『新オズのブリキの樵』
第六幕 二つの夢
コンサートの日程のことが正式に決まりました、何とです。
「へえ、何ヶ月もかい」
「行われることになったの」
ドロシーはブリキの樵にブリキのお城の中でお話しました。
「これがね」
「また長くなったね」
「ええ、だからもうね」
「会場のこともね」
「どうするか」
「お話することになるわ」
「そうなるんだね」
「ええ、そしてね」
ドロシーはさらにお話しました。
「まだあるわ」
「というと?」
「このお話はさっきオズマから来たけれど」
コンサートの主催者になった彼女からというのです。
「オズマは本人さん達も来るってね」
「このウィンキーになんだ」
「事前にね」
コンサートのというのです。
「衣装合わせとかでね」
「来ることになったんだ」
「そうなの」
「それじゃあ」
樵はドロシーのお話を聞いて言いました。
「すぐにね」
「お迎えの準備ね」
「そうしよう、宿泊の場所もね」
そちらもというのです。
「どうするかね」
「これからお話するわね」
「そう、そして」
そのうえでというのです。
「決めよう」
「あの娘達をどう迎えるか」
「うん、それでね」
さらにです、樵は言いました。
「今から皆を呼んでね」
「お話しましょう」
「それじゃあね」
こうお話してでした。
皆集まってアイドルの娘達を迎える場所のお話をすることになりました、皆すぐに声をかけられてでした。
ブリキのお城に集まりました、そして会議室でお話しますが。
すぐにです、かかしが言いました。
「宿泊場所はここでいいね」
「このお城だね」
「ここに入ってもらってね」
そうしてというのです。
「寝泊りしてもらって」
「皆と一緒にだね」
「お仕事のこともね」
それもというのです。
「お話ししょう」
「僕達が丁度候補地探しの拠点にしているし」
「いいと思うよ」
「そうだね、僕もおもてなしさせてもらうならね」
「大歓迎だね」
「うん、だからね」
それならというのでした。
「僕達もね」
「一緒にね」
「楽しく過ごしてもらおう」
「それならね」
こうお話してでした。
六人の宿泊場所は決まりました、ここでドロシーは皆にお話しました。
「六人とは挨拶、それにちょっとステージ衣装のお話もね」
「するのね」
「ええ、ステージはまだ決まっていないからね」
つぎはぎ娘に応えてお話しました。
「それでね」
「だからなのね」
「そちらのことはね」
「これからなのね」
「そうだけれど」
それでもというのです。
「衣装はね」
「決めるの」
「候補地探しをしてスタッフでもある私達の意見のことも聞きたいって」
その様にというのです。
「あちらから言ってきてね」
「きまったのね」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「六人が来たらね」
「それからなのね」
「ステージ衣装も決めましょう」
「わかったわ、皆で考えていきましょう」
つぎはぎ娘は楽しそうに応えました。
「本人さん達が来たらね」
「ステージ衣装ね、色々考えていきましょう」
アン王女も言ってきました。
「それならね」
「ええ、じゃあ六人が来たらね」
「考えていきましょう」
「そうしましょう」
エリカも頷きました。
「それならね」
「その時にね」
「私も衣装考えるわ」
「私もね」
「そういえば」
ここでビリーナは気付いた感じになって言いました。
「魔法使いさんの道具にね」
「それにだね」
「衣装を出せる道具あるかしら」
「ああ、ありそうだね」
トトはビリーナのその言葉に頷きました。
「言われてみれば」
「そうよね」
「あるかな、そうした道具も」
「あるわよ」
ドロシーはにこりと笑って答えました。
「そうした道具もね」
「ああ、あるんだ」
「そうなのね」
「それぞれが衣装を書いて着せたい人を撮ればね」
「その服が出るんだ」
「そうなのね」
「その人のサイズにも合わせたね」
そうした服がというのです。
「服が出るのよ」
「ううん、その道具もね」
「かなりいいね」
モジャボロと教授はドロシーのお話を聞いて思わず唸りました。
「便利だよ」
「それで衣装が生み出せるなんて」
「これもオズの国の魔法と科学が合わさったからだね」
「それで生まれたものだね」
「そうなの、それでね」
ドロシーは二人にさらにお話しました。
「皆が来たら」
「うん、是非ね」
「衣装合わせもしようね」
「オズの国はどんどん進歩していく」
カエルマンも唸って言いました。
「そうした道具も出て来て」
「それは何故か、ですね」
「やはりね」
クッキーに神妙なそれでいて明るく希望に満ちたお顔でお話しました。
「夢があってそれが否定されないからだよ」
「いいな、出来たらいいなですね」
「色々な夢があってね」
「それは適えられる」
「そう思ってね」
それでというのです。
「皆がね」
「頑張るからですね」
「だからだよ」
その為にというのです。
「オズの国は発展して」
「いい国になっていますね」
「どんどんね、子供の夢はね」
それはといいますと。
「そのまま大人の夢になってだよ」
「実現されますね」
「努力と閃きによってね」
「そうなりますね」
「だからね」
それでというのです。
「私達も夢を持つことだね」
「それを実現させようと努力することですね」
「努力に閃きが加われば」
「そうすれば」
「きっとね」
間違いなくというのです。
「それはだよ」
「実現されますね」
「そうなるよ」
こう言うのでした。
「オズの国でも外の世界でもね」
「そこは同じですね」
「だから魔法使いさんも多くの道具を生み出せたんだ」
「漫画家さんとお話をして」
「そうなんだよ」
「ううむ、それならである」
伍長はドロシーの言う道具についてです、ラベンダー熊にお話しました。
「簡単に色々な衣装をどんどん作れるである」
「そうだね」
ラベンダー熊もその通りだと答えました。
「サイズもね」
「それぞれの娘に合わせてである」
「作られるよ」
「いいものである、そしてである」
さらに言う伍長でした。
「吾輩達もである」
「衣装を考えていこうね」
「今から楽しみである」
「全くだ」
王様も言ってきました。
「どうした衣装を作るか」
「楽しみですね」
「今から」
「そうであるな、では今は六人が来る時を楽しみにして」
「待ちましょう」
「そうしましょうぞ」
「ええ、来るのは三日後よ」
ドロシーは来る日のお話もしました。
「だからね」
「はい、その三日後に」
「皆さんをお迎えしましょう」
「六人のエルフの人達を」
「そうしましょう」
「皆で」
ジョージ達五人が応えました、そうしてです。
皆は候補地探しを続けつつそのうえで六人のエルフのアイドルの娘達をお迎えする準備も進めました、そちらもつつがなく進み。
ドロシーは三時のティータイムの時にです、皆と一緒にレモンティーを飲んで三段のセットにあるドーナツ達を前にしてお話しました。
「明日来てくれるけれど」
「もうですね」
ジョージはオールドファッションを食べつつ応えました。
「何時でもお迎え出来ますね」
「ですから」
神宝はチョコファッションを手にしています。
「今来てくれてもいいですね」
「こちらも順調に進んでよかったです」
カルロスはフレンチショコラを食べています。
「本当に」
「いや、何かとです」
恵梨香はエンゼルショコラを自分のお皿の上に置いています。
「楽しいことになっていますね」
「ご本人さん達も来てくれるなんて」
ナターシャはハニーディップを楽しんでいます。
「嬉しいです」
「私もよ、何かとね」
ドロシーはオールドファッションハニーを食べながら言いました。
「色々がお仕事が楽しく進められてね」
「嬉しいですか」
「ドロシーさんも」
「そうですか」
「今の流れは」
「そうなんですね」
「そうなの、だからね」
それでというのです。
「楽しくね」
「やっていくね」
「今回のお仕事もね」
トトにも応えます。
「やっていきましょう」
「皆でね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「ドーナツもね」
「今食べている」
「こちらも楽しみましょう」
「ドーナツ美味しいよね」
トトも尻尾を振りながら食べています、そのうえでドロシーに対してこんなことを明るく言うのでした。
「幾らでも食べられるよ」
「そうよね」
「僕達ドーナツよく食べるね」
「ケーキやハパイと同じ位ね」
「アイスクリームもだしね」
「そしてドーナツもなのよね」
「本当にね」
ドロシーに嬉しそうに言います。
「楽しいね」
「食べているとね」
「丸くて」
形のお話もしました。
「真ん中が空いている」
「リングになっているのがね」
「これまたね」
「いいんだよね」
「ええ、持ちやすくて」
「指にね」
ドロシーは笑顔で応えました。
「それでお料理もね」
「しやすくてね」
「バリエーションもね」
「増やしやすいね」
「だからね」
そうしたことがあってというのです。
「ドーナツがリングになっていることはね」
「とてもいいね」
「そうなのよ」
これがというのです。
「本当にね」
「工夫だね」
「工夫一つでよ」
「何かと変わるね」
「何でもね、無理だ出来ないって言って」
そうしてというのです。
「否定しているだけだとね」
「ドーナツでもだね」
「何も変わらなくて」
「よくならないね」
「そうよ、本当にね」
「出来る、そう思うことがどれだけ大事か」
樵は思って言いました、今回も食べなくていい人達は皆の笑顔を見てそのうえで心の糧にしているのです。
「言うまでもないね」
「その通りね」
「お料理のことでもね」
「ドーナツでもね」
「今回何かとね」
「魔法使いさんの道具のこともあって」
「出来る、そう思ってやることがどれだけ大事か」
そのことがというのです。
「考えるね」
「そうなっているわね」
「出来ないと思ったら」
それならというのです。
「出来る様に努力する」
「そうしたいのならね」
「何でもかんでも出来ないでね」
「動かないとね」
「本当に何も出来ないから」
だからだというのです。
「大事なのはね」
「出来ると思って」
「そしてやることで」
そうであってというのです。
「否定はね」
「何も生み出さないわ」
「そこで動かなくなるからね」
「ドーナツでもね」
「やってみると簡単なことでも」
それでもというのです。
「実現するまでに物凄く苦労するものもあって」
「そんなことは誰でも出来る」
「出来る様になってから言ってもね」
かかしと臆病ライオンも応えました。
「それでもね」
「後になって言っても」
「凄いのは実現できないと思われることをやった人で」
実現すると簡単なことでもというのです。
「出来る様になってから言ってもね」
「何でもないね」
「簡単なことだとか」
「後になってそう言う人は」
それこそというのです。
「最初無理だ出来ないってね」
「その時の技術や知識を出して言って」
「それで得意になっている人だね」
「本当に何でもないよ、どんな無理と思われていて」
そうであってというのです。
「後で簡単だとわかることでもね」
「やってみる」
「努力して」
「それで工夫もしてみる」
「閃きも感じてね」
「そうしていかないとね」
是非にというのです。
「何もよくならないよ」
「世の中をよくする人は出来る、と思う人よ」
ドロシーは断言しました。
「無理だ、出来ないと言う人じゃないわ」
「その通りだね」
「若し今の科学の知識を出して未来を否定して得意になっているなら」
「これ以上はないまでに非科学的でね」
「そしてその人が科学やアニメや特撮を好きと言っても」」
「正しく好きじゃないね」
「冒涜して一人悦に入っている」
そうしたというのです。
「本当に下らない人よ」
「正しいファンの人から馬鹿にされるよ」
「まさに一笑に伏されてね」
そうした人達にというのです。
「終わりな人よ」
「全くだね」
「歪んでいて小さくて下らなくて」
「無駄な人だよ」
「何もかもがね」
「オズの国にそんな人はいないし」
そうであってというのです。
「外の世界でもよ」
「本当に馬鹿にされて終わりね」
「そんな人が言うこと、書いた本が面白いか」
「これ以上はないまでに面白くない」
「つまらないに決まっているわ」
「読んでいて腹が立つ位かな」
「そこまでね」
まさにというのです。
「つまらないに決まっているわ」
「そんな人の本を読むよりも」
ジョージが言ってきました。
「魔法使いさんとお話した漫画家さんの漫画を読むことですね」
「絶対にね」
ドロシーはその通りだと答えました。
「そうあるべきよ」
「そうですよね」
「読んで面白くて」
「しかも夢を持つことが出来る」
「そうした本、漫画でもね」
「読むことですね」
「もっと言えば漫画は馬鹿に出来ないわ」
こうもです、ドロシーは言いました。
「外の世界では馬鹿にする人がいるかも知れないけれど」
「それは間違いですね」
「ええ、間違いよ」
その通りだというのです。
「本当にね」
「漫画も素晴らしいですね」
「そうよ、読んで素晴らしいものが得られるのはね」
「漫画も同じですね」
「小説もそうであってね」
「難しい本に負けていないですね」
「難しい本はどうして難しいのかしら」
ドロシーは尋ねました。
「一体」
「どうして難しいか、ですか」
「難しい本は」
「それがどうしてか」
「それは一体」
「何ででしょうか」
「それは二種類あると思うわ」
ジョージ達五人にお話しました。
「それぞれの学問の専門用語が多くてね」
「それぞれの学問のことを知らないと、ですね」
「専門用語がわからないですね」
「だから難しいですね」
「そうした本は」
「そうですね」
「ええ、こうした本はそれぞれの学問を学ばないとね」
さもないと、というのです。
「わからないわ」
「そうですね」
「まず学ぶことですね」
「そして知ることですね」
「それが第一ですね」
「まずは」
「そうよ、そしてね」
そうした本があってというのです。
「もう一つはもうただ小難しい単語や文章を並べただけで中身がない」
「そうした本ですか」
「読むのが難しいだけで」
「実は中身がない」
「そうした本も難しいんですね」
「そうなんですね」
「そうした本は読まなくていいのよ」
ドロシーはきっぱりと言い切りました。
「中身がないから」
「外にはそうした本もあるね」
オズの国きっての読書家の教授も言いました。
「残念なことに」
「そうよね」
「そう、やたらと難しい単語や文章が延々と続くけれど」
「その実はね」
「何ページも書いていることが一言で済む様な」
そうしたというのです。
「中身のないものがあるよ」
「何ページ読んでもなのね」
「そう、結局はね」
「一言で済むのね」
「そんな本はね」
「読まなくていいわね」
「まして子供の夢を壊すと得意になっている様なら」
そうした本はといいますと。
「そう書いてある時点でね」
「読む価値はないわね」
「子供の夢はとても強く奇麗で素晴らしいものだよ」
教授も言うことでした。
「ダイアモンドよりもそうである」
「そんなものだから」
「だからね」
それでというのです。
「簡単にはだよ」
「壊せないわね」
「だからエジソンさんは多くの発明が出来たしね」
「子供の頃は夢だった様なものが」
「読む価値なんて全くないよ」
教授は断言しました。
「勿論オズの国にはそんな本は一冊もないしね」
「大体そんな本の根拠の技術や知識は正しいのかな」
モジャボロはふと思いました。
「一体」
「どうもこれがね」
ドロシーはモジャボロに少し曇ったお顔で答えました、そうしてそのうえでこんなことも言ったのでした。
「出鱈目らしいのよ」
「そうなんだ」
「その人が絶対としている現代の知識や技術はね」
「科学のそれはだね」
「その漫画の設定を勝手に改変したりもして」
「ああ、自分に都合のいい様に」
「それでその知識とかが出鱈目で」
そうであってというのです。
「酷いらしいわ」
「何だ。じゃあ読む価値はないね」
モジャボロもはっきりと言いました。
「その人自体も下らない人だね」
「そうよね」
「そんな本を出して楽しいのかな」
「読んでも面白くないし」
「この世で一番つまらなくて価値のない本の一つだね」
モジャボロも断言しました。
「書いた人と同じで」
「全く以てそうよね」
「現代の科学の知識や技術を絶対として」
「それが間違えてたり設定を改変して言うのなら」
「もう読んでも何の価値もない」
「子供の夢なんて何があっても壊せなくて」
「無駄でしかないね」
そうしたというのです。
「下らない本だよ」
「本当にね」
「そのお二人の漫画家さんの道具なんてね」
つぎはぎ娘は心から思いました。
「魔法使いさんに沢山の素晴らしい道具のヒントになってるんだから」
「凄いことよね」
「そうよ、その人の漫画だってね」
ビリーナにお話しました。
「面白くてね」
「夢があるわね」
「読んでね」
「本当にこうした道具があればいいなってね」
「思ってね」
「実際に生み出そうとする」
「そして生み出せたらね」
それが出来ればというのです。
「もうね」
「最高よね」
「これ以上はないまでにね」
まさにというのです。
「最高のよ」
「出来事よね」
「実際に魔法使いさんが生み出しているしね」
「それだけでも凄いわ」
「素晴らしいことよ」
「いや、私も本読むけれど」
エリカも言いました。
「オズの国は面白くてためになる本ばかりでね」
「いいよね」
トトが応えました。
「本当に」
「全く以てね」
「そうよね。私は難しい本は読まないけれどね」
「自分がわからないと」
「そうよ、学問は自然とね」
それこそというのです。
「読んでいるとね」
「沢山の本をだね」
「そのうちわかる様になるから」
「その時は読まないね」
「私は自分がわかって楽しい本を読むのよ」
「君はそうした主義だね」
「それでいいでしょ」
エリカはあっさりと言いました、そうしてそのうえで周りに対してまさにというお顔でさらに言うのでした。
「難しい本を読んで偉いわけでもないしね」
「全く偉くないね」
臆病ライオンはエリカの言葉に頷きました。
「はっきり言ってね」
「そうよね」
王女も確かにと頷きました。
「要はその本から何を学ぶかで」
「面白いかで」
「それでね」
そうであってというのです。
「面白い、ためになることがね」
「重要だからね」
「別に難しくても」
「読んでわかりにくくても」
「意味がないわ、難しい本を読んで自分は頭がいい」
王女はこうも言いました。
「そうなのかしら」
「実は違うね」
「さっきドロシー王女が言われた通り」
「それぞれの学問を知ればわかるで」
「また読んでも中身ないなら」
「読んでも意味ないね」
「読んで意味のない本を読んで頭いいのかしら」
果たしてというのです。
「もうね」
「その筈もないしね」
「意味ないわ」
「全くだね」
臆病ライオンも頷きました。
「その通りだよ」
「いや、読書自体は素晴らしくても」
カエルマンは読書自体についてはこう言いました。
「けれどね」
「それでもですね」
「うん、読んで面白くてためになる本を読むべきでね」
「漫画もその中に入りますね」
「そう、けれどね」
それでもというのです。
「哲学書や思想書でもね」
「中身がないのなら」
「もうね」
クッキーにどうかと言うお顔でお話します。
「本当にね」
「読まないことですね」
「そうすることだよ」
「他の本を読むことですね」
「私もそう思うよ」
「そうですか」
「そう、そしてね」
さらに言うのでした。
「オズの国はそうした本しかないからね」
「面白くてためになる」
「とてもね」
「いいことですね」
「そう思うよ」
「そこも外の世界とは違いますね」
「実際私達は面白くないと言われても」
それでもとです、カエルマンは言いました。
「具体的にはね」
「どんなものか知らないですね」
「オズの国は全てが面白くて楽しくて」
そうであってというのです。
「退屈もしないからね」
「面白くないと言われても」
「最初からオズの国にいるとね」
「わからないですね」
「全くね」
「だからである」
伍長も言ってきました。
「今面白くない本と言われてもである」
「わからないな」
「そうだよね」
王様とラベンダー熊もお話しました。
「具体的にどんなものか」
「感覚として」
「我々はぬいぐるみであるから飲んだり食べたりもせず」
こうもです、伍長は言いました。
「寝ることも休みこともないので」
「そうしたこともわからぬ」
「全くね」
「果たしてどんなものか」
「聞いているだけで」
「そうであるが」
それでもというのです。
「それと同じであるな」
「つまらない、無価値なものがどんなものか」
「具体的にはね」
「知ることはない」
「オズの国に最初からいれば」
「そうだね」
樵はここでこう言いました。
「僕も知らないよ」
「僕もだよ、ドロシーに会うまでの暫くの間動けなかったけれど」
「それぞれね」
「しかし面白くなかったか」
「動きたいと思っていても」
「それでもね」
「そう感じたことはなかったね」
面白くないと、というのです。
「今振り返ると」
「そうだよね」
「あの時はあの時でね」
「それなりに楽しいこともあったね」
「そうだったね」
「不幸だったかっていうと」
「違ったね」
「あの時大変だったんじゃないですか?」
ジョージは二人のお話を聞いて思いました。
「ずっと動けなくて」
「若しドロシーさんが来られなかったら」
ナターシャはその時歯と言いました。
「果たしてどうなっていたか」
「流石にずっと動けないということはなくても」
それでもと言うカルロスでした。
「動けないと大変ですよ」
「退屈じゃなかったんですか?」
恵梨香は首を傾げて尋ねました。
「夜も昼も」
「そう思いますけれど」
神宝は真剣なお顔でした。
「違ったんですか」
「いつも周りに鳥や虫が来てね」
「色々お話出来たしね」
二人は五人に笑顔で答えました。
「歌って踊ってもくれたし」
「いつもだったからね」
「それに時間移り変わりも見て」
「ずっとそうしていたからね」
「退屈じゃなかったよ」
「全くね」
「いや、本当にね」
さらに言うのでした。
「あの時も面白かったしね」
「退屈じゃなかったよ」
「そうだったよ」
「そしてそこにドロシーが来てくれたんだ」
「そうだったんですね、どんな時も楽しい」
ジョージは思いました。
「それがオズの国ですね」
「言われてみればね」
「オズの国ってそうよね」
「いたら退屈しなくて」
「面白いことばかりだよ」
恵梨香達四人も続きました。
「言われてみれば」
「僕達もいる間絶対に退屈しなくて」
「面白いことしかなくて」
「起きている間いつもそうで」
「寝ている時は楽しい夢を見られて」
「それがオズの国だよ、僕も人間の身体だった時はよく夢を見たけれど」
それでもと言う樵でした。
「楽しい夢ばかりだよ」
「ええ、オズの国で寝るとね」
ドロシーは樵にお話しました。
「絶対にぐっすり寝られて」
「いい夢を見るね」
「悪夢なんてね」
それこそというのです。
「見ないわ」
「そうだね」
「そのこともいいことよ」
「そうだね」
「寝ている時の夢もいい」
ドロシーはにこりと笑ってお話いました。
「このこともね」
「いいことだね」
「オズの国はね、いつもいい夢を見られたら」
寝ている時にというのです。
「そのことも幸せよ」
「そうだよね」
「そうしたことも幸せで」
それでというのです。
「これからもね」
「楽しくだね」
「寝てね」
「夢を見るね」
「そうしていくわ、寝ている時の夢はね」
それはといいますと。
「子供の夢とはまた違うのよね」
「そうだよね」
「寝ている時の夢はもう一つの世界よ」
「その通りみたいだね」
かかしも確かにと頷きました。
「僕は寝たことがないから実感としてないけれど」
「それでもよね」
「そう、寝ている時の夢はね」
それは何かとお話するのでした、かかしはドロシ―に対して笑顔でこんなことをお話したのでした。
「まさにもう一つの世界で」
「そうであってね」
ドロシーも言います。
「そちらもまたね」
「楽しめるね」
「そうした世界よ」
「そちらの夢は世界で」
そうであってというのです。
「子供の夢は希望、願望」
「そうしたものね」
「だからね」
「また別ね」
「うん、けれど寝ている時の夢にもね」
「子供の夢は関わるわね」
「寝ている夢にも出て」
子供の夢はというのです。
「影響を与えるよ、また逆にね」
「寝ている時の夢でのことが」
「子供の夢のヒントになることもね」
「閃きね」
「それにもなったりするから」
だからだというのです。
「それぞれ別でもね」
「全く離れてはいないわね」
「夢は夢だから」
そうであるからだというのです。
「お互いにだよ」
「影響を与えるわね」
「そうだよ」
そうなっているというのです。
「二つの夢はね」
「そういうものね」
「僕はそう思うよ、そして二つの夢は」
樵はさらにお話しました。
「僕達の今のお仕事にもだよ」
「影響を与えているわね」
「魔法使いさんの色々な道具を使って移動したりね」
「楽しんでいるわね」
「その道具はまさに子供の夢だからね」
それに他ならないというのです。
「そして寝る為の道具もね」
「あるわね」
「飲んですぐに寝られる道具とか」
「素敵なベッドとかね」
「誰がどんな夢を見ているか見られたり」
そうしたというのです。
「いい夢を見られたりね」
「色々な道具があるわね」
「だからね」
そうであるからだというのです。
「今回のお仕事にもね」
「夢は関わっているわね」
「そしてね」
樵はお話を続けました。
「アイドルの人達のお仕事はね」
「夢を与えるものよね」
「そう言われているね」
「歌って踊って」
そうしてというのです。
「そのううえでね」
「握手会とかもして」
「イベントにも出てね」
「そうしたお仕事がね」
「人に夢を与える」
「そうしたものって言われているわね」
ドロシーもこう応えました。
「確かに」
「そうだね、それならね」
まさにというのです。
「そうした意味でもだよ」
「私達は夢に関わっているわね」
「そうなるよ」
「素晴らしいことね」
ドロシーは樵のお話をここまで聞いて頷きました。
「それはまた」
「全くだね」
「ええ、それならね」
「これからもだね」
「頑張っていきたいわ」
満面の笑顔で言いました。
「本当にね」
「僕もだよ、そしてそれはね」
「ここにいる皆がよね」
「夢を持ってね」
そうしてというのです。
「夢に関われるなら」
「それはとても素晴らしいことよね」
「だからね」
その為にというのです。
「今回も楽しくお仕事をして」
「最高のステージにしましょう」
「日程も延びたなら」
それならというのです。
「尚更ね」
「そうすることよね」
「だからね」
それでというのです。
「夢を持ってね」
「やっていこうね」
「私達もね」
「その通りだね、ではね」
「ええ、これからもやっていきましょう」
笑顔で言ってでした。
ドロシーは皆に六人のアイドルの娘達を迎えることをお話しました、そしてその準備も進めるのでした。