『トラハ的な日常1・2・3』
設定は恭也が大学2年いわゆるALL ENDのご都合主義です。
トラはシリーズの1.2.3混在SSって事でそれでもいいよって人は進めてくださいませ。
第2話
そしてさざなみ寮へ
「ん〜〜・・ねみい・・・」
恭也がさざなみ寮に電話を掛けた少し後・・・
実家に戻っている寮生や合宿などで人の少ないこの頃、今寮に居るのは(那美、知佳、耕介、愛、真雪、リスティ)である
美緒は親友の望の家に泊まりに、ゆうひはツアーで明日帰ってくる。舞も部活の合宿でいなくいつもより静かな午後
さざなみ寮では売れっ子漫画家もといさざなみの黒い嵐こと仁村真雪が、原稿執筆の合間に休憩を取ろうと1Fに降りてきた。
「ん?・・・」
「♪〜〜♪♪〜らら〜♪」
「・・・よお、知佳・・やけにご機嫌だな?」
丁度階段を降りきった廊下で妹の知佳とすれ違う。
「へ?・・あ、お姉ちゃん」
「なんか良いことでもあったのか?」
「え?・・ど、どうして?」
「いや・・やけに浮かれてるなと」
「な、何でも無いよ♪(苦笑」
(お姉ちゃんに恭也君達と海に行くなんてバレタラ・・・出来るだけ秘密にしなくちゃ)
ちょっと姉に隠し事をする後ろめたさも感じつつ、それでもばれない様にとそれと無くはぐらかす知佳(笑
「ん〜〜〜・・怪しいな・・」
「何でもないってば(苦笑」
「ふむ・・・まぁいいか。知佳、飯まだ?」
「あ、ごめんお兄ちゃんに聞いてくれるかな?」
「ああ、お〜〜い耕介・・飯まだぁ?」
(ほっ・・今のうちに・・・)
うまく誤魔化し2Fへ逃げるように階段を駆け上がって行く妹を、それと無く横目で盗み見しつつ
さざなみ寮唯一の男性居住者+管理人である、槙原耕介に声を掛ける。
「真雪さん、終わったんすか?」
「いんや・・まだ途中だよ」
「そですか、大変ですねぇ(苦笑」
「ん?まぁな。・・・っと、そうだ知佳の奴がやけにご機嫌だったけどなんかあった?」
「?・・いや別にそれといって」
「そっか・・」
「ふむ・・・」となにかを考え込む真雪。
その時ふと耕介が何かを思い出したように・・
「そういえば・・さっき電話がきましたね。」
「電話?」
「ええ、丁度手が話せなくて知佳にたのんだんですけど」
「ほうほう・・で?誰からだ?」
「さあ・・(苦笑 知佳に聞いても那美ちゃん宛てだったって」
「那美宛?ってことは仕事か・・でも、仕事なら携帯にだよな・・」
「う〜ん・・那美ちゃん宛なら他に掛けてきそうなのは・・高町さんとこの美由希ちゃんか恭也君くらいかな」
その時・・「キラーン」と真雪の瞳が光った・・・(笑
同時にニヤリ・・と何時もの表情が浮かび、思わず耕介も一歩あとずさる。
「真雪さん・・またですか?(苦笑」
「如何いう意味だ・・・・?」
「いえいえ、なんでも無いっスよ・・」
「ふん・・それよか飯だ、メシ」
「はいはい」と苦笑を浮かべつつなんとなく知佳に
(がんばってくれ)と内心どうしても想ってしまう耕介であった。(笑
ところ変わってさざなみ寮に電話をかけしばらく鍛錬までの時間をリビングでつぶしている恭也。
「む・・・・」
ゾクリと背筋に悪寒を感じブルッっと体が震え。
「?どうしたの?お兄ちゃん」
兄の膝の上に座りご機嫌でTVも見ていたなのはも声をかける。
「ん?いや、なんでもないぞ。・・ただチョット悪寒がな・・」
(そこはかとなく嫌な予感が・・・・・)
どうやらさすが御神を守る不破の血を引くだけあって危険察知能力はいまだ健在の様だ(笑
「きっと何処かで噂されてるんだよ、恭ちゃん♪」
「たわけ・・・」
「まったく・・家の兄の愚鈍ぶりには、あきれるよ・・」
「・・・・美由希・・・・どうやら今晩は膝の調子がすこぶる良い様だ・・・・今夜の鍛錬・・頑張ってくれ」
「ううぅ・・家の兄はいじめっ子・・・」
「なんか行ったか?」とばかりに美由希をジロッと睨む。
なのはも膝の上でクスクスと笑っている(笑
そんななのはの頭も、乱暴にクシャクシャと撫でる恭也。
「にゃぁ〜〜〜!」
「ううぅ〜〜〜〜〜」と恭也を睨むなのはを膝に抱きながらふと時計も見る。
「乱暴なおにいちゃんねぇ〜〜〜」となのはの髪を直してる桃子を華麗に無視しながら美由希に声をかける(笑
「そろそろ行くぞ・・・」
「はぁ〜い」と美由希の返事を聞き、夜の鍛錬で使う装備を取りにいく二人。
高町家はまだ平和であった・・w
一方食事の終わったさざなみ寮では、おのおのがリビングや縁側でくつろいでいた。
「那美のやつ今日はおせ〜な」
と真雪が愛に声をかける。
「そうですねぇ〜〜いつもより遅いですねぇ〜耕介さん」
「ん〜・・まぁ今日はリスティも一緒だし久遠もいるから平気でしょ」
「そうですねぇ〜〜〜・・あ、耕介さんお茶のお替りいります♪」
と、何処と無くズレた愛との会話にさすがの真雪も呆れ顔をのぞかせる(笑
「相も変わらず、万年新婚カップルだねぇ〜〜」と真雪の言葉に
「いいなぁ〜・・(ぼそ」っと知佳がもらすw
そう・・耕介と愛はもう直ぐ籍をいれるカップルだった♪
「ん?・・知佳なんか言ったか?」
「へ?・・ううん、なんでもないよ(汗」
焦り気味の知佳に追い討ちをかける姉
「そういや、さっき高町さんとこから電話あったろ」
「・・・な・・何の事カナ?」
フィッっとあらか様に視線を外す知佳・・(笑
「・・・そっか・・そうそう明日高町兄を呼ぼうと思ってんだけど」
「き・・恭也君を?・・・な、なんで?」
「いんやべっつにぃ〜・・・ただ顔みたいなぁ〜って・・さ」
「お・・おねぇちゃんが?(汗」
あらか様に慌て出す知佳に真雪の目がさらに輝きをます・・
ニヤニヤと顔を緩め更に追い討ちを掛ける・・
「知佳・・高町兄に電話いいか?」
「へ?・・今日はもう遅いしそう何度もって悪いよ・・(汗」
「ほうほう・・何度もって・・今日電話で話したのか?」
「う・・うん・・さっき・・・・(ハッッ!!!)」
ニヤリ・・「やっぱさっきの電話、恭也か」
思わず引きつった笑みを浮かべながら尚も頑張る知佳だった・・w
「で?・・・ニヤニヤ」
「な・・なにが?(汗」
真雪が「だから電話の・・・」と続けようとした時
「ただいまもどりましたぁ〜」「ただいま・・」「くぅ〜〜ん」と玄関から聞こえた声・・
(助かった・・)とばかりに玄関にかけだした知佳に「ちっ・・・」と呟く真雪をリビングに居るメンバーは苦笑でながめていた。
〜 ここから、少し那美視点で・・・(笑 〜
(ふぅ〜・・今日はつかれたなぁ・・・)
と入って来た子狐を抱いている少女、神咲那美。
ちょっとおっとりした彼女は特殊な巫女服を着ていた。
「那美、今日はサンクス」
そう言ったのは短目の美しい銀髪をたたえる女性、リスティ・槙原 愛と耕介の養女である。
「いいえぇ〜、あの子も居たくてあの場所に縛られていた訳ではないんで・・きっと今度こそ静かに眠ってくれますよ・・」
ニコッと優しげな微笑みを浮かべながら彼女は胸に抱いている子狐こと久遠をそっとなでた。
彼女は祟りと言う霊障によって幼い頃両親をなくし弟と二人で退魔師の家系である神咲に引き取られた。
もともと両親も退魔師であった彼女は親から受け継いだ霊力を持って今も退魔師をしている。
(うん・・コレでよかったんだよね・・・きっと・・)
「くぅ〜〜ん・・」
少し悲しみの滲んだ微笑に久遠は那美の頬をぺロッと舐めた。
「ありがとう・・・久遠、平気だよ(にこ」
そんな儚げなやり取りをしていると・・・
「おっかえりぃ〜」
と知佳がどこか焦った様にどたどたと玄関に飛び出してきた。
「オイオイ・・なんだなんだぁ・・」
「わっ・・わわっ・・・」
ガ・・・ビッタン!
突然の事で玄関の段差につまずきしこたま顔面を打つ那美(笑
(ううぅ〜〜〜〜なんなのぉ・・)
「あいたたた・・・・」
「ご・・ごめんねぇ・・那美ちゃん(苦笑」
「い。いえぇ〜〜・・平気です・・それより如何したんですか?知佳さん」
「そ・・そうだ・・那美ちゃん、チョット・・・」
「?」
コソコソと那美を連れて行く知佳にリスティも「ん〜〜?」と訝しげに表情を変える。
その時「お〜〜い ボウズ、知佳と那美つかまえてくれ」
とリビングから真雪の声が・・
「真雪?・・どうかしたの?知佳と那美なら2階にコソコソ上がってったけど?」
「やっぱりか・・(ニヤニヤ」
「なんなのさぁ・・なんか面白そうなこと考えてるんでしょ?・・(ニヤソ」
そんな二人を見ている耕介
「知佳・・那美ちゃん・・こんな弱い俺をゆるしてくれ・・(泣」
「そして恭也君・・・ご愁傷様・・」
同やら我関せずを決め込む腹らしい・・(笑
那美を自分の部屋に連れ込む知佳、
「ど・・如何したんです?知佳さん」
「あ、直ぐに高町さんの家に電話してくれないかな?」
「美由希さんにですか?」
「ううん、恭也君にだよ(にこ」
恭也、と言う名前が出たとたん急にソワソワしだす那美・・(笑
「きょ・・恭也さんですか?・・なんで急に・・(ソワソワ」
「いいから・w 掛けてみて?」
「は・・ハイ・・(ソワソワ」
Prrrrrr・・・ガチャ・・「ただいま・・電話に・・」
「あう・・留守電になってます(苦笑」
「そっかぁ〜じゃあ私から那美ちゃんに伝えとくか」
「???」
「あのね、さっき那美ちゃん宛てに恭也君から電話があって今度の月曜から3泊4日で海にいきませんか?って」
「う・・海ですか?・・も、もしかして!私と二人で?!」
完全に舞い上がってしまっている那美・・(笑
そんな那美にチョット「ムッ」とする知佳・・w
「ち・・違うよ。高町さんちのみんなもだし、私もいくの(苦笑」
「あ・・あはは、そ、そうですよね・・^^;(はぁ」
やはりかなり残念そうだ・・w
「それでね、お姉ちゃんにばれると絶対!恭也さん呼び出して迷惑掛けるから隠しておこう!」
「う・・それはそれで怖いような・・(苦笑 でも、分りました・・何時もの事ですから・・(泣」
そんなでリビングに戻った二人であったが・・・
「如何したのさ・・那美?そんなソワソワして・・(ニヤニヤ 」
「え?そ、そうですか?・・(汗 」
(あぅぅぅ・・イキナリ・・)
と、リスティにからかわれ・・
「ち〜かぁ〜・・・(ニヤニヤ 」
「な・・なに?(汗 」
「うんにゃ・・ただ、知佳の仕事も大変だろう・・ソロソロ心の支えになるような奴は現れてはないかと心配でな」
「そ・・そんな人いないよ・・」
「そっか・・そういや折角帰って来てるんだし誰か誘って何処かに行ったりしたらどうだ?・・例えば恭也と海・・(ニヤ」
その最後の台詞にブッと飲んでいた紅茶を噴出してまう知佳であった。
(も・・もしかしてバレテルゥ・・・?」
「ま・・例え恭也だろうがわたしゃ許さんけどな〜」
とけらけら笑い出す。
ヒクヒクと頬を引きつらせながら何とか姉に食らい着いていく
「おねぇちゃん!何度も言うけど自分の好きな人くらい自分で選びます!」
「だぁ〜めだ、知佳と付き合う奴はあたしに勝てる奴じゃないとな。海だろ〜が空だろうがゆるさねぇ」
そう言う姉に知佳がチョット切れた・・
「もう!そればっかり!でも恭也君はおねぇちゃんなんかに負けないモン!」
時が止まった・・・・(笑
・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・「はっ」
「ち・・知佳?」 と耕介
「????え〜〜っと」 愛は分っていなかった・・w
「ぷ・・ぷくくく・・・」と必死に笑い殺しているリスティ
そして真雪はと言うと・・・
「知佳・・・・どうしてそこで高町兄がでてくんだ?・・・やはりアイツとは一度きっちり話し合わなきゃならんらしいな・・(ニヤソ」
「え?・・あ・・・そ・・その・・」知佳はてんぱっていた(笑
しかし・・一番てんぱっているのはダイニングキッチンで遅い食事を取っていた那美であった。
・・・・・・・・・・
「ち・・ち・・知佳さん???ま・・・・まさか知佳さん「も」恭也さんのことを」
「だ、ダメデスヨ・・・きょ、恭也サンハ、ワタシノ・・・・」
そう呟きながらスラリと愛刀である雪月を抜き放つ・・・
引きつる知佳・・あの真雪すらうすら寒い殺気を那美から感じちょっと引いてしまっている(苦笑
ここで今まで沈黙をしていた耕介が管理人として・・いや人として止めにはいったw
「な・・那美ちゃん落ち着いて!そ・・それに那美ちゃんだって知佳だって別に恭也君と付き合ってるわけじゃ・・」
これがイケナカッタ特に最後の台詞が・・・
「神氣・・発祥・・」
ボウッと雪月に金色の霊氣が浮かび上がる。
かつて踏み込めなかった最後の一歩を確かに踏み込み・・・・(笑
「耕介さんのぉ・・・」
「ヤバイ!ぼうず!知佳!・・シールド!!!!」
「ひっ・・・・・」
「ばかぁ〜〜〜!!!」
膨大な霊力が奔流となって耕介に襲い掛かる・・
久遠の祟り払い以来、2度目になる
「 雷 」完成!・・(笑
嵐が過ぎたあとのさざなみ寮・・
「お姉ちゃん私は海に行くからね!」
ばれてしまった海のことも知佳の気持ちも安らかに眠ってしまった那美にはきこえていなかった(苦笑
そこにリスティが真雪に近づいてボソボソと何かを耳打ちした・・
なぜかイヤな予感がする知佳
「おねぇちゃん?(汗」
先ほどとは、比べ物にならないほどの楽しそうな黒い笑顔・・
「知佳・・海の件だがゆるしてやろう・・・」
「ほ・・ホントに?」
「ただし!!・・・あたしも行く・・・・」
「え?・・・えぇ〜!!!!」
「もちろん僕もだよ、知佳・・(ニヤソ」
リビングでほぼ消し炭になっている耕介は愛に膝枕をしてもらいながら、
(恭也くん・・・・逃げろ・・この町からにげるんだ・・・そしてスマナイ・・・)
やり切れず恭也に電波を必死に飛ばす耕介・・(笑)
しかしその声が届く事はなさそうだ・・
「くぅん?」
イヤ久遠がなぜか感じ取っていた様でもある(笑
第3話
到着!夏の砂浜!そして水着と!
に続く
くはぁ・・・・・ひよひよでございます。
あぁ〜〜〜〜〜自分の才文のなさがうらめしい・・・
そして確実に感じるブランクも;
この2話・・5割は書き直しますた。
そして3話も同じくかきなおしに・・・
さてお約束どうり2話はさざなみ主体でおおくりいたしました。
色々「ほのぼのじゃなくだらだらだ!」とか「ここがおかしい!」
などなど言いたい事はたくさんあるでしょうがなんとか目をつぶってください^^;
そんなこんなで次回よりようやく、海!でございます。
すこし1メンバーの事もまざる予定ですが、多少壊れやほのバトもいれたいかな〜なんて・・
思ってる次第です。
ただいま手直し中ですのでしばしおまちくださいませぇ〜
ひよひよでした。
ひよひよさん、ありがとう〜。
美姫 「面白いわ。これよ。これがギャグなのよ!」
どうせ、見習えとか言うんだろう。
美姫 「よく分かっているじゃない」
そりゃあな。
美姫 「でも、分かっているのと実践されるのとは違うのよね〜」
あ、あはははは。
と、兎も角、次回はいよいよ海〜!水着〜!
そういう訳で、こうご期待〜。
美姫 「どういう訳か分からないけど、楽しみなのは間違いないわ」
そうそう。では、次回をお待ちしてます〜。