『新オズのブリキの樵』
第十幕 アイドル活動
皆はウィンキー中を回って会場になる場所をそれぞれ観て回って問題点はないかそしてどういったステージにしようかとお話していきました。
そうする中で、です。樵は言いました。
「いや、それぞれの場所で個性があって」
「それぞれ違うステージを演出出来るね」
「そうだね」
一緒にいるかかしに応えました。
「嬉しいことに」
「全部同じだとね」
「同じステージだとね」
「やっぱりよくないから」
だからだというのです。
「それぞれの舞台を演出する」
「そうでないとね」
「駄目だよ」
「そしてね」
それでというのです。
「このステージでもね」
「面白い演出が出来るね」
「そうなるね」
「オズの国は魔法があるから」
それでと言うドロシーでした。
「錬金術も超能力もね」
「色々な技術があるね」
「だからね」
それでというのです。
「そうした力も使って」
「そのうえでね」
「十二分にね」
「面白い舞台にしていこう」
「そうしようね」
「このステージではね」
臆病ライオンはステージを観て言いました、皆今は観客席の一番前からステージを観てお話しています。
「雪を使うんだね」
「そうだね、さっき皆でお話したけれど」
トトが応えました。
「ここはスキー場にあるから」
「それならだね」
「雪を使って」
「雪原のステージにして」
「雪も少し降らして」
「皆北欧の民族衣装を着て歌うね」
「そうしたステージになるよ」
臆病ライオンにお話しました。
「ここではね」
「いいステージになるね」
「絶対にね」
「それと」
モジャボロも言いました。
「雪の結晶の大きなものをね」
「出すね」
「背景にね」
教授にお話しました。
「ステージの背景に」
「雪の結晶はとても奇麗だよ」
教授は目を笑わせて応えました。
「本当にね」
「きらきらしていてね」
「形もよくてね」
「それでね」
そうであってというのです。
「あちらも演出で使えば」
「尚更いいね」
「全くだね」
「今回は兎に角ね」
「スキー場にあるステージだから」
「演出もね」
「雪がメインだよ」
二人もお話します、そしてアン王女は笑ってこんなことを言いました。
「スキーをした後にね」
「コンサートね」
「素敵な流れよね」
「そう、そうなることをね」
ビリーナは王女にまさにと答えました。
「考えてよ」
「それでよね」
「雪を用いたね」
「演出にするのよね」
「それにね」
ビリーナはさらに言いました。
「もう一つあるわね」
「もう一つ?」
「そうよ、北欧の衣装着るのよね」
「六人の娘達はね」
「それで歌うでしょ、それでサンタさんの衣装もね」
「着るのよね」
「そのサンタさんもよ」
この衣装もというのです。
「皆楽しみにしてるわ」
「そうよね」
「それぞれの色のサンタさんになるのよ」
「あの娘達の色のね」
「サンタさんの服の色って赤と思っていたら」
エリカはその色について言いました。
「それがね」
「そうとも限らないのよね」
つぎはぎ娘が踊りつつ応えました。
「これが」
「オズの国でも昔はそうだったけれど」
「それがね」
「他の国では違っててね」
そうであってというのです。
「青いサンタさんもいて」
「緑のサンタさんとかね」
「そこはそれぞれよ」
「そうなのよね」
「サンタさんの色は赤とは限らない」
エリカは一言で言いました。
「そのこともね」
「覚えておかないとね」
「ええ、ましてやステージだとね」
「カラフルでいいわね」
「演出はね」
「サンタさんでもね」
「実際にそうだしね」
「この会場は屋内だから」
それでと言うカエルマンでした。
「そちらの演出になってね」
「色々考えましたね」
「そうだよ、野球場でね」
本来はというのです。
「ドームでね」
「快適ですね」
「うん、若しもだよ」
カエルマンは考えるお顔になって言いました。
「ここが屋外だとね」
「それに合わせた演出になりますね」
「うん、オズの国は雪が降ってもね」
そうなってもというのです。
「荒れないからね」
「雨でもそうですね」
「だから快適だけれど」
「雪が入りますと野球が出来ないです」
「そう、寒くもなるしね」
「だから屋内ですね」
「若しもだよ」
カエルマンはクッキーにこう前置きしてお話しました。
「スキー場で屋外とか密封じゃないドームだと」
「困りますね」
「そうだよ、そんな球場はね」
「色々と問題がありますね」
「やっぱり密封でないとね」
「雪が降る場所だと」
「困るよ」
実際にというのです。
「雪が入るからね」
「そうですよね」
「本当にね」
「そういえば」
熊の王様は二人のお話を聞いて思いました。
「外の世界にはそんな球場があるらしいな」
「それは困りますね」
「全くですな」
ラベンダー熊もクマ伍長もそうした球場はと頷きました。
「雪が入るなんて」
「外の世界だと気温が変わるし」
「それは困ります」
「寒いことも」
「そうであるな、しかも」
さらに言う王様でした。
「そうした球場は夏もである」
「外の世界では暑い」
「そうした時もですな」
「問題があるのかもね」
「雪が降る時もそうなら」
「有り得ますな」
「外の世界のことはよく知らないですが」
ラベンダー熊も伍長も言います。
「そうした球場なら」
「本拠地なら困ります」
「全くであるな」
「ああ、あそこだね」
ジョージは王様達のお話を聞いてはっとなって言いました。
「埼玉の方の」
「あの球場だね」
神宝もわかりました。
「僕達関西にいるから行ったことがないけれど」
「あの球場は有名よ」
恵梨香も言います。
「春先や秋の終わりは寒くて」
「雪も入るのよね」
ナターシャも知っています。
「春先には」
「傍にスキー場がある場所だから」
それでと言うカルロスでした。
「雪も入るんだね」
「ドーム球場でもね」
「密封式じゃなくて隙間があって」
「そこから風や冷気が入って冷えて」
「秋の終わりもそうで」
五人でお話します。
「夏は夏で暑くて」
「熱気が籠って」
「もう蒸し風呂みたいで」
「熱中症の危険もあるとか」
「色々問題があるのよね」
さらにお話するのでした。
「何でも交通の便もよくないそうで」
「昔はすごく評判がよかったのに」
「奇麗な球場って」
「それが今はね」
「そんなお話ばかりよね」
「そこはどんな球場なのかしら」
レイさんもお話を聞いて目を瞬かせました。
「一体」
「外の世界でよかったです」
サキも言います。
「若しオズの国にあったら」
「そうした場所でコンサートは辛いですし」
それにと言うユウでした。
「観戦も困りますね」
「そうした球場が本拠地ですと」
どうかとです、ヒミカも言います。
「チームの人達が大変ですね」
「何で密封式にしなかったんでしょうか」
ミユは首を傾げさせて言いました。
「一体」
「春先や秋は寒くて夏は暑い」
トモキも言いました。
「しかも交通の便が悪いなんて」
「そうした球場はビジターでも困りますし」
アズキはチームの人達の立場になって考えました。
「本拠地だと活躍しにくいですね」
「実際にそうなんですよ」
「その九条いつも言われてます」
「春先や秋の終わりは寒くて」
「夏は暑い」
「虫も沢山入ってくるって」
「明らかなミスだね」
樵はここまで聞いて思いました。
「設計の」
「そうですよね」
「密封式にしたらよかったですね」
「そうしたらよかったですね」
「問題なかったですね」
「アクセス以外は」
「全くだね、けれどこの球場は違うから」
樵は五人にお話しました。
「安心してね」
「ちゃんと密封式ですね」
「そうなっていますね」
「これなら大丈夫ですね」
「雪も虫も入らない」
「気温も快適ですね」
「外の世界でもね」
そうだというのです。
「だから安心してね」
「本当にその球場色々言われています」
ジョージがお話しました。
「何かと」
「そうなんだね」
「はい、お世辞にもです」
「評判はよくないね」
「そうなんです」
「本当によくそんな球場作ったね」
樵も首を傾げさせることでした。
「不思議だよ」
「最初は屋外の球場で」
「ああ、そこに屋根を付けたんだね」
「改修して」
「それで隙間が空いているんだ」
「密封にしなくて」
「そうなんだね、お金の問題かな」
樵は今度はこう考えました。
「外の世界ではとても大事なことだね」
「はい、お金がないとです」
ジョージはそれこそと答えました。
「もう何もです」
「出来ないね」
「それ位です」
「だったらかな」
「お金がなくて」
「予算がね」
それがというのです。
「そのせいでね」
「屋根を付けても」
「密封式に出来なくて」
そうであってというのです。
「そうなったのかな」
「だからですか」
「そう思ったよ」
樵としてはです。
「実際のところはわからないけれどね」
「それでもですね」
「そうじゃないかなってね」
「有り得るわね」
ドロシーもその可能性を否定しませんでした。
「お金のことはね」
「外の世界では絶対だね」
「それでお金の価値がなくなったら」
「それはそれでだね」
「大変なことになるのよ」
外の世界ではというのです。
「本当にね」
「だからだね」
「そう、そこはね」
どうしてもというのです。
「難しいところよ」
「お金に縛られて」
「色々なことがあるけれど」
「価値がないとだね」
「ものとものの交換になったりして」
そうした事態にも陥ってというのです。
「大変なことになるんだ」
「お金は難しいね」
「とてもね」
ドロシーも否定しませんでした。
「何かと縛られて支配されて」
「それで価値がないとそれはそれで大変な」
「そんなものよ」
「それでお金がないから」
「その球場もね」
「屋根は設けたけれど」
「それでもね」
そうしたけれど、というのです。
「中途半端にね」
「隙間があるんだね」
「若し最初からそうした設計なら」
球場の屋根がというのだ。
「設計した人達採用した人達のね」
「ミスだね」
「そうだと思うわ」
「そうなるんだね」
「ええ、けれど球場がある場所がわかっているなら」
そうであるならというのです。
「有り得ないね」
「そこまでのミスだね」
「そうだと思うわ」
こうお話しました。
「私もね」
「オズの国ではないことだね」
「ええ、間違えてもね」
「人はどうしても間違えることがあるよ」
「そう、完璧でないから」
「けれど間違えてもだよ」
かかしも言ってきました。
「すぐに訂正するしね」
「オズの国の人達はね」
「間違えることもある」
「誰だってね」
「そうしたものだし」
人はというのです。
「問題は間違えた時どうするか」
「そうよね、若し間違えたまま屋根を設けても」
「すぐに建て直すしね」
「そうするしね」
「問題ないね」
「そうだけれど」
オズの国ではとです、ドロシーはお話しました。
「外の世界ではね」
「そうもいかないね」
「そんな場合もあるのよ」
「そういうことだね」
「ええ、それでね」
ドロシーはかかしにお話しました。
「その球場はね」
「お金がないか設計ミスで」
「そうなってね」
「そのままなんだね」
「この球場と違ってね」
「厄介だね」
「日本にそうした球場あるのね」
ドロシーは少ししみじみとした口調になって言いました。
「そのこともね」
「今知ったね」
「ええ、日本も野球は盛んだけれど」
「オズの国やアメリカみたいに」
「中にはね」
「そんな球場もあるんだね」
「そうなのね、いい球場は多いと聞いたけれど」
それでもというのです。
「甲子園とかね」
「あの球場は有名だね」
「日本一だってね」
「こちらの世界にもあるしね」
樵は笑顔で言ってきました。
「お笑いの街の近くに」
「ええ、あの屋外の球場ね」
「あそこは確かにいいね」
「外観も風情があって」
「あの蔦がいいんだよね」
樵は笑顔で言いました。
「他の球場にはない風情があって」
「確かにいいわね」
「グラウンドも最高でね」
「内野は土で」
「あれがまたね」
「風情があるわ」
ドロシーも笑顔で言います。
「他の球場にはない」
「そうだね」
「他にもね」
「いいところがあるんだよね、あの球場は」
「オズの国は色々素晴らしい球場があるけれど」
「あの球場は格が違うわ」
「ファンの人達も違っていて」
この人達もというのです。
「その球場が揺れる位にね」
「応援するからね」
「あの応援も凄いわね」
「上下左右に揺れて」
球場全体がというのです。
「驚くばかりよ」
「はい、起きた世界でもです」
ジョージも言います。
「甲子園の応援は凄くて」
「球場が揺れるね」
「それに球場自体もです」
「素晴らしいんだね」
「これ以上はないまでに」
それこそというのです。
「最高のです」
「球場だね」
「そうです、入っただけで」
甲子園球場はというのです。
「空気が変わって」
「そうしてだね」
「その中で応援する様になります」
「こっちの世界でもあの球場でハイスクールベースボールの大会があるけれど」
かかしが言ってきました。
「外の世界でもやっているよね」
「そうです」
「それが凄い大会で」
「毎年春と夏に行われて」
「もう日本じゃイベントです」
「恒例の」
「勝ち抜きの大会です」
「オズの国もあの球場で開催されていて」
そうしてとです、かかしはジョージ達五人にお話しました。
「盛り上がるよ」
「凄く、ですよね」
「皆が応援して」
「素晴らしい試合が沢山行われて」
「春と夏にですね」
「盛り上がりますね」
「そうなっているよ」
こう言うのでした。
「今回のツア―では使用されないけれどね」
「あの球場は野球は行われても」
トトは言いました。
「それでもね」
「コンサートとかには使わないわね」
ドロシーが応えました。
「あの球場は」
「そうだね」
「とてもいい球場だけれど」
それでもというのです。
「野球以外のことにはね」
「使われないね」
「そうね」
実際にというのです。
「どうもね」
「そうだね、案外そうした球場少ないよね」
「そうなのよね」
ドロシーはトトに答えました。
「これが」
「野球の球場も色々使うからね」
「野球以外のことにもね」
「今回だってそうだしね」
こう言ったのはつぎはぎ娘でした。
「ツアーに使うし」
「そうよね」
王女がまさにと頷きました。
「これは他のスポーツの競技場も同じよ」
「そのスポーツだけでなくてね」
「こうしてアイドルのコンサートに使えば」
「舞台に使う時もあるし」
「歌劇とかのね」
「色々なことに使われるわね」
「そうなのよね」
こうつぎはぎ娘に答えます。
「スポーツの競技場は」
「華やかなことにね」
「考えてみたら」
王女は実際に考えるお顔になって言いました。
「スポーツの試合はハレよ、そしてコンサートや舞台もね」
「ハレよね」
「オズの国のコロシアムだってね」
「色々なことに使うわね」
「そうだしね」
「そうそう、この前ね」
ビリーナはコロシアムと聞いて言いました。
「エメラルドの都のコロシアムで歌劇上演したけれど」
「ああ、アイーダね」
エリカが応えました。
「ヴェルディさんの」
「そう、私初日を観たけれど」
「私は二日目だったわ」
「凄くいい舞台だったわ」
「見応えあったわね」
「凄くね」
「そうだったわね」
「他にもね」
ビリーナはお話を続けました。
「コロシアムでは色々やるわね」
「格闘技大会も行われるわね」
「色々な格闘技のね」
「剣闘士の大会もね」
「外の世界では命のやり取りだったらしいけれど」
「オズの国では完全にスポーツでね」
「平和で安全な大会で」
そうであってというのです。
「いいわね」
「凄くね」
「ああ、実はね」
教授は外の世界の剣闘士の人達が殺し合いをしていたと聞いて言いました、語るお顔と声は完全に学者のものでした。
「剣闘士は簡単には命を奪われなかったよ」
「そうだったんだね」
「そう、雇い主も死なれたら困るしね」
「お互いにだね」
「確かに戦うから」
「命の危険はあっても」
「お互いに丹念に育てて雇っている」
そうしたとです、教授はモジャボロにお話しました。
「大切なね」
「財産だね」
「そうだったからね」
だからだというのです。
「競技を主宰する皇帝なり立場のある人もね」
「死なせない様にしていたね」
「そうだったよ、ましてローマ帝国で花形職業の一つで」
そうであってというのです。
「人気もあったし」
「そうはだね」
「死ぬ様にはされていなかったよ」
「むしろ生きる」
「そうする様になっていたんだ」
「そうだったんだね」
モジャボロは教授の言葉を聞いて微笑んで頷きました。
「そこまで血生臭いものじゃなかったんだね」
「そうだよ、強くて格好よくて」
そうであってというのです。
「収入もよくて女の子にももてる」
「そうしたお仕事だったんだね」
「剣闘士はね」
「うむ、それならである」
伍長は二人のお話を聞いて闘志を見せて言いました。
「吾輩もである」
「剣闘士になるんだ」
「いや、戦うである」
臆病ライオンにその顔のまま答えました。
「軍人として」
「君は伍長さんだからだね」
「軍事であることはである」
このことはというのです。
「何があってもである」
「絶対だね」
「そうであるからである」
それ故にというのです。
「剣闘士にはならないである」
「そうなんだね」
「軍人として戦うである」
「コロシアムでも」
「そうするである」
「じゃあ今度してみる?」
臆病ライオンはそれならと提案しました。
「熊センタ―のコロシアムでね」
「そうであるな、大会に参加してみるである」
「それじゃあね」
「貴殿は参加しないであるな」
王様は臆病ライオンに彼自身はと尋ねました。
「そうであるな」
「うん、僕はスポーツは好きだけれど」
それでもとです、臆病ライオンは答えました。
「格闘技とか戦いはね」
「好まないであるな」
「必要な時、皆を守る時に戦うけれど」
そうするけれど、というのです。
「普段はね」
「戦わないであるな」
「競技でもね」
「そうした考えであるな」
「昔からね」
「臆病ライオンさんは争いを好まないからね」
ラベンダー熊はそれがどうしてかわかってます、オズの国でそのことはとても有名なことの一つだからです。
「だからだね」
「うん、そうしたことはね」
「本当に性に合わないね」
「優しく平和でいられたら」
そうであるならというのです。
「僕はね」
「それでいいね」
「そうだよ」
実際にというのです。
「スポーツ自体を楽しむよ」
「これからもだね」
「そうしていくよ」
「無闇に争いや血生臭いものを望むことはオズの国にはないしね」
カエルマンも言いました。
「臆病ライオン氏のその考えは正しいよ」
「そうですね」
クッキーもまさにと頷きました。
「そうした考えはです」
「あるべきじゃないね」
「外の世界でもそうですね」
「剣闘士の人達が実際にはそうは死なされなかったこともね」
「いいことで」
「オズの世界でも臆病ライオン氏の様な考えもね」
競技でも戦うことは好まないというそれもというのです。
「あっていいよ、勿論スポーツだから格闘技をやってもね」
「いいことですね」
「そう思うよ、ボクシングやフェシングもね」
「楽しんでいいですね」
「そうだよ、スポーツマンシップとルールを守って」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「楽しむことですね」
「大事なのはね」
それはといいますと。
「スポーツマンシップとルールを守る」
「その二つですね」
「アイドルの応援もね」
こちらもというのです。
「ちゃんとマナーを守ってね」
「応援することですね」
「そうだよ」
まさにというのです。
「本当にね」
「それが正しいファンですね」
「そうなんだよ」
「そうだよね」
ジョージはカエルマンのお話を聞いて頷きました。
「アイドルの応援もマナーを守らないとね」
「皆に迷惑をかけたら駄目よ」
ナターシャも言います。
「応援する時もね」
「熱く応援すべきでも」
恵梨香はそれでもと言いました。
「マナーは守ることよ」
「要するに紳士、レディーであるべきだね」
神宝は真面目なお顔と声で言いました。
「応援の時は誰もが」
「下品なことはしない」
一言で、です。カルロスはお話しました。
「そういうことだね」
「そうだよ、紳士レディーであってね」
かかしは五人に答えました。
「周りに迷惑をかけず下品にならない」
「そうしていくことですね」
「アイドルの応援の時も」
「そうすることですね」
「真面目であるべきですね」
「普段通りに」
「そうだよ、そうしたことを守って」
そのうえでというのです。
「ちゃんとやっていくことだよ」
「それでお願いします」
レイさんの言葉は真剣なものでした。
「私達もです」
「皆さんにマナーを守って欲しいです」
サキも切実に言います。
「そのうえで応援して下さい」
「周りの人達と仲よくして」
そうしてと言うユウでした。
「喧嘩なんかしないで」
「ゴミもちゃんと持って帰って」
ヒミカは出てしまうもののお話をしました。
「会場を汚さないで欲しいです」
「お掃除する人達もその方が楽なので」
それでと言うミユでした。
「お願いします」
「あと何があっても悪いことは言わないで欲しいです」
トモキはそちらのことを言いました。
「嫌なことがあったら静かにして下さい」
「最初から最後まで平和に」
トモキはこう言いました。
「そして終わって笑顔で帰って欲しいです」
「私達もそうしたステージにしますので」
レイさんがまた言います。
「ファンの皆さんもです」
「宜しくお願いします」
「オズの国ではそうですが」
「外の世界でのことも聞きますので」
「だからです」
「そうしたことのない様にです」
「くれぐれもです」
六人も続きます、そしてでした。
樵もそのお話を聞いてです、腕を組んで頷いてそのうえでこうしたことを言ったのでした。
「一応マナーのことは言おうか」
「そうだね」
かかしも頷きます。
「これは常識でもね」
「言っておくものだね」
「だからね」
そうであるからだというのです。
「本当にね」
「そのことはね」
「しっかりとして」
そうしてというのです。
「政策としてもね」
「言おうね」
「こうしたら駄目ああしたら駄目じゃなくて」
かかしは笑顔で言いました。
「こうしたらいいああしたらいいとね」
「オズの国らしくね」
「言おうね」
「そうしようね、オズの国ではね」
樵も言いました。
「法律は禁止じゃなくてね」
「こうしたらいいああしたらいいの」
「やっていいことを示す」
「そうしたものでね」
そうであってというのです。
「禁止はしないよ」
「そうだね」
「だからね」
それでというのです。
「今回もね」
「そうしていこう」
こうお話します、ドロシーもそのお話を聞いて言いました。
「オズの国の法律はそうなのよね」
「禁止じゃなくてね」
「道標みたいにね」
「ああしようこうしよう」
「そうしたものでね」
そうであってというのです。
「禁止じゃなくてね」
「したらいいことをお話する」
「そうしたものだから」
それでというのです。
「見ていていいわ、文章もね」
「法律のそれもだね」
「穏やかでね」
そうであってというのです。
「優しい文章でね」
「いいね」
「外の世界だと」
法律の文章はというのです。
「堅苦しくて禁止のことばかりで」
「オズの国のものと全く違うね」
「そうなのよね」
「そこも外の世界は違うね」
「だからね」
そうであってというのです。
「私もそこが嬉しいわ」
「オズの国にいてね」
「ドロシーはその法律も定めるしね」
「オズマ、、ベッツイ、トロット達と一緒にね」
オズの四人の王女達がお話をしてです。
「決めているわ」
「そうだね、オズの国全体の法律をね」
「そうしているわ」
まさにというのです。
「私達はね、ただね」
「ただ?」
「いえ、私達はオズの国全体の法律を決めていて」
そうしていてというのです。
「エメラルドの都、ウィンキー、カドリング、マンチキン、ギリキンで」
「そう、僕はウィンキーの皇帝でね」
「それぞれの国の法律も決めるわね」
「それぞれの国でね」
「その五ヶ国の中にある国々でもね」
「それぞれ法律を定めるね」
「オズの国は連邦国家なのよ」
ドロシーはこのことがはっきりとわかっています。
「エメラルドの都に中央の政府があってね」
「オズマ姫が国家元首のね」
「そうであってね」
それでというのです。
「そのうえでね」
「色々な国がその下にあるね」
「沢山の国家が集まって一緒になって成立している」
そうしたというのです。
「連邦国家なのよ」
「それがオズの国なんだよ」
「だからエルフの国もアン王女の国もあって」
「他の国々もあるね」
「そうなっているのよ」
「多くの国家が集まって成り立っている」
かかしも笑顔で言います。
「それがオズの国だよ」
「そうなのよね」
「このことがね」
かかしはどうにもというお顔でこうも言いました。
「外の世界から来た人でね」
「わからないっていう人がいるわね」
「どうもね」
これがというのです。
「来た国によってね」
「そうなんだよね」
「国の形も色々だから」
それ故にというのです。
「連邦国家もね」
「あるね」
「アメリカみたいにね」
その国の様にというのです。
「あるのよ」
「アメリカは共和国が集まってなるね」
「五十の州のね」
「国家連合でね」
「だから合衆国だけれど」
「オズの国連邦国家だよ」
「大きく五つの国があって」
エメラルドの都、カドリング、ウィンキー、マンチキン、ギリキンです。やはりこの五ヶ国が最初にきます。
「その中にね」
「それぞれ沢山の国があるね」
「そうした国家連合なのよ」
「そうだね」
樵もその通りだと答えます。
「アメリカとは形が違うけれど」
「国家連合でね」
「その形で成り立っているね」
「そうなのよ、そのことはね」
「是非にね」
「覚えておいて」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「治めていかないとね」
「是非ね」
笑顔でこう言ってでした。
皆でオズの国の形のお話もしました、そうしてでした。
皆で楽しくお仕事を進めていきます、お仕事は順調に進みツアーの準備は完全に整うとしていました。