とらいあんぐるハート3×悠久幻想曲3〜Perpetual Blue〜
戦闘能力に関して言えばルシードと恭也は同等くらいです。(ルシード最強説)護衛能力も劣っていません
時間軸はとらハの開始当初から半年後大体10月くらいになります。恭也に関しては全ルートを通っており
ヒロインは美由希で、ルシードはオールエンドなのでフリーです。そして、召還魔獣のミッションを発動さ
せている。(いわゆるご都合主義です)こんなご都合主義が苦手な方はプラウザの戻るボタンで戻ってくだ
さい。もしこんなssでも読みたいと思って下さる方はどうぞ。
ではではどうぞごゆるりとお読みください。
「さざなみ寮にて」
ルシードが海鳴の地にやってきてから半年が経ったある日のこと
「・・・俺がこっちに着てからもう半年経つのか。早いもんだな・・・」
シープクレストで発生していた召還魔獣の事件の調査中であったルシード。しかし、そのときに発生した
アクシデントによってこの異世界の地・海鳴へとやってきていた。
「あいつらどうしてるかな・・・変に落ち込んでなければいいんだけどな」
ルシードは思う。残してきた仲間のことを。そしてあの事件によって何かしらの心の傷を負っているのでは
という懸念を。ルシードは鋭い目つきと羽に衣着せぬ物言いから誤解されることが多いが、目つきはともか
く、そういう態度は、誰にでも公平に接するという態度の表れであると言っていいだろう。そして誰よりも
仲間思いの性格も災いしてこうして遠い地に来た今でも仲間のことを心配しているのだ。(本人に言ったら
否定するだろうが)
「ふぅ、落ち込んでないで戻れる方法考えないとな。まぁここで恭也たちと逢えたってのが唯一よかった事
かもしれないがな」
そう思い、ふっと笑顔をにじませる。説明が遅れるがここでルシードのことを説明しよう。年齢は19歳で
今は恭也たちと一緒に風芽丘に通っている。まぁ当初はルシードは反発したのだが、家主・桃子の「風芽丘
に通わないんだったら家に住まわせません♪」と言う発言にどうする事も出来なかった。桃子の唐突発言に
恭也も困っているのか、冷や汗(表面上は変わらず)を流しながら我が母を止めようとしていたが、結局ル
シードが折れることとなった。容姿に関しては、長身で顔は中性的、髪を長く伸ばしていて腰の辺りまであ
り、そのせいかよく女性に間違われることもある。(まぁ、それでも凛々しい女性としてだが)余談として
風芽丘に赤星、恭也と並んでルシードファンクラブが存在する。(通称LFC)規模としては恭也たちには少し
及ばないが、この短期間の間に出来たと思えばかなりのものといえるだろう。まぁ本人はそんなことに気づ
かない鈍感人間だったりするが。そして性格はというと、口も悪く、いつもだらけているように見えるが、
一回約束したことはほとんど破らない。だらけて見えるのは普段の言動のせいだろう。さっきも説明したが
誰にでも公平で接する態度と、面倒見のいい性格からか後輩からの信頼は厚い。
「ここにいたのか、ルシード」
声をかけたのは、今やルシードの親友である、高町恭也だった。声をかけられたルシードは恭也の声を聞き
ながら過去の出来事を思い出していた。
(思えばいろいろなことがあったな。忍の叔父の襲撃に、CSSの護衛やらレンの病気のこと、そして久遠の祟
りの事も今となってはいい思い出だ。そのおかげでいろいろな奴との出会いもあったしな)
過去を振り返り、いろいろな出来事を思い出すルシード。その経験のおかげでルシードは人として一回りも
二回りも成長したといっていいだろう。前みたいに一人で突っ走った行動を取ることもなくなったし、他人
のことも考えられるようになっていた。(小説参照)
「ルシード?」
再び恭也に声をかけられ、我に返るルシード。
「悪ぃ悪ぃ、ちょっと昔のこと思い出しててな。んで、ここにいたのかって俺を探してたのか?」
「ああ、まぁな・・・真雪さんから伝言だ」
言い難そうな恭也と真雪というフレーズを聞いて、悪い予感がしたのか逃げ出そうとするルシード。
「今日、さざなみにきてくれって言っていたぞ」
「俺はいかn「来なかったらあることないこと言いまわってやる、だと」・・・拒否権ねぇし」
がっくりとうな垂れるルシード。そう、真雪に呼び出された件で今の今まで無事に済んだことはないのだ。
そのほとんどが宴会で、いつもルシードが弄ばれていた。うな垂れるのもわからなくもないだろう。
「はぁー、わかったよ。で、何時ごろにさざなみ寮にいきゃいいんだ?」
しぶしぶと言ったように行くことを認めるルシード。ルシードだって本当は行きたくはないのだ。以前は恭
也をからかっていたのだが、恭也に恋人が出来てから恭也をからかうことが少なくなり、その矛先はルシー
ドに向いていた。
(1・2・3の主要ヒロインは恭也たちのことを祝福していて思いを断っています。その矛先がルシードに
向かっていってると思ってくれればいいです)
「すぐに来いと言っていたぞ。何でも真雪さんの妹が帰ってくるとかで宴会を開くそうだ」
「やっぱり宴会かよ・・・。真雪の妹ねぇ、あの性格に似なければいいけどな。・・・じゃ、行って来るか。待た
せるとまためんどくさそうだしな」
「・・・死ぬなよ」
不吉なことを言ってくる恭也。それを聞いたルシードは溜息が止まらなかった。
「無事であることを祈っててくれ・・・」
さざなみ寮
さざなみ寮についたルシード。宴会が始まる前から憂鬱そうである。
「・・・はぁー、ばっくれようかな・・・」
疲れた表情でインターフォンを押すルシード、しばらくするとエプロン姿の耕介が玄関から出てきた。
「ああ、ルシード君。いらっしゃい」
「はぁ・・・毎度毎度付き合わされるこっちのみにもなって欲しいもんだ・・・俺なんかで遊んで何が楽しいんだ
か」
「あはは・・・」
もはや、真雪に対する愚痴と溜息しか出てこないルシードであったが、いつまでもこうしているわけにもい
かず、さざなみ寮の中へ入ることにした。
「頑張れ・・・ルシード君」
後方からぼそりとルシードを応援する耕介がいた。
「おう、来たか。女装が似合う青年」
「着いていきなりそれかよ!っていうか妙な通称勝手につけてんじゃねぇ!!」
「けけけ、まぁいいじゃねぇか。事実なんだしよ〜」
背後からいきなり声をかけられる。振り向いて見ると、そこにはさざなみ寮の魔王・真雪が立っていた。ル
シードは真雪のからかい(本人はかなり気にしてるのでかなり頭にきてます)に怒声を上げるが、真雪は気
にした様子もなく飄々としていた。(ちなみに恭也と区別するためにルシードは名前で呼ばれています)
(はぁ、あまり絡まれないことを祈るか・・・)
ルシードの気苦労も多そうである。というよりここの世界の住人と知り合ってから気苦労が増えたというこ
とかも知れない。何せ、さざなみ寮の魔王に加えて、さざなみ寮の小悪魔まで加わった日にはいつにもまし
て振り回されること確定だからだ。(さざなみで言えば真雪、リスティ。高町家では桃子。CSSではティオレ
とさんざんなメンバーに弄ばれてます)
「おーい、耕介。宴会の準備だ」
「はいはい、わかってますよ。真雪さん」
そうして宴会は始まった。
そしてすぐさま絡まれるルシード
「ルシード、ほら飲め」
そういってお酒を勧めてくる真雪。
「ほらって未成年に酒を勧めるなよ。っていうか飲まねぇよ」
「ちっ、つまらん奴だな」
つまるつまらないの問題ではないと思うんだがと、ルシードは思う。そのあたりの常識を真雪は完璧に欠落
しているのであろうか?などと失礼なことを思っていたりするのだが、思っているだけなので誰にも知る余
地はない。
「で、ルシード。気になる奴とかいないのか?」
(やっぱり、その話題にきたか。はぁ、何であいつらは人の好きな人とか気になるんだろうな?)
鈍感王ここに召喚。今まで何度も那美や薫、ゆうひ達がアタックしてきたが気づいた様子はない。さすが恭
也と並ぶ程の鈍感さである。
「・・・いねぇよ、そんな奴」
「ふーん、怪しいねぇ」
何気に回りは聞き耳を立てていた。ここにいるのは那美、薫、美緒、ゆうひ、愛、リスティ、フィリス、知
佳である。愛は耕介という恋人がいるためこの場には加わってはいないが、その他全員はルシードの一言一
言を聞き逃すまいと平静を装いながら耳をルシードの方に傾けている。
「う、うっせー、俺が誰を好きになろうが関係ねぇだろ!」
「・・・ちっ。ほら、水だ。これでも飲んで少し落ち着け、ルシード」
そういって液体が入っているコップを差し出す真雪。興奮しているのか、真雪から渡されたものにもかかわ
らず受け取って口にするルシード。それを見て真雪はにやっと意地の悪い笑みを浮かべたがルシードには気
づかなかった。
「( д ) ゚ ゚ !?!?!?」
ルシードが水と思って飲んだものは実は、アルコール度数がとてつもなく高いお酒だった。(作者は未成年
+お酒を飲まないので詳しい銘柄はわかりません。ご了承をorz)そうとも知らず一気に飲み干したのルシー
ドはむせかえった。
「真〜雪〜!!」
「正直に話さないお前が悪いんだよ。けけけ」
やはり真雪に気にした様子はなく、むしろしてやったりという笑顔が溢れていた。
「ぶちっ!」(何かが裂ける音)
「・・・こうなったら思う存分楽しんでやる!!おい、真雪!酒だ!」
ルシードの中で何かが弾けたらしく、あれほど嫌がっていたお酒を要求し始めた。それを見た真雪はさらに
笑みの色を深めた。真雪の中で、ルシードが聞かれたくないことを聞く→ルシード切れて興奮する→水と偽
ってルシードに渡す→お酒と気づかずに飲む→テンションが上がる→お酒も飲み始める→ルシードが普段話
さないことを話すようになる→真雪楽しいという方程式が既に出来上がっていたようだ。恐ろしや、真雪の
面白いことに対する執着心。
「で、ルシード。本当に気になる奴はいないのか?」
「ん?ああ、本当にいねぇよ。」
「じゃあ、あいつらなんてどうだい?」
そう言って、周りを見渡す真雪。その中にはもちろん知佳も含まれていた(このssでは真雪は妹の恋愛に
関しては寛容なようです)
「あいつらにだって好きな奴くらいいるだろ。俺なんて相手にしねぇよ」
誰か好きな人がいるって言うことを知っていたルシード。その点に関して言えば恭也よりは多少鋭いのかも
知れないが、その全てがまったく自分に向いているとわかってないので、やっぱりどっちもどっちのようだ。
それを聞いた回りは落胆半分呆れ半分の表情で溜息をついていた。
「それn「忍ちゃん乱入〜」・・・忍、何してんだお前」
忍がいきなり乱入してくる。ルシードは驚き半分呆れ半分で呟いた。
「もう〜、ルシード君。何でこんな面白いことに呼んでくれないのよ〜」
どうやら忍はルシードがこの宴会に誘ってくれなかったことにご立腹のようだった。
「どうしてって、俺しか呼ばれてないのにお前を誘うわけないだろ。・・・言われなくても着てるところが驚き
だが」
「それは、偶々恭也と会ったからルシード君がどこにいるのか聞いてみたの。そうしたら、さざなみ寮で宴
会っていうじゃない。だから、こうやってやってきたのよ」
「ふーん、何でわざわざ俺に会いに来たんだよ?」
「んー、一緒に買い物でも行こうって思って誘うつもりだったんだよ」
「お、忍じゃねぇか。お前もこっちに来て一緒に飲めよ」
忍を見つけた真雪は、忍にもお酒を勧める。
「はぁ・・・、どうなってもしらねぇからな。俺は」
既に諦めムードが漂っているルシードであった。
〜2時間後〜
ルシードは酔いを醒ますために一人で縁側に座って月を見ながら休んでいた。あの後、真雪たちに散々お酒
を飲まされたみんなはダウンし、宴会はお開きとなっていた。
「ふぅ、やけになって酒を飲んじまったがさすがにきついな」
月を見ながら、シープクレストにいる仲間のことを思い出す。そして宴会のときに言っていた真雪の言葉の
ことを考えていた。
「好きな奴・・・かぁ。作れるわけねぇよな、いずれ元の世界に戻っちまうって言うのに・・・」
そんなことをすれば別れのときにどんな思いをするか目に見えている。それをあいつらに感じさせるわけに
はいかないと、ルシードは思っていた。ルシードは根本的に根が優しいのでいつも自分が傷つく道を選んで
いる。
「・・・元の世界に帰れるように頑張らないとな。でも、もし帰る方法が見つからなかったその時は・・・」
ルシードは立ち上がって月を見上げ、これからのことを考えていた。
あとがき
どうも作者のフィーアです。私の稚拙な文を読んで頂き誠にありがとうございました orz
まだSS書きとしては全然ダメダメな私ですが、皆さんが楽しむことが出来たら幸いと思います。
私は悠久3が好きで、プレイ時間の長さにも関わらず全てをクリアーするほど悠久3が好きです。よって好
きな作品のひとつであるとらハ3とのクロスを書いたわけですが、やっぱり難しいものですね。文章を書く
ということは。ですが、また挑戦しようと思っていますので、もし応援してくださる方、楽しみに待ってい
てくださる方々がいれば、自分で楽しみにと言うのも変ですがお待ちしていただけたらなと思います。
それでは、この辺であとがきを終わらせていただきます。
byフィーア
投稿ありがとうございます〜。
美姫 「ございます〜」
悠久3とのクロス〜。
美姫 「悠久3のメンバーは出てこないけれどね」
まあ、仕方ないかな。
美姫 「ルシードが海鳴へと来たっていうお話ね」
うんうん。比較的平和な世界で、やっぱり色んな出来事に巻き込まれたようではあるな。
美姫 「本当ね」
うーん、面白かった〜。
美姫 「フィーアさん、ありがとうございました」
ではでは。