう言いました。
「いいますーーし」
「明解?」
「わかりやすいーーとのーーことです」
 こうアリスにお話します。
「つまりーーは」
「わかりやすいのね」
「わかりにくいことっていいことかしら」
 ポリクロームは思いました。
「どうかしら」
「そう言われると違うわね」
「難しいことを言ってわからなかったらいいのかな」
 兎もアリスに言いました。
「わかりやすい方がいいね」
「聞いてすぐにわかるの」
「読んでもね」
「その方がいいのね」
「教会の牧師さんでもそうだね」
「そうね」
 アリスはいつも聞く牧師さんのお話を聞いて頷きました。
「言われてみると」
「そうだね」
「ええ」
 確かにと頷きます。
「その通りね」
「そうだよ、真理はね」
「チクタクの言う通りにわかりやすくて」
「聞いて読んですぐわかる」
 そうしたというのです。
「そうしたものがいいんだよ」
「そういうものね」
「世の中は。そして学問も」
 それもというのです。
「わかりやすくて楽しい」
「そんなものね」
「むしろやたら難しく言うと」
 そうならというのです。
「実は中身がない」
「そうしたものなの」
「そうだよ」
 こうアリスに言うのでした。
「だから難しいと思ったら離れてもいいよ」
「わかりにくいなら」
「もう何を言ってるかわからない文章なんて」
 それこそというのです。
「離れていいんだよ」
「成程ね」 
 アリスは兎の言葉にも頷きました、そしてここでガラスの猫が道が動くのが終わったところで前を見て言いました。
「兎がいるわ」
「そうだね」
 ボタンも前を見て言います。
「時計の兎さんとは別にね」
「もう一匹ね」
「何か騒がしい感じだね」
「シルクハットのおじさんもいるし」
「眠そうな鼠も」
「一緒にお外でお茶会しているけれど」
「あら、あの人達にも会えたのね」
 アリスはその兎達を見て声をあげました。
「本当に皆いるわね」
「お知り合いなのですね」
「そうなの」
 ジュリアに答えました。
「あの人達もね」
「おお、アリス嬢じゃないか」
 シルクハットのおじさんがアリスに気付いて言いました。
「時計の兎君もいるね」
「これは奇遇だ」
 もう一匹の兎も言います。
「実に」
「ううん、まだ眠いけれど」
 鼠はこう言います。
「お会い出来て嬉しいよ」
「あの、この人達は誰かな」
 ボタンはアリスに尋ねました。
「僕会ったかなこの人に」
「いや、会ったじゃないか」
 すぐに兎が言ってきました。
「僕は三月兎だよ」
「私は帽子屋だよ」
「僕は眠り鼠だよ」
 おじさんも鼠も名乗ります。
「この前ここで寝ていたよ」
「君とは何度も会っているよ」
「お茶会でも飲んで食べたじゃないか」
「わかんなーーい」
 けれどこう返すボタンでした。
「僕覚えていないよ」
「君はそうだね」
 こう返す三月兎でした。
「覚えていないね」
「前に来た時もそう言っていたね」
 おじさんも言います。
「そうね」
「そうだったね」
 眠り兎も言います。
「まあそうした人ってことでね」
「僕あまり覚えることしないから」
 ボタン自身が言います。
「それでね」
「そうだね、だからいいよ」
 三月兎はこう返しました。
「何時か覚えてくれたらいいよ」
「何時かでいいんだ」
「うん、何時かね」 
 こう言うのでした。
「人は何度も忘れて覚えるものだからね」
「何度も忘れたら駄目でしょ」
 ナターシャが応えます、皆道から外れてお茶会のところに来ています。
「そうしたら」
「いや、人はそうだよ」 
 冷静に返す三月兎でした。
「勿論我々もね」
「何度も忘れるの」
「そしてまた見たり聞いたりしてだよ」
「覚えるのね」
「思い出したりもするよ」
「そうしたものなのね」
「そう、あとおかしくなる時もあれば」 
 帽子屋さんは紅茶、ミルクティーを飲みつつ言います。
「普通にもなるよ」
「普通になの」
「私もおかしくなる時もあれば」
「普通にもなるの」
「そうだしね」 
 ナターシャにお話します。
「これがね」
「成程ね」
「そして」
 それにというのです。
「今はこうしてだよ」
「お茶を飲んでいるのね」
「いつもの顔触れでね」
「不思議の国でもいつも一緒で」 
 眠り鼠も言ってきます。
「オズの国でもね」
「一緒にいるのね」
「そしてお茶を飲んで」
 ティ―セットの上段のスコーンを手に取ります、中段にはフルーツサンド下段にはフルーツがあります。
「楽しんでいるよ」
「そうなのね」
「こうしてお茶を飲んで」
 そうしてというのです。
「眠気も醒ましているよ、けれどね」
「すぐに眠くなるんだよ」
 三月兎もおお茶を飲みつつ言います。
「彼は」
「いつも眠いのね」
「そして寝たら」
 眠り兎はナターシャにお話します。
「すっきりするけれどまたね」
「眠くなるのね」
「そうなんだよ」
 眠り兎自身が答えます。
「これがね」
「そうなのね」
「そして」 
 それでというのです。
「寝るんだ、夜に寝て」
「朝に起きるのね」
「寝ている時はとても気持ちいいから」
「よく寝るのね」
「そうだよ」
「確かに寝ることはいいね」
 帽子屋さんも同意して頷きます。
「私も好きだよ」
「そうらしいね」 
 かかしが応えます。
「僕はそうした身体じゃないからわからないけれどね」
「僕も今はそうだしね」
 樵も言います。
「寝られる人は寝たら気持ちいいね」
「それで寝たいとね」 
 まさにと言う三月兎でした。
「僕も思ってるんだ」
「いつもだね」
「そうなんだね」
「けれど今は起きて」
「お茶会を楽しんでいるね」
「そうしているね」
「そうだよ、そして」
 さらに言う眠り鼠でした。
「女王様のお茶会にも出るよ」
「僕も出るよ」
「私もね」
 三月兎と帽子屋さんも言います。
「その時が楽しみだよ」
「本当にね」
「私達もお招きされているから」
 それでと言うアリスでした。
「またね」
「うん、会おうね」
「その時を楽しみにしているよ」
「また楽しもうね」
「是非ね、こうして懐かしい人達に出会えて」
 それでと言うアリスでした。
「嬉しいしね」
「僕達もだよ」
「初対面の時は騒がしくてね」
「騒動にもなったけれど」
「今は楽しい思い出で」
 そうなっていてというのです。
「またお会い出来て嬉しいわ、ただね」
「どうしたの?」
「いえ、この人達前はもっとしっちゃかめっちゃだったのよ」
 アリスにお話しました。
「実はね」
「何かと騒がしかったのね」
「そう、それでね」
 そうであってというのです。
「私もお茶会から離れたかったのよ」
「そうだったの」
「それがね」
 今はというのです。
「平和ね」
「私達も落ち着いたんだよ」
 三月兎が答えます。
「今はね」
「オズの国に入って」
「随分とね」 
 そうだというのです。
「それでいつもだよ」
「穏やかでいるのね」
「三月兎はおかしい」
「帽子屋もね」 
 帽子屋さんも言います。
「そう言うけれど」
「今はね」
「穏やかにね」
 そうであってというのです。
「帽子も作っているよ」
「そうしているのね」
「色々な帽子をね」
 そうしているというのです。
「シルクハットだけじゃなくて」
「色々な帽子をなの」
「そう、そして」 
 それでというのです。
「キャップ帽も作っているよ」
「今はそうしているの」
「そう、今日はお笑いの街で人気の帽子を作ったよ」
「あの帽子だね」
 眠り鼠が言ってきました。
「虎の」
「そう、その帽子をだよ」
 まさにというのです。
「作ったんだよ」
「そうしたんだね」
「そして」
 それでというのです。
「随分作ったよ」
「あの街の帽子というと」 
 兎は紅茶を飲みつつ言いました。
「野球帽だね」
「そう、キャップ帽というとね」
 まさにとです、帽子屋さんは答えました。
「その防止でね」
「縦縞だね」
「虎のね」
「あのチームだね」
「凄い選手も多いから」
 だからだというのだ。
「人気もあるよ」
「あのチームはまた特別なのよね」
 ドロシーはまさにと言ってお話に入りました。
「スポーツだから勝敗はあるけれど」
「それでもだね」
「負けてもね」
 帽子屋さんにお話します。
「華があるのよ」
「そうだね」
「何があっても絵になるわ」
「あのチームはね」
「外の世界でもそうらしいけれど」
 そのチームはというのです。
「オズの国でもね」
「華があるね」
「絵になってね」
「そこがいいね」
「だからユニフォームも絵になって」
 そうであってというのです。
「帽子もよ」
「それで人気があってね」
「貴方も沢山作ったのね」
「そうなのだよ」 
 帽子屋さんは笑顔で応えました。
「これがね」
「いいことね」
「あのチームは僕も知っているけれど」 
 三月兎も言ってきました。
「いいチームだね」
「華があるのよね」
 ベッツィが応えました。
「ドロシーの言う通りに」
「そうだね」
「負けても華があるなんてね」
「他のチームにはないね」
「あの球場も応援も」
 そういったものもというのです。
「他のチームにはないものよ」
「熱狂的でね」
「それこそ球場が揺れる位だから」
「クレイジーだよ」
「全くよね」
「まさかよ」 
 トロットも言ってきました。
「あんなチームがあるなんてね」
「思わないね」 
 三月兎はトロットにも応えました。
「オズの国でも」
「ええ、まさかだったわ」 
 トロットはまさにと答えました。
「オズの国は不思議に満ちているけれど」
「あのチームはね」
「奇跡の様な」
 そう言うまでのというのです。
「これ以上はないまでにね」
「華があるね」
「何があってもね」
「絵になってね」
「全てがそうであるチームなんてね」
「ないね」
「オズの国はスポーツも盛んだけれど」
 オズマも言うことです。
「当然野球もね」
「けれどあんなチームは他にないよ」
 眠り鼠は今はしっかりしています、ミルクティーを飲んでいて次第に目が覚めてきてそうなっているのです。
「僕も思うよ」
「そうよね」
「うん、あのチームの試合を観ているとね」
 眠り鼠は言いました。
「興奮してね」
「目が覚めるのね」
「僕がそうなるなんて」 
 いつも眠たい眠り鼠がというのです。
「そうはね」
「ないわね」
「そう思うよ」
 自分でもというのです。
「本当にね」
「そうよね」
 オズマもその通りだと頷きます。
「あのチームはね」
「特別なチームだよ」
「そんなチームもあるのね」
 アリスは皆のお話をここまで聞いて思いました。
「凄いチームもあるのね」
「そうなのよ、外の世界でもね」 
 ナターシャがそのアリスにお話します。
「そうしたチームだから人気があるのよ」
「もう凄い人気だよ」
 ジョージも言います。
「僕達今日本にいるけれどね」
「日本で一番人気があるスポーツチームだよ」 
 神宝の言葉は太鼓判を押す様でした。
「もうね」
「あんないいチームはないよ」
 カルロスも笑顔でお話します。
「もうね」
「そうね、ただ強いだけじゃないから」
 それでと言う恵梨香でした。
「いいのよね」
「そうなのね、ただ」
 ここでアリスはこう言いました。
「イギリスで野球ってあまりしないのよ」
「クリケットよね」
 ナターシャはすぐに応えました。
「イギリスは」
「そう、クリケットでね」
 多いのはというのです。
「私も好きよ」
「そうなのよね」
「イートン校でもよくしているらしいわ」
「あの学校ね」
「物凄く有名な」
 そう言っていいまでのというのです。
「伝統ある学校でね」
「あの学校から沢山の凄い人が出ているわね」
「そしてあの学校から」 
 アリスはお話を続けました。
「オックスフォードやケンブリッジにもね」
「進学する人が多いわね」
「大学はね」
「そうよね」
「勿論オックスフォードやケンブリッジでもね」
「クリケットしているわね」
「そうなの、イギリスだとね」 
 アリスのお国ではとです、ナターシャに言います。
「クリケットよ」
「そうよね」
「野球よりもね」
「元々野球はクリケットが元だけれどね」
「そうなのよね」
「それでカナダやオーストラリアでもね」
 そうした国々でもというのです。
「よくね」
「やっているわよね」
「そうなのよね」
「イギリスのクリケットがね」
「野球になっていて」
「オズの国にもあってね」
 そうであってというのです。
「それでね」
「そうしたチームもあるのね」
「外の世界にもね」
「外の世界の日本ね。日本はね」
 この国はといいますと。
「私ずっとよく知らなかったのよ」
「何か聞いたことのある国位だったかな」
 時計の兎が応えました。
「私もね」
「アジアの東の端にね」
「イギリスみたいな島国があるとね」
「侍っていう騎士みたいな人達がいて」
「着物とか言う服を着て髪形は髷の」
「お相撲や刀がある」
 そうしたというのです。
「物凄く変わった国だってね」
「聞いていたね」
「お米が主食でね」
「芸者さんや忍者もいる」
「靴を履かない国だって」
「不思議過ぎて」
 それでと言う兎でした。
「何が何だかわからなかったよ」
「そんな国あるのって思ったわ」
「イギリスでもそうだったね」
「不思議の国でもだったわね」
「うん、皆聞いても」 
 イギリスのことをというのです。
「そんな国があるのかって」
「思う位だったわね、アジアっていうと」
 アリスは言いました。
「インドや中国で」
「そうした国々だね」
「そうした国々が有名で」
 そうであってというのです。
「その文化がね」
「イギリスでも知られていたけれど」
「日本になるとね」
「不思議過ぎて」
 聞くだけでというのです。
「わからなかったよ」
「どんな国か。けれど日本の人達がイギリスに来たりして」 
 アリスはそうしてとお話しました。
「どんな国かわかったわ」
「それでどう思ったのかな、アリス嬢は」
「やっぱり不思議な国だったわ」 
 実際に日本人から聞いてもというのです。
「何から何まで不思議で」
「イギリスとは全く違う」
「畳や襖や障子のお家っていうのも」
 このこともというのです。
「お話を聞いてね」
「わからなかったね」
「何なのか」
 それこそというのです。
「不思議だったわ」
「そうだったね」
「もう一つの不思議の国があるのって思った位よ」 
 日本の人からお話を聞いてというのです。
「お寿司とかお刺身とかもね」
「日本のお料理だね」
「そちらもね」
 アリスにしてみればです。
「物凄くね」
「不思議だったね」
「不思議過ぎて」
 それでというのです。
「機会があるとね」
「行きたくなったかな」
「そう思ったわ」
 その日本にというのです。
「何時かね」
「なら行くといいよ」 
 兎は笑って答えました。
「機会があるとね、色々な国を旅行することも」
「いいことね」
「それが学問になるからね」
 だからだというのです。
「是非だよ」
「行くことね」
「アリス嬢はまだ子供だから」
 それでというのです。
「自分から色々な国に行くのは難しいけれど」
「それでもなのね」
「そう、親御さん達に連れて行ってもらうなら」
 そうであればというのです。
「色々な国をだよ」
「見て回ることね」
「欧州でも何処でもね」
「行くことね」
「日本でもね」
「じゃあ機会があれば」 
 アリスはそれならと頷いて言いました。
「日本にもね」
「行くね」
「そうするわ」
 兎に笑顔で答えました、そうしてです。
 三月兎達とのお茶会が終わると彼等と女王のお茶会でまた会おうと約束をして笑顔で別れてでした。
 そのうえでまた進みます、すると目の前に今度は一匹の猫が現れましたが。
「ご主人待っていたわ」
「あら、ダイナ」
 アリスはその猫を見て驚きの声をあげました。
「貴女も来ていたの」
「ご主人を追いかけてね」
 茶色の毛の雌猫が言うのでした。
「来たのよ」
「そうだったのね」
「そうなの、兎さんを追いかけて行ったでしょ」
「そうだったわ」
「それで私もね」
 ダイナもというのです。
「ご主人を追いかけてね」
「オズの国に来たのね」
「それで出て来たのがここで」
 この森でというのです。
「近いうちに来ると思って」
「それでなの」
「ここで寝ながら待っていたのよ」
「そうだったの」
「おいらが教えたんだよ」  
 チェシャ猫が皆が今いる傍の木の上に出て来て言ってきました。
「ここで待ってれば来るってね」
「貴方が教えたのね」
「黙ってたけれどな」
「黙ってるなんて人いえ猫が悪いわ」
「感動の再会っていいだろ」
 チェシャ猫はにたにたと笑いながら言ってきました。
「そうだろ」
「そう言われたら」
 アリスにしてもでした。
「そうね」
「そうだろ、それでな」 
 そうであってというのです。
「黙っていたんだよ」
「そうだったのね」
「それでここでずっと寝たり」
 またお話するダイナでした。
「その辺りにあるお弁当を食べながらね」
「私を待っていたのね」
「お弁当はその辺りの草のお花が実るとなるから」
「それを食べていたのね」
「キャットフードとかね」
「そうして私を待っていてくれたのね」
「そう、そして」
 それでというのです。
「待っていたらね」
「今私達が来たのね」
「そうだったのよ」
「成程ね、困っていなかったのね」
「楽しく待っていたわ」 
 笑顔で言うダイナでした。
「本当にね」
「寝て食べて」
「あとチェシャ猫さんと遊んで」
「楽しかったぜ」
 また言うチェシャ猫でした。
「同じ猫だからな」
「そうだったらいいわ」
 アリスにしてもです。
「本当にね」
「ああ、お喋りしたり毛糸の玉を転がしたりしてな」
「遊んでいたのね」
「猫用のおもちゃも使ってな」
 そうしていてというのです。
「楽しかったぜ」
「そう、そしてね」 
 ダイナが言ってきました。
「これから一緒に行っていいかしら」
「女王が開催するお茶会に」
「そうしていいかしら」
「勿論よ」 
 アリスは笑顔で答えました。
「そんなことはね」
「いいのね」
「ええ、是非ね」
 まさにというのです。
「一緒に来て」
「それじゃあね」
「貴女が一緒なら」
 ダイナにさらに言います。
「尚嬉しいわ」
「尚なのね」
「今こうして大勢と素敵な人達と一緒で」
 オズマ達を見つつダイナにお話します。
「そしてね」
「私も一緒だと」
「尚嬉しいわ、だからね」 
 それでというのです。
「これからね」
「一緒にね」
「行きましょう」
「それならね」
「そしてね」
 それでというのです。
「貴女お弁当は何を食べていたのかしら」
「ご主人達と一緒になるまで」
「一体ね」
「キャットフードが多かったわ」
 ダイナはそうだと答えました。
「色々なね」
「そうだったの」
「あとお魚や鶏肉もね」
「食べていたのね」
「そうだったわ」
「色々食べていたのね」
 アリスもそうだと頷きました。
「オズの国でも」
「ええ、いつもお腹一杯食べていたのよ」
「そうして遊んでだったんだよな」
 チェシャ猫がまた言ってきました。
「よく食ってよく運動してな」
「快適だったわ」
「本当に楽しかったみたいね」 
 アリスは二匹のお話を聞いて言いました。
「だったらこれからもね」
「楽しくなのね」
「旅を続けて」
「お茶会に行くのね」
「そうしましょう」
「それならね」
「それで今日の晩ご飯は」
 アリスはそちらのお話をしました。
「オズマ達が出してくれるけれど」
「私はキャットフードがいいわ」
 ダイナは笑顔で言いました。
「今夜はね」
「キャットフードね」
「鶏肉のね」
 そちらのというのです。
「それがいいわ」
「それならね、じゃあ私も」 
 アリスはダイナのお話を聞いて言いました。
「鶏肉のお料理を出してもらうわ」
「そうするのね」
「ええ、ただ何がいいかしら」 
 アリスはここで自分の右の人差し指を顎に当てて考えました。
「一口に鶏肉のお料理といっても」
「色々あるわね」
「だからね」
 それでというのです。
「何がいいかしら」
「さっき日本のお話してたけれど」 
 ここでナターシャが言ってきました。
「お米とかね」
「それがどうかしたの?」
「どうかしたの、日本の鶏肉とお米のお料理で美味しいものがあるの」
「そうなの」
「親子丼っていってね」
 ナターシャは笑顔でお話しました。
「ご飯の上に鶏肉を焼いてそこに研いで日本の味付けをして軽く焼いて半熟みたいな風にして乗せたお料理よ」
「そうしたお料理があるの」
「そう、それでね」
「その親子丼をなの」
「どうかしら」
「それじゃあ」
 アリスはナターシャのお話を聞いて言いました。
「そちらにするわ」
「それじゃあね、日本には他にも美味しい鶏肉料理があるのよ」
「親子丼以外にも」
「焼き鳥もあればお鍋にも入れるし」
 鶏肉をというのだ。
「炊き込みご飯にもね」
「炊き込みご飯?」
「ご飯と色々なものを一緒に炊いてね」 
 そうしてというのです。
「作ったご飯で」
「それにも鶏肉を入れるの」
「そうしたものもあるのよ」 
 炊き込みご飯にはというのです。
「生で食べることもあるし」
「お刺身?」
「そう、お刺身にもするの」
 まさにというのです。
「そうもしてね」
「日本では鶏肉を食べるのね」
「そうなのよ」
「それで親子丼もあって」
「凄く美味しいのよ」
「だったらね」
 アリスは期待に満ちたお顔で言いました。
「今夜はね」
「親子丼にするわね」
「ええ」
 そうするというのです。
「どんなものか楽しみだわ」
「食べてみればわかるわ」
 これがナターシャの返事でした。
「食べものはね」
「実際に食べてみればわかるわね」
「だからね」
 それでというのです。
「ここはね」
「食べて」
「そしてね」
 そうであってというのです。
「本当にね」
「わかるわね」
「そうしてね、日本のお料理は色々あるの」
「お寿司やお刺身だけじゃないのね」
「本当に色々あるから」
「それを食べてなのね」
「わかってね」
 実際にというのです。
「いいわね」
「わかったわ」
 アリスは笑顔で頷きました、そうしてです。
 実際にその夜は親子丼を食べました、そしてとても美味しいと言ったのでした。








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