「おっ、目が覚めたか」

「良かったです」

 

 目が覚めると目の前には赤龍と泊龍が視界に入ってきた。

 

(俺は、崖から落ちたはずでは?)

 

 絶望的な状況から無事に助かっている事に恭也は不思議に思っていた。

 赤龍と泊龍が狒狒を倒して助けてくれたという事も可能性としてあるが、それは限りなく低かった。

 

「どうして、俺は助かったんだ?」

 

 恭也の問いに赤龍も泊龍も答えられずにいた。

 

「分からねぇ。俺たちが逃げてた先にちょうどお前が倒れてたからな」

 

 赤龍の言葉に恭也の謎はさらに深まっていった。

 

 

 

 

(ご都合主義だから、気にしない方がいいよ?)

 

 恭也の耳に聞いたことがあるが聞いたことのない声が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新たな力

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「狒狒はどうしたんだ?」

「それが突然苦しんだと思ったらどこかに行ってしまって。それで逃げて……」

 

 

 泊龍の言葉を否定するように木々が薙ぎ倒される音が木霊した。

 それからも断続的に木々が薙ぎ倒される音が続く。

 

 その音は確実にこちらに向かっていた。

 

 

「ちっ、やっぱりそんなに全部都合よく行くはずもないか」

 

 赤龍の睨む先にはさらに薙ぎ倒されていく木々。

 

「赤龍、倒す方法はないか?」

「あったら苦労してないぜ。せめて霊力技があればまだマシかもしれないがな」

「無いな。他には?」

「大火力で狒狒の周りごと破壊するしかないです」

 

 結局、現状で打破する策も武器も無い事が分かるだけだった。

 

「……泊龍、爆弾は無いのか?」

「すみません、施設破壊用しか支給されていないので」

 

 元々爆弾などという危険極まりない物を数多く支給されるはずも無い。

 施設に設置して来た爆弾でもう手持ちは切れていた。

 そして、ここで死ぬ予定だった泊龍にたいした物は渡されていない。

 

「手詰まりか……」

「諦めるか?」

 

 赤龍の言葉に恭也は笑った。

 諦めるかと聞いているのに赤龍の表情は諦めきっていない。泊龍も同様だ。

 

 そして、もちろん恭也も諦める事など出来ない。

 

 

「諦めるには早すぎるな。それに俺は幸せになるんだから……」

 

 

 

 その言葉を聞いた赤龍は、こんな危機的状況であるのに喜んでいた。

 

 今まで、自らの全てを投げ打ってきた恭也が自分の幸せを望んでいる。

 どんな心境の変化があったのか、崖から落ちて助かるまでの間に何が起こったのかわからない。

 だが、それでも恭也の心境の変化は赤龍にとって嬉しかった。

 

「そうだな、まだ恭也と酒を飲んでいないからな」

 

 普段は滅多に呼ばない恭也の名前を呼んで恭也と同じく決意を固めた。

 

(そうだ、まだこいつの行き着く果てを見てないからな)

 

 

「そうです。まだまだ恭也に外の事を教えてもらわないと」

 

 泊龍も同じく決意を固める。

 そして泊龍の内心はというと……

 

(恭也とお付き合いして結…………はぅ)

 

 幸せそうだった。

 

 

 

 

 

 

 

「泊龍、お前はちょっと離れてろ」

「なっ、私だって戦えます!」

「武器も乏しいだろ? 俺達がひきつけている間に」

 

 ごく短い作戦会議を終わらせて泊龍は赤龍と恭也から離れ、狒狒が向かってくる方向と逆に走り出した。

 泊龍が木々に隠れるのを見送ってから恭也と赤龍は構えを取る。

 

「成功する確率は、どれ位だろうな?」

「確率など気にする必要ないだろう? 無ければ作り出せばいいだけだ」

「はっ、違いねぇ」

 

「それに……」

「あぁ、俺達は勝つ必要は無いんだからな」

 

 恭也の言葉に対して赤龍は頼もしそうに笑い、銃を構えた。

 

 

 

 

 

 木々が薙ぎ倒される音はすぐそこまで来ている。

 

 そして、ついに化物がもう一度姿を現す。

 

 

「恭也、牽制だけ……と行きたいところだが、わりぃが引き寄せる為の接近戦は任せる」

「妥当な判断だ。当たらなければ意味は無い」

 

 赤龍の言葉にもう一度八景を握り返す。

 以前よりも暖かく握りやすくなった相棒を握り締め、前を見つめる。

 

 その時、不意に恭也が顔をしかめた事に赤龍は気付かなかった。

 

 

 

 

 

 

グガァアアアアア!!!

 

 木々を薙ぎ倒し巨体が姿を現す。そこには先ほどと全く変わらない姿。

 

 パンパンと乾いた音が連続して続く。その音にあわせて狒狒は頭の部分を腕で護る。

 狒狒の目が自らの手によって隠されている隙に側面からの飛針。

 だが、それは突き刺さる事無く全て地面に落とされる。

 

「ちっ、硬い」

「未完成とはいえ雷徹が通じなかったんだ。飛針が通じるならすでに倒している」

 

 恭也の言葉は正論だ。

 御神流奥義中、最高の威力を誇る雷徹を不完全な形で放たれたとはいえ、それを無傷で過ごした敵が飛針で傷を負うはずも無い。

 だが、もし恭也の体が完成していて完全に不意をついた一撃を放てれば狒狒は屠れていた。

 結局それはIFでしかないのだが…………

 

 

 

「くっ、かてぇ」

「ぼやくな。遠くから撃ってるくせに」

「お前もほとんど近づいてないだろうが!!」

「仕方ないだろう?」

 

 恭也のその言葉に赤龍も忌々しいといった表情で黙る。

 近づく事の危なさは先刻、恭也が谷に落とされた事でよく理解している。

 数十メートルを吹き飛ばされる事を考えればむやみに近づけない。

 

「くそっ、フルメタルジャケットを持ってくればよかったぜ」

「ん、違ったのか?」

「フランジブル弾を今は使ってる。

「なんでダムダム弾かフルメタルジャケットを持ってこなかったんだ?」

「お前と一緒に戦う事考えてフランジブル弾にしてきたんだよ! フルメタルジャケットのも一応マガジン一本分は持ってる」

 

 室内戦、ましてや相方が近接戦闘を仕掛けるのなら兆弾するフルメタルジャケット弾は不適切だ。

 赤龍は恭也と戦う事が多いため普段は壁などに当たれば砕けるフランジブル弾を使用している。

 それが今回になってあだになった。

 

 フルメタルジャケットのマガジンを持っているのは念のためである。

 

 

 現状確認をしながらも二人は狒狒に攻撃を続ける。

飛針と小刀がまた狒狒目掛けて飛んでいくがその全てが肉体に弾かれる。

 銃弾は顔に当たる前に腕の部分に弾かれる。

 

「後、フランジブル弾のマガジンは何本ある?」

「三本しかないな…………そっちはどうだ?」

「両方あわせて後十本しかない」

「ちとやばいか……」

「あぁ、伯龍はまだか?」

 

 恭也が後方にある伯龍の気配を見る。

 ある程度の時間が必要とはいえそろそろ厳しい。

 手持ちの武器が尽きてしまっては時間稼ぎも出来ようはずも無い。

 

 それ以上に焦る気持ちがある。今まで騙してきた膝の痛みがここにきて少しずつ大きくなり始めたのだから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 遠くから一発の銃声が空に向けて放たれた。

 

「来たか!!」

 

 赤龍が歓喜の声を上げ、同時に恭也も嬉しそうな表情で赤龍に返す。

 

 声と同時に二人は今までとは違い、後ろに引きながら攻撃を始める。

 一気に引かずに徐々に後ろに下がりながら相手が特攻をかけてこないように距離を調節して。

 

 

 決して距離を離さずにさりとて、近づき過ぎないように細心の注意を払って後ろに進む。

 

 じくじくと痛む膝を必死になって隠し、騙し後ろに下がる。

 

 

 

 

「恭也! 赤龍! そこです、気をつけて!!」

 

 泊龍が姿を見せ、恭也と赤龍を誘導する。

 その声に従い、恭也と赤龍は気をつけつつもそれとなくその場所を避ける。

 

 

 狒狒が追いかけ続ける。唯、獲物を一心不乱に追いかけ続ける。

 

 

 

 

グア!?

 

 狒狒が不快に思うような声を上げ、態勢を崩す。

 その足元に20cmに満たない浅い落とし穴。しかし態勢を崩すには十分すぎる深さを持った落とし穴があった。

 

「今です!!」

 

 泊龍が声と共に足元の気にくくりつけてあったテグスをナイフで切る。

 

 

ガアァアアア!?」

 

 狒狒の横側から先の尖った木が十分な速度を持って射出されその巨体に突き刺さる。

 

 

 

 

 

(斬る事ばかり考えていた俺が間違っていたか……)

 

 その様子を一部始終見て対処方をやっと見つけた恭也は未だ態勢を崩している狒狒に向かって走り出す。

 痛む膝を無視して、今手に入れなければならない勝利を目指して、

 

 走り出す恭也に眼を向けないように赤龍がフルメタルジャケット弾のマガジンに交換して頭に狙いを絞り七発撃つ。

 

 

「おぉおおおおおおお!!」

 

 体を渾身に捻り、右腕を眼一杯に後ろに引く。

 体の筋肉をバネと変え、自らの腕を射出台として、刀を矢に見立て力を一点に集中させる。

 空気を切り裂きながら矢は駆ける。

 

小太刀二刀 御神流

裏・奥義之参

 

射抜

 

 分厚い皮膚を貫かんと突進力もバネの力も腕の筋肉も全てを刃先に絞る。

 だが御神流奥義中、最長の射程を誇り、最高の突進力と貫通力を持つこの技でさえ貫くには至らない。

 ならば……ならば…………足りない力を足すだけだ。

 

 右手を突き出した反動で後ろの下がっていた逆手に持った左の小太刀の柄を右の小太刀の柄頭に打ちつける。

 

追・貫

 

 本来、対象の内部に衝撃を留めるための“徹”の逆の使用法――相手を吹き飛ばす力――によって右の小太刀にさらに力を加える。

 

グアアァアアアアアアアアアア!!?!!!?!

 

 突き刺さり、狒狒の体の内部を蹂躙する。

 今まで一度も受けたことの無い痛みに狒狒は暴れる。

 

「くっ」

 

 人でいう心臓の場所を突き刺したというのに狒狒は未だ、暴れ続ける。

 相手は化物、心臓を一突きにしたとはいえ即座に死ぬとは限らない。

 そもそも人であったとしても心臓に突き刺さったとしてもすぐには死なないのだから…………

 

 

 痛みに悶え、痛みの否定する為に狒狒はその腕を無造作に、されど渾身の力を込めて振るう。

 体に致命傷の傷があるはずなのに――否、痛みがあるからこそその力は先程よりもさらに強くなっていた。

 

 そんな攻撃を受けてしまっては恭也とて死んでしまう。

 相手がくたばるのを待とうと恭也は八景・士麒を置き去りにして後ろに飛んだ。

 

 

そして、左足で着地すると同時に――――

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――体を崩した。

 

 

「「恭也!?」」

 

 一度離れたとはいえ、狒狒の間合いの内にいることに変わりは無い。

 そんな状況で何故か態勢を崩し、あまつさえ膝をついている恭也に悲痛の叫びが届く。

 だが、その声は今恭也に届かない。

 

 

 

 

 

(膝が砕けただと!?)

 

 今まで無視してきた膝の痛みがここにきて破裂した。

 耐えてきた痛みは限度を通り越し、痛みを無視して動こうにも右足で地を踏みしめることは出来ない。

 

 

 限度を越えてしまった体は動かない。

 そしてそんな獲物を見定め狒狒は唯、怒りを乗せて、痛みを振り払うために恭也に突進する。

 

 

 

 

 止められない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

させねぇよ!!

 

 何処かから聞こえる声。

 覚えのある愛おしく暖かい苛烈な声。

 一心不乱に己を愛してくれた、何よりも温もりを与えてくれた、本当の母を教えてくれた人の声が聞こえた気がした。

 

 

 同時に右の掌に集まる暖かく、自らの内にある借り物の力が集う事を理解する。

 その力がこの場を覆すにたる力であると……この力は目の前の狒狒程度に負ける力ではないと。

 

 力をかき集め、集中させ、その右手に持ち替えた八景・夏夜に力を乗せ――――

 

 

 

「俺は負けない!! 待っている人が居る限り、俺の幸せを望んでくれる人が居る限り!

 俺が護りたいと想う人が居る限り!! 俺は負けない!!!! 俺は死んだりなんかしてやらない!!!!

 

――――――ありったけの想いを乗せて放った。

 

 

!?!??――――――――

 

 狒狒は声も出せず、抗う事さえ許されずその光の奔流に――圧縮に圧縮を重ねた色の無い霊力の――押し潰された。

 

 光はそれだけに留まらず、狒狒の後ろにあった木々を押しつぶし、消していき視認出来なくなったところでやっとその力を消した。

 

 

 

 

 

 呆然とその光景を見る三人。

 砲撃と呼んで差し支えない光の奔流の後に残されたのは更地とさえいえるほどに整えられた一本の道。

 草木が一本も残っていないが石ころなどは残っているある種自然と作られたとさえ思えてしまう道。

 

 

 

 

 

 

 

(ははっ、ははははははははは!!!!! 最っ高だぜ、恭也!! あの時感じた思いは嘘じゃねぇ!!

 あぁ、こんだけの隠し玉をもってやがって!! 何処まで成長する? お前の高みは何処なんだ? あぁ、本当に最っ高だ!!)

 

 その光景を唯一人歓喜に打ち震えていたのは赤龍。

 出逢った時から感じていた思いは予想さえ超えて帰ってきた。

 最高の相棒をもてた事を、見果てぬ先を目指せる可能性を出会えたことを喜んで。

 

 

 

 

 対して恭也は困惑していた自らのうちに眠っていた力。

 その圧倒的なまでに強大な力を、その力が持つ大きさに使い方に。

 

 そしてそれ以上にあの時聞こえた母の声に。

 

(まだ、俺は護られているんだな……)

 

 そして、あの力が唯借り受けた物だと結論を付け、彼は前を見据える。

 

 

 

 

 泊龍は唯、目の前の現状を受けいれることが出来ずにいた。

 霊力を持たない、特殊な能力を持たない同僚が放った力の大きさに。

 だが、その程度で諦めるほど泊龍の想いは脆くない。

 だが、この力さえも愛する事が出来る事を己が心に誓う。

 今はまだ恐ろしいが、それでも何時か受け入れられるようにと……

 

 

 

 

 

 

「ちっ、こんな力持ってたんなら出し惜しみなんかするな!!」

 

赤龍は恭也の頭を捕まえ締める。

己が内にある歓喜を恭也に悟らせないように、その力がいつか自らに向くと知りながらそれでも今は恭也が生きている事を喜ぶ。

 

「俺だってこんな力があるって知らなかった!」

「はぁ? じゃあ、なんであんなの使えたんだよ?」

「分からない。ただ、母さんが力を貸してくれたんだと思う」

 

 今、右手に握る八景・夏夜を見て微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 高町家

 

「あぅ〜?」

 

 まだはいはいしかできないなのはが桃子に近づき優しく触れる。

 赤子に気遣いが出来るとは思えない。しかし、その眼は優しくて、その掌は温かかった。

 

「なのは…………そうよね。恭也は帰ってくるよね。約束したし。

 それになのはを放って何処かに消えたりしないよね」

 

「あぅー!」

 

 その言葉はきっと桃子の問いに応えていた。

 兄が帰ってくると…………

 

「恭也、後三ヶ月もしない内に帰ってくるよね? 帰ってきたら思いっきり構ってあげるんだから」

 

 今の桃子は恭也が帰ってくることを微塵も疑っていなかった。

 その表情はとても――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 狒狒に対して使った攻撃

 世界と恭也の体の間で循環している霊力は本来、恭也の体全体から放出されているがそれを一箇所に集めた事によって出来た攻撃。

 もちろん、この技は数多の天津退魔宗家の秘術・秘儀を極めた夏織の魂が宿っている八景・夏夜のサポートがあって出来るもの。

 その為、恭也だけではこの攻撃は決して放てない。循環している霊力を一箇所に集めるなど不可能である。

 圧縮された霊力を前方に押し出すだけの原始的な攻撃。技とさえ呼べない。

霊力を少し齧っただけでも同じような事をするのは可能である。威力は同じではないが。

 無限ともいえる霊力を持つ恭也が放つことによりその方法が攻撃となる。威力は耕介が全力で放った真威・洸桜刃でさえ凌ぐ。

 また、この攻撃は霊力を唯押し付け、相手を霊力で押しつぶす技なので若干の霊核を持つ植物も押しつぶすが無機物には無効。

 

 上記だけ見ると凄く強い攻撃法であるのだが……実は全く使えない技である。

 この攻撃はタンクに穴を開けてその圧力で放出しているに過ぎないので威力調節がまったく出来ない。

 前方に敵しかいない事、敵を霊魂ごと消滅させても問題ない事、周囲に無機物しかないなどの前提が必要となる。

 最後の条件は日本で使用する場合、一瞬で森林が消えたとなればマスコミが黙っていないから。

 また、威力調節が出来ないので久遠、魔獣・ざからには使えない。使えば殺してしまう事が確実。

 鎮魂にさえ使えないのでこれ以後使いどころが全く無い!

 

 

 

射抜 追・貫

 射抜の派生として二刀目の攻撃を柄頭で先にはなった柄頭に“徹”の逆の力を込めたものを放つ。

 衝撃を全て後方へと打ち抜くものなので、爆発的な推進力を得てその力が刃先に集約するので、貫通力は通常の射抜を軽く凌ぐ。

 釘を金槌で打つようなもんである。

 


後書き

 まず最初に、こんなに時間が掛かってすみませんでした。

 題名にある通り、今回恭也は霊力攻撃に目覚めました。そしてその威力はSLBにも劣りません。

 だけど全く使えない技です。使いどころが無いのですよ(苦笑

 だから、那美ルートに入っても恭也単独では久遠を救えず、那美や薫の力を借りないといけません。

 恭也に霊力に関する才能は零です。恭也が強いのは好きなんですけど霊力を普通に使えるようになるのはちょっと……

 

 射抜き 追・貫に関してはほぼオリジナルです。といっても射抜に雷徹を加えたに等しいだけなんですが。

 

 それとすみません。長編の方が色々あって、投稿できませんでした。

 来週には二つ一緒に上げますんで。本当に申し訳ありません。

 

 

 

 


 すみませんでした(土下座

ざ「遅い!! 遅すぎるぞ!!」

 いや、本当にすみませんでした。まぁ、取り敢えず今回については?

ざ「お主、極端な技が好きじゃな? あんなもの、本当に使えないぞ?」

 うん、実はそういう技がとても好き。使いどころが限られてるけど滅茶苦茶強力な技とかって漢の浪漫じゃん。

ざ「使いどころが限られるどころか使いどころが皆無じゃぞ?」

 あはははっ、まぁ恭也に霊力技を使えるようにさせる気はなかったから。

ざ「まぁよい。しかし、また御神流に新しい技を加えよって」

 恭也の突進力だけじゃ狒狒の皮膚を貫くには足りないと思ってね。

ざ「お主、ほとほとそういうのが好きじゃな?」

 御神流の技は継ぎ足しやすいんだよ。薙旋と雷徹は完成しきってるから無理だけど。

ざ「さて、お仕置きじゃ」

 えっ!?

ざ「恭也の足を折らせよって!!!!!」

 ちょっ、これは予定通り!! というか元々恭也は膝を二回砕くんだからそれがここに来たってだけ!!

 これは当初から決めてた事だから!

ざ「それでも許せるか!!」

 ぐぼらっ!?!?!?

ざ「さて、次回は、足を砕いた恭也に大老はある決断を下す、その決断とは……」

 では、次の最終回で!





いやー、危なかったけれど何とかなったな。
美姫 「霊力技に目覚めたわね」
まあ、確かに使い所の難しい技だけれど。
美姫 「それにしても、いよいよ最終回なのね」
うぅぅ、寂しいな。けれども読みたいし。
美姫 「気になるラストは……」
この後すぐ!



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