『オズのキャプテン船長』
第一幕トロットと船長で
オズの国は島に囲まれた大陸です、そしてその周りには沢山の島々が存在しています。その島々についてです。
キャプテン船長は王宮の中でよく一緒にいてオズの国にも共に入ったトロットに対してこんなことを言いました。
「これまでわし等もオズの国のあちこちを巡ってきたけれどな」
「どうしたの?」
「いや、周りの島はな」
そこはというのです。
「あまり巡っていないんじゃないか?」
「そういえばそうね、ハイランドとローランドは行ったけれど」
トロットも船長のお言葉でこのことに気付きました。
「他にはね」
「そうだな、それじゃあな」
「今度機会があれば」
「そうした島々を巡るか」
「船旅ね」
「それに出るか」
「いいわね、私達もね」
トロットは船長の提案ににこりと笑って応えました。
「最近冒険に出ていなくて」
「暫く王宮にいるからな」
「王宮も楽しいけれど」
それでもというのです。
「冒険も楽しいから」
「だったら」
「ここはね」
まさにというのでした。
「オズマにお話して行く?」
「機会があったらって今言わなかったかい?」
「機会は作るものでしょ」
にこりと笑ってです、トロットは船長に言いました。
「そうでしょ」
「それはそうだね、じゃあ」
「早速オズマに言ってみましょう」
「それじゃあ」
こうお話してでした、そのうえで。
トロットは船長と一緒にオズの国の周りの島々に冒険の旅に出ることをオズマにお願いしに行きました、するとです。
オズマは丁度ドロシーと二人でチェスをしていましたがそれならと頷いてトロットに対して言うのでした。
「ええ、じゃあね」
「冒険に出ていいのね」
「いいわよ」
にこりと笑っての返事でした。
「それじゃあね」
「じゃあすぐに行って来るわね」
「ただね」
「ただ?」
「海に出るまでもね」
それまでもというのです。
「王宮から海に行くとなると」
「この王宮はオズの国の真ん中にあるからね」
「だからね」
それでというのです。
「それまでも結構な冒険よ」
「だからここは」
ドロシーも言ってきました。
「二人だけじゃなくてね」
「他の人達と一緒にっていうのね」
「ええ、行った方がいいわ」
こうトロットに提案するのでした。
「その方がね」
「それじゃあね」
トロットも頷きます、そしてでした。
誰と一緒に行こうかと考えているとです、ドロシーが言いました。
「今王宮には私達以外にはモジャボロさんとムシノスケ教授とビリーナがいるわ」
「じゃあその人達にお誘いかけるわね」
「そうしたらいいわね」
「ジュリアもいるけれど」
オズマは彼女の名前も出しました。
「この娘は今は王宮から離れられないから」
「そうなの」
「ええ、今度グリンダが王宮に来てくれるから」
「おもてなしの用意ね」
「それがあるから」
だからだというのです。
「今回は行けないわ」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
オズマはトロットにさらにお話します。
「かかしさんと樵さんとジャックもギリキンから来てくれるけれど」
「今回は冒険に行けないのね」
「そうなの、ベッツイはロバのハンクとチクタクを連れてアン王女を迎えに行くし」
ベッツイ達はそうだというのです。
「つぎはぎ娘はポリクロームと合流してカエルマンさんの方に出発したわ、臆病ライオンと腹ペコライガーも一緒よ」
「オズの国は今日も皆冒険に出ているね」
船長はここまで聞いて述べました。
「本当に」
「じゃあ今回の冒険は」
トロットも言いました。
「五人で、かしら」
「僕とガラスの猫とエリカはドロシーと一緒に王宮にいるよ」
トトは今もドロシーの足元にいます。
「留守番を兼ねてね」
「じゃあやっぱり五人ね」
「二人とモジャボロさん、教授とビリーナで」
「そうなるわね」
「じゃあ教授達に声をかけて行こうか」
船長がそれならと言いました。
「そうなるかな」
「そうね、じゃあ教授達に声をかけましょう」
トロットも言ってでした、そのうえで。
モジャボロ達に声をかけようとしましたがここでオズマが言ってきました。
「恵梨香達にも声をかけたら?」
「あっ、あの娘達にもなのね」
「ええ、あの娘達は呼んだらすぐに来られるから」
オズの国にというのです。
「だからね」
「それでなのね」
「あの娘達も呼んで」
「そしてだね」
「そう、一緒にね」
恵梨香達五人も加えてというのです。
「海を冒険して行けばいいわ」
「それじゃあね」
トロットはオズマのその提案に頷きました、そのうえで。
トロットはすぐに恵梨香達に携帯からメールを送りました、恵梨香はそのメールを見てすぐにでしうた。
いつもの皆にです、こう言いました。
「トロットさんからメール来たけれど」
「僕にも来たよ」
「僕の携帯にもだよ」
「僕もう読んだよ」
「私もそうしたわ」
他の四人も恵梨香に答えます。
「オズの国に来たらってね」
「今から冒険の旅に出るって言ってるね」
「それでよかったら一緒にってね」
「お誘いかけてきたわね」
「だったらね」
「皆行くわよね」
恵梨香は皆ににこりと笑って尋ねました。
「オズの国に」
「勿論よ」
ナターシャは恵梨香の質問に微笑んで答えました。
「行かない理由がないわ」
「そろそろまた行きたいって思ってたし」
ジョージもかなり乗り気な感じです。
「いい機会だよ」
「そうだね、じゃあ今から大学の時計塔に行って」
神宝は具体的なオズの国の行き方のお話をしました。
「あの青い渦の中に入ろうね」
「さて、今回はどんな冒険かな」
カルロスはもう冒険のことを考えています。
「楽しみだよ」
「それじゃあお昼休みか放課後になったらね」
恵梨香は皆の言葉を聞いて言いました。
「皆で時計塔に行きましょう」
「ええ、そしてオズの国に行きましょう」
「今回も皆で行こうね」
「それで皆でオズの国に入ってね」
「そうして楽しもうね」
「そうしましょう」
こうしてでした、恵梨香達五人は放課後に大学の方に行ってそうしてオズの国に入りました。そうしてでした。
オズの国に出ると王宮の入り口でした、それで門番の人にお話してです。
そうして王宮の中に入るとすぐに船長に言われました。
「来てくれたんだね」
「はい、トロットさんに連絡を受けて」
恵梨香は船長の横にいるトロットを見つつ船長に答えました。
「来させてもらいました」
「そうだね、じゃあね」
「今からですね」
「オズの国の周りの島々への冒険に出ようね」
「僕達も一緒だよ」
モジャボロもいます、見れば教授とビリーナも一緒です。
「だからね」
「はい、今回はですね」
「一緒に冒険に出てね」
「一緒に冒険を楽しむんですね」
「そうしようね」
「それじゃあね」
「さて、今回の冒険は海だけれど」
ここで言ってきたのはムシノスケ教授でした、今も正装です。
「島々に行くのははじめてだったかな、君達は」
「ハイランドとローランドに行ったことはあります」
「その時は船長さん達も一緒でした」
「それで、でした」
「皆さんと一緒に楽しんで」
「素敵な冒険でした」
「そうだったんだ、けれどその島だけかな」
五人がこれまで行ったオズの国の島々はというのです。
「そうかな」
「そうですね、言われてみれば」
「他の島にはこれといって行ってないです」
「人魚の国やリンキティンク王の国にはお邪魔してますけれど」
「それでもですね」
「他の島はです」
「それじゃあいい機会だね」
教授はそれならと言いました。
「皆で今回の冒険を楽しもうね」
「今から冒険の準備よ」
ビリーナも五人に言います。
「いいわね」
「ええ、じゃあね」
恵梨香がビリーナに五人を代表して声をかけました。
「今から準備をしましょう」
「そうするわよ」
「もう準備は出来てるわよ」
トロットがビリーナに笑って答えました。
「私がテーブル掛けもテントも持ったわ」
「そうなの」
「だからね」
「もうすぐにでもなのね」
「そう、今すぐにでもね」
それこそというのです。
「出られるわ」
「じゃあもう出発する?」
「そうしてもいいでしょ」
それこそというのです。
「本当にね」
「それじゃあね」
「そういえば今こっちの時間は朝ですね」
恵梨香はここで王宮の時計をチェックしました、すると今丁度八時になったばかりでとても明るいです。
「じゃあ丁度ですね」
「今からね」
船長が恵梨香に応えました。
「行こうね」
「それじゃあね」
「うん、今からね」
こうお話してでした、皆ででした。
オズマ達の見送りを受けてでした、王宮を出ました。そしてまず行くところは何処なのかといいますと。
「まずはリンキティンク王の国に行くよ」
「あの人のお国ですか」
「あそこに行ってね」
そしてとです、船長が恵梨香に答えます。
「船を借りてね」
「そうしてですね」
「島々を巡ろう」
「わかりました」
恵梨香は船長の言葉に笑顔で応えました。
「まずはあの人のところですね」
「リンキティンク王の国に行くのもだね」
「もうかなり前ですね」
「行ったのはだね」
「本当に」
まさにというのです。
「前のことです」
「じゃあ行くのは懐かしいかな」
「はい、もう」
「リンキティンク王は今もお元気よ」
まさにと言うトロットでした、もう都を出て南に向けて黄色い煉瓦の道を歩いています。左右の草原はまだ緑色です。
「というか元気過ぎるわね」
「あんな調子ですね」
「そう、本当にね」
まさにというのです。
「賑やかに笑ってるわよ」
「あの人らしくですね」
「そう、あの人の賑やかさはね」
それこそというのです。
「建材よ」
「そう言われると」
「どうかしら」
「懐かしいですね」
恵梨香は笑って言いました。
「あの人のことは」
「そうでしょ、だったらね」
「ここは、ですね」
「そう、早くね」
足を進めてというのです。
「まずはあの人のところに行きましょう」
「わかりました」
恵梨香は五人を代表して答えました。
「皆でそうしましょう」
「そこまでの道中も楽しむことよ」
ビリーナは五人の先頭を進んでいます。
「いいわね」
「そうね、まずはね」
「カドリングの国に行ってよ」
「あの国での冒険を楽しむことね」
「そうよ、心からね」
「それがいいわね」
「某家hんは楽しむものよ」
ビリーナはこの持論も出しました。
「何といってもね」
「楽しくない冒険はない、よね」
「そうも言うわ」
ビリーナは恵梨香にこうも言いました。
「だからね」
「これからの冒険、カドリングを進むそれもね」
「楽しむわよ、ただね」
「ただ?」
「それはね」
こうも言ったビリーナでした。
「今回カドリングは入りはするけれど」
「特に寄らないで」
「ほぼ真っすぐにリンキティンク王の国に行ってね」
「海に出るのね」
「そうなるわ、それで船はね」
「リンキティンク王の船を借りるんだ」
船長が船のお話をしました。
「皆で船に乗って」
「そうしてですね」
「海に出るよ、今回は潜水艦ではないよ」
「海の中には入られないですね」
「そして入ることもないよ」
「そうですか」
「そう、そしてね」
そうしてというのです。
「島から島にね」
「進んでいくんですね」
「そうしていくから」
だからだというのです。
「楽しみにしておいてね」
「わかりました」
恵梨香はまた五人を代表して答えました。
「それじゃあこのままですね」
「カドリングを進んでいこうね」
「そしてまずはリンキティンク王のお国に入るんですね」
「そうなるよ」
「オズの国は海も不思議な場所だから」
トロットはにこにことしています。
「私も行くのが楽しみよ」
「行く度に新発見があるのだからね」
それでと言う教授でした。
「素晴らしい場所だよ」
「そうだね、それとね」
ここで言ったのはモジャボロでした。
「面白い人達もいるからね」
「そこもオズの国ならではですね」
「その人達にも会いに行こうね」
「そうさせてもらいます」
是非にと言ってです、そしてでした。
皆でカドリングの国に入りました、そこで丁度お昼になった時にです。トロットは皆に対して笑顔で言いました。
「お昼になったからね」
「はい、今からですね」
「お昼ご飯ですね」
「皆で食べる」
「そうしますね」
「そうしましょう、今日のお昼は」
それは何かといいますと。
「スクランブルエッグとベーコンとソーセージ、ハムにパンにサラダよ」
「アメリカンだね」
モジャボロはそのメニューを聞いて言いました。
「その感じにするんだね」
「そう、今のアメリカのお料理よ」
「全体的に朝食の感じだね」
「お昼だけれど」
トロットはモジャボロににこりと笑ってお話しました。
「それもいいかなって思ってね」
「そのメニューにするんだね」
「どうかしら」
「いいと思うよ」
笑顔で、です。モジャボロはトロットに答えました。
「じゃあね」
「今日のお昼はそのメニューでいいわね」
「楽しみだよ、それで飲みものは何かな」
「ミルクを出すつもりよ」
飲みものはそちらだというのです。
「デザートはフルーツを一杯出すし」
「そちらも美味しそうだね」
「皆で沢山食べて」
「楽しむことだね」
「十時にお茶を飲んだけれど」
午前のティータイムです。
「それでもね」
「お昼にはだね」
「沢山食べましょう」
「十時は小休止だね」
「基本水分補給のね」
お茶を飲んでそうするのです。
「それでよ」
「ベーコンやスクランブルエッグを食べて」
「お昼にしましょう」
「そのベーコンですけれど」
恵梨香がトロットに尋ねました。
「厚く切って焼いたものですね」
「そうよ、ステーキみたいにね」
「それもアメリカならではですね」
「ハムもそうしてソーセージもね」
こちらもというのです。
「焼いたものだから」
「そちらもですね」
「期待していてね」
「そうだね、ただソーセージは」
ここで船長が言ってきました。
「茹でてもいいね」
「あっ、そっちも確かにね」
「ソーセージは美味しいね」
「ええ、じゃあソーセージはね」
「茹でる方でかな」
「それでいくわね、焼いたものばかりでもね」
それでもとです、トロットも頷きます。
「面白くないし」
「だったらね」
「ソーセージは茹でたものを出すわ」
「わかったよ」
「じゃあ今日のお昼はソーセージはね」
茹でたものを出してというのです。
「食べましょう」
「それじゃあね」
「パンも出すし」
トロットはこちらも忘れていません。
「皆で楽しく食べましょう」
「そうだね、それとね」
「それと?」
「今日の晩ご飯はお米はどうかな」
「お米もなの」
「恵梨香を見て思ったんだ、今ね」
見れば船長は実際に恵梨香を見ています、日本人の彼女をです。
「それでだよ」
「あっ、恵梨香は日本人だから」
トロットも言われて気付きました。
「お米が主食ね」
「だからね」
「あれっ、お米が主食なのは」
恵梨香は自分が言われて少しきょとんとして言いました。
「中国もそうなんじゃ」
「僕は天津生まれだから」
その中国人の神宝が言ってきました。
「中国の北の方で主食は麦だよ」
「そういえば中国の北は主食は麦だったわね」
ナターシャもこのことは知っています。
「黄河の方は」
「そうそう、中国って南がお米でね」
ジョージも言われて頷きます。
「北は麦だね」
「それぞれの地域で主食が違うんだったね」
このことをカルロスも言います。
「黄河が麦、長江がお米だったね」
「外の世界の主食のことを学ぶと面白いのだよ」
教授も参戦してきました。
「気候によって違うからね」
「それで日本では」
「お米だね」
「そうなっているんですね」
「そもそも君は主食は何って思ってるかな」
「お米です」
恵梨香は教授にすぐに答えました。
「パンよりもです」
「ジャガイモよりもだね」
「ドイツやロシアやペルーじゃそうですよね」
「そうだよ、ジャガイモが主食の地域も多いよ」
「ですが日本だと」
「そうだね、そしてこの顔触れだと」
お米が主食という人はといいますと。
「君になるんだ」
「他の皆は麦ですね」
「そうだよ、けれどこれは悪いことじゃないからね」
「主食がどうでも美味しいからね」
モジャボロが恵梨香に笑顔で言いました。
「それでいいからね」
「そうなんですね」
「私はどれも好きよ」
ビリーナもこう言います。
「麦もお米もね」
「そういえばビリーナも」
「どっちも食べるでしょ」
「ええ」
「玉蜀黍も好きよ」
こちらもというのです。
「こちらも主食だけれどね」
「ネイティブの人達はそうね」
「そうよ、玉蜀黍も美味しいからね」
だからというのです。
「好きよ」
「そうなのね」
「美味しければいいよ、ただね」
ここで船長が言うことはといいますと。
「お米のお料理も多いからね」
「具体的に何がいいかは」
「ちょっと迷うね」
「そうね」
トロットは船長のそのお話に頷きました。
「具体的にはね」
「お寿司やお握りはあるね」
「特に私達お寿司よく食べるわね」
「そうだね、それとカレーライスもね」
「よく食べるわね」
「あとハヤシライスやタコスライス、最近はガパオライスも食べるし」
お米のお料理も色々です。
「何かとね」
「色々あるわね」
「そこから何を食べるか」
「それは少し問題ね」
「晩ご飯にね」
「そこは少し考えどころね」
「そうだね、じゃあまずは」
船長はトロットにあらためて言いました。
「お昼にしよう」
「ええ、今からね」
トロットは船長のその言葉に頷いてでした。
皆で道から出て草原の上にそれぞれの敷きもおとその真ん中にテーブル掛けを出してそのうえで、でした。
スクランブルエッグと茹でたソーセージ、焼いたステーキみたいなベーコンにスライスしたハムにです。
それとサラダにフルーツの盛り合わせ、パンと牛乳を出して皆で食べます。船長はそのソーセージを食べて言いました。
「うん、こうして茹でてもね」
「美味しいわよね」
「ソーセージはね」
トロットに笑顔で言うのでした。
「本当にね」
「そうだよね」
「ソーセージは焼いてもいいけれど」
「茹でても美味しいからね」
「素敵な食べものだね」
「本当にね」
「これを串カツにもしますよ」
恵梨香が笑顔で言ってきました。
「日本では」
「あっ、オズの国の日本街であったね」
船長は恵梨香の今のお話に笑顔で応えました。
「大阪に」
「はい、串カツありますよね」
「生のキャベツと一緒に食べるね」
「お肉や魚介類も使いますけれど」
「ソーセージもだね」
「衣を付けて焼きます」
「そうだったね」
船長はソーセージを食べつつ恵梨香に応えました。
「日本では」
「はい、それがまた美味しいんです」
「そうだったね、わしも串カツは大好きでね」
それでと言う船長でした。
「たこ焼きやお好み焼き、焼きそばでもそうだけれど」
「船長さんよくおつまみにしてるわね」
「うん、お酒のね」
船長はトロットに笑顔で応えました。
「そうしているよ」
「そうよね」
「ビールやワインによく合うんだ」
串カツはというのです。
「他のお酒にもね」
「色々なお酒に合うのね」
「ウイスキーともいけてるし」
「あら、本当に色々ね」
「日本酒や梅酒とも合うんだよ」
日本のお酒とも、というのです。
「これがね」
「そうなのね」
「だからいいんだよ」
「じゃあ今日の晩はご飯だけれど」
トロットは船長のお話を聞いて述べました。
「じゃあね」
「今夜は串カツだね」
「それを出しましょう、色々な種類のものがあるしね」
「海老やキスや烏賊も美味しいしね」
「貝類もね」
「ベーコンも焼けるし」
船長は今度はベーコンを食べています、ソーセージの時はフォークで突き刺すだけでしたがベーコンはナイフも使っています。
「それじゃあね」
「今日の晩は串カツね」
「それがご飯のおかずだね」
「それで船長さん達には」
トロットはスクランブルエッグを食べつつさらに言いました、その目は船長だけでなくモジャボロと教授も観ています。
「お酒も出すわね」
「どのお酒かな」
「船長さんが好きなお酒よ」
それを出すというのです。
「だから楽しみにしておいてね」
「それじゃあね」
「船長さんは確かに色々なお酒を飲むけれど」
「そうだね」
「ビールもよく飲むしワインもね」
「どちらも好きだね。外の世界にいた時から」
お酒が大好きな人として応える船長でした。
「どんなお酒も飲むよ」
「そうよね」
「じゃあ夜はね」
「串カツでお米も食べて」
「そしてね」
「お酒ね」
「どんなお酒かはその時に決めるよ」
夜のその時になってというのです。
「そうするよ」
「それじゃあね」
「今はこうしてね」
「お昼を食べるのね」
「そうするよ」
「僕としてはあれだね」
モジャボロはパンと牛乳を食べつつお話しました。
「シードルがいいね」
「林檎酒ね」
「うん、元々林檎好きだしね」
「それでお酒もなのね」
「林檎で造ったお酒が好きでね」
それでというのです。
「そちらを飲みたいね」
「じゃあ夜に出すね」
「宜しく頼むよ」
「モジャボロさんは本当に林檎が好きよね」
「果物は全部好きだけれどね」
その中でもというのです。
「林檎が一番だね」
「そうよね」
「だから今晩はシードルかな」
林檎酒だというのです。
「それにするよ」
「わかったわ、じゃあ今夜はね」
「そちらも出してくれるんだね」
「そうさせえもらうわ」
「僕はワインを頼むよ」
教授が飲みたいお酒がこちらでした。
「赤でも白でもね」
「今日中はそちらなのね」
「ワインは知的なお酒だからね」
だからだというのです。
「身体にもいいしね」
「葡萄だからね」
「そう、林檎も身体にいいけれど」
シードルの原料のそちらもというのです。
「ワインもいいからね」
「だから飲むのね」
「そうするよ、それでね」
「ワインを飲んで」
「楽しませてもらうよ」
「そうするのね、教授は」
「串カツとご飯を食べながらね」
是非にという口調でした。
「そうさせてもらうよ」
「何かお酒のお話になると」
恵梨香もここまで聞いて述べました。
「皆さん何か」
「どうしたのかな」
「大人の人は夢中になりますね」
「うん、美味しいからね」
船長はこう恵梨香に答えました。
「だからだよ」
「それで、ですか」
「そう、その為にね」
まさにそれが理由でというのです。
「皆お酒の話になると弾むんだよ」
「そうなんですね」
「オズの国は子供も多くて」
かく言う恵梨香達もトロット達もです、オズの国は可愛らしい男の子や女の子で一杯の国でもあるのです。
「食べない人も多いね」
「かかしさんも樵さんも」
「そう、けれどね」
「お酒を飲める大人の人もいて」
「つまりわし等はだよ」
「お酒が好きだからですか」
「そう、だからね」
その為にというのです。
「お酒のお話もね」
「楽しまれるんですね」
「そうだよ」
船長は今は牛乳を飲みつつ恵梨香にお話しました、木のコップは大きくてその中に沢山のミルクがあります。
「そして飲む時もね」
「楽しまれるんですね」
「そういうことだよ」
「そうですか、じゃあ私達もですね」
「大人になったらね」
その時はというのです。
「楽しむよ」
「そうなんですね」
「わしは結構朝から飲むよ」
「朝からですか」
「そうもしているよ」
「朝から飲むことは」
「船が朝に港に入ると」
そうなればというのです。
「もう自由だからね」
「お仕事が終わるからですか」
「それで仕事明けとしてだよ」
「飲まれていましたか」
「そう、入稿と停泊を終えて」
そしてというのです。
「その後はだよ」
「港を出て」
「そしてだよ」
そのうえでというのです。
「居酒屋に入って飲んでいたんだ」
「そうでしたか」
「これがまたよくてね」
朝に飲むことがです。
「秘かな楽しみだったんだ」
「そうですか」
「今はあまり船に乗らなくなって」
船長は普段は王宮で暮らしています、トロットのお友達なので一緒に王宮の中で暮らしているのです。
「だからね」
「朝から飲むこともですね」
「しなくなったね」
「そんなに朝から飲むのは美味しかったんですね」
「仕事が終わって飲む時はね」
まさにその時はというのです。
「美味しいんだよ」
「お仕事の後ですか」
「その時に飲むとね」
本当にというのです。
「美味しいよ」
「それは大人になっての楽しみね」
トロットもパンを食べつつ言ってきました、食パンと食パンの間にベーコンとスクランブルエッグを挟んでサンドイッチにしています。
「そうなるとね」
「トロット達にはだね」
「ちょっと、ってなるわね」
「そうだね、けれどね」
「けれど?」
「それはそれでね」
船長はトロットにさらにお話しました。
「楽しめるよ」
「あっ、ジュースとか飲んで」
「そう、そしてね」
さらにと言うのでした。
「牛乳も美味しいね」
「大人も飲めるじゃない」
ジュースそれに今自分達が飲んでいる牛乳はというのです・
「そうでしょ」
「それでも味の加減がね」
「違うのね」
「大人と子供でね、また違うんだよ」
「大人の人が牛乳やジュースを飲むと」
「何処かね」
どうしてもというのです。
「違うんだよ」
「そんなものなのね」
「美味しいことは美味しくても」
「また味が違うの」
「そうだよ、子供の時に飲む牛乳やジュースの方がずっと美味しいんだ」
「お酒より美味しいのかしら」
「間違いなくそうだよ」
船長はトロットにその牛乳を飲みつつお話しました。
「子供の時の牛乳やジュースはね」
「それじゃあ今のままで私達も」
「ちゃんとね」
それこそというのです。
「楽しめるよ」
「そうなのね、じゃあ」
トロットは船長の言葉に頷いてでした。
そうしてまた牛乳を飲みました、するとその牛乳はとでも美味しくてもう一杯飲んでまた言いました。
「本当に美味しいわね」
「牛乳っていいですよね」
恵梨香はトロットににこりとして声をかけました。
「美味しくて栄養もあって」
「牛乳飲んだら健康になるっていいますね」
「そうなのよね、そのこともあって」
「牛乳はいいですね」
「それとね」
さらに言うトロットでした。
「私牛乳飲んだら背が高くなるって言われてたけれど」
「それ私達もです」
「そうよね」
「だから牛乳を飲むと」
それでというのです。
「いいっていいますね」
「そう、私もよく言われたわ」
「お父さんとお母さんにね」
「だからよく飲みなさいってね」
「学校でも言われるしね」
ナターシャ達四人も言います。
「それに美味しいし」
「どんどん飲めるしね」
「美味しくて体にいいなら」
「最高の飲みものよね」
「ですから皆で」
まさにと言う恵梨香でした。
「飲んでます」
「いいことね、じゃあね」
「これからもですね」
「そう、飲んでね」
そしてというのです。
「美味しい思いをして」
「健康になればいいですね」
「皆でね、じゃあもっと飲みましょう」
トロットはまた牛乳を飲みつつお話しました。
「今日のお昼はね」
「はい」
恵梨香は笑顔で応えて実際に牛乳をさらに飲みました、そうしてこんなことも言ったのでした。
「スポーツ選手や特撮俳優って背の高い人が多いですが」
「あっ、確かにね」
「そうした人達も牛乳飲んでるんですよね」
「それと他にもね」
トロットは恵梨香に応えてお話しました。
「色々なものを食べてね」
「背が高いんですか」
「オズの国のフットボーラーの人達なんてそうでしょ」
「皆さん凄い大きさですね」
「あの人達は牛乳も一杯飲むけれど」
それこそ恵梨香達とは比較にならない量です。
「そしてね」
「他の食べものもですね」
「何でも沢山食べて」
そしてというのです。
「あの大きさになるのよ」
「何でも沢山食べたらですね」
「身長は二メートルで」
それ位の大きさで、というのです。
「体重は百キロを普通に超えてね」
「物凄い大きさですね」
「そうなるにはね」
「物凄く食べることですね」
「何でもね、牛乳一リットルなんて」
トロット達にとっては一度ではとても飲みきれない量です。
「一気だから」
「一リットルも一気ですか」
「それで飲んじゃうから」
だからだというのです。
「あれだけの大きさにもなるのよ」
「しかもいつも飲むんですよね」
「あの人達はね」
「そして食べることも」
「山みたいな量をぺろりだから」
「やっぱり一度に」
「だからね」
それでというのです。
「大きくなるにはね」
「沢山飲んで食べる」
「それが一番よ」
「そういうことですね」
「ええ、そして」
トロットは恵梨香にさらに言いました。
「身体にいいものを沢山食べると」
「健康になりますね」
「だからいいのよ」
「そういうことですね」
「それじゃあね」
「はい、大きくなるならない以前に」
「沢山食べましょうね」
こう恵梨香そして他の子達にも言うのでした。
「そうしましょう」
「わかりました」
恵梨香が頷いてでした、そのうえで。
皆でお昼を楽しく食べました、そしてまた出発して夜は串カツもお酒も楽しんで気持ちよくカドリングに向かうのでした。