第二話 「始まりのとき 後編」

 

SIDE ウルトラ警備隊

 

ヘルメットを持ち、魔獣が現れたポイントへと向かう警備隊員。

隊長と倉科はウルトラホーク1号に雅樹と美沙紀はウルトラホーク3号に乗り込む。

「ホーク1号出撃準備完了!」

「ホーク3号同じく完了!」

 

Fourth gate open!Fourth gate open!

 

格納庫にナレーションが響き基地のフォースゲートが開く。

そしてパレットに乗り発射台へと移動する。

 

Twenty seconds before

 

管理センターの前を通過して垂直リフトが近づく。

 

 Quickly! Quickly!

 

そして基地の一部がスライドして発射台が姿を現す。

わずか2分で発射準備が整い、「Pull the throttle」のナレーションとともにカタパルトが傾く!

 

All right? Let's go!

 

そしてホークが勢いよく発進する!

「さあ急ぎましょう!雅樹!」

「そうだね。」

 

その頃、雪香と古木はいち早くポインターに乗り込み、魔獣の元へと向かっていた。

「古木隊員、まもなくポイントです。」

「ああ、分かってるよ。飛ばすから掴まれ!」

というと古木はポインターをフルスピードで飛ばす。

「キャーーーーーーーーーーーーー」

雪香はあまりのスピードについていけず、悲鳴を上げるのだった。

 

SIDE なのは

 

「警備隊の皆さんは今どこの辺りにいるか分かる?」

「まもなく到着すると思われます。」

「もう少し踏ん張って・・・二人とも。」

アースラの艦長であるリンディは戦っているなのはとフェイトの様子を見ながら呟く。

はやての姿が見えないのだが別なポイントに魔獣が出たためにヴォルケンリッターと共に出払っているために姿が見えないためになのはとフェイトの増援には向かえないのである。

 

「くっ!結界にひびが入ってきてる・・・。」

「なのはちゃん、ディバインバスターを!」

なのはとフェイトは目の前の巨大な魔獣、リガーと対峙していたが、強烈なリガーの攻撃に押されていた。

「うん!ディバインバスタァァァァァー!」

「サンダーフォォォォォォール!」

と二人は得意の一撃をリガーの体にぶつける。

その一撃で爆風が吹くがリガーにはまったく効いていなかった。

「そ、そんな・・まったく効かないなんて・・・」

「うそ・・・」二人は驚愕の声を上げる。

その隙を衝いてリガーの尻尾が二人を吹き飛ばす。

「「きゃあああああ!!!」」

そして二人は地面に叩きつけられるが、結界を張っていたユーノとアルフが駆け寄ってくる。

「大丈夫?なのは?」

「う、うん。大丈夫・・・。」なんとかたちあがるなのはだがすぐに座り込んでしまう。

「フェイト!フェイト!大丈夫?」とアルフがフェイトに話しかけている様子が目に入る。

フェイトはどうやら気絶しているらしく、目を覚まさない。

「フェイトちゃん・・・」となのはが心配の声をあげた時、鈍い音と共に結界が粉々に9砕け散った!

そう、リガーが目の前に対峙した二人を倒したために進行を開始したのだ。

「な、なんとかしなきゃ・・・」無理に立ち上がろうとするなのは。

だが、やはり立てない。

「このまま見てるしかないの?」

「なのは・・・」

とその時、なのはの上をホーク1号、3号が通り過ぎる。

「ウルトラ警備隊!!」

となのはにアースラから「大丈夫?なのはちゃん?」というエイミィからの通信が届く。

「は、はい。エイミィさん。」

「なのはちゃん、フェイトちゃんと一緒にそこを離れられる?」

「無理かもしれません・・・。私も立てないし、フェイトちゃんは気絶してるし・・・」

と通信に応じた時、目の前に見覚えのある車が止まる。

「無事か!なのは!フェイト。それにユーノとアルフ。」

「「智大さん!」」

そこに愛車を駆ってやってきた智大がいた。

「エイミィ、大丈夫だ!俺が二人を車の中で保護するから!」

「あ、分かりました!」とそこで通信が切れ、智大はなのはとフェイトを車に入れる。

そしてユーノとアルフを乗せその場から離れる。

「よし、離れるぞ!」というと智大は車を発車させた。

「そういえばどうして智大さんはここに?」

「ウルトラ警備隊の手助けだ。」

と車内で交わす智大とユーノ。

そしてポインターが待機している所に止める。

そこはリガーとウルトラ警備隊が交戦している様子が見える場所であった。

「ここなら大丈夫だ。」といってその様子を眺めているのだった。

 

SIDE 雅樹

 

「隊長!アースラからの連絡があって智大が二人をここから連れ出したそうです!」

「よし!攻撃開始!3号は怪獣の背後から攻撃だ!」

「「了解!!」」

美沙紀はウルトラホーク3号の操縦桿を俺に任せてサポートに回っていた。

「雅樹、怪獣の背中はどうやら硬いみたいよ。」

「よし、まずは足元から攻撃しよう。」

向かい側からは1号機が怪獣に対し、砲撃を行っている。

俺はギリギリまで低空飛行に持っていって攻撃を打ち込む。

「ギィイイ!」怪獣が声を上げている。よし!この調子だ!

怪獣の前を通り過ぎ、3号機を上昇させ、次は背中に攻撃をする。

「雅樹、いい調子ね。おっと、右へ旋回させて!」

「了解!」

1号機も同じように旋回させ、攻撃を続ける。

「雅樹!美沙紀!危ない!」ポインターからの連絡が入る。

「!!!雅樹。」美沙紀の悲鳴と同時に怪獣の尻尾が3号機の翼を捉えた。

「うああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」「キャア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」衝撃とともに地面が近づくのが見える。ま、まずい!

ズザザザザザッ。大体、100Mくらい滑ったのか、相当の跡がついている。

俺は美沙紀の名前を呼ぶ。「美沙紀、美沙紀。大丈夫か?」

「・・・」彼女は気絶しているようだ。 よし、今だ!

「行くぞ!」俺は胸元からウルトラ・アイを取り出し、変身した!

 

シーンチェンジ

 

「大丈夫か!雅樹!美沙紀!」隊長が声を張り上げ叫ぶ。

怪獣は3号のほうへと向きを変え、直進する。

また、墜落する様子を離れたところで見ていたなのはやユーノたちも「あっ!危ない!」と言っている。

「雪香!」「はい!」雪香と古木はウルトラ・ガンで怪獣に攻撃をするもののまったく効いてる様子がない。

「このままじゃ・・・。」なのはが呟く。

 

「ギャャー」怪獣が手前まで来た瞬間!

「デュワ!」ウルトラセブンが登場しリガーの尻尾を掴んで放り投げる!

「ギャァァァァ」叩きつけられるリガー!

そしてセブンは背中に馬乗りになり、パンチを連打する。

リガーはセブンを振り払い、長い尻尾でセブ ンに攻撃を仕掛ける!

初めのうちは連打を受けていたが、尻尾を掴むと再び放り投げ叩きつけ、ウルトラリフターで持ち上げる。

「ダーー!」三回目の投げ技で放り投げ。

そして止めのアイスラッガーを投げる!

「ズシャ!!」という音とともにリガーの首と尻尾が切断された。

セブンは立ち上がると空へと飛んでいった。

 

「大丈夫かぁぁぁぁぁ」戦いの後、隊長と倉科は1号機を降りて3号機の元へと近寄ると雅樹が美沙紀を抱いて出てきた。

「隊長、倉科さん!」

「無事だったか。」

「はい!セブンに助けられました!」

「そうか、ついている奴だな。とんだラッキーボーイだよ。ラッキーボーイ。」

「「「ははははははは。」」」

そこへとそこへポインターとシュナイダーがともにやって来た。

「おや、全員そろったみたいだぞ。」と隊長が気づき、こちらへと声をかける。

「では、これからリンディ艦長たちと会わなければな」

そして隊員たちは基地へと向かっていったのであった。

 

SIDE アースラ

 

「ようこそ、アースラへ!」

「ウルトラ警備隊の皆さん、智大さんお待ちしておりました。」

警備隊の面々と智大は今回の事件について話し合うためにアースラにやって来ていた。

元気に挨拶をするのは通信担当のエイミィ。

そして、丁寧な挨拶をしたのはクロノである。

「今回の事件ではお世話になりましたね。」

リンディが話しかける。

「いえ、私たちの仕事ですからお気になさらず。」

「それにしても、智大君までいるなんて。」

「コッチだって仕事なんですからいますよ。」

リンディと智大は会話をしつつも足早に会議室へと向かう。

「では、こちらへ。」

と会議室へ向かうと戻ってきたはやてとヴォルケンリッターの面々、そして智大に送られてきたなのはとフェイトの姿があった。そして、黙り込んでいる男が一人。

「久しぶりだな、智大。」

「お久しぶりですね。」

「よお、いつも通りのしかめっ面だな。」

「うるせぇ。」

とシグナム、シャマル、ヴィータの順に声をかけていき、ザフィーラは会釈をする。

全員が席に着いたところで話を始めた。

「では早速、今回の事件についてのお話を。」リンディが艦長の顔に戻る。

「ええ、今回の事件で気になるのは一体誰がこの事件を仕組んだのかということですね。」

「確かにそうだな。」シグナムが頷く。

「どんな敵が来たってわたしがぶちのめしてやるよ!」

「ヴィータ、少し静かにしいや。」はやてが咎めをヴィータに入れる。

「うっ、すまん。」

「結局、その犯人は分かってないんですか?」なのはが質問をすると、コレまで黙りこくっていた智大がしゃべり始めた。

「あまり分かってはいないが、犯人は13機関という奴らだ」

「えっ!?」一同が驚いて智大を見る。

「奴らの目的は詳しくは分かってはいない。でも、奴らは手ごわいのは確かだ。」

「どうして知ってるんですか!?智大さん!?」フェイトだ。

「最近、変な事件が多かったからな。それを調べていたらたまたまたどり着いたということだ。」と言い終えると持ってきた荷物の中からナビゲートシステムを取り出す。

「詳しくはこいつに記録してあるんで、後で情報のアップをしてください。」とそれをリンディと隊長に手渡す。

「分かりました。」「分かったわ。」と言って二人はそれを仕舞う。

そしてその後も色々なことについて話し合った。

「ではこの辺で終わりにしましょう。」

「ちょっといいですか?」とリンディが言い終わる前に隊長が気になっていることを投げかける。

「当間 大河君は何処に?」

「大河君ですか?大河君は・・・」

「ここにいるぜ。」と黙っていた男が声を発する。

「君が大河君だね。私はウルトラ警備隊の隊長の岡崎というんだ。」

「でその隊長さんが何の用なんだよ。」

「君のいたアヴァターのクレアちゃんを警備隊で保護したんだが。」

「!!それはホントかよ!」
「ホントよ、クレアちゃんもみんなのことを心配していたんだから。」と雪香も続ける。

「そうか、良かった・・・でもな・・・。」

「何かあるのかい?」雅樹が聞く。

「ああ、他にも仲間がいたんだがあいつらにどこかに飛ばされてバラバラになっちまったんだよ!」

会議室に衝撃が走る。

「そうか・・・。早くメンバーを見つけなければな・・・」

沈んだ空気の中、智大が大河に話しかける。

「大河、俺に心当たりがあるのだが・・・。」

「何!どう言う事だ!?」

「これからあるところに行くのだが、そこで赤い髪の女の子を保護したって言ってたんだ。」

「!!それって!!」

「だから、良かったら付き合わんか?俺の仕事に?」

「ああ!連れていけ!後、クレアも良ければ連れて行ってくれ!」

「OK!では行こう」と智大は声高に発し大河と出て行ったのであった。

「待てよ!隊長、先に戻ってます」と雅樹は言って同じように出て行ったのであった。



次回予告

 

第三話「狙われた歌声」

 

智大は大河とクレアを引きつれ、三咲町へと向かう。

行方不明のリリィを保護していた場所は遠野の家であった。

リリィと再会し、七夜 志貴や遠野 秋葉といった智大の友人と出会う。

そして、再会の夜、謎の吸血者が事件を起こす!

一体吸血者の正体とは?志貴も智大も戦いに巻き込まれていく。

ウルトラ警備隊も登場!ますます熱くなる物語を見逃すな!

次回、第四話「古の吸血者」 さあ、皆で見よう!




あとがき

 

お久しぶりです。溝井です。

最近時間が取れなかったので書くのが遅くなりました。

 

由真「ねえ、私の出番っていつなの?」

 

それは第四話だよ!

 

由真「ホンとね。」

 

もちろん!嘘つかないよ!ではまた次回。





クレアと大河が再会とまでは言ってないけれど、無事だと分かっただけも良しかな。
美姫 「で、リリィの方も見つかっているみたいだし」
次回はその辺りのお話みたいだけれど、保護された場所がな〜。
美姫 「本当に。どうなるのかしら」
それではまた次回で。



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