『リング』




              序曲

 所謂地球の人類が住む銀河系から気の遠くなる程離れたノルン銀河においては長い間第四帝国という一大帝国が治めていた。この帝国は波動力学及び星系間の超長距離航行を可能にした亜空間航法であるヴァルハラ=ドライブにより繁栄を謳歌していた。惑星バイロイトを中心とし、黄金帝リェンツィによるその統治はまさに欠けたるものなぞなく、その繁栄もまた絶対のものと思われてきた。だがそれは突如として脆くも崩れ去ってしまったのであった。
 帝国宇宙軍司令官クリングゾル=フォン=ニーベルング。かってハイパー=ヴァルハラドライブの実験においてただ一人生き残ったこの人物が反乱を起こしたのであった。彼は謎の兵器ファフナーによりバイロイトに奇襲を仕掛け、これにより帝国の心臓であったこの惑星を完全に破壊した。彼はこの時当然ながらリェンツィ帝の命も狙っていた。
 しかし帝は危ういところで難を逃れていた。側近であったハインリヒ=フォン=ブラバントにより救われバイロイトを脱出することに成功していた。だがそれを安易に見逃すクリングゾルではなかった。
 彼は自身の艦隊をも用意していた。そしてそれでリェンツィとハインリヒを葬ったのであった。これにより第四帝国は崩壊した。そして銀河は混沌の中に放り込まれた。
 全くの無政府状態となった。その中でクリングゾルは自らの部下達を率いその勢力圏を磐石なものとしようとしていた。占領していった星系に圧政を敷き、そこで軍国主義的な国家を築いてたいたのだ。彼の帝国が誕生するのでは、という危惧がノルン銀河を覆おうとしていた。
 だがその中で彼に敵対する七人の若者達が姿を現わそうとしていた。この物語はその七人の若者達とクリングゾルの戦いの物語である。遠い彼方の物語である。



遂に始まったスペオペ。
美姫 「一体、どんな物語が語られるのかしら」
きっと…。
先生、患者の容体が!
すぐに手術だ。くっ、これはかなり難しいぞ。
これを成功させれるのは、あの先生しかいない。
あの、神の手を持つと言われる…。
美姫 「スペシャルオペ?」
と、きっとこんな感じ…ぶべらぁっ!
美姫 「さて、こんな馬鹿は放っておいて、本編を楽しみにしていますね〜」



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