※このお話はPCゲーム「とらいあんぐるハート3」とTVアニメ「魔法少女リリカルなのは」の融合作品です。
しかし基盤となるのは「とらいあんぐるハート3」なので、士郎は死んでますし、恭也はALLエンド&フリーです。
「魔法少女リリカルなのは」はキャラ追加のみを目的としたと捉えてください。
「……フェイト。マズイ事になったよ」
海鳴市の、とある海辺近くに建つマンションの一室。
年の頃は20代前半くらいだろうか。
女性は共に暮らしているひとりの少女に向けて突如呟いた。
「アルフ……?
………どうかしたの?」
フェイトと呼ばれた流れるような金髪をした少女が尋ねる。
少女の実年齢は12歳と中学に入ったばかりだが、彼女の整った顔立ち、纏う雰囲気が少女を大人びて見せていた。
「いや、実はさぁー……」
アルフと呼ばれた女性はポリポリと頬を掻きながら口調は軽いものの、その瞳にはとても悲壮感が漂っている。
理由を話すのにも若干躊躇いがあるようだ。
「………?」
最近楽しみのひとつとなった料理を中断してフェイトはアルフの元へと歩み寄った。
彼女からすれば、アルフと呼ばれた女性がここまで深刻な顔をしているのは過去に一度見たか見ないかくらいだ。
アルフは元々感情表現豊かなため、悲しい顔も何度か見たことはあるがここまでひどいのは―――と思う程である。
かけがえのない友や仲間と一緒になって闘っていたあの頃でさえ彼女はいつも自分を気遣い、
時には姉のように、時には母のように明るく接してくれていた。
そんな彼女がそこまでの窮地に追いやられていると判断した少女は事態の真相も気になってはいたが
それ以上に何としても彼女の力になってやりたいという気持ちが芽生え―――
「アルフ。話してみて。
どういう状況かわからないけど……私、アルフを助けてあげたい」
「フェイト……?」
優しく、まるで母親のようにアルフに語りかけた。
そんなフェイトの言葉に目を丸くしたアルフにフェイトは続ける。
「私達は……『家族』なんだから………」
―――『家族』
フェイトのその言葉が胸に染み渡り、思わず涙ぐんでしまう程の感銘を受けたアルフだが
これから語る内容とフェイトの態度とのギャップが非常に大きかったため、思わず―――――
「…ぷっ」
「ぷ?」
「あははははははははは!!」
思い切り噴き出してしまった。
「…アルフ??」
今度はフェイトが目を丸くする。
先程まで沈んだ顔をしていた人物が(自分のご高説の後に)突如笑い出しもすれば、少女でなくとも戸惑うであろう。
「あはは!!あはっ!はははははははは!!」
ゴロゴロゴロ。
アルフは未だに笑い続けている。
さっきとは違い、床を転げまわるという技まで発揮している有様だ。
「アルフ………どういうこと?」
「ひぃー、ひぃー、」
黙っていれば間違いなく美人な部類に入る彼女も、今ではただのアホな人である。
最もそんなことを気にしない彼女は何とか笑いを抑えるのに必死だ。
「…アルフ、どうして笑うのっ」
一方、笑われている理由こそわからないものの、自分の行動が彼女を現状に至らしめているとわかったフェイトは、
顔を赤くしながらいつもより一際大きな声で非難を浴びせる。
―――――だがしばらくの間、彼女の笑いが収まることはなかった・・・。
30分後―――。
隣に引っ越してきたであろう家族連れも、荷解きが終わったのか今は静かだ。
こっちもようやく静かになりかけてきたが。
「はぁー、はぁー、ふぅ〜〜〜〜。
…いや〜ゴメンゴメン、フェイト」
何とか笑いの波が収まったアルフは、大して詫びれる様子もなくフェイトに謝罪する。
「………(ムスッ)」
しかし仕えるべきご主人様は完全におかんむりである。
その拗ねた顔も普段の彼女からは想像出来ないもので、非常に可愛らしいものであるが
そんなことを言ってしまえば、自分の身が危ういと理解している彼女はからかうことなく語り始めた。
「実はさ、―――――――お金が無いんだよ」
「え?」
『 Dreieck Herz -Lyrical- 』 ACT.01
アルフの口から出た内容はフェイトが予想したような事ではなかった。
そのあまりの予想外な発言に先程の怒りはいつの間にやら霧散してしまったようである。
「お金が……無い?」
「うん。そうなんだよ」
「えっと………どうして?」
フェイトはこの12年間、お金がないという時局に直面したことがない。
かつてプレシア・テスタロッサの人形として活動していたときも資金は出ていたし、
現在に至っては時空管理局と呼ばれる組織の提督を養母に持つ彼女にしてみれば、アルフの発言には今ひとつピンと来ないようだ。
「今、アースラの連中が他の世界でゴタゴタしてるのはもちろん知ってるよね?」
そんなフェイトを見かねてか、説明を続けるアルフに頷くフェイト。
養母リンディおよび義兄であるクロノ、仲間であるユーノや戦艦アースラの人達。
フェイト、アルフを含めた彼らの仕事は時空管理局と呼ばれる、様々な次元にて発生する事件を追う、ある種警察のようなものである。
その時空管理局の人達は現在他次元で発生した事件の解決に尽力中なのだが―――
「ちょっとアッチの方でトラブルが起きたみたいなんだ」
スッ…と瞳が険しくなるアルフ。
それを見てかフェイトも表情が硬くなる。
「……義母さん達に何かあったの?」
「あぁ、そんなに心配する事ないよフェイト。
提督含めて皆至って健康。
聞いた話じゃすばしっこい犯人の捕獲に手間取ってるって感じだし。
ただ、追ってる内に通信関係に支障をきたすような所に入ったんで連絡が難しいみたいなんだ」
「そう…」
連絡が取れないのは厄介だが、とりあえず無事がわかりほっと一息つくフェイト。
――――『君達まで来る必要は無いよ。もし本当に状況が悪くなればこちらから強制転送させるしね』
出発前に義兄が苦笑しながら残した言葉を思い出す。
今回の事件にも当然ながら管理局の一員、しかも執務官見習いという立場にある彼女は当然参加するべきであるが
養母であるリンディから
「連休中はなのはちゃん達と出かけるんでしょ?」
と、成人男子を虜にするほどの笑顔で言われたため、現在は海鳴にて待機中というわけである。
普通ならば重大な理由が無い限り、仕事を放り出して遊べなどという計らいは到底認められるものではないが、そこは親バカの提督。
ダンッ!!(机を叩く音)
「大切な友達と遊びに行く!
これが重大な理由でなければ何だと言うのですかっ!?」
と、一言でアースラのクルーを沈黙させてしまった。
さすがに面食らったクルー達からの不満が上がったものの、その後で息子であるクロノが
クルー達へのフォローを行ったことによって、発案が結果的に実を結んだ事を知らない母親は
「義娘のためにいいことをしてやれた」と、しばらくの間ご満悦だったそうである。
そんなやりとりがあったなどと露ほどにも思わないフェイトは、
アースラの皆の無事が分かって微笑みを浮かべる――――が、疑問が氷解した訳ではないので話を戻す。
「それで………どうしてお金が無いの?」
「…私らの生活資金ってのは全部提督が管理してるだろ?
で、さっきも言ったようにアースラの連中はトラブってて連絡が取れないみたいなんだ」
そうみたいだね、と頷くフェイト。
「連絡が取れないイコール、物資の補給も出来ない。
つまり提督から資金を調達することが出来ないってワケさ」
「……でも、少しくらいならあるでしょ?
それにいざとなれば貯金から出せば―――」
そう言ったフェイトの言葉を遮ってアルフは疲れたような顔をして、人差し指を立てた。
「チッチッチ。
フェイト。今日が何日か知ってるかい?」
「今日?――――あ」
今日は4月25日。
世間一般で言う"給料日"である。
律儀なリンディは現在暮らしている地球に則って、毎月25日に口座に資金を振り込むようにしている。
フェイトの小遣いにしても同様だ。
小学生の頃は決まった小遣いをもらっていなかったフェイトに対して
「フェイトも今度から中学生だからね。
カードを渡すから、お金は自分で管理するのよ」
と、中学に上がる前に「お小遣い制度」を確約したので今月から、正確には今日からフェイトは自分のお金を持つ事が出来たはずなのである。
しかし今回はその律儀な性格が災いした。
「で、給料日前ということでいつもなら少しの現金が入ってるこの棚の中はすっからかん。
カードおよび通帳はもちろん提督が所持。
今日から使えるハズのフェイトのカードも残金0のまま」
「………」
段々と置かれてる状況がわかってきたフェイト。
「そしてお約束のように――――まぁさっきから料理をしているフェイトならわかってると思うけど…」
その言葉に冷や汗を掻く少女ひとり。
そんな少女を苦笑して見やりながら女性はつかつかと歩いていき―――
「食べ物が何もないんだよねー」
と脱力しながら何も入っていない冷蔵庫を開けてみせた。
どうしようか?という顔のアルフに曖昧な返事しか返す事が出来ない少女。
フェイト・テスタロッサ・ハラオウン 12歳。
穏やかな夕食前は一転して、人生最大のピンチとなってしまった―――。
「…どうしよう」
後から買い直すつもりで、思い切り趣味に食材を注ぎ込んでしまったフェイトは自己嫌悪気味に呟く。
多少はまだ残っているが。
「そうだねー。手っ取り早くお金を稼ぐってのがやっぱ現実的かな」
「現実的って……そもそもそれ自体があまり現実的じゃない気が…」
それもそっか、と飄々とした感じで答えるアルフ。
アルフが事態を軽くみているのでは、と感じたフェイトは、やや怒気交じりの声で尋ねる。
「アルフ……。お金が無いっていうのは…結構大変なことだよ?
もうちょっと真剣に……」
真剣に、の所で先程アルフが大爆笑してるのを思い出したのか、再び拗ねた顔になっていくフェイト。
そんなフェイトに気付いたアルフは慌てて話を進める。
「い、いや、そりゃもちろんアタシも協力するけど――まぁ死ぬことはないだろうから
フェイトの状況は良くないと思うけど、そんなに焦ってはないってのが本音だね」
「………?」
どうもアルフの話は要領を得ない。
まるでこの状況で問題があるのは自分ひとりだけだ、と言ってるようである。
そんな悩んでる彼女の様子に気付いたのか、
「……あー、フェイト?ちょっといい?」
「…なに?」
と、アルフは思考中のフェイトを現実に引き戻す。
「ひょっとして私が使い魔ってこと忘れてる?」
「あ」
そうなのだ。
アルフと呼ばれた女性は実はこの少女、フェイトの生み出した使い魔なのである。
なので、彼女のエネルギー源は基本的にフェイトの魔力。
食事でもエネルギーを摂取することは出来るが、取らなくても別段問題はない。
―――まぁお腹が空くことには空くが。
作り出したフェイト自身が優秀な魔導師であるため、活動に必要な魔力も微々たるもの。
その気になれば数年間、主であるフェイト無しでも生きていけるだろう。
「………」
無言のフェイト。
そういえばアルフは悲しそうな顔はしていたものの、確かに焦っている様子はなかったと先程までのやり取りを思い出す。
「えーと、つまり」
若干認めたくない現実が到来しつつあるが、アルフがフェイトの言葉を引き継ぐ。
「そう。お金が無くてひもじい思いをしちゃうのはフェイト『だけ』なんだよ」
『だけ』をいやに強調したアルフが笑いながら言う。
ようやく先程の彼女の態度に納得がいった。
つまりアルフが窮地に追いやられてると思い、何とかして助けてあげようと自分は言葉をかけたものの
実際はアルフが自分の状態を悲しんでいるだけであり、窮地に居るのは自分――――。
誰でも窮地にいる本人から、あんな優しい言葉を掛けられでもすれば思わず笑い出したくもなるだろう。
「――――」
見る見るうちに顔が赤く染まっていくフェイト。
穴があったら入りたいという心境だろうか。
「うーん、フェイトは相変わらず可愛いねー。
だいじょぶだいじょぶ。
とりあえず明日なのはに相談してみようよ」
そんな彼女を見て我慢出来なくなったのか、アルフはぎゅう、とフェイトを抱きしめる。
「……………うん」
自らの失言を悔いてか、アルフの腕の中、ちょっぴり彼女の豊満な胸が羨ましいと思いつつもフェイトはそう返す事しか出来なかった。
自分のためにあんな悲しい顔をしてくれていた事に感謝をしていたせいもあるかもしれないが。
ピンポーーーーン
翌朝。
いつものようにインターホンが鳴る。
「フェイトちゃ〜〜〜ん。おっはよ〜〜〜♪」
髪をサイドポニーにまとめた可愛らしい少女が元気な声で挨拶をしてきたのですぐにドアを開ける。
「なのは。おはよう」
長い金髪をツインテールにまとめて、フェイトは少女――高町なのはに笑顔で返す。
「アリサにすずかもおはよう」
「おはよ、フェイト」
「おはようございます。フェイトちゃん」
栗色の髪をしたちょっと強気そうな女の子―アリサ・バニングス―と、
紫色の髪をした温和で礼儀正しそうな子―月村すずか―とも挨拶を交わす。
「…はやてはどうしたの?」
いつもならもう一人いる友達が見当たらないので尋ねてみる。
「あ、はやてちゃんなら今日は日直だから先に行くって」
「そうなんだ……じゃあ時間もないしそろそろ行こうか」
「うん!そうだね〜」
「じゃあアルフ、行って来ます」
と、足元の赤毛の子犬に語りかける。
実はこの子犬は昨日の女性、アルフである。
使い魔であるが故に、普段は犬の形態をとっているというわけだ。
「あいよ、行ってらっしゃい。
気を付けて行くんだよ」
うん、と答えドアを閉めようとするフェイトに後ろにいるアルフから再び
「昨日のことはなのはに相談しておくんだよ〜」
と、幾分楽しそうな声がかかった。
それを聞いたフェイトはなんとも言えない表情をするが、
何のことがかわからない3人は「?」と首を傾げるだけだった。
フェイトの家を出てから5分後。
先程のやりとりを疑問に思ったアリサは
「ねぇフェイト、さっきアルフさんが言ってたのって何?」
「え?えーと、その……」
「何?アタシ達には言えないようなこと?」
「そういうわけじゃないんだけど………」
いかにも「聞きたい!」というオーラが全開のアリサに、なのはとすずかは苦笑を浮かべるが
そんなことを気にしない彼女は、なかなか話そうとしないフェイトに悪戯を実行する。
むにゅ。
「!!」
「ほうほう、ななじゅ……いや!これははちじゅ『ア、アアアアリサー!?』」
突如背中から生えた手に胸を鷲掴みにされたフェイトは大声を上げる。
「アンタ小学生のときから発育良かったけど……まだ懲りずに大きくなるつもり?」
若干嫉妬が入り混じったアリサのからかいに、フェイトは顔を真っ赤にしてオロオロするだけである。
そんな彼女を隙ありと見たのか、アリサは悪戯レベルを1段階上げた。
「ほれほれ、さっさと吐け〜。
ここか?ここがえーのんか?」
むにゅむにゅ
さらに胸を揉みしだく。
この場にいる4人は皆間違いなく美少女なのだが、現在その内の1名は完全なオヤジである。
「あっ、ちょっ……やめ…………ん」
フェイトの状態が色んな意味でヤバくなってきているものの、
犯人であるアリサは胸の感触に夢中であるし、
なのは、すずかはマズイとは思いつつも、顔を赤くしながらその光景に目が離せずに傍観者と化している。
「ん〜?ここかな〜?それともここかな〜?」
"何か"を探すように徐々に手に込める力を強くする犯罪者A。
「んぁ…ア、リサ……いい加減に……」
『してっ!』と叫ぼうとしたその時、犯罪者の人差し指と親指はある一点を捕らえた。
「ひゃうっ!?」
身体中に電流が走ったような感覚に襲われるフェイト。
その反応に気を良くしたのか、犯罪者は更なる行為に及ぼうとしたものの
不慮の事故によりそれは叶わぬ願いとなる。
ガツン!!
「あうっ!」
ドサッ
アリサが突然倒れた。
「だ、だいじょうぶ!?アリサちゃん!?」
すずかが慌ててアリサの元へ駆け寄る。
「ううぅぅ〜〜〜。お鼻打ったぁ〜」
涙目で鼻を押さえるアリサ。
フェイトへの最後の攻撃が成功した瞬間、フェイトの身体が仰け反るような反応を示したため
真後ろから攻撃を加えていたアリサの鼻にフェイトの後頭部がモロに直撃してしまったのである。
「フェ、フェイトちゃんも大丈夫?」
なのはは座りこんでいるフェイトに声を掛けるがこちらも涙目だ。
―――最も涙の理由は全く違うが。
「ぐす……。アリサのバカ……」
地面に蹲り、顔を赤くし、胸を両手で押さえながら涙目で恨めしそうにアリサを見やるフェイトの姿は(作者的に)もはや犯罪的な可愛さである。
この場に男性がいないことが唯一の救いであろうか。
「ったたた……。
いやーゴメンねー。
こうフェイトを見てるとつい、ムラムラっと・・・」
つい、でやってしまう彼女もいかがなものかと思われるため
なのは、すずかは彼女を嗜めようとするものの
「なのはにすずかも助けてよ……」
フェイトの言葉に引き攣った顔をせざるを得なかった。
それから3人はフェイトのご機嫌取りに四苦八苦することになる。
「で、フェイト」
「ん?」
ようやくフェイトが落ち着いたため、アリサは話を戻す――
「気持ちよかった?」
「なっ」
――つもりはなかったようだ。
再び顔を赤くするフェイト。
「ア、アリサ…」
「あれだけ揉み応えあると私はもちろんのこと、
揉まれてる本人も気持ちいいモンでしょ?
全くフェイトはいいわよね〜。
私やなのはなんか歳相応……っていうか、平均より小さいって感じだし」
うんうん、と腕を組みひとり頷くアリサ。
ちなみになのはは自分の胸を見ながら何やらため息を吐いている。
「まぁすずかは別格だけどね。
この辺はやっぱり遺伝なのかなぁ。
忍さんもすごいし。
ノエルさんもそうだしファリン……は普通だけど。
それでも私的にはフェイトの胸の触り心地が…いち……ばん………?」
気付くとなのはとすずかは遥か後方にて留まったままだ。
そして目の前には
「アリサ……
私、もうお嫁に行けなくなっちゃった。
責任………取ってくれるかな?」
と、極上の笑顔を浮かべている金髪鬼がいた。
気のせいでなければ周囲の温度が先程に比べて5℃は低い。
「フェ、フェイト?
そ、その掌に浮かんでるのはな、何かなぁ〜?」
フェイトの手の上には三角形のアクセサリが淡い光を放ちながら浮かんでいる。
「フフフ。大丈夫だよアリサ。
魔導師のデバイスは胸の小さい子に優しいから」
意味不明な言を漏らす彼女。
どうやら正常な思考が出来ていないようだ。
もちろんその内容は全くのデタラメであるが、冗談と受け取れないなのはは後方で手にした宝玉に向かって
『そ、そうなの、レイジングハート!?だから私にも優しいの!?』と泣きながら詰問してたりする。
そんな場合ではないアリサは本能的に(というかどっからどう見ても)ヤバイと感じたので保身のために命懸けの説得を試みた。
「フェ、フェイト!?
ぼ、暴力はダメだと私は思うんだけどなーー!?」
しかし目の前の鬼は聞く耳を持たないようだ。
「行くよ、バルディッシュ」
「Yes,Master」
三角形のアクセサリから声が響き、それと共にフェイトの手に杖が現れた。
このアクセサリはデバイスと呼ばれるフェイトたち魔導師のパートナーである。
いわゆる魔法少女お約束の杖で、魔導師ごとに形状は違うが
それぞれ意志を持っており、使用者であるマスターをサポートしてくれるのだが―――
「ええっ!!?」
アリサにとってはシャレにならない状況なので、なんとか現状を打破しようとする。
しかし
「イ、イエスじゃないわよバルディッシュ!
まままま待ってフェイト!
たたたた確かに私はフェイトよりも小さくてフェイトみたいに気持ちよくないかも知れないけどっ…!?」
懲りずに胸の話題を持ち出したことでフェイトの臨界点は突破したようだ。
「アークセイバー」
「なんですとっ!?」
構わず魔法技を使おうとするフェイト。
アリサ、絶体絶命。
「………?バルディッシュ?」
しかし杖はマスターであるフェイトの呼びかけに応じない。
さすがのデバイスもこのような事、加えて一般人に対して魔法を使うのは少々気が引けるようだ。
これは助かったとアリサが一息つくのも束の間―――
「………………………………バルディッシュ」
「Y…Yes,Master」
「いい子だね……バルディッシュ。
……アークセイバー」
マスターのあまりのプレッシャーに耐え切れず、デバイスはあっさりと陥落した。
マスターに愛しげに撫でられながらも、どこかしら怯えているように見える。
端から見ても今の彼女は目が据わってるとしか思えない。
「それじゃあアリサ………。
何か言い残す事はない?」
にっこりと微笑む同級生という皮を被った鬼。
杖から光の鎌が現れ、犯罪者を捕らえにかかる。
――殺られる。
青褪めるアリサは直感した。
元々魔導師と一般人の戦闘力は比べるべくもないが、
それを抜きにしてもこの眼には殺られると判断した彼女は、
「くっ!死なばもろとも!!」
「えっ?」
突如フェイトに向かって疾走した。
フェイトが呆気に取られたのも一瞬。迎撃(といっても本気ではないが)しようと構え―――
ダダダッ!
たが、標的(アリサ)は自分には眼もくれず脇を通り抜けようとしている。
逃げる気か?そう思ったフェイトは標的の肩を掴もうとしたが
それよりも早く標的の手がフェイトの一部を捉えた。
ブンッ!
バサッ
――― 何が起こったかわからなかった。
何かの音がしたものの、身体に異常は無い。
標的の突き上げるようなアッパーカット(?)も目測を誤ったのか射程外だ。
しかし、標的は作戦が成功したようなしたり顔をしている。
「ふむふむ。今日は黒ですか」
「!!??」
何をされたのか理解できた。
自分は標的に衣服の下部を持ち上げられ、内部を曝け出されている。
つまり早い話が「スカートめくり」をされたのだ。
そういえば下半身がやけに涼―――と冷静な思考をしたのも一瞬。
フェイトは慌ててスカートを抑え、再び地面に座り込む事を余儀なくされた。
「いや〜フェイトらしいけど、私、イジるのは清純派の方が好みなのよ。
明日は白でよろしく〜」
そう言って脱兎の如く駆け出した。
『やっぱミニスカートだとやりやすいわよね〜』とダメ押しをしながら。
アリサを追いかけようにも、顔を上げたときには既にフェイトの視界から消えている。
「フェ、フェイトちゃ〜ん、だいじょう………ぶ?」
「え〜と、え〜と、あのっそのっ……アリサちゃんも悪気があったわけじゃあ…」
後ろから一部始終を見守っていたなのはとすずかが駆けつけ慰めるが
ますますお嫁に行けない身体にされたフェイトは今にも泣き出しそうな顔である。
「ううぅ…」
「だ、大丈夫だよっ!ほらっ!周りには誰もいないし、見てたのは私達だけっ……!?」
なんとか機嫌を直してもらおうと必死に語りかけるなのはだが、左前方のT字路から見慣れた男性を見かけて固まってしまった。
そんななのはを不思議に思ったのか、すずかはもちろん、沈んでいたフェイトも涙目ながらなのはの視線を追う。
そこには―――――
「…………」
一人の青年が真っ赤な顔をして立っていた。
「お、お兄ちゃん!?」
「きょ、恭也さんっ!?」
「あ、恭也さん。おはようございます」
なのは、フェイト、すずかがそれぞれ反応を示す。
すずかだけは若干ズレた返し方だが。
「ああ、すずかちゃんおはよう。
それに、その……フェイトさんも」
恭也と呼ばれた青年は気まずそうにフェイトに手を差し伸べる。
一瞬何かわからなかったが、自分が座り込んだままと気付くと、遠慮がちに手を取り起き上がった。
「あ、あの、恭也さん……………………………おはようございます」
何か言いたかったが、結局何も言うことが出来ず無難な挨拶を返すことになったフェイトを気遣い
妹であるなのはが助け船を出す。
「そ、そういえばお兄ちゃん、こんな所でどうしたの?
ここは女子校の通学路だよ?」
青年―――高町恭也がこの場に居ることを不思議に思ったようだ。
「…俺とて似合わんことは自覚してる。
だがどこかの妹君が今日の昼食を忘れたようなのでな…」
「えっ?あっ、ホントだ」
慌ててカバンの中身を確認するなのはだが、目的の物は見つからないようだ。
どうやら恭也は妹のなのはが忘れたお弁当を届けに来たらしい。
「まったく………気を付けろよ?」
そう言って弁当箱を渡すと、妹の頭を撫でる。
「えへへ。ありがとう、お兄ちゃん♪」
撫でられたのが嬉しいのか、屈託のない笑みで兄からお弁当を受け取る妹。
非常に微笑ましい光景であるが、正直今はそれ所じゃない人もいるわけで。
「あ、あのっ」
「ん?」
フェイトが恭也に話しかける。
「あの……恭也さん。
………………………………その、見ましたか?」
真っ赤に俯きながらぼそぼそと呟く。
フェイト自身は隠しているつもりであるが、周囲の人達にフェイトが恭也を好きだということは周知の事実である。
と言っても、フェイト自身がバレバレな態度を取っているわけではない。
バレンタインやクリスマスなど、事ある毎にフェイトに一方的な挑戦状を叩きつけてつけているアリサを目の当たりにするといった理由から、図らずとも判明したのである。
ちなみにアリサがフェイトが恭也を好きなことに気付いたのは、同じ男性に惚れた恋する乙女の能力だと言う。
それはともかく、好きな男の前で(女同士とは言え)スカートめくりなどされて嬉しい女の子はいないだろう。
事実、フェイトは心の中で悲鳴を上げている真っ最中だ。
「あ、いや………その………」
一方、フェイトから尋ねられた恭也は真っ赤になりながらどもっている。
「………」
恭也は先程のアリサとフェイトのやり取りを初めから見ていた。
なのは達同様後ろから見ていれば問題はなかったのだが、お弁当を届けに来たものの
なのはとすれ違っては本末転倒と考えた彼は、なのは達より先回りしていたため前方から事の成り行きを見守る形になったのだ。
「………」
「………」
それが功を成したのか、少女の下着姿を絶好のポジションで拝見することになったのは、男として幸運というべきであろう。
最も見られた少女はそれどころではないが。
「………」
「………」
二人の間に何ともいえない緊張感が走る。
「(不可抗力とは言え、見てしまったのは事実…。仕方が無い、正直に話すか)」
恭也が決心し、真実を述べようとしたのだが…
「お兄ちゃん!」
それは兄の不甲斐無さにご立腹した妹の一言によって遮られた。
「な、なのは?」
「お兄ちゃん。男らしくないですよ」
「は?」
「見たなら見たとハッキリ言って下さい。
そりゃ見られて喜ぶ人はいないけど…そんなに押し黙ってたら女の子だって傷付きます!」
「い、いや、だから今言おうと…」
「言い訳はいいです」
「だから言い訳じゃなくて…」
「お兄ちゃん!!」
「は、はい!」
「……正直に言ったら許してあげます」
「許すも何もそれはフェイトさんが決めることでは…イエ、ナンデモアリマセン」
妹にギロリと睨まれ怯んでしまう兄。
そんな二人をフェイトはオロオロと、すずかは相変わらずのほほんと見つめている。
「(まぁ確かに悪いのは俺だ。素直に謝ろう。……何か非常に理不尽なものを感じないわけでもないが)」
そう思い直した恭也はフェイトへと向き直る。
「フェイトさん」
「はっ、はい!」
突然名前を呼ばれたため、思わず声が裏返るフェイト。
その真剣な眼差しに見惚れてしまったということも否定は出来ないが。
「……すみませんでした。
不可抗力とは言え、その………女性の下着を見てしまうとは」
言って頭を下げる。
「い、いえっ。その……気にしないで下さい」
「本当に申し訳ない。
俺で出来ることなら何でもしますので、遠慮なく言って下さい」
「ほ、本当に平気……ですから」
「しかしそれでは俺の気が……」
恭也の意志は堅そうだ。
頭を下げ続ける恭也にどうにかして頭を上げて欲しいと思い、目線でなのはに助けを求めるフェイト。
こういった場合の兄が頑として動かないのを知っている妹はフェイトにそっと耳打ちする。
「(フェイトちゃんフェイトちゃん。こういうときのお兄ちゃんには何言っても無駄だよ)」
「(え……無駄って言っても………どうしたら)」
「(何かお願いしてみたら?デートに付き合って欲しいとか)」
「(!!!デ、デデデデート!?)」
「(これは考えようによってはチャンスかもしれないよ〜〜♪)」
なのはが名案とばかりに作戦を伝授する。
すると今度は反対側からも援軍が。
「(そうですよ。フェイトちゃん)」
すずかである。
どうでもいいが二人の少女が一人の少女に対して左右から耳打ちしてる光景は何とも形容し難い。
「(恭也さんもフェイトちゃんからのお誘いだったら喜んで付き合ってくれると思うし)」
「(そ、それはない……と思うけど)」
「(うーん、フェイトちゃんは自分の魅力に気付いてませんね。
それじゃあ私が証拠を見せてあげます♪)」
「(ちょ、すずかっ。何を…)」
そう言って恭也の元へ歩み寄るすずか。
「恭也さん」
「?(む、気のせいか嫌な予感が……)」
古流剣術師範代の名は伊達ではない。
今目の前にいる少女は敵だと剣士としての勘が告げている。
その直感は間違いなく正しいものの、敵が放ったのは回避不能という困った爆弾だった。
「フェイトちゃんの艶姿はどうでした?」
「ぶっ!」
爆弾の直撃を受けた恭也。
そんな恭也に構わず続けるすずか。
「女性の外見を誉めるのは男性の義務です。ね?なのはちゃん」
「そうですよお兄ちゃん。
いくら盆栽と釣りと昼寝が趣味で、挙句の果てには鈍感・無愛想・朴念仁とまで言われてるお兄ちゃんでも
フェイトちゃんのあの姿を見て何も思わないなんてことはないでしょ?」
これは一種の賭けであった。
ここで恭也が何とも思わない発言をすれば、それはつまり恭也がフェイトを女性として意識していないことになるからだ。
そんななのはの算段を感じたのか、今の今まで呆然としていたフェイトも恭也へと目を向ける。
「………」
当の恭也は何も言えない様子だ。
もちろん先程のフェイトを姿を思い返し、若干下半身が男として仕方の無い反応を示していることもあるが
まさか実の妹にそんな風に思われていると知って些かショックを受けている模様。
しかしなのはは兄が無言になったのを見て盛大な勘違いをする。
「はっ!?ま、まさかお兄ちゃんそっちの気が!?」
「な、なにっ!?」
「…えっ?」
「♪」
恭也、フェイト、すずかがそれぞれ反応する。
恭也は驚き、フェイトはまさか、といった表情で、すずかは何やら楽しそうだ。
「………なのはよ、兄を何だと思っている?
さすがに俺でもその気はない。
付き合うなら女性だ………」
脱力した様子で答える恭也。
フェイトはホッとしているようだが、当然話はこれで終わりではない。
「では恭也さん、改めてお答えを♪」
答え、とはもちろんフェイトの艶姿の感想だ。
本人の前で感想を言うのは憚られるが、恭也は自己の汚名を晴らすためにもここは正直に答えるべきと判断し―――
「……ああ。
なんというか……その、とても綺麗だった。
女性の…あんな姿に対して言うべきセリフじゃないかも知れんが…」
その言葉に真っ赤になるフェイト。
実際恭也とは11も歳が離れているために不安があったが、女性として認識されているとわかって嬉しそうだ。
なのはもそれに気付き『よかったね』と囁くが、月村家次女の口から第二射が発射された。
「そうですかぁ〜。綺麗ですよね〜。また今度見てみたいです」
「ああ、本当に。また見てみたいも……はっ!?」
先日知り合い一同で行ったお花見の感想を述べるかの如く、すずかの雰囲気に流されてつい本音をもらしてしまう恭也。
「あら。恭也さんって意外とえっちなんですね」
「………」
完全に罠にハマってしまった恭也。
これが戦闘ならば己の未熟さを嘆き、切腹していたかもしれない。
「(迂闊だった……彼女は人をからかうのを生きがいとしてる"あの"月村忍の妹。こんなネタを放っておくはずがない―――)」
「これではフェイトちゃんも危険ですね〜♪」
「お兄ちゃん。男女交際は清く正しく在るべきだよ」
「………」
2人は恭也をからかう方針に決めたようである。
渦中の人の片割れであるフェイトは依然真っ赤なままフリーズ中だ。
恭也は『そもそも交際などしていないのだが』と言おうとしたが
恐らくロクなことにはならないと長年の経験が警告を発したため思い止まった。
「(………これ以上ここにいるのは危険だ。ならば――――)」
「………では兄は鍛錬があるのでこれで戻る。
3人も急いだ方がいい。もうすぐ予鈴じゃないのか?」
あからさまな戦略的撤退を図った兄に苦笑する2人。
まだ時間はあるがそんなに余裕があるわけでもないので、この辺で許してやろうと思ったのか素直に従うことにした。
「うん、そうだね。そろそろ行くよ。
お兄ちゃん、お弁当ありがとう」
「それじゃ恭也さん、失礼します」
2人は駆け出す。
……今だフリーズしている金髪の友人を置いて。
「…………」
恭也は、フェイトが自分の傍から動こうとしないのでどうしたものかと悩んでいると
「フェイトちゃ〜〜ん、今日の欠席理由は『デート』でいいかな〜〜?」
と前方のなのはから大きな声が聞こえたため、フェイトは我に返った。
「…えっ?あ、あれっ?なのは?すずか?」
いつの間にやら自分の横には恭也ひとりになっていることを理解して慌てふためく。
「二人とももう先に行きましたよ。
フェイトさんも急いだ方がいい」
「あ、はい。そうですね」
言って駆け出す。
その後姿に恭也は一言。
「今日はすみませんでした。
でも、俺も男ですから………女性のあんな姿を見たのは正直嬉しかったです」
と発して、踵を返した。
『すみませんでした』以降は声が小さく聞き取れなかったが、
フェイトは、彼が男として自分に反応を示してくれているのかも、と少し期待してしまった。
なぜなら後姿から見える彼の耳元は真っ赤だからだ。
見られたのが下着だったのが幸か不幸かはわからないが、
そんな彼を見送った少女は教室に着くまで終始ご機嫌だった―――――。
なお、教室ではどんな報復が来るかと片隅で膝を抱えて震えていたアリサは
十数分前と同一人物とは思えないほどご機嫌な魔導師にホッとしつつも首を傾げていたという。
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初執筆、幸のない物書き さっちんです。よろしくお願いします<(_ _)>
???「初めまして。さて、いきなりですが……この中途半端な引き、この話もうここで終わっていいんじゃない?」
ぶっ、ちょっと待て。いや待ってください。初登場でいきなり最終回はないだろう。
???「だってアンタ、この作品を最初で最後にするつもりだったんでしょう?
じゃあもうSS自体も一話で終わっておこうよ」
じゃあって何だ、じゃあって。
……まぁお金の問題も解決してないが、ここで終わっても特に問題はなさそうだな。
???「ね?ね?じゃあそうしましょうよ♪」
あぁそうだな……って、何でそんなに嬉しそうなんだ?
???「えぇ〜。だってこのSS、未だ方向性が決まってないジャン」
ぐっ、痛い所を。
???「そもそもこのSSだって、自サイトのBBSで(個人的に)盛り上がったからって理由で
ほとんど勢い&行き当たりばったりで作っただけじゃない」
うぐぅ。
???「似合わないから止めなさい。…ところで、私に名前ってあるの?さっきから左端6バイトが非常に気になるんだけど」
一応考えてるぞ。………このSSと共にすぐ消える事になるがな………ふっ。
???「リアルすぎて突っ込めないわね」
ま、まぁそんなことはどーでもいいじゃないか。
???「で、私という人物を作り出した理由は?」
あぁそれは……こちらのサイトで管理人さんの「DUEL TRIANGLE」やテンさんの「選ばれし黒衣の救世主」を見てて
こういう掛け合い的なあとがきってのは面白そうだなぁ〜というか、楽そうだなぁ〜というか……。
???「……後半は聞かなかったことにしてあげるけど、ちょっと甘く見過ぎじゃない?」
まぁ確かにあのお二人のような掛け合いが書けるとは微塵も思ってはいないが………いいじゃないかよぅ!別にやってみたいと思うくらい・゚・(ノД`)・゚・
???「思うのは構わん。だが実行するな」
ゴメンナサイ。
???「弱っ」
???「――さて、内容だけど……アンタの物書きレベルはもうわかったからいいわ。問題はジャンルね。一応ラブコメということでOK?」
です。
クロス作品とかしたかったんだが、戦闘とか敵の設定とか俺には無理な事に加えて
フェイトに萌え萌えな自分としては是非ラヴラヴしたかった。エッヘン。
???「なんで威張ってるのかはわからないけど………とりあえず設定としては、ご都合ルート恭也×フェイト?」
……だったんだが、書いてる内に何か違う方向になってきてるorz
???「ォィ」
そもそも最初はそれこそ一話限りの短編で萌え萌えする予定だったんだが・・・気が付けばテキストファイルで200KBオーバー(;´Д`)
しかも同じ内容をぐだぐだと続けてる気がして。
???「(あらすじを読んでみる)……確かにそうね。しかもやたらとエロ描写が多いし」
昔どこかのサイトで見たことがあるぞ。『性的描写に頼るのは、物書きとして反省すべき点だ』というのを。キミはそんな事も知らないのかね?
???「だから威張るな!」
げふぅっ!?
???「まぁ直接的な描写はないから大丈夫だろうけど……もうちょっと面白く書けないものかしら?」
(ピクピク)……俺…には無…理だ………。
???「そうみたいね♪まぁ次があるなら早いトコ書きなさい」
(ピクピク)イ、イエ……ッサー……。
???「それじゃ、そゆことで♪
管理人様、先の見えない拙い物語ですがよろしくお願いします」
※誤字脱字、設定ミス等ありましたらご連絡頂けると幸いです。
さっちんさん、投稿ありがと〜。
美姫 「ございます〜」
いや、もうフェイトが可愛い!
美姫 「本当に」
ああ〜、もうこのままフェイトラブラブで。
美姫 「こらこら、勝手に決めないの」
ひ、一つの意見だよ、うん、本当。
美姫 「スカートの中を見た恭也の反応も面白かったわね」
うむ。確かに神秘を体験したら、言葉をなくすな。
美姫 「いや、神秘ってアンタ…」
ともあれ、次回も気になりまする〜。
美姫 「あ、それは確かにね。一体、次はどうなるのかしらね」
楽しみ、楽しみ♪
美姫 「次回も楽しみに待っていますね」
待ってます!