『ドリトル先生とラーメン』




               第六幕  留学生から見たラーメン

 先生が通っている八条学園は保育園から大学院まであります、そして高等部は普通科だけでなく商業科や工業科、農業科に水産科、特進科があってです。
 大学は先生が教授を務めている医学部以外には文学部、社会学部、宗教学部、語学部、経済学部、法学部、工学部、理学部、薬学部、生物学部、芸術学部、商学部、国際関係学部等があり世界中から学生さんや教員さん、職員さんがいます。
「かく言う僕だってね」
「イギリスから来てるしね」
「世界中から人が集まってるよね」
「そうした学園よね」
「規模で言うとオックスフォートにも負けていないよ」
 先生は動物の皆に答えました。
「もうね」
「そうだよね」
「そうした大学だね」
「八条学園ってね」
「そこに動物園や植物園、水族館に博物館とかもあって」
 そしてというのです。
「物凄く立派な図書館もあってね」
「凄いよね」
「寮も沢山あって」
「まるで街だよ」
「何万もの人がいてね」
「学園都市と言ってもね」
 そうも言ってもというのです。
「いいよ」
「そうだよね」
「この学園はね」
「もう街って言ってもいいね」
「そうだね」
「そう、それで世界中から人が来ていて」
 またこのお話をする先生でした。
「暮らしているね」
「そうそう」
「先生はお家から通ってるけれど」
「普通に暮らしてる人もいるね」
「そうした人も多いね」
「そして生活しているからには食べて」
 そうもしてというのです。
「楽しんでいるね」
「お食事自体もね」
「そうしてるね」
「僕達も食堂で食べてるしね」
「学校に来てね」
「そうしていてね」
 そしてというのでした。
「その食べるものの中にラーメンもね」
「あるよね」
「ちゃんとね」
「しかも人気メニューの一つで」
「よく食べられているね」
「どの食堂にもあってね」
 学園内のというのです。
「世界中の人が食べてるね」
「他のお料理と一緒に」
「ラーメンもそうだね」
「それで食堂ごとに独自のラーメンがあるね」
「そうだね」
「そこも面白いね。ただね」
 ここで先生は考えるお顔になって言いました。
「世界から来ている人達はラーメンについてどう思うか」
「あっ、そのこと気になるね」
「言われてみたら」
「日本では国民食で」
「先生もお好きでね」
「トミーも王子もそうだけれど」
「それでアンケートを取ろうと思うんだ」
 先生は皆に言いました。
「日本のラーメンについてどう思うか」
「それいいね」
「日本のお料理への感想にもなるしね」
「それを知ることの出来るいい機会だし」
「しかも学問になるかも」
「なるよ」
 学問にとです、先生は答えました。
「その国の食文化についての他の人達の認識を調べてね」
「知ることにもなる」
「文化への印象を」
「それもまた学問だね」
「それでなのね」
「ここはね」
 是非にというのです。
「アンケートをね」
「取ってみるんだ」
「学園にいる世界中の人達から」
「日本のラーメンに対してどう思うか」
「そのことを知る為に」
「アンケートを取るんだ」
「そうするよ」
 実際にというのです。
「これからね」
「それじゃあね」
「その準備をするね」
「今から」
「アンケートの取り方は色々で」
 それでというのです。
「紙のものもあれば」
「他にもだね」
「アプリでもあるね」
「この学校の人なら皆スマートフォン持ってるし」
「学園のアプリも入ってるし」
「それも使えるね」
「いや、八条グループがモバイルもやっていてよかったよ」
 そちらの企業もあるというのです。
「携帯やスマートフォンのね」
「そうそう」
「そちらでもかなりの利益を得ているんだよね」
「モバイルの方でもね」
「八条グループって」
「それでね」
 先生は皆にさらにお話しました。
「学園にいたら」
「小学生からスマートフォン持ってるし」
「持てない人には学園から支給もしてね」
「そうしてそこに学園のアプリは絶対に入れるし」
「学園の情報とか送信して」
「アンケートも行えたね」
「紙でも出来るけれど」
 アンケートはというのです。
「アプリでも出来るね」
「というかアプリ使うとね」
「すぐに皆に対して出来るね」
「学園の皆に対して」
「それが出来るね」
「そうだね、それじゃあね」
 それならと言う先生でした。
「紙行うよりも」
「それよりもだね」
「アプリ使った方がいいかな」
「そうしたらすぐに皆からアンケート貰えるし」
「そうなるからね」
「そうしようね」
 是非にというのでした。
「ここは」
「うん、それじゃあね」
「そうしよう」
「学園の運営に申請して」
「それで認めてもらおう」
「そうしようね、しかしね」
 こうも言う先生でした。
「日本のラーメンは日本の料理だから味はね」
「日本の味だね」
「それぞれの地域に名物のラーメンがあっても」
「それでもよね」
「やっぱり日本のお料理で」
「日本の味だね」
「だからお醤油を入れて」
 この調味料をというのです。
「その味が強いことが多いよ」
「日本っていうとお醤油なんだよね」
 ホワイティがまさにと言いました。
「お料理については」
「というかお醤油がないとね」
「日本のお料理って成り立たないわよね」
 チープサイドの家族も言います。
「お塩やお味噌やお砂糖もあるけれど」
「まずはお醤油だね」
「本当に何でも使っていて」
 トートーもお醤油について言います。
「お刺身でも欠かせないよ」
「もうお醤油があったら」
 それでとです、ジップも言いました。
「それだけで何とかなる位なんだよね日本のお料理って」
「それでラーメンでも使ってるんだよね」
「お醤油をね」
 オシツオサレツも言うことでした。
「塩ラーメンや味噌ラーメンもあるけれど」
「やっぱりメインはお醤油だね」
「お陰で日本人といえばね」
 ガブガブは言いました。
「お醤油の匂いがする位だから」
「それぞれの国でよく使うお料理があって」
 チーチーは言いました。
「日本だと断然お醤油なんだよ」
「昔はお醤油使わなかったそうだけれど」
 ポリネシアはやや首を傾げさせて言いました。
「平安時代とか鎌倉時代とか」
「もう想像出来ないよ」
 それこそと言ったダブダブでした。
「どんなものか」
「当時のお料理再現してたけれど」
 それでもとです、老馬は言うのでした。
「今と全然違うしね」
「そう、僕達は奈良県で奈良時代のお料理を食べたね」
 先生は皆にこのお料理のことからお話しました。
「そうだったね」
「そうするとね」
「全然だったね」
「今の日本料理と違ったよ」
「特に和食とは」
「お醤油もね」
 この調味料もというのです。
「使っていても今のとは違うね」
「魚醤だね」
「しょっつるともナムプラーともいう」
「今のお醤油とは違うのよね」
「大豆を使ったそれとは」
「だからだよ」
 その為にというのです。
「今のものとは違うよ、江戸時代からね」
「和食が完成したんだよね」
「大体」
「お醤油が普及して」
「大豆のお醤油が」
「お味噌とかも」
「食材もね」
 こちらもというのです。
「江戸時代からだよ」
「今僕達が普通に食べている様なものが揃って」
「それで普及して」
「定着して」
「それで食べられているね」
「そうなっているから」
 だからだというのです。
「昔の日本のお料理はね」
「全然違うね」
「今の和食と」
「そうなんだね」
「お醤油が普及していなかったし」
「他の調味料も食材もだから」
「全く違っていたんだ」
 そうだったというのです。
「前にも話したと思うけれど」
「そうだったね」
「確かね」
「こうしたこと何度かお話してくれたね」
「日本のお料理の成り立ちの一つとして」
「先生もね」
「そうだったね、兎に角ね」
 あらためてお話する先生でした。
「今の日本料理はお醤油の比重がかなり高くて」
「ラーメンもだね」
「そのことは同じだね」
「お醤油を使っていて」
「その味が強いね」
「このことがね」
 何といってもというのです。
「大きいよ」
「そうだよね」
「ラーメンにしても」
「お醤油の存在が大きくて」
「その味が強いね」
「オーソドックスなラーメンは」
 こう言っていいものはといいますと。
「当然ね」
「お醤油を使って」
「その色と匂いがして」
「当然味もだね」
「僕も思ったよ」 
 先生自身もというのです。
「日本料理のことは聞いていたけれど実際にね」
「食べるとだよね」
「お醤油ばかりだよね」
「そうだよね」
「それでね」
 このことを実感してというのです。
「その話は本当だったってね」
「思ったね」
「先生にしても」
「そうだったね」
「うん、当然他の調味料も使ってるけれどね」
 お醤油以外のものもというのです。
「お塩、お味噌、お砂糖、お酢もね」
「色々ね」
「香辛料だって使うしね」
「唐辛子や生姜や胡椒を」
「それで山葵もね」
「けれどね」
 それでもというのです。
「一番は」
「本当にお醤油で」
「ダントツと言ってもいいね」
「これをどう使うか」
「それが大きいね」
「そうだからこそ」
 それ故にというのです。
「ラーメンもだよ」
「ラーメンにも香辛料使うけれどね」
「胡椒かけるね」
「けれどやっぱりお醤油」
「これに尽きるね」
「それで他の国の人達から見れば」
 そうなると、というのです。
「やっぱりね」
「何と言ってもね」
「ラーメンは日本のお料理で」
「日本の味で」
「お醤油だね」
「そのことが予想されるよ」
 こんなことをです、先生は学園の皆に日本のラーメンについてアンケートをしてもらうことを決めてでした。
 学園の運営の人達にアンケートの申請を出しました、その後でお家でトミーにこんなことを言われました。
「他の国の人達からは舌に合わないということも」
「言われるね」
「日本料理全体がそうですが」
「ラーメンだってだね」
「そう言われることがありますね」
「僕達は最初から馴染んだけれどね」
 日本料理の味にというのです。
「けれどね」
「そうした人ばかりじゃないですね」
「スポーツ選手でもね」 
 他の国から来たというのです。
「結構ね」
「日本のお料理の味にはですね」
「うん、馴染めない人がいて」
 それでというのです。
「苦労する人もね」
「いますね」
「そうだよ、それでカレー位しか食べられないとか」
「そうした人もいますね」
「最初はね」
 日本料理に慣れるまではというのです。
「そんな人もいるよ」
「八条学園でもですね」
「そうだよ、来日して」
 そしてというのです。
「学園に入ってもね」
「日本料理に馴染めなくて」
「苦労する人もね」
「いますね」
「うん、例えばタイの人達はね」
「タイ料理は辛いですね」
「その辛さとね」
 それに加えてというのです。
「コリアンダーを使っていないことが」
「辛いとですね」
「言う人もいるよ」
「そうですね」
「各国の食文化への配慮もされていて」
 八条学園ではというのです。
「香辛料や香草を沢山用意しているけれどね」
「タイ料理に使う唐辛子やコリアンダーも」
「けれどそのままだと」
「日本の味付けにはですね」
「馴染めない人もね」
「いますね」
「やっぱり生まれた国の味は強いよ」
 その存在感はというのです。
「本当にね」
「そうですよね」
「だからね」
「日本の味に馴染めない人もいますね」
「日本以外の国から来た人達にとってはね」
「そうですね」
「味が薄いとか脂が少ないとか」
 そうしたというのです。
「意見がね」
「ありますね」
「どうしてもね」
「そうですね」
「だからね」
 それでというのです。
「そうしたことを知ることもね」
「大事ですね」
「僕達はよかったんだよ」
 先生は心から言いました。
「日本料理の味に何の抵抗もなく馴染めてね」
「そうなってですね」
「本当にね」
 まさにというのです。
「よかったんだよ」
「それは本当にそうですね」
「王子に来日を誘われた時に」
「すき焼きを食べましたね」
「あのすき焼きの味にね」
「お醤油を大量に使った」
「その味に魅了されてね」
 そうなってというのです。
「それでだよ」
「よかったですね」
「馴染めてね」
「若しそうじゃなかったら」
「そもそも日本に来ることなんて」
 このこと自体もというのです。
「若しかしたら」
「なかったかも知れないですね」
「あのままずっとイギリスにいて」  
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「あのままですね」
「あの頃もずっと楽しかったけれど」
 それでもというのです。
「けれどね」
「今みたいにはですね」
「物凄くね」
「楽しくなかったですね」
「そうだったよ」
 こう言うのだった。
「本当にね」
「そうでしたね」
「日本はね」
 まさにというのです。
「僕にとってはね」
「運命の国ですね」
「そう言っていいまでにね」
 それこそというのです。
「来ることが出来てね」
「よかった国ですね」
「お食事についてもね」
 まさにというのです。
「そうだよ」
「お口に合って何よりですね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「そうでない人もいるよ」
「そのことは仕方ないですね」
「そうだよ、だからね」
 その為にというのです。
「ラーメンについてもね」
「それぞれですね」
「そうだよ」
 こう言うのでした。
「それぞれの国の味があって」
「それに親しんでいると」
「どうしてもね」
 これがというのです。
「味がね」
「合わなかったりしますね」
「お醤油の味が強くて」
 日本のお料理はというのです。
「味付けが薄くてね」
「脂っ気もですね」
「ないとね」
「そして辛さも足りないですね」
「多くの人達がそう言うね」
「だからですね」
「僕としてはね」
 まさにというのです。
「運がよかったと思うよ」
「そうですか」
「ただね」
「僕達みたいな人達ばかりじゃないですね」
「だからね」
 それでというのです。
「その辺りはね」
「本当に人それぞれですね」
「そうだよ」
「だからですか」
「日本料理に中々馴染めなかったりね」
「そうした人もいて」
「それでね」
 そのうえでというのです。
「ラーメンだってね」
「難しいですね」
「そうだよ」
 本当にというのです。
「だからその辺りもね」
「アンケートで、ですね」
「確かめるんだ」
「そうされますね」
「うん、是非ね」
 こうも言ったのでした。
「最初ラーメンについてどう思ったかもですね」
「アンケートにもですね」
「書いていくよ」
「そうですか」
「何でも完璧とか完全とかね」
「そうしたことはですね」
「ないからね」
 だからだというのです。
「日本料理もそうでね」
「ラーメンもですね」
「完璧とはね」
「限らないですね」
「そうだよ、そしてね」
 それにというのです。
「これはどんなものについてもね」
「言えることですね」
「そしてね」
 それでというのです。
「これは創作でもだよ」
「言えることですね」
「無敵主人公も作ったら」
「作品としてですね」
「おかしくなるし無敵の敵もね」
「出すとですね」
「倒せるならいいよ」
 その場合ならです。
「いいけれどね」
「どうしても倒せない」
「その場合ならどうかな」
 こう言うのでした。
「作品として成り立たないね」
「絶対に倒せない敵ってね」
「もう出したら駄目だよね」
「だって作品終わらないよ」
「絶対に倒せないなら」
「まともな創作者さんは出さないよ」
 皆にも言うことでした。
「絶対にね」
「常識だよね」
「無茶苦茶強いのはいいけれど」
「絶対倒せないとね」
「作品終わらないし」
「どうにもならないから」
「ましてその敵がとんでもなく悪い心を持っていて」
 そしてというのです。
「やりたい放題だったらどうかな」
「うわ、最悪だね」
「もうどうしようもないよ」
「こっちが倒せないのにね」
「悪役がやりたい放題ばかりだとね」
「主人公達が何をしてもね」
 それでもというのです。
「倒せない敵でね、こちらはどんどんやられるんだ」
「無敵で物凄く悪い悪役に」
「悪役ばかりやりたい放題で」
「それって読んだり観てる方が嫌になるね」
「すぐにね」
「こんな作品は駄目だよ」
 先生はどうかというお顔で言い切りました。
「絶対にね」
「本当にどうして終わらせるのか」
「誰も倒せないでやりたい放題で」
「一体ね」
「どうするのか」
「そうだよ、作品ははじめたら終わらせる」
 それがというのです。
「それを目指すべきでね」
「絶対倒せない敵とかね」
「しかも悪い心を持っていてやりたい放題」
「それがずっと続くとかね」
「ないわね」
「無敵主人公だってだよ」
 こちらの存在もというのです。
「どうかとなるけれど」
「やるものじゃないね」
「無敵の敵なんてね」
「絶対に倒せないとか」
「創作するにしても」
「若し出したら作者さんがその悪役に自分を投影していて」
 そしてというのです。
「自分が作中でやりたい放題やってる」
「悪いことばかり」
「そうしてるんだ」
「その実は」
「こうした作品が読んでいて面白いか」
 先生は問う様に言いました。
「果たしてね」
「考えるまでもないね」
「悪い人が悪いことばかりしてそのまま」
「そんな展開の作品なんてね」
「読んでいて腹が立つよ」
「多くの人がそうだと思うわ」
「そうだよ、そして現実はどうか」  
 翻ってというのです。
「そんな存在なんてね」
「ないよね」
「無敵の存在なんてね」
「絶対にないね」
「何があっても」
「どれだけ進歩した文明を持っていても」
 それでもというのです。
「無敵じゃないんだよ」
「他の人がその文明を持てばね」
「対抗されるしね」
「無敵じゃないね」
「やっぱり」
「そうだよ、それで日本料理も無敵じゃないし」
 そうであってというのです。
「その中の一つラーメンだってね」
「無敵じゃないね」
「誰もが好きになるか」
「そうじゃないね」
「日本人でも好きじゃない人はいるよ」
 ラーメンがというのです。
「インスタントラーメンだってね」
「そうだよね」
「人には好き嫌いあるから」
「誰もが好きか」
「そう考えるとね」
「違うよ」
 そうだというのです。
「現実としてね」
「そうだね」
「それはないよね」
「絶対と言っていいね」
「それこそ」
「うん、そうしたこともね」
 まさにというのです。
「アンケートでだよ」
「チェックしていくね」
「そうだね」
「そうしていくね」
「そう、そしてね」
 それにというのです。
「どのラーメンが好きかもするしね」
「面白いアンケートになりそうだね」
「これはまた」
「そうね」
「そうしたアンケートを目指しているよ」
 先生ご自身もというのです。
「心からね」
「ただアンケートをするんじゃなくて」
「どのラーメンが好きか」
「そして最初ラーメンについてどう思ったか」
「このこともなのね」
「後者は書いてもらって」
 そうしてというのです。
「確かめさせてもらうよ」
「うん、それじゃあね」
「アンケート取っていこうね」
「そうしていきましょう」
「是非ね」
 笑顔で言う先生でした、そうしてです。
 さらにラーメンのお話をしますが先生はここでまた言いました。
「多分ね」
「多分?」
「多分っていうと?」
「アンケートにインスタントラーメンも入れたら」
 そうしたらというのです。
「もっと凄いことになるかな」
「今回は生麺の方ですね」
 トミーが応えました。
「アンケートの対象は」
「うん、お店で食べられたりスーパーでも売っている」
「そちらですね」
「インスタントラーメンはね」
「対象外ですね」
「そうだよ」
 こう言うのでした。
「またね」
「まあインスタントまで入れると」
 チーチーが言ってきました。
「もうかなり広くなるからね」
「インスタントラーメンも凄いからね」
 ジップも言いました。
「一つの世界と言っていい位に」
「種類も多くてね」
 それでと言うトートーでした。
「一概には言えないからね」
「ざっとスーパーに行っても凄い種類があって」
 そしてとです、ガブガブも言いました。
「ご当地ものもあってね」
「いや、果たしてどれだけの種類があるか」
「わからないわ」 
 チープサイドの家族も言うことでした。
「インスタントラーメンも」
「かなりだよ」
「それだけでアンケートすべきだね」
 ダブダブは言い切りました。
「まさにね」
「それだけのものね」
 ポリネシアはダブダブの言葉に頷きました。
「インスタントラーメンは」
「今出ている種類もかなりで」
 ホワイティは考えるお顔で言いました。
「昔のものも入れたら相当だね」
「袋麺にカップ麺に棒麺とあるし」 
 老馬はざっと挙げていきました。
「今回のアンケートを生麺に限ったのはいいね」
「インスタントラーメンはインスタントラーメン」
「そうすべきだね」
 オシツオサレツも二つの頭で言いました。
「アンケート取るなら」
「そうすべきだね」
「そうだね、だから僕もね」 
 先生は皆にお話しました。
「今回はね」
「外したね」
「インスタントラーメンは」
「生麺にしたね」
「そちらに限ったわね」
「そうだよ、よくあんなもの作ったよ」
 こうも言う先生でした。
「インスタントラーメンなんてものをね」
「全くだね」
「日本人が生み出した偉大な発目の一つだね」
「インスタントラーメンは」
「そう言っていいわね」
「そう思うよ、しかし日本人は発明の才能がないっていうけれど」
 ここで先生は首を傾げさせて言いました。
「果たしてね」
「そうかな」
「本当にね」
「インスタントラーメンは凄い発明だし」
「他のものだってね」
「凄いものがね」
 それこそというのです。
「特許を確認したらね」
「多いよね」
「凄いものがね」
「何かと」
「エジソンさんはいないかも知れないけれど」
 発明王と言われたというのです。
「全体として見ると」
「そうかって思うよね」
「本当に発明の才能がないのか」
「そうね」
「思わないよ、凄く努力したら」
 そうしたらというのです。
「そこにね」
「閃きだね」
「一パーセントの」
「それがあるとね」
「凄い発明も出来るよ」
「そうだよ、九十九パーセントの努力に」
 それにというのです。
「さらにね」
「一パーセントの閃き」
「それが備わると」
「凄いことが出来て」
「発明だってね」
「出来るよ、そして閃きはね」 
 俗に一パーセントと言われるそれはというのです。
「努力の中でね」
「出たりするよね」
「その中でね」
「必死にやる中で」
「日本人の多くの人は努力しているから」
 だからだというのです。
「閃きだってね」
「備わって」
「それでよね」
「発明だってね」
 こちらもというのです。
「出来ているよ」
「その実は」
「そうだよね」
「才能がないっていうけれど」
「違うわね」
「才能がない、駄目だと言うよりも」
 それよりもというのです。
「やっていく方がね」
「ずっといいよね」
「その方が」
「遥かにね」
「そうだよ、インスタントラーメンだって」
 それにというのです。
「素晴らしいよ」
「全くだね」
「困った時手軽に済ませたい時重用するから」
「とてもね」
「馬鹿に出来ないよ」
 そうしたものだというのです。
「本当にね」
「全くだね」
「何と言ってもね」
「凄くいいよね」
「インスタントラーメンは」
 皆も言うことでした。
「それじゃあこれからも」
「食べていこう」
「カップ麺も袋麺も棒麺も」
「どれもね」
「そうしていこうね」
 是非にというのでした。
「これからもね」
「棒麺ですね」
 トミーはこの麺に反応しました。
「あちらもかなり」
「いいね」
「そうですよね」
「あちらはあちらでね」
「独特の味がありますね」
「そうだよね」
「美味しいです」
「僕もそう思うよ」
 先生にしてもです。
「棒麺もまたね」
「いいものですね」
「若しだよ」
 こう前置きしてさらに言う先生でした。
「インスタントラーメンや冷凍食品がなかったら」
「かなり困りますね」
「現代はね」
「そうですよね」
「文明の利器はね」
 こう呼ばれるものはというのです。
「素直に認めてね」
「受け入れることですね」
「それをしないと」
 さもないと、というのです。
「視野も思考もね」
「狭くなりますね」
「むしろ元々ね」
「そうしたものが狭いから」
「だからね」
 その為にというのです。
「そうした考えをね」
「するかも知れないですね」
「こだわりを持つのも人間だけれど」 
 それでもというのです。
「そこから野蛮になることはね」
「よくないですね」
「そうだよ」 
 このことはというのです。
「本当にね」
「文明の利器を否定して」
「それを絶対と言う様なら」
「もう野蛮ですね」
「自然はいいけれど」
 それでもというのです。
「僕は野蛮はね」
「よくないとですね」
「思っているから」
 だからだというのです。
「文明のことをね」
「ちゃんと調べて学ばれて」
「そのうえでね」
「受け入れてますね」
「そうだよ」
 先生はというのです。
「本当にね」
「そうしたことはですね」
「ちゃんとしているつもりだよ」
「文明ですね」
「僕は文明人で紳士でありたいとね」
 その様にというのです。
「いつもね」
「思われていて」
「その考えや振る舞いをね」 
 こうしたものをというのです。
「常にだよ」
「心掛けておられますね」
「そのつもりだよ」
「そうですよね、先生は」
「それでだよ」
 さらに言うのでした。
「野蛮にはね」
「絶対にならない様にして」
「これからもやっていくよ」
「そうされて下さい」
「意識してね」
 微笑んで答えた先生でした、そのうえでアンケートのことを進めていこうと決意してそうしていくのでした。








▲頂きものの部屋へ

▲SSのトップへ



▲Home          ▲戻る