御月プレゼンツ ネタSS

夜明け前より瑠璃色な×とらいあんぐるハート クロスオーバー作品

 

その星の下で

 

 

この物語は一人の男のこんな一言から始まった。

 

「なぁ恭也」

「なんだ? 次に行く場所は決まったのか父さん」

恭也と呼ばれた少年は魚を焼いていた火から目を話し話しかけてきた男…父である、士郎に顔を向けた。

「とりわけ日本全国の『美味しいものと名産品』がある所は巡ったと思うが…まだ行ってないところあったのか? 今度は海外?」

「お前は人の言葉を先に言うな!!

恭也が嫌そうにそういうと士郎はいきなり飛針を投げつけてきた。もはやいつもの事だとと溜息をつきながら避ける。

「っち…まぁいい」

士郎は簡単によけた事を面白くなさそうな顔するが、話を元に戻す。

「で、今度の行き先なんだがな…」

その先を述べずに夜空に輝く月に向かって指を指す。恭也はその行動の意味が解らずに聞き返す。

「で何処に行くのさ」

「だから其処だ」

恭也の言葉に変わらず月を指差し夜空を見上げる。

「恭也、あそこには何がある?」

「月」

当然の事なので即断する。士郎は気にせずに続ける。

「月には国があったよな」

「確かスフィア王国だった…ってちょっとまて!!

「何だ?」

「あんたが痴呆になるのは大いに結構だが、あそこにはいけるわけないだろう!! 鎖国してる上に往還船がでてるのは大使…っが」

恭也はそう言い切らないうちに強い衝撃を受け意識が混濁したまま倒れる。

「ったく言う事に欠いて、痴呆だとこの馬鹿息子。ったく馬鹿だな宇宙船が出てて、一般人は乗れない…ならば密航すればいい話じゃないか息子よ」

士郎は倒れる恭也にそう言いながら、恭也を肩に担ぐ。

「思いたったらなんとやらってな、さっさと行くぞ恭也」

嬉しそうに、人外の速度で山を下ってゆく。

「この馬鹿お…」

恭也の意識は父の最後の言葉を聞いて何かを口にしようとしたときにぷっつりと途切れた。

 

そして、見知らぬ町のホテルで目を覚ました。窓の外に見える、蒼く輝く星…今までのことを思い出して父に問う

「…ここは」

「スフィア王国に決まってるじゃないか」

恭也は思う、まぁ月にくる経験など滅多にないのだから今回は俺も楽しむか。

 

まぁ当然不法入国した俺たちが楽しめるわけもなく

 

国から衛兵らしきものが来るのだが、恭也と士郎が全て殴り倒すという犯罪者丸出しの行為に及んでからしばらくして女王がそんな突拍子もないことするもの達に会ってみたいと城に招待されることになる。

 

何故か国のトップと馬が合ったのか直に打ち解ける父の姿を見ながら溜息をつく。

(地球に戻れるのは何時になるかな)

そんな事を考えながらも恭也と士郎が月に来てから一ヶ月…

「じゃぁ俺は帰る」

「ん? やっと帰るのか。いい加減恋しくなってきたところだ」

恭也は小太刀の手入れをしながら士郎に顔を向ける。

「何を言ってるんだ? 帰るのは俺だけだ」

士郎はきっぱりとそう言い放ち、神速に入り恭也を昏倒させる。

「悪いな。桃子さんとの約束が近いんだ」

士郎はそんな事を言いながら何か書きおきをして部屋を後にするのだった。

 

「っつ…あれは神速か…いきなりだったから反応が遅れたじゃないか」

どうにか痛みをこらえて立ち上がると目の前になにか書き置きが落ちていた。

 

「恭也へ

 

俺は桃子さんとの約束があるから先に帰る。

あぁそうそうお前は帰れないからな。

実は月に無断で入国して初めて城に言ったときセフィリアと話になってな

フィーナ嬢ちゃんの身近にどうしても心を許せるもので力を持ったものが欲しいらしい。

ミアちゃんもいるんだが彼女はそうも行かないだろう?

御神の奥義は全部伝えたし、修練法のノートは机においておいた。それで鍛錬はどうにかなるだろう。それにお前らはどうも仲良くなったみたいだしな。

 

ここまで、なんか事情めいた事を書いたが本音は

無断入国の罰としてお前が働く事になっただけだ

どうも衛兵や警護武官をお前の鍛錬になるからといってぶちのめしていたのが拙かったらしい。

そういうわけで次に会うときまでに強くなってろよ

 

士郎」

 

恭也はそれを読み終わり、小太刀を抜刀し伝えられた未熟ながら奥義を駆使し粉々に切り裂く。そして荒くなっった息をそのままに叫ぶ

 

 

「こんの、糞親父ーーーーーーー!!!!!

恭也の叫び声はスフィア王国の城に響き渡った。

 

 

それから数年、色々な事があった

何度か地球と往復する内に父は仕事中に亡くなり、俺が17の頃高町家と翠屋に爆弾テロを仕掛けられる事になる。ちょうど皆でかけていた時で無事であり、近くに潜んでいた男を殴り倒した時に龍が御神の生き残りとその関係者…つまり高町家を皆殺にしようとしていた事を知り、月に事情を説明すると受け入れてくれる事になった。

 

本格的に月の王宮に仕えることになり

警護武官として美由希も仕事についたり

桃子も何故か月の食材が面白いといい始め翠屋を月で始めている

なのはは地球に遊びに行けたらといいながらも毎日を楽しく過ごしているようだ

それから地球からの留学生と話をする機会があるなど

本当に色々な事があった。

 

 

そして

「私は地球へ行きます。恭也、ミアついてきてくれる?」

 

この言葉で物語の第二幕が上がる。

 

                    


あとがき

力の限りネタなので続くかどうかはなんともいえませんがここまで目を通していただいたのなら幸いです。





いや、月に残される理由って。
美姫 「士郎、ぶっちゃっけすぎ」
でも、無断入国の罪がその程度で済んだとみるべきか。
美姫 「どっちにせよ、とんでもない人だというのは伝わってくるわよね」
だな。そして、次なる舞台は地球へと。
美姫 「そこではどんな出来事が待っているのかしらね」
次回もお待ちしてます。
美姫 「それじゃ〜ね〜」



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