『新オズのかかし』




               第十二幕  とても楽しいパーティー

 パーティーの日が近付いてきました、その時にはドロシー達も都にある宮殿に帰っていてそうしてでした。
 そのうえで皆でパーティーに参加する準備に入りました、ドロシーはその中でオズマにこうしたことを言いました。
「使節団でお会いした人達とね」
「今度はパーティーでお会い出来るから」
「凄く嬉しいわ」
「そうよね、私もね」
 オズマもにこりと笑って応えます。
「楽しみよ」
「そうよね」
「あまりにも楽しみで」
 そうであってというのです。
「仕方ないわ」
「そうよね」
「ドレスを着てね」
「美味しいものを飲んで食べて」
「そしてダンスを踊って」
「音楽も聴いて歌って」
「楽しみましょう」
 こう言うのでした。
「皆でね」
「是非ね、ただね」
 ここでドロシーはオズマに王宮の中で考えるお顔で言いました。
「一つ気になることがあるわ」
「どうしたの?」
「今回のパーティーは二十世紀初頭のものよね」
「ええ、そうよ」
 オズマはその通りだと答えました。
「二十一世紀、今のものでなくてね」
「その頃のものね」
「十九世紀後半の雰囲気もあるわ」
 こちらもというのです。
「その頃のアメリカのね」
「パーティーね」
「そうなのよ」
「じゃあ丁度ね」 
 ドロシーはそう聞いて言いました。
「私達が出会った頃で」
「貴女がオズの国に来たね」
「その頃で」 
 そうであってというのです。
「四姉妹の人達やジュディさん達にとっては」
「まさにね」
「外の世界にいた頃ね」
「その頃のね」
 まさにというのです。
「パーティーよ」
「そうなるわね」
「あとイギリスの雰囲気も」 
 こちらもというのです。
「入っているの」
「あの国もなのね」
「だからね」
 それでというのです。
「せーらんさんやロビンソンさん達にもね」
「スクルージさんやジムさん達にも」
「皆にとってね」
 まさにというのです。
「楽しいものになるわ」
「それは何よりね」
「お客様に楽しんでもらう」
 招待したというのです。
「それがパーティーで大事なことでしょ」
「ええ」 
 ドロシーはその通りだと答えました。
「まさにね」
「そうでしょ、じゃあね」
「パーティーは」
「十九政後半から二十世紀初頭のアメリカにね」
「イギリスね」
「その様式よ」
 こうお話します、そして実際にでした。
 パーティ―会場はそうしたセッティングで音楽も飲みものも食べものもでした。かかしはその会場をパーティーが行われる前日に見回して思いました。
「うん、まさに大学のね」
「ホールで行われるパーティーだね」
 一緒にいる樵も言います。
「例えるならジュディさんが楽しんだ」
「あの頃のパーティーだね」
「そう、そして」
 そうしてというのです。
「飲みものや食べものも」
「あの頃のアメリカのものだね」
「そうだね」
「お料理もそうだね」
 臆病ライオンパーティーのメニューを確認して言いました。
「まさに」
「そうそう、カンサスでも食べていたものが多いよ」
 トトもメニュー表を見て言います。
「これは」
「アップルパイにブラウニーにね」
「お菓子はそんなもので」
「アイスもあるね」
「これは二十世紀初頭だね」
「ジュディさんが楽しんでいたよ」
「そうそう、ホットドッグもあるし」
 このお料理もというのです。
「ヘレンさんが好きな」
「ステーキもあって」
「そして七面鳥料理」
「シチューもあって」
「ボイルドベジタブル」
「ジャガイモも多いね」
「そしてプティングもあるよ」
 このお料理もというのです。
「ライスプティングとかね」
「今も食べるけれど昔ながらのメニューばかりで」
「これはこれでいい感じだね」
「飲みものも違うね」
 ジャックはこちらのお話をしました。
「コーラとか炭酸飲料がなくて」
「紅茶やコーヒーにね」
 かかしはジャックにもお話しました。
「ジュースだね」
「それも天然の」
「この頃のジュースだよ」
「本当にそうだね」
「そこも違うよ、ただ今のオズの国の技術で調理しているから」
「そこはだね」
「また違うよ」
「よく火が通っていて冷たいものは冷たくて」
 樵も言います。
「それでだね」
「そうだよ、ただ僕達はね」
「いつも通りだね」
「食べる必要がないから」
 だからだというのです。
「皆を見て」
「楽しく飲んで食べる」
「その笑顔を見てね」
 そうしてというのです。
「楽しもう」
「歌にダンスもね」
「音楽もね」
「雰囲気も楽しむね」
「そうしよう、僕は洗濯をして藁も交換するよ」
「僕も全身をピカピカに磨くよ」
「僕も頭交換して服を洗濯して身体を磨くよ」
 ジャックもそうするというのです。
「是非ね」
「そうして身だしなみを整えて」
「パーティーに参加しようね」
「是非ね」
「僕もお風呂に入るよ」
 トトは尻尾を振って言いました。
「それで奇麗になるよ」
「僕もだよ」
 臆病ライオンも言います。
「そうしてパーティーに参加するよ」
「今から楽しみだね」
「全くだね」
「私もお風呂に入って奇麗なタキシードを着て」
 魔法使いも言います。
「シルクハットもパーティー用のものにするよ」
「そういえばです」
 ナターシャが魔法使いに言ってきました。
「魔法使いさんいつもタキシードにシルクハットですね」
「それがとてもお洒落で」
 恵梨香はそれでと言います。
「いいのよね」
「僕達の中で魔法使いさんはお洒落な人で」 
 それでと言う神宝でした。
「紳士なんだよね」
「タキシードとシルクハットは正装だから」
 ジョージもそれでという口調です。
「ダンディでもあるね」
「しかも礼儀正しくて優しくてユーモアがあって」
 カルロスは魔法使いのその性格のお話をしました。
「本当の紳士だね」
「いや、私は手品師でね」
 魔法使いは五人に笑ってお話しました。
「別にね」
「紳士じゃないんですね」
「その正装は手品師の衣装で」
「別に紳士じゃない」
「そうなんですね」
「魔法使いさんが言われるには」
「そうだよ」
 笑顔で言うのでした。
「別にね」
「そうなんですね」
「私達はダンディだと思うんですが」
「それで紳士だって」
「けれどそれは違っていて」
「手品師なんですね」
「そうだよ、生まれも育ちも庶民の」
 そうしたというのです。
「ただの手品師だよ」
「ですがいつもタキシードとシルクハットですから」
 ナターシャは笑顔でお話する魔法使いに言いました。
「ですから」
「私は紳士なんだ」
「そして物腰に性格も」
「中身がなんだ」
「魔法使いさんは紳士ですよ」
「そう、君は紳士だよ」
 かかしも言いました。
「ちゃんとしたね」
「そうなんだね」
「礼儀もマナーも心得ていて」 
 そうであってというのです。
「穏やかで公平で分別のある」
「本当の紳士かな」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「魔法使いさんはね」
「そうだと嬉しいね」
「だから今度のパーティーでも」
 明日からのというのです。
「ちゃんとお風呂に入って」
「奇麗な正装でね」
「参加するね」
「そうさせてもらうよ」
 笑顔での返事でした。
「是非ね」
「それじゃあね」
「そして君達もだね」
 樵がナターシャ五人に尋ねる様に言ってきました。
「お風呂に入って」
「そしてですね」
「ドレスやタキシードを着て」
「そうしてですね」
「パーティーに参加しますね」
「僕達も」
「そうしようね。折角のパーティーだからね」
 だからだというのです。
「やっぱりね」
「奇麗にして」
「奇麗な服を着る」
「そうして参加しないと駄目ですよね」
「折角ですから」
「本当に」
「そうしようね、いつも通りね」
 まさにというのです。
「今回もね」
「わかりました」
「是非そうさせて頂きます」
「まずはお風呂に入って身体を奇麗にして」
「奇麗な服を着ます」
「そうして参加します」
「そうしようね」 
 こうお話しました、そしてです。
 それぞれパーティーの準備をしました、そして次の日皆はそれぞれ身だしなみを整えました。そのうえでパーティー会場に赴きますと。
 招待した人達がどんどん来ました、その中にです。
「皆いるわ」
「訪問したところの人達がね」
「ええ、だから嬉しいわ」
 ドロシーはオズマに満面の笑顔で言いました。
「本当にね」
「それは何よりね」
「ヘレン=ケラーさんもね」
 見ればこの人もいます。
「来ているし」
「あの人が来ていて」 
 それでと言うオズマでした。
「私も嬉しいわ」
「そうよね」
「若しもね」
 オズマは心から思って言いました。
「ヘレンさんみたいになったら」
「私だったらとても耐えられないわ」
「私もよ。とてもね」
「苦しくてね」
「心が折れて」
 そうなってというのです。
「ずっとね」
「そのままで」
「絶望しきったままで」
「どうにもならなくなっていたわね」
「けれど三つの苦しみを乗り越えて」 
 そうしてというのです。
「生きてきたから」
「素晴らしいわね」
「そのヘレンさんがオズの国に来てくれて」
「とても嬉しかったわね」
「そして何度もお会いしているけれど」 
 それでもというのです。
「お会いする度にね」
「感激するわね」
「とても凄い人なのに謙虚でね」 
「優しくて穏やかで」
「お人柄も素晴らしいから」
 だからだというのです。
「本当にね」
「素敵な人ね」
「そのヘレンさんともお会いして」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「パーティーを楽しむわね」
「是非ね」
 こう言うのでした、そしてです。
 皆でパーティーに参加する人達を一人ひとりお迎えして握手をします、会場に沢山の人達が入ってです。 
 オズマの挨拶から皆で楽しみはじめます、その中で。
 音楽が演奏され皆ダンスを楽しみますが。
「そうそう、私達が十代の頃はね」
「こうした楽器で演奏されていてね」
 メグとジョーが笑顔でお話しています。
「音楽もね」
「こうしたものだったのね」
「懐かしいわ」
「本当にね」
 ベスとエイミーもお話します。
「こうした音楽も」
「最近聴いていなかったから」
「ダンスだってね」
「あの頃はこうしたものだったわね」
「今とは違う」
「これはこれでいいわ」
 四姉妹でお話します、そしてです。
 皆で踊り音楽を聴きます、セドリックはここでセーラと会ってとても楽しそうな笑顔でお話していました。
「僕達って他人の気がしないね」
「そうよね」
 セーラも笑顔で頷きます。
「最初にお会いした時から思っていたけれど」
「イギリスにいただけじゃなくてね」
「それにね」
 さらにというのです。
「何か似たものがあるわね」
「僕達にはね」
「だから自然とね」
「親しみを感じてね」
「仲良くやっていけるわ」
「実の兄弟みたいに」
 そこまでというのです。
「仲がいいね」
「波長も合うしね」
「そうよね」
「さて、今日はどう楽しもうか」
 スクルージーさんはにこにことしています、そのうえでの言葉です。
「一体」
「それはもうその時のものでいいんじゃないか」 
 ロビンソンさんが応えました。
「ありのままでね」
「美味しいものを食べればそれを楽しみ」
「音楽もだよ」
「ありのまま楽しめばいい」
「そうじゃないかい?」
「確かに」
 スクルージーさんはロビンソンさんの言葉に頷きました。
「そうだね」
「うん、私もだよ」
「ありのままだね」
「いつも楽しんでいるよ」
「パーティーもだね」
「何でもね」
「それがいいんですよね」
 フライデーさんも言ってきました。
「何でもありのまま楽しむ」
「素直にね」
「そうすることがね」
「本当にそうですね」
「それでは」
 スクルージーさんはフライデーさんの言葉に頷いてです。
 その場にあったケーキを食べてです、笑顔になって言いました。
「うん、美味しいよ」
「ケーキを楽しまれますね」
「まずはね。ケーキは最高だよ」
「そう、ケーキもだよ」
 ロビンソンさんもまさにと言います。
「楽しむ」
「こうして私達の前にある」
「それを楽しむこともだよ」
 それもというのです。
「実にだよ」
「いいことだね」
「パーティーでもそうで」
 そしてというのです。
「他のね」
「こうした時もだね」
「存分に楽しむことだよ」
「ありのままに」
「そうすればいいんだよ」 
 こうお話をしてこの人達も楽しみます。
 そしてです、マーレイさんはフルーツを食べて言いました。
「こちらもです」
「美味しいね」
「はい」
 こうスクルージーさんに答えます。
「とても」
「では私は次はね」
「フルーツを頂きますね」
「さくらんぼをね」
 このフルーツをというのです。
「それにバナナも」
「バナナもですか」
「好きなんだよ」
 バナナがというのです。
「実はね」
「そういえばそうですね」
「はじめて食べた時から」
 その時からというのです。
「実はね」
「お好きで」
「それでね」
 だからだというのです。
「このパーティーでも」
「バナナをですね」
「いただくよ」
「それでは」
 マーレイさんはスクルージーさんの言葉ににこりと頷いてでした、そのうえで皆でフルーツを楽しみました。その傍ではです。
 ジムがベンとジョンそれにフリントと一緒に七面鳥の丸焼きを食べています、そうしながらでした。
 ジムは笑ってです、こう言いました。
「七面鳥美味しいね」
「そうだね」
 ベンが笑顔で堪えました。
「いい焼き加減でね」
「味付けもよくてね」
「美味しいよ」
「全くだね」
「わしが作った料理と同じ位美味いな」
 ジョンは笑ってこう言いました。
「この七面鳥の丸焼きは」
「そこまでだね」
「ああ、いい料理だよ」
 こう言うのでした。
「酒にも合うしな」
「ああ、ワインにだね」
「赤のな」
 実際に赤ワインを飲んで言います。
「このワインにもな」
「よく合って」
「それでな」
「美味しいんだね」
「そうだよ、それとな」
「それと?」
「船にいた時みたいにな」
 ジョンはジムにこうも言ったのでした。
「林檎も食うか」
「あっ、いいね」 
 ジムはジョンの言葉に笑顔で頷いて応えました。
「それじゃあね」
「林檎もな」
「皆で食べようね」
「林檎は大好きだよ」
 フリントも言ってきました。
「僕も」
「そうだよね」
「それじゃあ皆で」
「林檎も食べよう」
「そうしよう」
 こうしたこともお話してでした。
 皆でお料理を楽しんでいます、そしてヘレンさんはサリバン先生と一緒にホットドッグを食べてこんなことを言いました。
「マスタードがあると」
「尚更よね」
「美味しくなるのよ」
 サリバン先生と一緒に食べながら笑顔で言うのでした。
「とてもね」
「貴女は外の世界にいた時からホットドッグが好きね」
「オズの国に来てから好きな食べものがとても増えたけれどね」
「ホットドッグは外の世界にいた時からで」
「それでね」
 そうであってというのです。
「今もよ」
「楽しんでいるわね」
「この通りね」
「ホットドッグもいいですが」
 一緒にいるジュディも言ってきました。
「他の色々なお料理も」
「いいわね」
「大学にいた時を思い出します」
 ジュディはヘレンさんににこりと笑ってお話しました。
「本当に」
「今食べていると」
「はい」
 まさにというのです。
「あの時もとても楽しかったです、そして」
「食べるものも」
「アイスクリームなんかも出まして」
「あの頃アイスはとても素晴らしい食べものだったわね」
 サリバン先生はその頃を思い出しながら応えました。
「そうだったわね」
「そうでしたね」
「それで」
 そうであってというのだ。
「貴女はその頃アイスが大好きで」
「今もです」
「好きなのね」
「そうなんです、その頃のお料理は今も」
「好きで」
「こうしてです」
 今度はステーキを食べて言いました。
「楽しんでいます」
「そうなのね。それじゃあね」
「はい、楽しみましょう」
「こうしてね」
 この人達も楽しく飲んで食べています、そうして楽しんでいまして他に招待されている人達もでした。
 歌って踊って聴いて飲んで食べて楽しんでいます、十九世紀後半から二十世紀初頭のアメリカの趣のパーティーを。
 当然かかし達もその中にいますがここでかかしはこんなことを言いました。
「閃いたよ」
「何を閃いたの?」
「うん、このパーティーを最高に楽しくするね」
 ドロシーに言うのでした。
「そうしたことを閃いたよ」
「それはどういったことなの?」
「写真だよ」
 かかしは笑顔で言いました。
「皆の写真を撮っていくんだよ」
「そうするの」
「僕達がね」 
 主催している人達がというのです。
「そうするんだよ」
「そうするの」
「そう、そして」
 そのうえでというのです。
「皆の写真を撮っていって最後に記念撮影をするんだ」
「そうするのね」
「そうしていって盛り上げよう」 
 パーティーをというのです。
「今以上にね」
「あの、それはね」
 臆病ライオンが言ってきました。
「もうスマートフォンでね」
「自撮りしてだね」
「普通に出来るけれど」
「スマートフォンは使わないよ」
 かかしは臆病ライオンに笑顔で答えました。
「カメラだよ」
「あれを使うんだ」
「そう、それもね」
 かかしはさらにお話しました。
「あの頃のカメラだよ」
「ああ、発明されたばかりの」
「初期のね」
「あのカメラだね」
「勿論実際は最新技術が使われていてね」
 オズの国のというのです。
「それでだよ」
「撮ってすぐに写真が出るね」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「カラーのね」
「そうしたカメラだね」
「けれどあの頃はね」
「カメラは最新技術だったよ」
 魔法使いも言ってきました。
「十九世紀後半はね」
「そうだったね」
「うん、あの頃のカメラそして写真はね」
 そうしたものはといいますと。
「まるで夢みたいな」
「最新の技術だったね」
「そうだったよ」
 まさにというのです。
「本当にね」
「そのカメラをね」
「私達が使って」
「皆を撮っていってね」 
 パーティーに参加しているというのです。
「盛り上げよう」
「そうするんだね」
「ここはね」
「いいね、今のスマートフォンの自撮りもいいけれど」 
 それでもと言う樵でした。
「あの頃の再現の様にね」
「パーティーの様式に合わせてね」 
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「あの頃のカメラを出して」
「撮っていこう」
「僕達がね」
「それは凄く楽しそうだね」
 ジャックはもう是非にやろうという感じでした。
「それじゃあね」
「ジャックも参加するね」
「やるならね」 
 それならというのです。
「是非ね」
「それではね」
「こうした時に知恵を出してくれるから」
 それでと言うトトでした。
「かかしさんは凄いよ」
「そうなのよね、私達のピンチを救ってくれて」
 ドロシーはトトに笑顔で応えました。
「こうした楽しい時もね」
「もっと楽しくなることを閃いてくれるから」
「だからね」
 それでというのです。
「頼りになるのよ」
「全くだね」
「いつもね」
「いい閃きだわ」
 オズマはかかしににこりと笑って応えました。
「それではね」
「やってみるね」
「そうしましょう」
 こう言うのでした。
「私達主催側がね」
「皆を撮っていこう」
「カメラでね」
「あの頃のカメラは撮るのに時間がかかって」
 外の世界のカメラはというのです。
「撮られる人達も撮影が終わるまでじっとしていなくてはいけなかったけれどね」
「ああ、そうだったね」
 臆病ライオンがまた応えました。
「あの頃のカメラはね」
「撮る方もでね」
「時間がかかって」
「瞬時に撮るなんてね」
 そうしたことはというのです。
「とてもだよ」
「無理だったね」
「そして白黒だったしね」
「今じゃ想像出来ないんだよね」 
 魔法使いが笑顔で言ってきました。
「撮るのに時間がかかってね」
「撮られる人達もね」
「しかも白黒なんてね」
「本当に今だとね」
 まさにというのです。
「想像も出来ないよ」
「そうだったんだよね」
「けれどあの頃はまさに最先端の技術だったから」
「パーティーを盛り上げるにはね」
「最適だね」
「そうだね」
「本当にいい閃きだよ」
 かかしに笑顔で言うのでした。
「君らしいね」
「そう言ってくれて嬉しいよ」
「それではね」
「やっていこう」
「そうしよう」
 こうしてです、かかしの閃きでオズマ達主催者側ホスト役の人達はカメラを手に撮影をはじめました、そうするとです。
 撮ってもらう人は大喜びでポーズを決めたりして撮ってもらいました、四姉妹もセドリックもセーラもジュディ達もです。
 ジムもスクリージーさんもロビンソンさんもで。
「こうして撮ってもらえる時を見られてね」
「幸せですか」
「ええ、とてもね」 
 一緒に撮ってもらっているナターシャにです、ヘレンさんは笑顔で答えました。
「幸せよ」
「外の世界と違って」
「そう、見られて」
 そうしてというのです。
「聞けてね」
「幸せですね」
「とてもね」
 そうだというのです。
「私は」
「そうですか」
「外の世界で私はよく撮ってもらったけれど」 
 写真にというのです。
「その時をこの目で見られて聞けて」
「幸せで」
「とても嬉しいわ」
「それを言うと私達もです」
 ナターシャはにこりと笑って答えました。
「ヘレン=ケラーさんと一緒に撮ってもらって」
「他の人達ともで」
 ジョージも言ってきました。
「使節団で歴訪した国々の人達とも」
「夢みたいですよ」
 神宝は心から思って言いました。
「本当に」
「そうだよね」
 こう言ったのはカルロスでした。
「素晴らしい人達ばかりで」
「そうした人達と一緒に写真を撮ってもらうなんて」
 恵梨香も信じられないという表情です。
「まさにお伽の国ですね」
「そうね、けれどお伽の国ならこうしたことが普通なのよ」
 ヘレンさんは五人の子供達ににこりと笑ってお話しました。
「不思議なことが普通にね」
「起こってですね」
「楽しめますね」
「こうして」
「それで、ですね」
「驚くことはないですね」
「そうよ。私だってこうしていられるのよ」
 ヘレンさんはご自身のこともお話しました。
「不思議なことが普通に起こってね」
「その中にいられて」
「楽しめて」
「そして幸せになれる」
「それがお伽の国ですね」
「オズの国ですね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「この国はね」
「ヘレンさんの言う通りだよ」
 皆を撮ったかかしも言ってきました。
「オズの国ではね」
「不思議なことが普通で」
「それを楽しめる」
「それも存分に」
「そうした国ですね」
「お伽の国だから」
「そうだよ、だからね」 
 それでというのです。
「存分に楽しんでね」
「オズの国に来ている間は」
「そうしていいですね」
「このまま」
「これまでそうしてきた様に」
「これからもですね」
「そうするといいよ、そして最後はね」
 まさにというのです。
「皆集まってね」
「記念撮影ですね」
「それを撮るからね」
 かかしはナターシャに笑顔で答えました。
「そのことも楽しみにしておいてね」
「はい、是非」
「そうさせてもらいます」
「その時も楽しみです」
「こうして撮ってもらって」
「最後も」
「その時を待ってね、そしてね」
 かかしは笑顔でさらに言いました。
「パーティ―全体を楽しんでね」
「お料理も飲みものも沢山あってね」
 ドロシーがにこりと笑って言ってきました。
「歌もダンスもね」
「これからも続きますね」
「そうですね」
「それならですね」
「僕達も楽しめばいいですね」
「そうしたものを」
「そうしてね。私達も楽しむしね」 
 だからだというのです。
「いいわね」
「そうさせてもらいます」 
 五人で言葉を一つにして答えました、そうしてです。
 皆であれこれと楽しんでいきました、歌って踊って聴いて飲んで食べて色々な人達とお話もしてでした。
 そのうえでとても楽しい時間を過ごしました、パーティーが行われている間ずっとそうしていってでした。
 パーティーが遂に終わる時は来ました、その時に皆集まって記念撮影となりますがここで一つ問題が発見されました、その問題はといいますと。
「撮る人は写真に入られないことがね」
「問題だね」
 かかしは樵のその指摘に応えました。
「こうしたカメラだとね」
「そうだね」
「そこをどうするか」
「それが問題だけれど」
「さて、どうしようか」
 かかしはここでまた考えました、そしてです。
 また閃いたお顔になりました、そして左手の人差し指を立てて言いました。
「外観は昔でも技術は最新だね」
「そうしたカメラだね」
「だからね」 
 そうしたカメラだからだというのです。
「それでだよ」
「その技術を用いるんだね」
「撮影をタイマーにして」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「撮ればいいね」
「そうだよ」
「形は古いけれど中身は最新」
「そうしたカメラだからね」
 それ故にというのです。
「そのことを用いて」
「皆入って」
「そしてね」
「撮るんだね」
「そうしよう」
「それではね」 
 こうお話してでした。
 かかしはカメラをタイマーにしてそのうえで皆で記念撮影を撮りました、写真では皆笑っています。ですが。
 撮影が終わってです、トトは唸って言いました。
「またしてもかかしさんの知恵が出たよ」
「そうなんだね」
「うん、よく気付いたね」
「いや、外見は昔のものだから」 
 そうしたカメラだからというのです。
「ちょっとね」
「タイマーのことをだね」
「忘れていたんだ」
「そうだったんだ」
「うん、けれどあることを思い出したから」
 だからだというのです。
「使ってみたんだ」
「そうなんだね」
「そしてね」
「そのことがだね」
「役に立ったよ、何でもないよ」
「いえ、何でもなくはないわ」
 ドロシーがここでこう言ってきました。
「よく気付いたわ」
「そうなんだ」
「外見に惑わされずね」
「用いられている技術は最新だって」
「ええ、気付いたっていうか思い出したっていうか」
「そのことがなんだ」
「貴方はいつも閃いてくれるけれど」 
 それがというのです。
「コロンブスの卵よ」
「何でもない様にだね」
「そう、実はね」
 これがというのです。
「凄いことなのよ」
「それが僕の知恵なんだね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「本当にね」
「コロンブスの卵というと」 
 そう言われてです、かかしは言いました。
「一見何でもない様で」
「実は凄い知恵ってことでしょ」
「卵をどう立たせるか」
「そう、その端の部分を割ればね」
 そうすればというのです。
「その部分が平らになるから」
「安定してね」
「立てられるわ」
「こうして聞くと何でもないけれど」
「それがね」 
 その実はというのです。
「中々よ」
「知恵が出ないね」
「その知恵がいつも出るから」 
 だからだというのです。
「貴方は凄いのよ」
「知恵者だっていうんだね」
「そうよ」  
 まさにというのです。
「オズの国一のね」
「そう言ってくれるんだね」
「ええ、ではね」
「記念撮影もしたし」
「これでパーティーは終わりよ」
「そしてまただね」
 かかしは言いました。
「面白いことがはじまる」
「そうなるわ、ではね」
「うん、これからね」
「新しいことを楽しみましょう」
「そうしよう」
 パーティーが終わってもでした、すぐにまた楽しいことがはじまります。かかしは皆と一緒にそちらに向かうのでした。
 それで、です。皆に言いました。
「ではまた閃いたら」
「これから楽しむことでだね」
「皆に言わせてもらうよ」
「そうしてくれるね」
「うん、そしてね」
 樵にそのうえでと言います。
「皆が楽しんでくれたり助かったら」
「君はいいね」
「凄く幸せだよ」
 こう言うのでした、そしてパーティーの参加者の人達を見送ってから楽しんだ野球でも知恵を出しました。そのうえで皆を楽しませたのでした。


新オズのかかし   完


                    2024・8・1








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