『新オズのブリキの樵』




                第十一幕  出来ると思ってやって

 皆でツアーの色々なことをお話して決めていって実際に準備をしていってです、あと少しで全てが整うとしていました。
 その中で、です。かかしは皆にこんなことを言いました。
「明日は休日だからね」
「思い切って遊ぶんだね」
「そうしようか」
 こう言うのでした。
「皆でね」
「いいね」 
 樵は笑顔で応えました。
「それじゃあね」
「そうしようね」
「そして」 
 そのうえでというのです。
「何をして遊ぶかというと」
「何かな」
「川辺で遊ぼう」
「川辺だね」
「そこで泳いだりね」
 そうしたことをしてというのです。
「バーベキューもね」
「楽しむんだね」
「そうして楽しもう」
「いいね、それじゃあね」
「明日はね」
「川辺で遊ぼう」
 こうお話してでした。
 皆で次の日実際に川辺に行ってでした。
 まずは泳ぐことにしました、ドロシーは水色のワンピースのフリルが沢山付いているその水着姿で皆に言いました。
「じゃあまずはね」
「準備体操だね」
 いつも一緒にいるトトが応えました。
「それをするんだね」
「そう、泳ぐなら特にだけれど」
 ドロシーは自分の足元にいるトトに応えました。
「スポーツをするなら」
「絶対にだよね」
「準備体操はね」
 それはというのです。
「しないと駄目よ」
「絶対だね」
「そう、身体をほぐして温めて」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「楽しむんだね」
「そうよ、だからね」
「まずは準備体操だね」
「皆しましょう」
「あたしはする必要ないけれどね」
 つぎはぎ娘は今も跳ねています。
「準備体操も好きよ」
「ダンスみたいに出来るからだね」
「ええ、そうよ」
 臆病ライオンにその通りだと答えます。
「だからね」
「それでだね」
「好きだから」
 それでというのです。
「楽しんでね」
「やらせてもらうね」
「そうさせてもらうわ」 
 こう言うのでした。
「やっぱりね」
「そうするね」
「喜んでね」
「準備体操をして」
 エリカはそれでと言いました。
「沢山泳ぎましょう」
「あんた水泳も好きよね」
「遊びだからね」
 ビリーナにそれでと答えます。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、水泳もね」
 こちらもというのです。
「好きよ」
「そうだね」
「思いきり泳ぐわよ」
 準備体操の後はというのです。
「身体が濡れてもね」
「拭けばいいし」
「だからね」
 そうであるからだというのです。
「泳ぐわよ」
「じゃあ私もね」
 ビリーナもでした。
「楽しく泳ぐわ」
「そうするわね」
「皆と一緒にね」
「さて、泳ぐとなると」
 カエルマンはにこにことして言いました。
「私はもう絶対の自信があるよ」
「それで大好きですね」
「勿論だよ」
 黒と黄色の競泳水着姿のクッキーに普段通りの黄色いタキシードとズボンそれにシルクハット姿で言うのでした。
「何時でも何処でも泳げるなら」
「嬉しいですね」
「昨日かかしさんが提案してね」
 そうしてというのです。
「凄くね」
「嬉しくて」
「今から川でね」
 目の前にあるそちらでというのです。
「思う存分泳ぐよ」
「では私も」
 クッキーもこう言ってでした。
 準備体操をします、見れば熊の王様もラベンダー熊そしてクマ伍長と一緒に準備体操をしながら言いました。
「泳ぐとするか」
「我々もですね」
「そうしますな」
「生身の熊も泳ぐことが出来て」
 そうであってというのです。
「そしてね」
「我々もです」
「ぬいぐるみでも泳げますな」
「そう、防水も出来ていて」 
 ぬいぐるみの身体もというのです。
「水気を極端に吸って重くもならないから」
「だからです」
「安心して泳げますぞ」
「それ故に思う存分泳ごうぞ」
 こうお話してでした。
 熊センターの三人も泳ぐ準備をします、そしてアン王女は白のビキニ姿でじっくりとストレッチを行いますが。
 教授はその王女を見てです、笑顔で言いました。
「そう、ストレッチもね」
「いいのよね」
「準備体操もよくてね」
 そうであってというのです。
「ストレッチも身体をほぐして温めるから」
「だからだね」
「いいね」
「そうだよ、ではね」
 それではというのです。
「私もしようか」
「僕もだよ」
 モジャボロも言ってきました。
「ストレッチをさせてもらうよ」
「君もだね」
「三人でね」
 是非にというのです。
「しっかりストレッチをして」
「そしてね」
「泳ごうね」
「そうしようね」
「オズの国では溺れないけれど」
 それでもと言う王女でした。
「けれどね」
「それでもだね」
「準備体操はしないとね」
「これを忘れたら」
 それこそと教授とモジャボロに応えました。
「やっぱり駄目よ」
「ストレッチでもそうだしね」
「事前のウォーミングアップは必須だよ」
「そうよね、じゃあじっくりストレッチをして」
 実際にそれをしながら言いました。
「そのうえでね」
「泳ごうね」
「皆で川でね」
 二人も応えました、そして黒ビキニ姿のレイさんは自分と同じそれぞれの色のビキニを着ている六人に言いました。
「今からいいわね」
「はい、準備体操もしましたし」
 サキが応えました。
「今から川に入って」
「泳いで、ですね」
 ユウが応えました。
「それで、ですね」
「身体も動かしますね」
 ヒミカも言います。
「トレーニングの為に」
「それに遊んでる様子をSNSにあげて」
 ユウは笑顔で言いました。
「宣伝にもしますね」
「やりましょう」
 ユウは笑顔で応えました。
「六人皆で」
「一人一人のSNSにあげてもいいですね」
 アズキも言い明日。
「そうしてもいいですね」
「ええ、そうもしてね」 
 レイさんも是非にと答えました。
「今日はオフだけれど」
「それでもですよね」
「オフの時もですよね」
「SNSに画像をあげたりする」
「そうしてもいいですね」
「それじゃあそうします」
「今日の私達も」
 六人もそれならと応えました、そうしてです。
 皆で水着姿で遊んでその様子を画像に撮ってSNSにあげていきます、樵はその様子を見て言いました。
「アイドルに休みなしだね」
「そうですね」
 ジョージはまさにと頷きました。
「休日なのに」
「ああして画像をあげるなんて」
 神宝も言います。
「本当に休みなしですね」
「お仕事をして」
 そうしてと言うカルロスでした。
「やっていくんですね」
「SNSもお仕事ですからね」
 ナターシャも言います、皆それぞれの色の水着を着ています。女の子達の水着はビキニです。
「画像をあげることも」
「そう考えますと」 
 恵梨香は考えるお顔で言いました。
「本当に大変なお仕事ですね」
「全くだね、まさにね」  
 樵はそれこそとお話しました。
「お水の中で必死に泳いでいるよ」
「いつも努力を欠かさない」
「そうした人ですね」
「まさに」
「それで、ですね」
「休日もですね」
「お仕事を忘れないんだよ」
 そうだというのです。
「あの娘達はね」
「勤勉で努力家で」 
 それでと言うかかしでした。
「見事と言う他はないね」
「全くだね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「君の言う通りだよ」
「水の上では優雅でね」
「下ではね」
 そこではというのです。
「泳いでいるんだよ」
「そうだね、一生懸命ね」
「そうしているんだよ」
「だから休日でもSNSに画像をあげる」
「画像を撮ってね」
 そのうえでというのです。
「やっているんだよ」
「見事なものだよ」
「可愛いしスタイルもいいけれど」
 それでもと言うドロシーでした。
「そのことについてもね」
「注意しているんだよね」
「そうよね」
「お肌の手入れにメイクに」
 樵はそれにとお話しました。
「髪の毛だってね」
「手入れしているわね」
「そうしているからね」
 だからだというのだ。
「その可愛さもね」
「努力の賜物ね」
「そうなんだよ」
 こうドロシーにお話します。
「あの娘達もね」
「アイドルの娘達も」
「僕達だってね」
「お身体の手入れはしているけれど」
「けれどね」 
 それでもというのです。
「アイドルの娘達は特にだよ」
「いつも念入りに手入れして」
「そうして」
 そのうえでというのだ。
「可愛いんだよ」
「とりわけね」
「磨くと輝くから」
「アイドルの娘達は常に磨かれているわね」
「自分自身でね」
「そうよね」
「そのこともね」
 まさにというのです。
「アイドルならではの」
「努力よね」
「そうだよ、泳ぐことも」
「トレーニングの一環でね」
「体力作りでもあるから」
「見事ね」
「そう思うよ、本当にね」
 さらに言う樵でした。
「そうしたことからも見てもね」
「アイドルの娘達は立派ね」
「可愛いだけか」
「決して違うわ」
「そしてその可愛さもね」
 こちらもというのです。
「努力あってだから」
「つくづく努力あってこそね」
「努力しないと」
 さもないと、というのです。
「アイドルにはなれないよ」
「まさにそうよね」
「何も努力しないなら」
「何もなれないわ」
 ドロシーはきっぱりと言いました。
「もうね」
「その通りだよ、何かになるにはね」
「努力することよ」
「努力してこそアイドルになれて」
「他のものにもなれてね」
「逆に努力しないなら」
 それならというのです。
「もうね」
「何にもなれないわ」
「本当にね」
「そうよね、私達も同じだしね」
「努力して何かになれてね」
「よくなるわ」
 まさにというのでした。
「本当にね」
「そうだよ、だから色々とね」
「努力していきましょう」
「そうしていこう」
「皆ね」
「それぞれね」
「その通りだよ、それでね」
 ここで、でした。かかしが言ってきました。
「お昼にはね」
「バーベキューだね」
「それを楽しもう」
「そうしようね」
 樵も笑顔で応えました。
「その時は」
「お肉を焼いて」
「他のものもね」
「全部そうして」
「そのうえでね」
「ちゃんと整えて」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「皆で楽しもう」
「バーベキューもね」
「飲みものも出して」
「賑やかに」
「川で泳いで」
「バーベキューも楽しむ」
「そして午後もね」
 食べてからもというのです。
「一緒に遊んで」
「午後も遊ぶことがあるし」
「それならね」
 さらにお話します。
「午後の準備もして」
「そうしてね」
「楽しもう」
「今日は川辺でね」
 笑顔でお話して二人も川で泳ぎ巻いた、それが終わると樵は全身を丹念に拭きました。そうしてからです。
 全身に油を塗って関節にもさしました、臆病ライオンはそれを見て言いました。
「いつも泳いだらね」
「よく手入れしているね」
「君はね」
「こうしないとね」
 臆病ライオンに笑顔で言いました。
「僕はね」
「駄目だね」
「ブリキの身体はね」
「錆びるね」
「今はステンレスでね」
 そのブリキの身体はというのです。
「錆びなくなっていても」
「やっぱりよくないからね」
「ブリキにお水はね」
「だからだね」
「本当に丹念にね」
 そう言っていい位にというのです。
「手入れはね」
「しっかりして」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「泳いだ後も快適に」
「いられる様にしているね」
「そうなんだ」
 まさにというのです。
「僕はね」
「いつもだね」
「そうしているよ」
「そして」
 それにというのでした。
「磨いたしね」
「その分奇麗にもなったね」
「そう、磨くとね」
 そうすると、というのです。
「それでね」
「奇麗になるね」
「僕もそうでね」 
 そうであってというのです。
「誰でも何でもね」
「磨くとだね」
「お掃除したり手入れするとね」
「奇麗になるね」
「そうだよ」
 こう臆病ライオンにお話します。
「そうなるよ」
「まさに何でもだね」
「だからね」 
 それでというのです。
「あの娘達もね」
「いつも磨いているからね」
「奇麗でね」
 そうであってというのです。
「可愛いんだ」
「そういうことだね」
「そうだよ、逆に何もしないとね」
「奇麗にならないね」
「そう、けれどね」
「磨いたりお掃除したりね」
「手入れをしたりするとね」
 そうすると、というのです。
「奇麗になるから」
「皆そうするべきだね」
「そう、美人もお風呂に入らないと不潔になるし」
 かかしも言います。
「逆にお顔をどうかと言われる人も」
「お風呂に入るとね」
「奇麗になるから」
「そういうことだね」
「何でもね、じゃあね」
「バーベキューにしよう」
 それを食べようとお話してでした。 
 実際に皆でバーベキューの準備をしてそのうえで食べていきます、飲みものも色々と出して楽しみます。
 モジャボロはその中で林檎ジュースを飲みつつ言いました。
「いや、こうしてね」
「林檎のジュースを飲むとだね」
「僕はそれだけで幸せになれるよ」
 トマトジュースを飲む教授に言います。
「本当にね」
「君はそうだね」
「うん、林檎が好きだからね」
 そうであるからだというのです。
「だからね」
「それでだね」
「もうね」
 それ故にというのです。
「ジュースもお酒も」
「シードルもだね」
「大好きで今はジュースを飲んでいるけれど」
 それでもというのです。
「次はね」
「シードルを飲むね」
「そうするよ」
「私はもう飲んでるわ」
 王女は実際にシードルを飲みつつ言いました。
「こうしてね」
「そうだね、もうね」
「君は飲んでいるね」
「ワインやビールも好きだけれど」
 王女は飲みながら二人に答えました。
「一番好きなのはね」
「シードルだね」
「お酒はそうだね」
「そうなのよ、こちらも楽しむわ」
 バーベキューと共にというのです、こうお話してです。
 そうして飲んで食べていきます、それは臆病ライオンも同じで焼いたお肉やお野菜を串に刺したそれを食べつつ言います。
「よくこうしてバーベキューをするね」
「オズの国ではね」
 トトもそうした串に刺して焼いたお肉やお野菜を食べつつ応えます。
「お外で遊ぶと」
「お昼はこれだね」
「そうなることが多いね」
「ただね」
 臆病ライオンはこうも言いました。
「お弁当を食べてもね」
「ああ、あちらもだね」
「美味しいね」
「お外で食べてもね」
「そうだよね」
「とてもね」
 そうだというのです。
「美味しいね」
「だったらね」
「次はお弁当を食べよう」
「そうしよう」
「それもいいわね」
 エリカも二匹のお話を聞いて思いました。
「お弁当も」
「そうね」 
 ビリーナも確かにと頷きます。
「私も好きよ」
「そうよね」
「パンや玉蜀黍も好きで」
 それでというのです。
「お米もね」
「好きなのね」
「そうよ、今はお豆を食べているけれど」
 焼いたそれをです。
「これからね」
「そっちもいただくわね」
「そうするわ」
「それじゃあね」
「そして」 
 それにというのです。
「今お握りも用意されているわよ」
「そうね」 
 エリカも見て頷きました、そのお握りを。
「それじゃあね」
「食べましょう」
「そうしましょう」
 二匹はお握り\も食べました、そしてです。
 カエルマンは焼かれた玉葱と鶏肉の串を手に言いました。
「さて、ソースはどうしようかな」
「そうね、あたしは食べないけれどね」 
 つぎはぎ娘が言ってきました。
「お醤油なんてどう?」
「アジアのソースだね」
「そう、ソイソースね」
「いいね」 
 カエルマンは笑顔で頷きました。
「あのおソースもね」
「あっさりしていてね」
「ではね」
「ええ、それをかける?」
「そうするよ」
「お醤油がありますと」
 クッキーも言ってきました。
「アジア系のお料理特に和食はです」
「かなりいいね」
「もう和食はです」 
 カエルマンにお話します。
「お醤油がないと」
「何も出来ないね」
「そうなんですよ」
「和食ってあれよね」
 つぎはぎ娘はクッキーにも言いました。
「さしすせそってあるわね」
「はい、調味料ですね」
「お砂糖にお酢にお味噌にお塩で」
「お醤油です」
「そうよね」
「その中で、です」
 特にというのです。
「お醤油がです」
「一番重要ね」
「勿論他の四つも欠かせないですが」 
 それ以上にというのです。
「お醤油はです」
「重要ね」
「はい」
 そうだというのです。
「本当に」
「そうよね」
「そしてバーベキューでもいい」
 カエルマンはまた言いました。
「それでは今はね」
「お醤油をかけるわね」
「そうしよう」
 こうお話してでした。 
 カエルマンはお醤油を使いました、この時食べる必要のない熊の王様とラベンダー熊、伍長は歌って踊って楽しんでいてです。 
 皆にそういったものを披露して楽しませていましたが伍長はふと川辺の方を見てこんなことを言いました。
「さっきお魚が跳ねたである」
「そうなんだ」
「元気のいいお魚であるな」
「そうだね、ただね」 
 ラベンダー熊はこう伍長に返しました。
「僕達は奏したお魚を見てもね」
「それでもであるか」
「それが果物でもね」
「特に何も思わないであるな」
「そうなんだよね」
「熊といえばである」
 伍長はまさにと言いました。
「お魚も食べるであるが」
「色々食べてね」
「栗も茸でもである」
「山の幸が大好きだよ」
「そうであるな」
「そうした生きものだよね」
「左様、生身ならである」
 王様もその通りだと言います。
「もうである」
「色々なものを食べますね」
「オズの国でもですな」
「そしてカドリングだと」
 この国ではというのです。
「食べると姿が消える木の実を食べてである」
「あっ、姿が見えなくて」
「近寄られてもわからない熊がいますな」
「そして昔はその熊がいたところでは」
「私が襲われたのよ」
 ドロシーが言ってきました、ドロシーは今は豚肉を食べています。
「そうだったのよ」
「左様でしたな」
「あの時はまだオズの国も危険があって」
「そうしたこともありましたな」
「それでね」
 そうであってというのです。
「魔法使いさんと一緒にね」
「馬車に乗っていて」
「まさに命からがらね」 
 そうした風でというのです。
「逃げたわ」
「そうでしたな」
「あの時はね」
 まさにというのです。
「大変だったわ」
「あの時僕はいなかったけれど」
 それでもと言うトトでした。
「大変だったね」
「楽しくてね」
「それでいて大変な」
「結構以上なものだったわ」
 そうした冒険だったというのです。
「本当にね」
「そうだったね」
「ええ、それであの熊達もね」
 ドロシーは彼等のお話もしました。
「今は大人しいわ」
「そうなったね」
「ええ、もうね」
 そうだというのです。
「そうなったからね」
「安心していいね」
「そうなったわ」 
 実際にというのです。
「だから安心してね」
「それじゃあね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「一つ思うことは」
 それはといいますと。
「熊ってやっぱり色々なものを食べるわ」
「ぬいぐるみでないとね」
「そうした生きものよ」
「人間と同じかな」
「いえ、人間はもっと色々なものを食べるわ」
 トトににこりと笑って答えました。
「もうね」
「そうなんだね」
「むしろね、そしてね」
「そして?」
「種族的に人間だけじゃなくて」
 彼等に限らずというのです。
「エルフやドワーフ、ノームやホビットといった人達もね」
「同じだね」
「ええ、人と区分される人達は」
 彼等はといいますと。
「本当にね」
「色々なものを食べるんだね」
「熊以上にね」
「確かに。エルフも基本菜食ですが」
 レイさんが言ってきました、見ればこの人も六人の娘達もそれぞれお野菜だけでなくお肉やお魚を食べています。
「お肉やお魚も食べます」
「私お魚が好きで」 
 それでと言うサキでした。
「お刺身も食べます」
「鶏肉好きです」
 ユウも言います。
「煮ても焼いても」
「ソーセージやハムが好きで」
 ヒミカはこうしたものを挙げました。
「よく食べます」
「シーフードが好きで」
 ミユはそうでした。
「それを使ったカレーやパスタも好きです」
「今牛肉食べてますが」 
 見ればトモキは実際に食べています。
「本当に好きです」
「マトンが好きです」
 アズキはきっぱりと言いました。
「あの匂いも」
「何でも食べることはいいことだよ」
 樵はエルフ達の言葉を聞いて言いました。
「それだけ美味しいものを食べられるしね」
「しかも栄養バランスもいいですね」
 ジョージが応えました。
「そうですよね」
「美味しいものを食べられて」 
 カルロスはさらにお話しました。
「身体にもいいですからね」
「それは凄くいいことですね」
 恵梨香もわかっています、五人もそれぞれの串のお肉やお魚それにお野菜を食べてそのうえで楽しんでいます。
「本当に」
「沢山バランスよく食べる」
 神宝も言います。
「医食同源ともいいますし」
「そう考えるとです」
 まさにと言うナターシャでした。
「色々なものを食べて食べられることはいいことですね」
「そうよ、偏食はね」
 どうかと言うドロシーでした。
「やっぱりよくないわ」
「そうだよね」
 かかしが頷きました。
「それは伝えているね」
「オズの国の政府もね」
「そうしているね、政治で」
「ええ、身体によくて」
「美味しいものも沢山味わえるから」
「だからね」
「そうだね、本当にね」
 かかしはまさにと応えました。
「美味しいものを沢山食べられたら」
「それでね」
「本当にいいことだよ」
「だからね」
 それ故にというのです。
「政府としてもね」
「オズの国では言っているね」
「ええ、ただオズの国は連邦国家で」
 そうであってというのです。
「エメラルドの都は言うなら連邦政府で」
「都自体にも政府があるしね」
「国としてのね、私達は連邦政府よ」
「アメリカで言うね」
「だから最高裁判所とかもあっても」
 それでもというのです。
「オズの国の各国政府もね」
「存在していてね」
「権限も強くてね」
 そうであってというのです。
「各国の法律もあるし」
「そこは守られるね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「絶対にね」
「そうだね」
 樵も確かにと頷きました。
「ウィンキーだってそうだしね」
「オズの国は連邦国家ということはね」
「外の世界のアメリカと同じで」
「ちゃんとわかっているわ」
「ドロシーもね」
「だからオズマはオズの国の国家元首でもね」
 そうであってもというのです。
「独裁者かというと」
「違うね」
「決してね」
 このことも断るのでした。
「そこは違うわ」
「そうだね」
「そしてね」
 そうであってというのです。
「今お話していることも」
「都の方で言っても」
「各国の法律はね」
 それはというのです。
「ちゃんとね」
「守るね」
「そうしているのよ」
「若しオズの国にある国が一国なら」
 かかしはそれならと言いました。
「もうね」
「オズの国じゃないわ」
「そうまで言えるね」
「このことはオズの国が出来てね」
「それ以来のことだね」
「そうだから」
 それ故にというのです。
「もうね」
「私達もよ」
「そのことを守るね」
「何があってもね」
「そう、若しドロシー達が法律を守らないのなら」
「どうしようもないわ」
「公のことでも」 
 それでもというのです。
「何をしてもいいのなら」
「それは独裁者でね」
「オズの国は滅茶苦茶になるよ」
「確実にね」
「だから皆法律を守って」
 そうしてというのです。
「僕達もそうで」
「私達もよ、首相もそうで」
 ドロシーはそのオズの国の首相として言いました。
「そしてね」
「オズマだってね」
「国家元首もね」
「同じだね」
「そうよ、公のお仕事でもね」
「何をしてもいいとはならないね」
「何があってもね」
 それこそというのです。
「ならないわ」
「そうだね、そうでないとね」
「国家は駄目よ」
「独裁国家になるよ」
「偉い人達がやりたい放題やったら」
 そうなればというのです。
「本当にね」
「どうなるか」
「もうね」
「破滅しかないよ」
「オズの国そのものが」
「本当にそう思います」
 ジョージも心から言いました。
「法律は皆が守るものですね」
「何があってもね」 
 樵が答えました。
「どんな法律でもね」
「守らないといけないですね」
「そう、法律を守らなくていいのなら」
 樵はさらに言いました。
「もうそれはね」
「ならず者ですね」
「そうなるよ」
「かつてのノーム王みたいな」
「そうした感じでね」
 それでというのです。
「とてもだよ」
「大変な国になって」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「その人はよくても」
「他の皆がですね」
「困るよ」
 そうだというのです。
「本当にね」
「そうなりますね」
「だからね」
「法律はですね」
「誰もがね」
 国家元首でもというのです。
「守らないとだよ」
「いけないですね」
「そうなんだよ」
「世の中はそうですね」
「若し守らないなら」
 法律をというのです。
「ならず者になるから」
「絶対にですね」
「そう、絶対にね」 
 まさにというのです。
「守らないといけないんだよ」
「ならず者になれば」
「もう終わりだね」
「犯罪者ですね」
「罪に問われなくても」
 それでもというのです。
「もうね」
「それだけで、ですね」
「周りからそう思われたら」
 それならというのです。
「本当にね」
「それだけでとてもよくないことなので」
「法律はちゃんと守る」
「誰でも」
「そうなることだよ、そして人が法律じゃなくて」
「法律自体がですね」
「そう、法律だよ」
 まさにというのです。
「ちゃんと皆が定めたね」
「それを人がとなると」
「同じだよ」
「ならず者とですね」
「そのことを覚えておいてね」
「わかりました」 
 ジョージだけでなく他の四人もです。 
 樵の言葉に頷きました、そうしてそのうえで法律の大事さと守らないといけないことの意義を知ったのでした。








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