『魔法詩篇とらいあるぐるハートA's』




詩篇 〜INSIDE OF A WILDERNESS〜 

第六話 復活、魔法剣士達なの!? 中編


会話設定


「」=人間の会話
【】=場所、他
『』=回想
≪≫=ディバイス英語、もしくはドイツ語
<>=ディバイス日本語
()=人間思っていること













【【海鳴市 市街地 封時結界内上空】】









《SLIGHT BUSTER》








 ディバイスモードからのタイムラグ無しの砲撃魔法。強化前のディバインバスターに威力はやや劣るが、溜め、変形等に掛かる時間
は極端に減少する。








――――――すなわち








 連射も可能。








「なっ、ばかかこいつ」








 恭也が持っていた断章が、基礎フレームが脆いのは、最古のディバイスだからではないのかという考えが開発部から上がったが、物
理的にも魔法であっても調べることができなかったのだから定かではない。








 インテリジェントディバイスは、モード変化をする場合に必ずパーツを転送することか、魔力で構築することが必要になってくる
が、それは封じられることがあれば、かなりの戦闘が不利に陥る。








 だが、断章は空気抵抗を考え自ら形状を変化。恭也が遠距離攻撃にも特化していたなら、断章の凄さが誰しも理解できただろう。








 そのシステム『INCIDENT SYSTEM』をレイジングハートは受け継いだ。








 だが、このシステムを搭載するということになるとフレーム強度は下がる。








 このリスクが断章が負けた理由なのかもしれない。








「一気にいくよ」








「お兄ちゃんの十八番」








《STINGER BREAK》








 レイジングハートが飛針に変わり一気にヴィータへと迫る。








「なっ」








 ヴィータは、ディバイスが強化されていることに気づき、また、その力を見たせいで、レイジングハートに集中していた。








 正確には、レイジングハートのディバイスモードに擬態させていた飛針に集中していた。








「くっ」








 ヴィータはとっさに防御魔法で結界を張るが、一点攻撃にヒビが入り前面防御に切り替えた。








『なのはは、剣術も体術も才能はない....』








『あははは、やっぱり』








『....だが、飛針と鋼糸の方には才能があるから、先にこっちを重点的に練習するぞ』











――――――そのころのフェイトは










「くっ、バルディッシュ大丈夫?」








《....YES.Sir》








 フェイトは自分の得意とする接近戦を回避して、遠距離魔法を使用していたが、一回の接触でシグナムはフェイトの意図を見抜き、
接近戦をかかんに挑んでくる。








 そのせいで早くも傷ついたバルディッシュの声も乱れてきている。








「バルディッシュ、戻って」








《YES.Sir》








 シグナムは、フェイトがバルディッシュをモードリリースしたことを見て好機とばかりに一直線にフェイトに向かった。








「なっ」








 やすやすとシールドを破り一太刀で終わるはずだったが、シグナムのレイヴィテンは二刀の小太刀にせき止められた。








「くっ」








(美由希さんから貰ったいい刀なのに刀身に亀裂....)








―――――――パリ、キシ、バリバリ








「きゃぁぁぁぁぁ」






 レイヴィテンの纏う炎に、刀は粉々に破壊された。









「すまないが、これで終わらせてもらう」









≪REASON PROTECT≫







「なっ」






 突然、フェイトの周りに発生した光の柱のようなバリアに、シグナムの攻撃が防がれる。







 シグナムは、謎の柱に手が打てずにいた。







(なんだ、レイヴィテンでも傷すら付けられない)







「これ以上はカートリッジを無駄に使用できない、な」







 シグナムはフェイトを待たなかった。







「さて、結界を破るべきか?それとも、ザフィーラかヴィータの援護に行くか....」







「ヴィータの援護だな」













(今のところ状況は五分か....ヴィータは完全に圧されているが、シグナムはその逆か....状況がはっきりするのはいいが....)







(二人どちらかの戦いに割り込めない?ザフィーラ)






(無理だ。俺の相手の使い魔だが、前回よりも防御が格段に上がっている。目立った攻撃をしてこないのが幸いだが、俺の攻撃手段が
ほとんど躱されている。)






(そんな....)












 バルディッシュが光を浴びると、鎧を被った戦士が現れる。









 姿は違えど、その雰囲気は恭也。









「恭也....さん?」









 その呼び声に微笑む恭也。








「俺の体は、もう限界を超えてしまったから、目覚めることはない。衰弱して後3日で滅ぶ。だから、アルフに俺の「守護舞姫」と
「御神・不破」としての力を与えた」









「じゃ、恭也さんはどうなっちゃうの?」









「....桜花時幻流伝承者恭也として問う。貴女は私のすべてを受けとめますか?」









 いきなり、話が飛び、ついていけないフェイト。









「どういうことですか?」









「そのままの意味ですよ」









「....貴女がどんな形でも、いてくれるなら」









「わかりました。貴女に「俺」のすべてを授けましょう」









 恭也が裸身のまま姿を現すと同時に、フェイトのバリアジャケットがはじける。








 二人が重なり合い、唇が触れ合った瞬間、一人の女性が現れた。











 その側では――――









《DIVICE LINK》

《CONNECT》

《REASON SYSTEM RECHECK》









 SAVE MEがバルディッシュとリンクして修復作業を行っていた。







 SAVE ME空からフェイトの下に降ってきてから、劇的に戦況は変化する。









 端から見ると、携帯のボタンを押していることしか分からないが、545と本来あるはずのないENTERボタンをフェイトは押した。









《SAIVER MODE》









 瞬時に情報がフェイト頭の中に入ってくる。









 携帯の形体をとっていたSAVE MEの側に、西洋によくある反りの無い両刃の太刀が現れる。









 そして、剣にSAVE MEを折畳み接続した。









「愛する者を護る。彼の誓いと伴に我願う。幸あらんことを!!」









 すると、どうだろうか?








 バルディッシュは姿を変えてバリアジャケットに、いや、短期決戦型バリアジャケットフォーム「エリヌース」になった。









 胸部を鎧で、各関節部をプロテクターで保護している。胸部には、中心にバルディッシュのコアがあった。








 背中には漆黒の翼が生えるが、何故か右翼だけが途中で千切れていた。









 顔は、鼻まで覆い隠すバイザー、だが、壊れているのか、フェイトの右目が垣間見れた。









 ここに、この世界では3人目の桜花時幻流伝承者が誕生した。





































「これで終わり!」









《DVINBUSTER》









「ディバインっ!?」









「紫電一閃」








 横からシグナムの攻撃を受けて、ディバインバスターを途中でキャンセルされたなのは。














「きゃっ」









《PROTECTION POWERD》









「大丈夫か?ヴィータ」




































《THUNDER STORM》









「SAVE ME サンダァァーストォーーム」









 剣の周囲に雷を纏った風が集まる。









「くっ(体が痺れてまともに動けん!?)」









「くそったれー」















『上空に戦艦が現れる。その戦艦は、本来存在しないはずの、クロノとリンディには何とも言えない思い入れがあるものだった』

『たった一人を残し、アカンシェルで闇の書の暴走と伴に散っていった命、クロノの父親の戦艦だった。』

「えっ、エス....ティア?」

「....あっ、あなた。生きてたの?」

「今すぐ二番戦艦エスティアに通信を!」

『上空に戦艦が現れる。その戦艦は、本来存在しないはずの、クロノとリンディには何とも言えない思い入れがあるものだった』

『次回、詩篇 〜INSIDE OF A WILDERNESS〜 第七話 復活、魔法剣士達なの!? 後編に「ブレイクアップ」』





フェイトが桜花時幻流の伝承者に。
美姫 「一体、どうなるのかしらね」
恭也がどうなったのかが気になるな。
美姫 「次回を待つしかないわね」
うんうん。次回も待てます。



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