『とらいあんぐるハート〜無想剣客浪漫譚』
LT・ある少女の手記
二日が過ぎた。
海鳴へと届いた連絡は、最悪と言っても過言ではないものであり、珍しく率先して受けた真雪はただ無表情に、そうかと一言呟いた。
連絡を入れたのは一角だった。
しかし今御剣家に耕介達はいない。
先日の戦闘で様々な情報が浮かび上がり、かなり大々的な組織が動いている事実が発覚した。そのため滞在して体を休めてほしいという彼女を気遣って、一度札幌にある夕凪の実家に身を寄せる事になった。だが出ていくと告げた耕介の笑顔は、やはり無力感と寂しさを交えた居た堪れなくなるもので、一角はまたしばらくの別れとなる友人の顔を見れずに顔を背けてしまった。
楓と北斗は一緒に残って事後処理と詳しい霊的検証を行う事になり、今だに神居古潭を走り回っているだろう。
実家の社の軒下で、肩から腕を釣るし、頭に包帯をした夕凪は、ぼんやりと珍しく本州に上陸した梅雨前線の影響で発生した低気圧が降らせている雨を眺めていた。
結局何も力になれなかった。できたのは氷那を見つけてみんなを苦しめただけ。相川さんはあれから何もせず殆ど眠らずに部屋に閉じ篭り、小鳥さんは見た目こそ普段と変わらないが、まるで生気の抜けきった笑顔で料理に勤しんでいる。尤も、一度花見で友人知人を集めたパーティの席で口にした彼女の料理には遠く及ばない程に味はなかった。
瞳は最後まで側にいられない自分を蔑みながら、深く夕凪に頭を下げた。今頃は東北の空の下で指導に力を入れているだろう。
膝の上でまるで主を失ったように眠る氷那のふわふわとした毛を撫でながら、無意識に下がっていた視線を上げた。さぁさぁと降りしきる雨が全てを流してくれると、ただ意味のない願いをかけながら、本日何度目かの溜息をついた。
「――らしくないわね」
その時、雨の中から耳に心地良いアルトの柔らかい声が聞こえた。悲しみに沈んでいた彼女の意識が薄らと色を取り戻し、声の主を探そうと視線を動かした。声の主はあっさりと見つかった。
江戸時代に多く出まわった形の傘を差し、その下に少しシャギーの入ったセミロングとどこか鋭さを持った瞳が特徴的な美人がいた。それは凶器でありながら人々の心を魅了する鮮烈な刀のような印象を与え、唇に引かれた薄いピンク色のリップは少し幼く瞳とギャップはあるが、ミスマッチが逆に彼女の全体を際立たせている。大正時代が主流で今では大学の卒業式でしか見る事がない赤を記帳とした大正袴の衣服は、どこか現実感のない幻想的なもののようで、一瞬自分の目が白昼夢を捉えたのかと錯覚した。
「帰って来てるって聞いて飛んできてみれば……何? その腑抜けてどっからでもどうぞ殺ちゃって下さいみたいな顔は」
しかし紡ぎ出された言葉に、一気に意識は形を取り戻した。
「……美姫さん?」
「そうよ。相楽夕凪の幼馴染で、高校の先輩の紅美姫ちゃんよ」
美姫は、ゆっくりと呆然としている夕凪の側まで歩み寄ると、傘を閉じながら髪にかかった雨の雫を払うと、驚いている彼女の隣に清楚に腰を下ろした。
「はぁ。ホント、雨って嫌ね。見てるだけで憂鬱になるし、こんな日に稽古したら相手ヤりかねないわ」
別に隣に誰もいなくても変わらない口調で雨に愚痴を発しながら、徐にぽかんとしている夕凪を見た。
「どうしたの? 何があった?」
「あ、え……」
「オバさんが心配してた。突然傷だらけで帰って来て、理由も言わないまま軒下にいるって。たっく、私は人生相談受ける柄じゃないの知ってるでしょ。だから一応話があるなら聞いてあげるわ。でもそれだけ。その後は自分でどうにかしなさい。慰めるなんて真っ平ゴメンなんだからね」
見た目から想像できない言葉がポンポン飛び出し、言いたい事を言い切るとごろりと古い木板の上に寝転がった。
「アンタに色々あるように私にだって色々あって、可愛い後輩だろうと幼馴染の悩み事だろうと関っていられないくらいにこっちも大変なのよ。わかる?」
だったら別に来なくてもいいじゃないか? と、他人が聞いたら思ってしまうだろう台詞をつらうらと立て並べて、大きく息をついた。
「美姫さん、ありがとう」
「ふん」
それでも幼い頃から聞き慣れている厳しいコメントは、夕凪の体を少しだけ暖かくしてくれた。
突然傷ついた六人に、翠屋の面々だけではなく非難していた人々は全員が驚きと悲鳴を上げた。しかし桃子は冷静に対処し、店の二階で看病にあたった。だが何か違う雰囲気に戸惑いは隠せなかった。
特に酷かったのは美由希だった。
無言で自分の治療を済ますと、後は手伝いを辞退してソファに横になっているみなみをじっと見つめていた。
「コラ! 鈍亀! 余計な事してんじゃねぇ!」
操の小太刀を持って帰ってきた晶は、表面上は変わらないように蓮飛とドツキ漫才を行いながら、非難した人のために作っている味噌汁を作っている。だがやはり何処か精彩を欠く姿に、蓮飛も戸惑ったようだった。
赤星は何か思うところがあるのか店の前で静かに佇んでいる。隣では剣心が同じく遠くを見ているような視線で空を見上げていた。
操の姿は気づいた時にはなかった。
多分忍として進展があったのだろうと、旭川に帰った同じ忍だった女の子を思い出し、桃子は一人納得する事にした。
一体何があったのか? 聞いたところで誰一人として語ってくれないだろう。
「また……みんな傷ついて帰ってくるのかしら?」
まだなのはがお腹の中にいた頃に感じた予感に身を震わせ、彼女は今は亡き愛しい夫に祈りを捧げた。
「また失敗しただと!」
蝋燭が唯一の光源となっている大きな部屋の中で、着物を着崩した男に対してカイゼル=ハイマンは夕餉の前に口にしていたワインの注がれたグラスを床で叩き割りながら怒鳴り散らした。
「ああ。想像以上に手強い相手がいたらしい」
「貴様が集めた連中が能無しなだけだろう!」
「おいおい。あいつ等の強さはアンタもよく知っているだろ?」
「ああ、知っている! だから不甲斐ない! これが五色不動だったら……」
「……だったら次はアンタが指揮を取ればいいだろう?」
「ああ、そうする! もう限界だ! 下らない策を労しすぎたんだ。そうだ。そうだ! 先に御神を潰す。そしてクリステラを……ふふ、ふふっふふ。ふは、ふはぁっははははははははは!」
髪を掻き乱し、狂ったように高笑いするカイゼルを冷ややかにみつめ、男は部屋を後にした。
廊下は某国の実験施設のような無機質な白い壁とタイルで作られ、煌煌と無駄に配列されている白色蛍光灯が、全ての境目を消していた。
「――様」
と、そこへ一人の女性が姿を見せた。
全身黒一色のパンツスーツ姿をし、ショートカットにされた髪の下から覗く意思の強い瞳は、特有の人を寄せ付けない厳しさを漂わせている。しかし一番目を引くのは手にした二本の小太刀だろう。柄紐まで黒に統一されたそれは、何故か物悲しい色に見えた。
男はちらりと女性に視線を送ると、先を促すように背を向けて歩き出した。
女性も何も言わずに後ろに着いた。
「どうした?」
「はい。御命令通り、香港警防四番隊隊長に、ここの詳細を送っておきました。恐らく数日中にはやってくると思います」
「わかった。兆冶達に身の回りの準備をするように伝えておけ。それとクラインに必要機材を運ばせろ」
「すでに命じてあります」
それ以上は報告はないのか、女性は口を噤んだ。男も何か聞く訳でもなく静かに廊下を進んでいった。
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六月三日
凄く寝ちゃっていたような体のだるさの中で、私は目を覚ました。そうすると、目の前に一瞬誰かわからないくらいに老けちゃったお母さんがいて、ボロボロに涙を流しながらただただ私の手を握ってくれていた。
話を聞いたら、実は十年前に突然倒れて、それ以降植物状態だったらしい。
医学的にまるで解明不明な病状だったらしいけど、でも起きたのならそれでOKな気がした。それでも何処か友人や家族に置いて行かれてしまったという焦燥感は胸にあって、唯一変わらない空をぼんやりと眺めた。
六月四日
今日、新しく担当する事になったっていう男の先生が来た。でも最初は男装している女性かと思っちゃって、ぽかんとしてしまった。すると、私の表情を見て困ったように苦笑すると先生はよく言われるんだと教えてくれた。
そりゃ私と同じか低い身長に後ろからみたら女の子って言ってもおかしくない……訂正。正面から見ても女の子に見える容貌だから、仕方ないかもしれない。
先生はここより北の町で七年間眠り続けて、そして目を覚ました女の子の担当もしていて、今後何かあった場合を考えてこっちに来てくれた。それはすごく有難かったけど、やっぱり私には重荷に感じてしまった。
六月五日
先生は毎日顔を見せてくれた。
当たり前か。私の担当医だし。十年間眠り続けた私の体は、もう全然他人みたいで、手を動かそうとしても足を動かそうとしても全然動かない。何か自分にも見捨てられたような気がして泣き出してしまった。で、そこをまた先生に見つかるから恥ずかしいったらありゃしない。
顔を真っ赤にしていたら、君もそんな顔するんだ。って大笑いされちゃった。何よ! 本当に失礼な先生。
六月六日から六月十七日まで、特にこれといったものはなく、削除。
六月十八日
リハビリを始めた。でも全然体は動かない。毎日必要だから動かしていた手は何とか思い通りに動いてくれるけど、足は全然。何で? どうして? 私の体なんだよ? 私の足なんだよ? 動いて。お願いだから。でないと……(ここから先は涙で滲み判読不能)
六月十九日
今日、夜中にトイレに行って戻ってくる途中に先生の部屋のドアが開いてて光が漏れていた。私は恐る恐る中を覗きこんで絶句してしまった。
部屋の中で、先生は泣いていた。
一枚の写真を手にして静かに泣いていた。
覗くつもりじゃなかったけど、何か本当に悪い事をしてしまって、体は本当に固まってしまった。
多分今までを独白したかったんだと思う。
先生はゆっくりと写真に語りかけた。
彼女は先生の許婚で、五年前の医師免許取立ての時に事故にあって、三年間の昏睡の後に亡くなったらしい。
聞いてはいけない事を聞いてしまって、胸を締め付けられて、その場を後にした。
六月二十日から六月二十四日までリハビリの愚痴のため削除。
六月二十五日
先生は本当に親切に、あの日の面影をまるで感じさせない笑顔で私に接してくれた。私も覗いていたなんて知られなたくないから、必死にリハビリに励んだ。そうしたら、十メートルも歩けた! 嬉しい! ようやく筋肉が落ちて痩せ細った足が自分の体なんだと自覚できた。
先生も前に話してくれた女の子以来、こんな回復の早い人は初めてだって驚いてた。
明日からも頑張ろう!
六月二十六日
……最近、目が覚めてからの日記を読み直して、ふと思った。私先生の事ばかり書いてる。お母さんや友達のお見舞いなんてほんの数行だ。そりゃ一番多く時間を共にしてるは先生だけど、ちょっと多いかも……。
あ、い、いや、そんなわけないよね。うん。まさか……ね。
六月二十七日から八月三十一日まで特に変化なし。
九月一日
最近太ったかな? と思ってたら……私は妊娠していたらしい。
お母さんは激怒して先生に問い詰めていて、先生も何が何やら訳がわからないと言った様子で私の体を検査した。
すると、さらに驚く事に! と、言うか、私も本当に驚いたんだけど、その性交の形跡がないらしい。つまり、お父さんがわからないって事で、でもそれって有り得るの? って先生に質問したら、なくはないって答えてくれた。
お母さんと一緒に説明を聞いたんだけど、どうやら元々人間が持っている遺伝子は女性の体を構成している種類だけで、男性はそこから生まれてくる所謂異端児みたいなものだって教えてくれた。難しくて専門的な話が多くて、高校時代から知識が進んでない私には理解できなかった部分が多いけど、限りなく零に近いけどお父さんいなくても妊娠する確立はあるって。あのマリア様もキリスト様を産んだ時はそうだっていうからちょっと驚いた。だったらお腹の子供はキリスト様の生まれ変わり?
九月二日
今日、先生が来て、担当を外されて遠くの病院に移る事になったって言った。
何で? って聞かなくてもわかった。私が妊娠してるからだ。
そっか……。
唯一の患者だった私がこんな身重になったから責任を取らされるんだ。
これから理事長とかに問い詰めるって言ったら、胎教に悪いからだめだって諌められた。暴れる私を必死に納めてくれる先生の顔を見ていて、私は先生が本当に好きなんだと気付いた。
九月三日
今日、おかしな夢を見た。初対面のはずなのに、何処かで会った事のある二人の女の子。一人は茶色の長い少しだけウェーブのかかった髪の赤いワンピースを着たフランス人形みたいな子と、髪の長さは同じ位で紫色のストレートヘアに、黄色のタイをしたセーラー服を着た、眠りに着く前の私と同じくらいの女の子。
二人は聞こえないけど私に語りかけて、そして私とお腹を包み込むと、ゆっくりと消えていくと言う夢。あの二人は何だっただろう? すごく気になって目が覚めてすぐに日記に書いた。で、その時に気付いたけど、私は泣いていた。
九月四日
私はあの夢をずっと考えてる。
あの二人の女の子を、思い出している。何を言ってくれたんだろう? 私は何をしたらいいんだろう? 私は母体という事もあって暫く退院できないけど、それでもどうしたらいいのかわからない。
でも何か暖かいものだったのは覚えてる。
私は……どうしたいんだろう?
九月五日
今日、先生が十日に病院を去る事を告げられた。
後五日。
それが私の心に残された時間。
九月六日から九月九日まで、記載なし。
九月十日
とうとうこの日が来てしまった。私は結論を出せずにいた。でも、出せてないのは行動の方向性であって、心じゃない。心はすでに決まっているのに、これ以上何か言って先生を困らせるのが嫌で、ただ口を噤んでいただけ。
どうしたらいいの?
問いかけても返って来ない返事に、私は泣くだけしかできなくて、また夢を見た。あの二人の女の子の夢。そして何を語ってくれたのかを……
◇ ◇
彼女は涙の跡を拭いもせずに起き上がると、急いで部屋を出ていった。廊下は昼間だという事もあり、多くの患者が訪れていた。その中を彼女は看護士に注意を受けながらも彼女は速度を緩めなかった。病室のある三階から各科の準備室のある二階へ来ると、一目散に一つの部屋に飛び込んだ。
「先生!」
「うわぁ! と、牧原さん? どうしたの?」
顔に対して少し大きい眼鏡の位置を戻しながら、机に向かって事務処理をしていた先生は、突然の訪問者に胸を抑えながら普段通りだが少し引き攣った笑みを見せてくれた。
彼女は急いで走ってきたために乱れた呼吸を整えようと膝に手を当てて肩で呼吸をしている。その姿を見て、先生は立ち上がり牧原を部屋に招いた。
「とりあえず椅子に座ってて。今コーヒーでも淹れるから。話はそれから……」
「先生」
しかし、彼女はコーヒーポットに向かう彼に、声をかけた。
「先生、私は……」
「はぁ。ようやくか〜。ちょっと時間かかったね〜」
「ほんと、いつまでも見ててイライラしちゃうんだから」
「ま、誰もがアンタみたいに一直線ー! じゃないって事」
「何よ? 同じような性格の癖に」
「そこはそれ、年の功?」
「幽霊にそんなもんないわよ」
「それもそっか。でも、これでいいのよね」
「……私達はもう新しい体をもらっちゃったしね」
「ダメならダメで何かあるだろうし」
「さて、それじゃ私はもう行くわ。そろそろ起きないと見つかっちゃう」
「あ、私も。結構体から抜け出すのって大変なんだと実感」
「まだ定着してないからね〜。定着したら今の記憶を心に残してゼロから始める事になる」
「さすがは年の功」
「ほっほ〜。誉めて誉めて」
「今度会ったらね」
「そんな事ある訳ないし」
「……なら新しく出会ったら……ね」
「そうね。それじゃ、またね。アリサちゃん」
「うん。またね。七瀬」
翌年、一つのカップルが結婚した。
十年間の眠りから覚めた女性は、これから新しい人生を歩み始める。それは先に逝った二つの純粋な魂からの贈り物であり、悲運な運命を歩んだ一人の雪女の身に宿った二つの魂が掴んだ本当の幸せだ。
過去は忘れるのではなく今は仕舞いこんでいる。
本当に大切なものだから、また人生の幕を閉じようとした時、新しい思い出を仕舞う時まで大切に……。
翌年の桜は、長く夏まで咲き誇っていた。
し、死ぬかと思った……。この季節に高度数万メートルは骨身に寒さが染みる……。
夕凪「あら? 生きてたの?」
殺す気マンマンですか!?
夕凪「冗談。アンタは前に地獄の業火で焼かれても大丈夫だったからやっただけ」
……そんなん受けた覚えないぞ?
夕凪「前世で」
前世!?
夕凪「それより、何? その体中貫かれたような傷は?」
聞くな……御願いだから……。
夕凪「まさか美姫さんに箱に剣とかさすマジックモドキやられて死にかけた〜なんて」
…………。
夕凪「ゴメン。さすがにそれは見ぬけなかったわ」
いや、いいよ……。それはともかくようやく妖魔編終了〜〜〜!
夕凪「あ〜、本当にお疲れ様〜」
……なんか心を感じられんが、素直にありがとうと言っておこう。
夕凪「そうしといて。で、本気で長かったわね」
元々キャラの移動が欲しくて、二つの話をくっつけたからね。
夕凪「それに最後が抽象的過ぎてわかり難いんじゃない?」
そう思うかな? まぁ反応によるって事で。
夕凪「ヘタしたら修正ね」
あ、う、うむ。
夕凪「そうなったら拳で修正してあげるわ」
それは勘弁!
夕凪「でも、五十話でキャラのイメージボイス書いたから、妖魔編完結記念はないわね」
ないけど、代わりに実は毎回イメージソングを決めて、書く時にガンガンかけてるよ。
夕凪「傍迷惑な……で、どんなの?」
うん。またつらつらっと書いたから見てみて。
序章 :そばかす(JUDY AND MARY)
通り魔編 :列の瞬(ジャパハリネット)
ロンドン編 :Now or Never(CHEMISTRY futuring m‐flow)
妖魔編‐北海道:リライト(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
妖魔編‐海鳴 :TRUE(下川みくに)
こんな感じかな?
夕凪「見事にアニメ曲ばっかりね」
まぁねぇ。オリジナルならともかく、元々がゲームとアニメでしょ? あまり突飛な曲を選曲しないんだよ。
夕凪「なるほどね〜」
結構イメージにひっぱられるから、五十話で書いたイメージボイスのように、決めてると勢いがつくんだよね。
夕凪「うんうん。わかる。稽古する時も相手の憎々しい顔を見て叩くと力が入るのよ」
へ〜ってボクを見て言わないで!
夕凪「冗談。ま、それはともかく、今後も長くご迷惑かけますが」
御目汚しと思いますが……。
二人「よろしくおねがいします〜!」
妖魔編完結おめでと〜〜。
美姫 「おめでと〜」
しかし、あの箱の中身は……。
美姫 「未だに不明よね」
おい!
美姫 「何よ、中身が何かはっきりしたの?」
いや、話の流れをだな。
美姫 「知らなーい。あ、そうそう。見た、見た。私、登場〜」
うんうん。夜上さんも思い切った事をするな〜。
しかも、美姫が相談役だなんて。
美姫 「何よ、文句あるの」
ブンブンブン。
美姫 「だったら、少しは黙ってなさい」
コクコクコク。
美姫 「さて、妖魔編はここで終ったみたいだけれど、次はどんなお話が始まるのかしら」
楽しみだな〜。