『ドリトル先生と不思議な自衛官』




                  第一幕  海上自衛隊

 ドリトル先生のお家においてです、王子は皆と一緒にカレーをご馳走になっていました。そのうえで言うのでした。
「カレーは日本のお料理だね」
「うん、洋食の一つだよ」
 先生はそうだと答えました。
「まさにね」
「そうだよね、けれどね」
 それがというのです。
「日本人はね」
「カレーはインド料理だって思っているね」
「そうなんだよね」
「実際にね」
 先生はスプーンでそのカレー、ビーフカレーを食べつつお話しました。
「カレーの元はインドだよ」
「インドのカリーだね」
「そのカリーがインドからイギリスに入ったんだ」
 他ならぬ先生の母国です。
「当時イギリスがインドを統治していたからね」
「その関係でだね」
「そうだよ、それで海軍でね」
 ロイヤル=ネービーこの軍隊でというのです。
「シチューを食べていたけれど」
「それに使われたね」
「最初シチューに牛乳を使っていたんだ」
「当時牛乳は」
「冷凍技術がなかったから」
「長持ちしないね」
「それで牛乳の代わりに」 
 まさにそれでというのです。
「日持ちするスパイスの塊の」
「カリーを使ったんだね」
「そうしてカレールーみたいなものを作って」
「水兵さん達が食べていたね」
「パンを漬けて」 
 そのシチューにというのです。
「食べていたんだ」
「そうだったね」
「それでね」
 先生はさらにお話しました。
「日本が明治維新を迎えて」
「西洋の文化や技術を学んで」
「そうしている中でね」
「イギリスにも学んで」
「当時イギリスは世界で最も国力の高い国だったから」
 それでというのです。
「第一と言っていい位にね」
「学んでいたね」
「そうであってね」
 そうしてというのです。
「海軍のことも学んで」
「その中でだね」
「カレーのことを知って」
「洋食の一つに取り入れたんだね」
「そうなんだ、イギリスではパンだけれど」
「日本はご飯だからね」
「そこでアレンジされて」
 そうしてというのです。
「そのカレールーの原型、シチューだね」
「それをご飯にかけたんだね」
「ご飯に合う様にアレンジじてね」
「それでカレーライスが出来たね」
「そうだよ、それが日本の海軍で食べられる様になって」
「イギリス海軍から入ってきたから」
「日本でもね」 
 今先生達が暮らしている国でもというのです。
「まずは海軍でね」
「食べる様になったね」
「そうだよ、海軍で定着して」
「その海軍からだね」
「食べる様になったんだ」
「そうだね」
「だからね」
 先生はさらにお話しました。
「カレーライスと海軍の関係はね」
「日本では深いね」
「今はそのことを知らない人も多いかも知れないけれど」
 それでもというのです。
「それでもね」
「そうした歴史があるんだね」
「カレーライスにはね」
「面白いよね」
「そうだね、そのことも知って」
 そうしてと言う先生でした。
「カレーライスを食べていこう」
「食べものはその歴史も知るとね」
「尚更美味しいね」
「そうだよね」
 王子も笑顔で頷きました。
「カレーライスにしてもね」
「そうだね、そういえばイギリスでもね」
「カレーをよく食べるね」
「何かっていうと」
「カレー味だね」
「カレーライスじゃないにしても」 
 それでもというのです。
「カレーが多いね」
「今はそうだね」
「よくです」
 トミーも言ってきました。
「イギリスはお料理を言われる国ですが」
「本当にそうだね」
「よくない意味で」
「けれどカレーだと」
 この味付けならというのです。
「かなり独特の味付けで」
「普通に食べられますからね」
「だからね」
「インドから入ったこともあって」
「カレーが多いよ」
「そうですね」
「それでもね」
 先生は笑って言いました。
「日本人はまたカレーが好き過ぎるかな」
「カレーライスといってもね」
「色々あるのよね」
 チープサイドの家族が言いました、皆はいつも通り先生と一緒にいます。
「今私達が食べているビーフカレー以外にも」
「沢山の種類があるね」
「チキンカレーにポークカレー」
 ジップはその種類を挙げていきました。
「シーフードカレーもあるしね」
「スープカレーもあるね」
 食いしん坊のダブダブはこのカレーを挙げました。
「北海道からだったね」
「カツカレーなんてのもあるわ」
 ガブガブはこのカレーをお話に出しました。
「あのカレーは日本独自なのよね」
「カレー丼なんてね」
 チーチーは唸る様に言いました。
「和風にしたのもあるしね」
「和風ならカレーうどんね」
 ポリネシアが言ってきました。
「何といっても」
「カレーパンもあって」
 トートーはこちらを出しました。
「そうしたアレンジもしてるしね」
「カレーラーメンもあるね」
 ホワイティはこのお料理を思い出しました。
「日本人の好きなお料理二つが合わさったものだね」
「兎に角カレーが多いね」
「全くだよ」
 オシツオサレツは二つの頭で唸る様にして言いました。
「日本のお料理には」
「凄いバリエーションだよ」
「何しろカレー専門店まであるから」
 老馬は言いました。
「日本人がどれだけカレー好きかということだよ」
「そう、本当にね」
 先生は皆にもお話しました。
「これまでもカレーについてお話させてもらってきたけれど」
「あらためて思うね」
「日本にどれだけカレーが浸透しているか」
「そしてそのはじまりは海軍から」
「そのことは覚えておくといいわね」
「そうだよ」
 実際にと言う先生でした。
「カレーライスは日本の海軍、帝国海軍で生まれて」
「イギリス海軍のシチューを取り入れて」
「日本のお料理にアレンジして」
「それで生まれたものだね」
「海軍で大々的に食べられたんだ」 
 まずはというのです。
「何しろお肉やお野菜が沢山入っているね」
「そうそう、栄養満点だから」
「カレーライスって」
「そうした意味でもいいお料理なのよ」
「それでね」
 そうしたお料理だからだというのです。
「海軍では定期的にね」
「食べる様にして」
「軍人さん達の栄養状況をよくした」
「そうしたんだね」
「軍人さんが栄養失調で体格もよくないなら」
 そうした状況であったならというのです。
「いざという時困るね」
「戦えないよ」
「とても」
「そんな風だと」
「だからだよ」
 それでというのです。
「海軍ではカレーが定着したんだ」
「定期的に食べて」
「軍人さん達の栄養状態をよくして」
「そして体格向上にも役立てた」
「そうなのね」
「そうなんだ、そして」
 それでというのです。
「陸軍でも食べる様になったし」
「それでだね」
「軍隊以外にも広まって」
「そのうえで定着したわね」
「日本全体に」
「ほら、自由軒も」
 先生は織田作さん行きつけのそのお店の名前も出しました。
「カレーが名物だね」
「そのカレーもだね」
「まずは海軍から」
「あちらから生まれたのね」
「そうだよ、あのお店も織田作さんも海軍とは直接関係がないけれど」
 それでもというのです。
「織田作さんが大好きだったあのカレーもね」
「若し海軍で定着しなかったら」
「もっと言えばイギリスから入らなかったら」
「なかったね」
「そうなるわね」
「そうなんだ、勿論他のカレーもだよ」
 自由軒のカレーだけでないというのです。
「海軍あってだよ」
「ですが」
 ここでトミーが言ってきました。
「海軍それに陸軍もっと言えば今の自衛隊を嫌いな人が」
「日本にはいるね」
「おかしいと思う位」
「ああした人達がいることもね」
「事実ですね」
「うん、けれどね」
 それでもというのです。
「あの人達もカレーを食べるなら」
「それならですね」
「海軍そして自衛隊を否定しているなら」
「滑稽なことですね」
「そう思うよ」
 こう言うのでした。
「本当にね」
「そうですよね」
「軍隊を否定しても」
 そうしてもというのです。
「戦争はなくならないし災害の時なんて」
「軍隊がないとですね」
「救助や復興がね」
 そうした活動がというのです。
「ままならないよ」
「まして日本は」
「物凄く災害が多いからね」
「そうしたお国ですね」
「地震に台風にね」 
 先生はその災害を具体的に挙げていきました。
「火山の噴火に津波に洪水に」
「他にもありますね」
「大雨、大雪、火事、落雷とね」
「本当に多いですね」
「こんな災害が多い国はそうはないよ」 
 こうまで言う先生でした。
「しかも規模も大きいし」
「自然豊かな国ですが」
「それと共にね」
「災害も多いですね」
「昔からどれだけあったか」
 その災害がというのです。
「本当にね」
「そうしたお国柄なので」
「だからね」
 その為にというのです。
「自衛隊がないとね」
「大変なことになりますね」
「この神戸だってね」
 王子は今自分達が暮らしている街のお話をしました。
「一九九五年に大地震が襲ったからね」
「阪神大震災だね」
「うん、とんでもない地震でね」
「神戸が壊滅したよ」
「沢山の人が亡くなってね」
「大変なことになったよ」
「そうだったね、それでその時にね」 
 神戸が大変な時にです。
「自衛隊の人達が来て」
「救助に凄く貢献してくれたよ」
「そうだね」
「けれどその神戸がある関西にいた人でも」
 まさに災害とその後の救助活動を見てもです。
「自衛隊なくせって言う人いるよ」
「その人何を見てきたのかな」
「日本の皇室は反対で北朝鮮の世襲の独裁はよくてね」
「ただ単に頭が悪い人かな」
 王子はその人のお話を聞いて心から思いました。
「それもかなり」
「僕もそう思ったよ。そこまでいくとね」
「もうそうとしか思えないね」
「そうだね」
「そうした人が自衛隊嫌ってもね」
「事実凄く貢献してくれて」
 そうしてというのです。
「沢山の人を助けてくれるね」
「今も災害があるとね」
「自衛隊の人達が頑張ってくれているから」
「自衛隊は必要でね」
「何かあったら大勢の人を助けてくれるね」
「それで小田実という作家さんもそうした考えの人で」
 自衛隊が嫌いな、です。
「その阪神大震災に被災して」
「その人もなんだ」
「自衛隊に文句言って批判されたよ」
「あれかな、何でもっと早く来なかったとか」
「そんなことを言ってね」
「それは批判されるね」
「普段批判している人達に助けられてもね」
 そうしてもらってもというのです。
「感謝しないでね」
「文句言っていたんだね」
「こうした人がいることは」 
 善政はとても残念そうに言いました。
「日本にとってよくないことだよ」
「全くだね」
「自衛隊の何処が悪いのか」
「理解出来ないよ」
「本当にね」
「そうだね、それで北朝鮮の軍隊はいいみたいだから」
 先生は動物の皆に言いました。
「尚更だよ」
「わからないね」
「そんな人達がいるってことが」
「どうもね」
「日本独特の平和主義というのか」
 先生は首を傾げさせてこんなことも言いました。
「ひょっとしたら」
「平和でいたいなら軍隊は必要だよ」
「災害だって平和を脅かすものだし」
「というか自衛隊なくても災害起こるし」
「災害起こった時にどうするかだし」
「それがわかっていない人がいることが」
 カレーを食べつつ思うのでした。
「つくづくね」
「日本にとってよくないことだね」
「そうした人達っていつも騒いでいるけれど」
「そして文句言ってるけれど」
「何もわかっていないんだね」
「そうだよ、戦争は文化じゃないって言う人もいたけれど」
 それでもというのです。
「カレーライスだってそうだしね」
「軍隊から生まれたし」
「それで広まったしからね」
「戦争も文化を生んで」
「軍隊もだね」
「そうなんだよ」
 カレーを食べながらです、先生は皆とこうしたお話をしました。この日は先生はお酒を飲まないでお風呂に入ってから寝ました。
 そして翌日大学に行くとです。
 学園の中の中等部や高等部それに幼等部の制服の子達が大勢登校しているのを見ました、先生はその時一緒にいる皆に言いました。
「学校の制服は軍服が元だからね」
「そうなんだよね」
「詰襟もブレザーも」
「そしてセーラー服も」
「全部そうだね」
「そのこともね」
 先生は皆にお話しました。
「文句言っていた人いるよ」
「軍隊が元だから」
「それでなんだ」
「そう言っていたんだ」
「学校の先生でね」
 このお仕事の人でというのです。
「それでだよ」
「制服は嫌い」
「軍服が元になっているから」
「それでだね」
「それを言ったらトレンチコートもだけれどね」
 この服もというのです。
「フロックコートだってね」
「トレンチって塹壕だからね」
「塹壕に入っている時に寒くて水気もあって」
「それから防ぐ為の服でね」
「着てたんだよね」
「そうだよ、ブーツだってそうだしね」
 こちらもというのです。
「軍隊からだし」
「ランドセルだって軍隊からだし」
「軍隊からのもの多いよ」
「本当にね」
「それがわかっていなくて」
 それでというのです。
「そんなこと言うんだ」
「本当におかしいね」
「そんなこと言うなんてね」
「何ていうかね」
「どうしようもないね」
「やっぱりその先生も北朝鮮はよくて」
 それでというのです。
「日本皇室なくせって言うんだ」
「っていうか自衛隊嫌いな人って皇室嫌いな人多いよね」
「ほぼセットだよね」
「しかも北朝鮮好きだね」
「世襲の将軍様だって」
「どうかしてるよ」
 先生が思うにです。
「北朝鮮なんて軍隊ばかり大きくて」
「お金も使ってね」
「もう滅茶苦茶に」
「国民餓えさせて」
「それで軍隊ばかりだから」
「戦前の日本より遥かに酷いよ」
 北朝鮮はというのです。
「将軍様の贅沢もあるしね」
「日本より酷いね」
「どう見ても」
「今の日本よりもで」
「昔の日本よりも」
「そうなんだけれどね」
 それがでもというのです。
「あそこはよくてね」
「日本は駄目」
「一目瞭然なのに」
「そんなこともわからない」
「それで学校の先生だね」
「そうだよ、僕はそんな考えはないからね」 
 全く、と言う先生でした。
「本当にね」
「全くだね」
「まともじゃないよ」
「そんな先生はね」
「軍服の何処が悪いのか」
 制服の元になったです。
「一体ね」
「その先生トレンチコート着ないんだね」
 ジップはそれならと言いました。
「そうだよね」
「あとブーツも履かないんだ」
 チーチーも言いました。
「そうなんだね」
「それでランドセルも嫌いなんだね」 
 ダブダブはこう思いました。
「便利だと思うけれど」
「カレーライスも食べないんだ」
 ホワイティは昨日の晩ご飯のお話をしました。
「そうなんだね」
「そういえばビスケットも軍隊からだったね」
 老馬はこの食べものを思い出しました。
「そうだね」
「ピケ帽も駄目だね」 
「あの帽子だって軍隊からだよ」 
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「フランス軍伝統のね」
「そうした帽子だよ」
「ヘルメットも軍隊からだし」
 ガブガブはこちらを思い出しました。
「頭を守ってくれる大事なものよ」
「ジープは当然軍隊からで」
「あんないい車もそうはないけれど」
 チープサイドの家族は自動車のことを思いました。
「それも嫌いなのね」
「いい車なのに」
「フロックコートの格好良さも否定するって」
 トートーは思いました。
「嫌いなら仕方ないけれどね」
「缶詰は瓶詰からだけれど」
 ポリネシアは言いました。
「ナポレオンさんが軍隊の保存食でアイディア募集して出たんだよね」
「軍隊からのものは本当に多いよ」 
 先生は再び皆に言いました。
「皆が言った通りにね」
「そうだよね」
「本当に何かとね」
「軍隊のもの多くて」
「否定してもどうにもならないね」
「そうだよ、戦前の日本軍も自衛隊もね」
 そうだというのです。
「何にもならないよ」
「そうだよね」
「というか戦前の日本軍だって悪い組織かっていうと」
「調べるとそうでもないね」
「問題はあるにしても」
「少なくとも北朝鮮の軍隊より遥かによかったよ」 
 そうだったというのです。
「本当に」
「どう見てもね」
「あんな軍隊嫌だよ」
「入るのなんて」
「何があってもね」
「食べるものもないしね」
 このこともあるというのです。
「問題外だよ」
「全くだね」
「北朝鮮の軍隊については」
「軍服も酷いし」
「他のことだってね」
「軍国主義という言葉があるけれど」
 この言葉のこともいうのでした。
「これだってね」
「北朝鮮はそれどころじゃないね」
「先軍政治だから」
「まず軍隊がある」
「そんな国だから」
「戦前の日本は全体を考えて政治をしていたよ」
 そうだったというのです。
「確かに軍隊は重要だったけれど」
「それ言うとどの国もだしね」
「軍隊が重要でない国なんてないし」
「そもそもね」
「そうだからね」
 それでというのです。
「なくすことは論外だしね」
「もうね」
「何があってもね」
「戦争があるのは言うまでもないし」
「災害もあるから」
「それがわからないと」
 どうしてもというのです。
「色々間違えるよ」
「そうだね」
「それは言えるね」
「軍隊についてもわからないと」
「しっかりとね」
「そうだよ、あと戦前の日本は徴兵制で」
 この制度のお話もしました。
「国民皆兵だった様なイメージあるけれど」
「それも北朝鮮だしね」
「そのまんまだよね」
「だから軍隊にばかりお金かかって」
「他が全然なんだよね」
「そうなんだけれどね」
 それがというのです。
「日本は徴兵検査厳しかったからね」
「実は軍隊の規模小さくて」
「徴兵に合格する人って少なくて」
「クラスで一人か二人か」
「それ位だったね」
「そうだよ、実際は選抜徴兵制だったんだ」
 戦前の日本はというのです。
「かなり厳密なね」
「作家さんでも徴兵に合格した人少ないし」
「志賀直哉さん位だね」
「その志賀直哉さんも耳が悪くてね」
「すぐに除隊させられたね」
「そうだよ、軍隊に入ることはね」
 それはというのです。
「本当にね」
「そうはだよね」
「入られなくて」
「むしろ難しい」
「そんな風だったね」
「そうだよ、入ること自体が」
 どうしてもというのです。
「凄いことだったんだ」
「戦前の日本は」
「その実は」
「そんな風だったね」
「まだ日本で徴兵制度が復活するとか言う人いるけれど」
 それでもというのです。
「戦前がどうとか言って」
「若し戦前の徴兵制度復活させたら」
「かえって入られる人減るかもね」
「実際検査厳しかったから」
「それでね」
「そもそも今はね」
 この時代ではというのです。
「軍隊は、自衛隊もそれぞれの職種で専門職化していて」
「それでだよね」
「熟練の人が必要だね」
「徴兵制って年期だから」
「二年とか三年で終わりだね」
「そうした人が入れ替わって来るよりも」
 それよりもというのです。
「やっぱりね」
「ずっといてくれた方がいいね」
「それに徴兵制って義務で入るけれど」
「国家の」
「それよりやる気があって志願してくれる人の方が士気高いね」
「義務で入るよりも」
「そうだよ、しかも今は兵器の質が向上して」
 このこともあってというのです。
「数は必要にしても」
「それでもだね」
「昔より規模は小さくていい」
「それよりも質」
「それが問題だね」
「そうだよ、だからね」 
 それでというのです。
「徴兵制は有り得ないよ」
「日本はね」
「それでおおむね他の国でもよね」
「そうなってるよね」
「実のところは」
「むしろ北朝鮮がおかしいから」 
 この国の軍隊がというのです。
「そもそもね」
「そうだよね」
「あの国は本当におかしいね」
「何もかもがおかしくて」
「軍隊だってね」
「その北朝鮮と対峙しているから」
 だからだというのです。
「韓国も徴兵制だけれどね」
「あそこもそうだよね」
「徴兵制の国って今もあるけれど」
「韓国もそうなんだよね」
「うん、ああした国と対峙しているとどうしてもある程度の数が必要だから」
 それでというのです。
「規模もね」
「大きいよね」
「そうならざるを得ないね」
「そうだね」
「あの国は」
「うん、ただあの国の徴兵制は色々言われてるね」
 そうだというのです。
「何かとね」
「何か上流階級の人は普通に入隊してないとか」
「先輩のいじめが酷いとか」
「環境が悪いとか」
「そんなことよく聞くね」
「だから問題視されているよ」
 韓国でもというのです。
「どうしたものかってね」
「成程ね」
「色々あるんだね」
「韓国でも」
「そうだよ」 
 こうしたお話をしながら登校してです。
 先生は大学の構内に入りました、そしてまずはご自身の研究室で学問に入りますが欠かせないものはしっかりとしました。
 皆にミルクティーを貰いました、それを飲むのでした。
「うん、やっぱり僕はね」
「紅茶だね」
「紅茶がないとね」
「先生はしっくりいかないね」
「どうしても」
「そうだよ、本当にね」
 笑顔で言う先生でした。
「お茶、特にね」
「ミルクティー」
「それがないとね」
「先生は駄目だね」
「調子が出ないっていうか」 
 飲みながら本を読んで言います。
「いてもたってもいられないっていうかね」
「兎に角だよね」
「先生はお茶がないとね」
「そうした人だね」
「その第一がミルクティーだね」 
 そうだというのです。
「僕は」
「そういうことだね」
「じゃあ今日も飲みましょう」
「おかわりも煎れさせてもらうね」
「そうしてくれると嬉しいよ」
 こう言ってでした。
 皆も紅茶を飲みます、その中で先生はこんなことも言いました。
「イギリス軍でもあるしね、紅茶は」
「もう欠かせないよね」
「軍隊でもね」
「紅茶がないとね」
「ティータイムもね」
「そう、三時のお茶はね」
 何といってもというのです。
「絶対だよね」
「戦場にあってもね」
「食べものは質素でいいけれど」
「それでもお茶は欠かせない」
「それもミルクティー」
「毎日のそれはね」
「砂漠でもジャングルでもね」
 どんな環境でもというのです。
「イギリス人はね」
「軍隊でもだよね」
「紅茶は欠かせなくて」
「それもミルクティー」
「そこにティーセット」
「ティータイムはね」
「それで僕もね」
 先生もです。
「こうしてね」
「紅茶を飲む」
「そうしながら頑張るね」
「今日もまた」
「そうするね」
「そうだよ、頑張っていくよ」
 笑顔で言ってでした。
 先生は紅茶を飲んで本を読みました、そうして学問に励むのでした。








▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る