SHUFFLE! 〜ANOTHER STORY IF・・・〜
第十一話
AM7:00
pipipi…
「…う〜ん」
カチッ
ベッドから起き上がり
「う〜うん」
背伸びをして
「はぁ…これからやっていけるのかな…」
(まさか隆ちゃんとひとつ屋根の下に暮らすことになるなんて)
「着替えて顔を洗ってこよう」
台所
トントントン
「ん…おはよう桜、よく眠れたか?」
朝食の準備をしている隆眞
「おはよう隆ちゃん…よく眠れたよ、でも早いねいつ頃起きてるの?」
「ああ…日課でランニングしているからな、5時半だな」
「5時半!?」
「中学に入ったときに始めて、毎日走ってるよ、まだこの辺を把握出来ていないから、
公園を走っているんだけど」
「凄いね」
「いや走らないと調子が悪いんだ、だから当然のことだ」
コポコポ…
緑茶を入れ
「ほい…」
「ありがとう」
「ふわぁ…おはよう隆眞、桜ちゃん」
「おはよう母さん」
「おはようございます小梅さん」
「ふう〜ん(ニヤニヤ)こうして2人向かい合ってお茶をすすっているのを見ていると、
新婚生活をしている夫婦みたいね」
「(ボンッ)なななななっ〜〜」
「母さん朝から何を言っている、何度も言うが俺なんかが桜に釣り合うわけないだろう…
(まぁそうなれたらいいがな)」
「はぁ〜あんたもいい加減に自分の容姿を自覚しなさい」
「自覚も何も俺は稟みたいに格好良くないしな…」
「隆ちゃん…(呆)」
「何でこんな風に育っちゃったの、これじゃあたしの40代おばあちゃん計画に支障をきたすわ」
「小梅さん40代おばあちゃん計画って…?」
「ああ…昔から俺に対して言っているんだが、早く孫を抱かせなさいとのことだそうだ」
「あはは…」
「だって孫よ孫、隆眞の子だもの、早く抱きしめたいじゃない」
「まだ早いだろう、俺はまだ17だぞ…働いてからだろう普通」
「歳なんて関係ないわよ、愛し合っていればどんな事も乗り越えられるはずよ」
「わかったわかった…っで職場に早く行かなくていいのか、
確か先方との打ち合わせがあるんじゃなかったか?」
「あ〜そうだった急がないと」
「ほいサンドイッチとレモンティーの入った水筒、車の中で食べなよ、それから安全運転でな」
「ありがとう」
「いってらっしゃい」
ドドドッ…
「小梅さんっていつもあんな感じなの?」
「そうだな、でも俺達にはとてもいい母さんだよ」
「そうだね」
「朝飯にするか、そろそろ桃香も起きるだろう」
「………おふぁょぅ、おにいちゃん(コシコシ)」
「「おはよう桃香(ちゃん)」」
あとがき
その1「・・・・・・・・・なんっじゃこのラブコメ臭は〜〜〜〜〜!!?」
その2「いきなり何を暴れとる、その1・・・・・・」
その1「その2〜〜!!なんじゃこのすでにカップルになったような雰囲気は!!?
おとうさんはこんなこと許しませんよ〜〜〜!!」
その2「だれが父親じゃ、俺より年下のくせに・・・
そしてやかましい、いいんだよ、無自覚カップル目指してもらうんだから」
その1「ぬぁにい!?稟に引き続き無自覚カップル成立装置を作る気か!?キサマ!!」
稟「ちょっと待て、何だ無自覚カップル成立装置って!!」
その2「おやぁ、稟くんいらっしゃ〜〜い」
その1「出たな、女性限定人間磁石」
稟「さらに待て、何だそりゃ!?」
その2「あぁ、気にしないで、その1、いつまでも拗ねてないでさっさと進めんかい」
その1「ちぃっ、止むを得ん・・・・・・切り替えが大事だな、人生は
では今回のゲストは土見 稟くん〜〜〜〜!!」
稟「ほんっとに切り替えたな・・・・・・て言うか聞き捨てならないんだが?さっきの二つ・・・」
その1「花の四姉妹に加えて亜沙さん、カレハさんなんかのバーベナ美女軍団を
落としに落としまくっているヤツが何を今更?」
稟「・・・・・・は?何だ!?それ!?」
その2「・・・・・・だから、稟くんニブいって言われるんだよ?」
稟「い、いや、楓たちはともかく、亜沙先輩やカレハ先輩って!?先輩たちは関係ないだろ!?」
その1「・・・・・・・・・なぁ稟、殴っていいかい?世の男の妬みの数だけ・・・・・・」
稟「身に覚えがないのに何で殴られなきゃならん・・・・・・?」
その1「ふふ・・・ククククク・・・・・・稟・・・月のない晩は精々、背後に気を付けるがいい・・・・・・」
その2「はいはい、進めるよ〜〜、そこの負け犬」
その1「誰が負け犬じゃ!?」
その2「反応するってことは自覚はしてるんだろ?」
その1「ぐふぅ!?」
その2「さ、馬鹿が大人しいうちに進めるか
と、言うわけで稟くん、舞台裏ではあるわけだがいかがかな?」
稟「いや、なんていうか・・・・・・・・・いい雰囲気だよな」(やさしく見守る目)
その2「ふっふっふ、SHUFFLEの明るい世界観にかけて!!
明るく!!ハデに!!ノリがよく!!を体現するようなラブラブに仕上げてみせよう!!
もちろん、君と楓さんたちのラブラブも」
稟「え゛、いや、それは・・・ちょっと・・・・・・」
その2「はっはっは、テレなさんなテレなさんな!!さ〜〜ってやる気が出てきたぞっと♪」
稟「いや、ほんとに勘弁してください・・・・・・」
その2「い・や♪さ〜〜って次の話を書こうかな〜〜♪」
稟「いや、頼むから人の話を聞いてくれよ・・・・・・」
背後に影を背負ったような稟と燃え尽きたままのその1をのこしてフェードアウト
桜、流石にいきなりでは慣れないか。
美姫 「まあ、稟と楓みたいなもんなんだし」
いや、状況がちょっと違うというか。
美姫 「やっぱり、ここは王道のうっかり間違えて開けたドアの向こうには……」
うんうん、あるのかな。でも、その辺りちゃんとしてそうだし。
美姫 「さてさて、どうなるのやら」
次回も待っています。
美姫 「それじゃ〜ね〜」