SHUFFLE! 〜ANOTHER STORY IF・・・〜
第十七話
「Zzz…」
「………起きろ稟、朝だぞ」
ゆさゆさ
「…う〜ん、まだ寝かせてくれ」
「いいから起きろ」
ごつっ
頭に軽く拳骨を入れる
「痛って、何すんだ隆」
頭を擦りながら、目覚ましを確認する
「まだ6時半じゃないか、あと5時間位…」
「いつまで寝てるつもりだ(呆)」
「睡眠は生物の財産だ」
「6〜8時間程で充分だろ、それに俺は、今から1時間前に起きてランニングしてきたんだが」
「な…」
「それより、朝食を作るから手伝ってくれ」
「俺がか?」
「ああ…他の皆には寝てもらっているからな」
そう言って懐中時計を見せる
「魔法か…」
「稟も楓ちゃんに、なにか作ってみたいだろ?」
「そりゃそうだが…」
「よし始めようか、稟ちゃんに隆眞くん」
「うわぁ!魔王のオジさんいつの間に」
「朝食の準備って聞こえたからね、ママもいないから私も思う存分腕を振るえるし♪」
「どんな耳しているんですか………まぁいいです。早速作りましょう」
「そうこなくちゃ、話がわかってもらえて助かるよ」
台所
「和食は自分がしますので、洋食を任せていいですか?」
「任せなさい、スクランブルエッグとポテトサラダを作ろう」
「それじゃ稟、ジャガイモの皮剥きをするか」
「…隆眞のように、包丁を使えないんだが」
包丁を使い皮剥きをしている隆眞をみている稟
「ならこれを使え」
皮剥き器を渡す
「これなら…」
皮剥きをおこなうが
「小さい…」
皮を剥く前より半分くらい小さくなってしまった
「力の入れ過ぎだ…軽く引くだけでいいんだ」
「わかった」
シュッ!シュッ!シュッ!
「なるほどこうすればいいのか」
コツを掴んだようで次々に皮を剥いていく
シュッ!シュッ!シュッ!
「…稟…いくつ剥く気だ」
「えっ?」
気が付けば、剥いたジャガイモの山が出来上がっていた
「いつの間に…」
「いつものことながら、集中力は凄いな………まぁ、大人数だから構わないだろ」
そう言ってジャガイモを煮始める
それから、他の材料を包丁で切っていく
「隆眞くんの包丁さばき、なかなかじゃないか、わたしも負けられん」
魔王のオジさんも作業を早める
「オジさん『そ』を取ってくれます」
「『そ』?」
「はい、合わせ味噌だがいいかい」
「ありがとうございます、合わせ味噌のほうが皆の舌には合うでしょう」
8時
ジリリリ!!
『きゃー!!』
バタバタ
『すみません寝坊し(てしまいました)(たっす)(ちゃった)!!』
台所に駆け付ける女性陣
「稟くん、すぐに朝ご飯作りますね」
「いや、もう隆とオジさん達とで作ってしまった」
「えっ?」
「ほとんど、隆とオジさんがやってしまったがな」
「稟も手伝ってくれたじゃないか、筋がよかったから練習すれば上達するよ」
「そうだね、稟ちゃんも料理を覚えてみるといい、今は男も厨房に立つ時代だよ」
「いや…しかし」
「隆くん!魔王様!稟くんのお世話をする、わたしの生き甲斐を取らないで下さい!!(涙目)」
「うっ…しかしだね…」
「だけど楓ちゃん、愛する旦那様の手料理食べてみたくない?(にっこり)」
『ドキッ』
「なななっ…何を言っているんですか隆くん(アセアセ)」
「あれ…いずれなるんでしょ?」
「それは…そうなれたら嬉しいんですけど…(ボソボソ)」
「わたしも稟くんの手料理食べてみたいっす」
「稟様の…」
「……楽しみ」
「はいはい、ボクも食べたい!!」
「って事だ、びしびしいくぞ稟」
「ははは………お、お手柔らかに………」
みんなで朝食を食べる
「隆ちゃん(赤面)、さっきのわざとでしょ」
「桜(照れ)バレたか」
「そりゃあそうだよ」
「………(ムー)」
「どうした桃香?」
「桃香ちゃん?」
「お兄ちゃんと桜さん、何かあった?」
「別に何もないよ!?ねぇ隆ちゃん」
「ああ、何もないぞ!?」
「…怪しい」
あとがき
その1「はい、そんな怪しさ大爆発の舞台裏からあとがきです」
その2「…………きっちり生えてきやがって…………」
その1「下半分は残っていたからネ、再生もしやすかったよ?」
その2「………クラゲって再生する生き物だったっけ?」
その1「………結構生命力強いよ?クラゲって」
????「で、結局何があったの?」
その1「おや、桃香ちゃんいらっしゃい」
その2「そんなに気になるんだ?」
桃香「当たり前じゃない!!
お兄ちゃんがあんな反応するなんて、絶対何かあったよ!!」
その1「それでここまでやってきた、と………
隆………愛されてるねぇ………
殴っていいかい?世の大きなお兄ちゃんの数だけ………」
その2「その前に俺がお前を殴るわい」
桃香「そんなことはどうでもいいの!!何があったの!?」
その2「いえません」
その1「そのうちにわかります」
桃香「わたしは今知りたいの!!」
その1「別に何も?ただゆうべ、転びそうになった桜さんを隆眞が助けただけデスよ?」
その2「まぁ、隆眞の性格上、助けるために幼馴染とはいえ、
女性に密着しなければならなかったのが照れくさかったんじゃないデスか?」
桃香「確かにそれなら………お兄ちゃんならはずかしがりそうだけど………でも、桜さんも………?」
その2「幼馴染とはいえ、年頃の男女デスからねぇ………」
その1「しかも、しばらくぶりに会ってみればカッコよくなってる、と」
その2「そりゃあ、急に近づかれれば照れくさくもなりますさ♪」
桃香「そう………なのかなぁ………?」
その1・2「「そうデスともそうデスとも!!」」
桃香「う〜〜〜ん………ならいい………かな………?」
その1・2「「ふいぃ〜〜〜〜(安堵のため息×2」」
ちっちゃくてもさすがは女の子、いい勘をしていらっしゃいます
その2「さ、さて、ここではみなさまに感想やご希望を伺っているのデスが………」
その1「桃香ちゃんはどのようなご希望・ご感想をお持ちデスか?」
桃香「お兄ちゃんとお母さんと一緒にいられるならそれでいい」(即答)
その1・2「「………うぅっ、SHUFFLEの娘たちはみんなエエ子や〜〜〜………」」(感涙)
桃香「な、何?何で泣いてるの?」
その1「いやいや、なんでもないんだ………」
その2「うん、ちょっと優しさに触れただけだから………」
…………この作者たちは、普段どんな生活をしているのだろうか?
その1「まかせなさい!!必ずやキミの満足する未来を手繰り寄せてみせよう!!」
その2「もちろんだとも!!いざ、光あふれる世界へ!!」
桃香「は?………はぁ………?」
その1「その2!!急げ!!みんなが笑顔でいられる世界のために!!
その2「応ともさ!!いざゆかん、輝く未来へ!!」
いきなりテンションが変なところまで上がった作者ふたり
その勢いについていけない桃香ちゃんを残し、なしくずし的にあとがき終了