『オズのジンジャー将軍』
第五幕 楽しいお仕事
お昼ご飯の後も皆は将軍とご主人を手伝って農園で働いていました、ドロシー達も収穫にあたっていますが。
ドロシーは皆と一緒にキャラメルを収穫している時に皆に言いました。キャラメルの収穫が多くて皆で作業をしているのです。
「オズマから連絡があったわ」
「オズマ姫からなんだ」
「ええ、私達のことを携帯でお話したらね」
臆病ライオンに答えました。
「そうしたらね」
「どう言ってきたのかな」
「オズマも今のお仕事が終わったらね」
その時はというのです。
「ここに来るそうよ」
「そうしてくれるんだ」
「今結構忙しいけれど」
それでもというのです。
「それが一段落ついたらね」
「そうしたらなんだ」
「ここに来てね」
「僕達と一緒にお仕事するんだ」
「そう言っているわ、将軍とご主人の親戚の人達が来られるまでね」
「そうなんだね」
「オズマも来てくれたら」
ドロシーは笑顔で言いました。
「尚更ね」
「うん、楽しくなるね」
トトが笑顔で言ってきました。
「その時は」
「そうでしょ」
「楽しみだね」
トトはドロシーの足下で尻尾を振り振りさせて言いました。
「その時が」
「私もよ」
「そうだね、じゃあその時を待って」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「私達はその間もね」
「楽しくお仕事をしていけばいいね」
「そういうことよ」
「うん、待つ間も楽しくお仕事をしようね」
かかしはドロシーに実際にキャラメルを獲りながら言いました、獲ったキャラメルはちゃんと籠の中に入れています。
「そうしようね」
「是非ね」
「待つ間も楽しまないと」
「そしてお菓子や果物を次々と収穫して」
「そうしてね」
「楽しく食べましょう」
「そうしようね」
かかしはドロシーに陽気に応えました。
「皆で。僕達は食べないけれど」
「皆が食べることを見るのが大好きだからね」
かかしと同じく食べる必要のない樵も言います。
「だからね」
「それでよね」
「僕達も収穫のお手伝いをしてね」
「そしてよね」
「うん、そのうえでね」
「楽しむわね」
「そうしていくよ」
「この農園でもね」
「是非ね」
こう言って樵も収穫のお仕事をしています、皆でてきぱきと動いてそうして収穫にあたっていきますが。
キャラメルが終わったところでシュガーが来て皆に言ってきました。
「アップルパイも収穫出来るものがあります」
「そうなのね」
「はい、お一人でいけますので」
アン王女に答えました。
「どなたかいらして下さい」
「では私が行くわ」
王女は自分から手を挙げました。
「そうするわ」
「では案内します」
「それじゃあね」
「すいません、梨が何個か収穫出来ます」
今度はサフランが来ました。
「どなたかいらして下さい」
「じゃあ僕が行くよ」
かかしが名乗りを挙げました。
「では案内してくれるかな」
「はい、こちらです」
「無花果十個位いけます」
メイプルが駆け込んできました。
「そちらに案内します」
「そっちは僕が行くよ」
樵が応えました。
「そうしていいかな」
「お願いします、では」
「それではね」
「あの、ブランデーケーキで収穫出来るのがあります」
レモンが到着するなり報告してきました。
「何個かですか」
「そっちは私が行くわね」
ドロシーが言いました。
「そうするわね」
「ドロシー王女がですね」
「ええ、そうするわ」
レモンににこりと笑って答えます。
「そちらはね」
「ではその様に」
「行かせてもらうわ」
ドロシーも行きました、レモンに案内されて。ですが。
杏仁も来て言ってきました。
「お家の留守番お願い出来ますか?赤ちゃんのお供に」
「交代だね」
トトが応えました。
「ではそちらはね」
「はい、トトさんお願いします」
「すぐに行くよ」
「パトロール交代です」
ビスケットがやって来てすぐに言ってきました。
「私は休憩に入るのでどなたか」
「よし、ここは僕の出番だね」
臆病ライオンが笑顔で応えました。
「行って来るよ」
「臆病ライオンさんがですね」
「行かせてもらうよ」
「じゃあお願いします」
「ではね」
こう言って臆病ライオンも出て。
場に残ったのはカルロス達五人だけになりましたがここでキャラメルの収穫は終わりました、すると待機していたふわりが言ってきました。
「ご主人と奥さんに報告してきます」
「そうしてくれるんだ」
「はい、では皆さんは」
「他の場所にだね」
「行って下さい」
「それじゃあね」
「あの、次はです」
桜が来て五人に言ってきました。
「ネーブルがです」
「収穫出来るんだ」
「はい」
そうだというのです。
「それも結構な量なので」
「だからだね」
「来て下さい」
「わかったよ、じゃあね」
「はい、こちらです」
ふわりは報告に行って桜の案内を受けてでした。
五人は今度はネーブルの木に行きました、すると確かにでした。
「結構あるね」
「そうだね、収穫出来る実がね」
「オズの国の収穫出来る実は少し光るけれど」
「光っている実が結構あるわね」
「そうね」
「ではお願いします」
桜は五人の傍で立って尻尾を振りながら言いました。
「ネーブルは」
「それじゃあね」
カルロスが応えてでした。
五人で力を合わせてネーブルの実を収穫していきます、それぞれ脚立を使ってそうして実を取りますが。
五人はお仕事をしながらお話しました。
「脚立を使う時は注意しないとね」
「そうそう、落ちない様にね」
「落ちてもオズの国では怪我をしてもお医者さんが一瞬で治してくれるけれど」
「痛いものは痛いし」
「注意しないとね」
「はい、安全には気をつけて下さい」
桜も言ってきました。
「身体を動かしますと」
「どうしてもだよね」
「怪我をする危険は付きまとうからね」
「だからね」
「そこは注意してね」
「収穫をしないとね」
「そうです、ですから」
それでというのです。
「そこは注意しましょう」
「そうだよね」
「楽しくだけれど安全には気をつけて」
「そうしてやっていかないとね」
「楽しく安全に」
「そうしていきましょう」
「そうです、怪我をしてもいいことはないですから」
だからだというのです。
「そこは気をつけていきましょう」
「そうだね」
カルロスも応えてです、五人で力を合わせてネーブルの実を収穫していきました。そしてネーブルの収穫は。
一時間程で終わりました、それで五人は言いました。
「あっという間だったね」
「結構な量があったのに」
「五人でやったら」
「すぐだったわね」
「そうだったわね」
「やっぱりね」
ここでこう言ったのはカルロスでした。
「一人よりも二人でね」
「五人だとね」
恵梨香がにこりと笑って応えました。
「もっといいわね」
「三人寄ればっていうけれど」
それでもとです、ナターシャも言いました。
「五人いればね」
「もっといいね」
神宝も言います。
「三人よりもね」
「五人で一緒にやれば」
ジョージもにこにことして言います。
「もっといいね」
「そうだね、五人いたら」
カルロスはまた言いました。
「どんなお仕事もすぐだよ」
「そうです、力を合わせますと」
桜も笑顔で言ってきました。
「どんなお仕事も」
「すぐに終わるね」
「そうです、沢山の人が一つになれば」
そうなればというのです。
「本当に」
「あっという間に終わるね」
「そうですね、それでお仕事が終わりましたが」
「次は何処かな」
「はい、今度は桃ですが」
それでもと言うのでした。
「丁度三時ですから」
「あっ、おやつの時間だね」
「ティータイムでもありますね」
「そうだね」
「ではおやつにしましょう」
「おやつは何かな」
「それはです」
どうかとです、桜はカルロスに答えました。
「皆で集まって」
「そうしてなんだ」
「食べることになります」
「じゃあその集まる場所は」
「あのお外のテーブルです」
「ああ、お昼ご飯を食べた」
「あちらで」
「わかったよ、じゃあね」
それならとです、カルロスも頷いてでした。
五人は桜と一緒に自転車でテーブルに向かいました、五人がテーブルのある場所に着くとでした。そこにです。
皆も次々にやって来ておやつの時間となりました、おやつは農園のお菓子や果物、お昼のデザートとまた違うメニューでしたが。
そこで、です。将軍が言いました。
「ではおやつをね」
「はい、今からですね」
「食べましょう」
カルロスに笑顔で言いました。
「そうしましょう」
「わかりました」
「飲みものもあるしね」
「今回は色々なジュースを用意したよ」
ご主人が沢山の瓶を前に出して言ってきました。
「この通りね」
「全部ジュースですね」
「そう、果物のね」
「果汁ですね」
「百パーセントだよ」
まさにそれだけだというのです。
「それを飲もうね」
「わかりました」
「そして紅茶もあるよ」
こちらもというのです。
「レモンティーがね」
「レモンティーですか」
「そうだよ」
こちらの紅茶だというのです。
「うんと甘くしたね」
「それでそのレモンもですね」
「そうだよ、うちの農園で獲れたものだよ」
「そうですね」
「お菓子や果物はね」
それこそとです、ご主人はカルロスに笑顔で答えました。
「かなりの種類がね」
「ありますね」
「果物なんてもうない方がね」
「少ない位ですね」
「そうだよ、このブルーベリーやライチもね」
今度は前のその果物達を見て言いました。
「うちの農園のものだよ」
「ライチまであるんですね」
「昔はなかったけれどね」
それでもというのです。
「今はあるんだ」
「ライチがあるのは嬉しいですね」
中国人の神宝はお国の果物に笑顔になっています。
「とても」
「そうよね、ブルーベリーもね」
ナターシャはその果物を見ています。
「あるのがいいわね」
「レモンもあるんですから」
ジョージは紅茶に使っているそれを見ています。
「余計にいいですね」
「それに桃もあって」
恵梨香はその果物を見ています。
「余計にいいですね」
「皆が好きなものを食べてね」
将軍も笑顔です。
「お菓子もね」
「そちらもですね」
「ええ、好きなものを食べて」
こうカルロスに答えました。
「是非ね」
「キーウィも食べていいですね」
カルロスはその果物を見ています。
「こちらも」
「そうしていいわ、どのキーウィも柔らかいから」
「安心して食べられますね」
「そうよ、何か外の世界だとキーウィは」
「中々熟れて柔らかくならないんです」
カルロスは少し苦笑いになって将軍に答えました。
「これが」
「そうらしいわね」
「甘酸っぱくて美味しいのに」
「その甘酸っぱさがいいわね」
「はい、それで栄養もたっぷりで」
「ビタミンと繊維が凄いのよ」
ドロシーもキーウィについてお話に入ってきました。
「これが」
「そうですよね」
「だからね」
それでというのです。
「私も好きよ」
「ドロシーさんもですね」
「それでオズの国だとね」
「収穫出来るキーウィも少し光っていて」
「すぐにわかるから」
「それで収穫したら」
カルロスは笑顔で言いました。
「物凄く柔らかいんですね」
「そして食べやすいのよ」
「そうですね」
「だからね」
それでというのです。
「楽しく食べてね」
「そうさせてもらいます」
「是非ね。それとね」
「それと?」
「私がオズの国に来て暫くはキーウィはなかったのよ」
この果物はというのです。
「ライチもね」
「アメリカになかったからですね」
「存在もね」
それすらもというのです。
「知らなかったわ」
「そうだったんですね」
「それがね」
「今はですね」
「こうして普通にあって」
キーウィのその楕円形でマンチキンのものなので青くて毛みたいなのが一杯生えているそれを見ながら言いました。
「食べられるのよ」
「そうですね」
「だからね」
「今からですね」
「楽しく食べましょう」
「わかりました」
「葡萄もあるわね」
アン王女はこの果物を見ています。
「私実は葡萄も好きなのよ」
「林檎もでね」
「そう、葡萄もね」
ドロシーに笑顔で答えました。
「それで他の果物もね」
「好きなのね」
「嫌いな果物はないわね。お野菜もね」
こちらもというのです。
「嫌いなものはないわ。ちなみに一番好きなお野菜は西瓜よ」
「西瓜は私も好きですよ」
ここで将軍が言ってきました。
「あのお野菜は」
「そうなんですね」
「けれどお野菜だから」
「この農園ではなのね」
「お菓子や果物はありますが」
それでもというのです。
「お野菜はです」
「やっていないわね」
「畑がないので」
だからだというのです。
「西瓜はないです」
「だから他のところでなのね」
「手に入れています」
「そうして食べているのね」
「そうです、それで西瓜はないですが」
「それでもね」
「今から食べましょう」
お菓子や果物をおやつとしてです、こうお話してでした。
皆で食べはじめました、そのおやつも飲みものもとても美味しいです。それでトトはドロシーの足下で言いました。
「何ていうかね」
「どうしたの?」
「いや、僕犬だけれど」
それでもというのです。
「普通に美味しいよ」
「お菓子も果物もよね」
「うん、オズの国に来てからね」
「そうしたものも普通に食べているわね」
「お野菜もね」
こちらもというのです。
「そうなっているね」
「お肉やドッグフードだけでなく」
「こうしたものもね」
外の世界の犬が食べない様なものもというのです。
「食べる様になっているね」
「そこも変わったわね」
「そうだね」
「オズの国ではそうですよね」
カルロスも言いました。
「犬もライオンも普通に喋っていて」
「色々なものを食べるわね」
「はい、確かに」
「腹ペコタイガーもね」
ドロシーは今はこの場にいない彼のお話もしました。
「そうでしょ」
「はい、ただあの人物凄く食べますから」
それでいていつもお腹が空いたというのは腹ペコタイガーです、それで何かを食べたいといつも言っているのです。
「お肉もですね」
「食べるわね」
「いつも」
「僕もお肉が一番好きだよ」
臆病ライオンがここで言ってきました。
「実はね」
「それはそうよね」
「うん、こうしてお菓子や果物も食べるけれど」
「やっぱり一番はね」
「お肉だよ」
これが好きだというのです。
「本当にね」
「そうよね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「こうしてお菓子や果物を食べるのも好きだよ」
お肉が一番好きでもというのです。
「そうだよ」
「ええ、それじゃあね」
「今もね」
「色々食べましょう」
こうお話してでした。
皆で楽しく食べました、そしてその後で午後のお仕事の続きをしましたがカルロス達はこの時はです。
ドロシーそしてトトと一緒でした、それでメロンを獲っていましたが。
五人でメロンを見上げてこんなことを言いました。
「おやつ食べたのにね」
「それもお腹一杯」
「そうしたのにね」
「メロンがあまりにも美味しそうだから」
「食べたくなるわね」
「そうね、けれどね」
それでもと言うドロシーでした。
「今は収穫の時だから」
「食べないことですね」
「それがいいですね」
「今は」
「収穫に専念して」
「その後で、ですね」
「食べましょう」
メロンもというのです。
「そうしましょう」
「わかりました、しかし本当に広い農園で」
カルロスはしみじみとした口調で言いました。
「木も多くて」
「収穫がお二人だけだと大変ですね」
神宝も言いました。
「考えてみますと」
「お二人だけだと」
ナターシャも考えるお顔で言いました。
「これだけ広くて木も多いと」
「そう思うと人手が必要ですね」
恵梨香もしみじみとして言いました。
「この農園には」
「ご主人と将軍が親戚の人を呼ばれたことはよかったと思います」
神宝はしみじみとして言いました。
「本当に」
「そしてその人達が来る間は僕達がお手伝いする」
カルロスはメロンを獲りつつ言いました。
「そうしてよかったですね」
「ええ、本当にそう思うわ」
ドロシーも皆に答えました。
「私もね」
「そうですよね」
「だからね」
「それで、ですね」
「その人達が来られるまで」
「この農園で働くことですね」
「そうしていきましょう」
こうカルロス達に言いました。
「後でオズマも来てくれますし」
「オズマ姫も来られますね」
「そうしたら余計に楽しくなりますね」
「あの人も来られたら」
「そうなりましたら」
「今以上にそうなりますね」
「私もその時は楽しみよ」
五人以上にそう思っていることがはっきりと出ていました。
「オズマもとなると」
「ドロシーさんはオズマ姫の一番のお友達だから」
「だからですね」
「お会いすることが楽しみですよね」
「私達よりも」
「そうですね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「今もね」
「楽しみですね」
「そうですね」
「それならですね」
「今はお仕事を楽しんで」
「オズマ姫を待ちますね」
「待つ間は他のことをして楽しむ」
ドロシーも収穫のお仕事をしています、むしろ五人より動きがよくで五人にどう動いたらいいか等とアドバイスもしています。
「そうすることよ」
「ただ待つんじゃなくて」
「その間はですね」
「他の事をして楽しむ」
「そうして待つことですね」
「それがいいんですね」
「そうよ、待つ間もね」
本当にというのです。
「そうすることよ」
「そうですね、それじゃあ」
「僕達もそうします」
「ちゃんと働いて」
「そうして楽しんで」
「それで何とかしていきます」
「そうしてね」
こう言ってでした。
五人はドロシーと一緒に収穫を楽しみました、そして一緒にいるトトは周りの木を見てお鼻を利かせていましたが。
それが終わってです、ドロシーに言いました。
「もう今日は収穫出来るお菓子や果物はないよ」
「そうなのね」
「うん、だから今日はこのメロンでね」
「私達のお仕事は終わりね」
「もう他の人達は収穫し終えて」
それでというのです。
「収穫出来るものはね」
「ないのね」
「そうだよ、だから僕達が終わったら」
「皆のお仕事も終わりね」
「そうなるよ」
こうドロシーに言いました。
「だからね」
「あと一息ね」
「頑張っていこうね」
「わかったわ、じゃあ皆もね」
ドロシーはトトとお話をしてから一緒にお仕事をしているカルロス達に対して笑顔で声をかけました。
「あともう少しね」
「はい、メロンを全部収穫して」
「それをリアカーに乗せて」
「そうしてですね」
「将軍のお家まで送って」
「それで終わりですね」
「そうなるわ、だからあと少し頑張りましょう」
こう言ってでした。
皆で頑張ってお仕事をしてでした、それが終わってから将軍のお家に戻りました。すると将軍は皆に言いました。
「今日はまずはお風呂に入ってね」
「お風呂なのね」
「ええ、もう入れたから」
カルロスに笑顔で言いました。
「順番で入ってね」
「わかりました」
「男の子と女の子は分けて」
そしてというのです。
「入ってね」
「僕はもう入ったからね」
ご主人は石鹸の香りをさせながら言ってきました。
「だからね皆ゆっくりね」
「いや、すっきりしたわ」
アン王女もいますが王女も石鹸の香りがします。
「やっぱりお風呂はいいわね」
「お風呂は入るものですよ」
将軍は笑顔で言いました。
「いつも」
「そうよね、清潔でないとね」
「まして私達のお仕事は汗をかくから」
将軍はさらに言いました。
「毎日入らないと」
「だから皆も入ってね」
ご主人はドロシー達にあらためて言いました。
「いいね」
「勿論僕達も入りますよ」
犬達も言ってきました。
「毎日じゃないですが」
「時々でもです」
「ご主人も奥さんも奇麗好きなので」
「だからです」
「定期的に奇麗になっています」
「ご主人と奥さんが洗ってくれるんです」
「それで拭くとすぐに身体が乾くタオルで拭いてくれるんです」
こう言うのでした。
「ですから」
「いつも奇麗なんですよ」
「ご主人と奥さんにそうしてもらっていて」
「僕達も奇麗好きですから」
「物凄く嬉しいです」
「ただ今日は入らないので」
「ごゆっくりして下さい」
入浴をというのです、こうお話してでした。
皆は晩ご飯の前にお風呂に入ることになりました、まずは男の子達が入って次は女の子達が入ってです。
皆奇麗になったところで将軍は言いました。
「あとかかしさんと樵さんは」
「僕はいいよ」
「僕もね」
二人は将軍に笑顔で答えました。
「油をさしてそれで磨けばいいからね」
「中の藁を交換して洗濯すればいから」
「僕達にお風呂は関係ないよ」
「お食事や睡眠と同じでね」
「そうしたお身体ね、そういえばお二人は朝にそうしたわね」
将軍はこのことにも言及しました。
「かかしさんは藁を交換して洗濯して」
「そうしたよ」
「樵さんは油をさして塗って」
「奇麗にしたよ」
「だからなのね」
将軍も納得しました。
「お二人もいいのね」
「お風呂のこともね」
「そういうことでね」
「そうだね、それぞれのお身体で違うのはね」
このことはといいますと。
「オズの国だからね」
「そうよね、じゃあ最後は将軍ね」
ドロシーは将軍に入浴のお話をしました。
「そうね」
「はい、じゃあ今から入って」
そしてというのです。
「それから晩ご飯ですね」
「そうなるわね」
「ではその間は皆は」
「ボードゲームしています」
カルロスが応えました、見れば皆実際にテーブルの上に大きなボードゲームを出して皆で遊んでいます。何時の間にかそうなっています。
そしてです、こう言うのでした。
「オズの国のボードゲームも楽しいですね」
「立体的だしね」
「しかも色々なことがあって」
「これは面白いわ」
「外の世界のボードゲームよりも」
四人も遊びながら言います。
「これで遊んでいますと」
「時間を忘れます」
「じっくり遊べますし」
「いいですね」
「僕はボードゲームが好きで」
五人と一緒に遊ぶ皆が言いました。
「よく遊ぶんだ」
「私と一緒にね。私は最初はしなかったけれど」
将軍も言ってきました。
「結婚して一緒にいる様になって」
「それでなんですね」
「将軍もなんですね」
「一緒にされる様になったんですね」
「ボードゲームを」
「それで今は」
「楽しく遊んでいるわ、じゃあ今からね」
笑顔で応えました。
「私はお風呂に入るから」
「その間はですね」
「こうしてボードゲームで遊んで」
「そしてですね」
「そうしてですね」
「その後はですね」
「晩ご飯よ。今日はパエリアとサラダと兎のローストよ」
このメニューだというのです。
「楽しみにしておいてね」
「わかりました」
「パエリアいいですよね」
「それに兎もなんて」
「今から楽しみです」
「どれだけ美味しいか」
「そう、だからね」
それでというのです。
「楽しみに待っていてね」
「次は私の番ね」
アン王女も入っています、そこで言うのでした。
「さて、どうなるかしら」
「王女何かどんどん進んでますね」
カルロスは王女の駒の進み方を見て言いました。
「凄いですね」
「今日は運がいいわね」
「ルーレットの目がですか」
「ええ、随分とね」
笑顔で言うのでした。
「有り難いわ」
「そうですか」
「やっぱりね」
笑顔でこうも言いました。
「ボードゲームはルーレットの目も大事よね」
「それが悪いとですね」
「もうね」
それこそというのです。
「残念になるわね」
「どう進めていくかも大事ですけれど」
考えてです。
「けれどですね」
「やっぱりね」
「ルーレットの目ですね」
「これがとても大きいから」
「王女はですね」
「今はね」
ルーレットの目がよくてというのです。
「先に進んでいけているわ」
「そうですね」
「ではね」
あらためて言う王女でした。
「ルーレットを回すわね」
「わかりました」
「さて、どの目が出るかしら」
笑顔でルーレットを回しました、すると凄くいい目が出て王女は笑顔になりました。ゲームは将軍がお風呂から出てです。
そして晩ご飯を食べてから寝るまですることになりましたが。
王女はずっといい目でした、これには犬達も驚きました。
「王女本当にいいですね」
「さっきからいい目ばかり出てますね」
「それでいつもトップですが」
「凄いですね」
「これはまた」
「まあ私ルーレットとか賽子の目はいいのよ」
いつもとです、王女も答えました。
「本当にね」
「王女は運がいい人ってことですね」
猫のワインがテーブルの上でじっとゲームを見ながら言ってきました。
「そういうことですね」
「ルーレットの目は誰もどうにもなりませんからね」
サフランも言いました、犬達は床にいます。
「それでいい目ばかり出るのは」
「先に進めてしかも一回休みのところとかに入らなくて」
ふわりも言います。
「ボーナスばかり貰えて」
「これは本当にいいです」
桜が見てもです。
「文句なしですよ」
「ご主人でもこんな調子のいい日ないですよ」
ビスケットはその人を見て王女に言いました。
「奥さんでも」
「いつもそうなら」
レモンの口調はしみじみとしたものでした。
「本当に運がいいですよ」
「オズの国には不運はないですが」
皆それぞれ運がいとです、杏仁はこのことをお話しました。
「王女の幸運はかなりですね」
「ここまで運がいいと」
それならとです、メイプルも思いました。
「有り難いですね」
「ボードゲームも強いと嬉しいですよね」
シュガーは笑って言いました。
「本当に」
「他のことでは運はない訳でもないけれどある訳でもないわよ」
王女は犬達に笑って答えました。
「けれど昔からルーレットとか賽子はね」
「いいんですね」
「そちらの運は」
「そうなんですね」
「そうなの、じゃあまた回すけれど」
ルーレットをというのです。
「果たしてどんな目かしらね」
「何か一回休みとか他の人にものをあげるとか何コマか戻るってありますよ」
カルロスが王女のコマの前を見て言いました。
「ですからここは」
「余程いい目でないとね」
「結構辛いですが」
「そうね、ではどうなるか」
「これからですね」
「わかるわ」
「そうですね」
こうお話してでした。
王女はルーレットを回しました、するとです。
いい目が出ました、その目でないと困ったことになっていましたがそれが見事なまでにいい目が出てです。
王女は助かりました、犬達はそれを観てまた言いました。
「やっぱりいいですね」
「将軍の目は」
「本当にいいですね」
「今回もそうでしたし」
「運がいいですね」
「私が見ても」
将軍も言いました。
「これは凄いですね」
「そうなのね」
「王女程いい目を出す人は知らないです」
将軍はこうまで言いました。
「犬達が言う通り」
「そうなのね」
「はい、本当に」
こう王女に言いました。
「凄く強いですね」
「それはいいわね、ただね」
「ただ?」
「私は他のことは普通よ」
「ルーレットや賽子の目以外は」
「運が悪いわけじゃないけれど」
それでもというのです。
「特にいいわけでもね」
「ないんですね」
「そうなの」
実際にというのです。
「本当に、それでゲームは今ので終わりかしら」
「もうそろそろ寝る時間ですしね」
将軍は王女に答えました。
「ですから」
「今回全部あがったら終わりで」
「寝ましょう」
「遊んだ後はちゃんと後片付けをしてね」
ドロシーが笑顔で言ってきました。
「そうして寝ましょう」
「それは絶対よね」
「遊んだ後は奇麗にしてね」
後片付けをしてとです、ドロシーは王女ににこりとして答えました。
「そうしてね」
「寝ることね」
「だから終わったら」
その時はというのです。
「後片付けをしましょう」
「そうしてまた明日ね」
「楽しめばいいわ」
「そうね。遊んだ後はね」
「後片付けをして奇麗にする」
ドロシーはまた言いました。
「そうしましょう」
「わかったわ、じゃあね」
「遊び終わったら」
その時はというのです。
「そうしましょう」
「わかったわ」
王女もにこりと笑って答えました、そしてです。
遊びを続けました、すると今度も王女が一番で終わって他の皆も終わってです。そうしてなのでした。
皆寝ることになりました、ここで。
ドロシーはパジャマに着替えましたがアン王女のパジャマを見て言いました。
「貴方今日は青いパジャマね」
「ええ、マンチキンの国にいるから」
だからだとです、王女は答えました。
「将軍に頂いたから」
「それでなのね」
「今日からはね」
「青いパジャマを着て寝るのね」
「ウィンキーにお国があるから普段は黄色だけれど」
それでもというのです。
「今はね」
「マンチキンの国にいるから」
「だからなのよ」
それでというのです。
「青いパジャマよ」
「そうなのね」
「貴女と一緒ね」
「私はいつも五つのパジャマを持ってるのよ」
「その国それぞれでなのね」
「そう、いつもね」
まさにというのです。
「それぞれの国にいる時でね」
「それぞれの国の色のパジャマをなのね」
「着ているの」
「そうしているのね」
「だからね」
それでというのです。
「今日は青よ」
「マンチキンの色ね」
「その色のパジャマで寝るわ」
「じゃあお揃いね」
「そうね、それじゃあね」
「今から寝ましょう」
二人でこうしたお話をしてでした、そのうえで。
ドロシーも王女も皆と一緒に寝ました、そしてです。
翌朝起きるとすぐに将軍が作ってくれた朝ご飯を食べました、パンと目玉焼きとトマトにチーズトミルクのそれもとても美味しかったです。