『選ばれし黒衣の救世主』
クレアは突然恭也に与えられた部屋に来た。
恭也は彼女を椅子に座らせ、何の用かをじっと待った。
そしてクレアは一度ため息をついた後に口を開いた。
「赤の主がわかったぞ」
「!」
クレアのどこか淡々とした……それでいて苦渋の満ちた言葉を聞き、恭也は目を鋭くさせた。
「正確にはリコ・リスがマスターと呼ぶ者だがな」
「それで十分だ」
そう、それで十分。
それが一番の確証となる。今までリコは全員をさん付けにしていた。それがいきなりあの日を境に呼び方がマスターなどと変わる理由は一つしかありえない。
できれば誰も選ばず、三人の力だけで白の精を撃退できていた方が、恭也たちとしては一番良かったのだが。
クレアは少し間を置いた後に、再び口を開く。
「当真大河だ」
恭也はその名前を聞いて、心の中でやはりと呟いていた。
なぜだかわからない。
リコが未亜を選んでいた可能性もあった、もしかしたらあの時はどうにかできて、イムニティが現れたからという理由で、他の誰かを選んだ可能性もあったかもしれない。だが、それでもその名前を聞いて恭也が思ったのはそれだった。
おそらく救世主の事を多少説明されたとしても、大河はその道を選び、リコも大河を選ぶだろうと思っていた。
「そうか」
恭也も一度だけため息をつき、頷いた。
赤の主・大河編
第二十章 王女様の休日
恭也の一言を聞き、クレアも小さく頷く。
恭也は冷静なままクレアに言葉を向ける。
「ある意味一番あってほしくない人物だな。逆に大河ならば不思議でもないとも思うが」
「そうなのか?」
「ああ。もし……俺が赤の主を止めるために戦うことになったと考えた時、一番赤の主であってほしくなかったのが大河だからな」
「ふむ」
恭也の言葉を聞いて、クレアは腕を組む。
その幼い姿に似つかわしくない威厳と知識を持つ彼女は、恭也の言葉を聞いて何かを考えている。
「前にダリアからの報告で恭也は大河に勝ったと聞いたが?」
おそらく恭也が未亜と組み、大河がカエデと組んだ模擬戦のことを言っているのだろう。
恭也もそれにすぐに気付いた。
「大河は救世主候補たちの中でも、とくに完成しているとは言い難かった男だからな。つまり他の者たちよりも成長する余力が大きい。さらに成長も早い。実戦もある程度経験した以上、どれ程化けているか。赤の主としての力も手に入れた今、一対一で戦っても勝てるかどうかはわからん
さらに言えば、あの時は未亜の援護があった」
無論、戦い方次第なので勝てないとは言わないが、前のようにはいかないだろう。
だが、それ以上に……。
「あいつは……そういうものなしにしても強い」
「む?」
「どう言っていいのかわからないのだがな。どうもあいつはピンチになればなるほど、追いつめられれば追いつめられるほど強くなるような気がしてならん」
心が強いとでも言えばいいのか、折れるということを知らない。
真っ直ぐに立っていられる。
どんなに倒されようと、何度でも立ち上がるような気がする。
どんな絶望だろうとも目を逸らさず、だが受け入れず、最後にはその絶望すらも打破する。
自身が持つ以上の力を引き出して。
そういう者が一番恐い。
それを話すと、クレアは少し笑った。
「私からすれば、それは恭也も一緒だと思うのだが」
「俺はそんなことはない」
「ふむ、おそらく知佳や耕介たちとて……いや恭也を多少なりとも知っている者だとしたら、私と同じ意見になると思うのだがの」
それは過大評価だと恭也は肩を竦める。
しかしクレアは苦笑を返すだけだった。
まあそもそも彼らと戦うつもりはないのだから、こんなことを考えること自体無意味ではあるのかもしれないが。
しかし救世主が現れても困る。赤、白の主を殺すわけにもいかなし、精霊も同様。言ってみれば恭也たちは中立。今のところどちらに敵対する気もないが、どちらにも死んでもらうわけにはいかない。
その過程で、白であろうと赤であろうと戦うという可能性は否定できないので、主が誰であるのかが知りたかっただけだ。
もっとも白は破滅の一員である可能性が高いというので、戦うことになるだろうが。
それからしばらくして、クレアはだれるようにしてテーブルに突っ伏す。この頃恭也の前ではこうした年相応……というのとは違うかもしれないが、とにかく王女以外としての顔を見せるようになってきた。
「どうした?」
「これから休みになったのだ」
「休み?」
恭也が首を傾げて聞き返すと、クレアは突っ伏したまま頷く。
クレアの説明によると、この一週間以上一気に仕事を終わらせたらしい。理由はまとめた時間を作って、知佳と書物を調べる時間を多くとろうとしたらしい。
しかしいざその時間を作ると、知佳は今日、何も調べず休みの日にすると言ったらしい。
だが、それがおかしいことに恭也はすぐに気付いた。
(知佳さん、ちゃんと本を調べていたな)
ここにクレアが来る前、恭也は知佳に会いに行ったのだが、そこは書庫。そして知佳はきっちりと書物を調べていた。
(なるほど)
すぐに知佳の意図に気付いて、恭也はクレアに気付かれないように苦笑した。
つまり知佳はクレアを休ませるために嘘をついたのだ。
恭也とて知っている。クレアが恭也の仲間として、そして王女として休む間もなく働いていることを。だからこそ知佳はクレアの身体を心配して嘘をついた。
こういう嘘に感づかない所は、まだまだクレアも子供なのかもしれない。
「むー、久しぶりに休みができたというのにつまらんのー、何もすることがない」
「ならば体を休めておけ」
クレアにとっては久しぶりの休みなのだ、休養に使うのが一番だろう。
本当は、クレアの年齢ならばもっと休みの日があってもいいはずなぐらいなのだから。
「それではつまらぬではないか」
「どうしろと?」
やはりまだ遊びたい盛りなのか。
そこでクレアはガバリと上半身を起こし、恭也の顔を見る。
「そうだ、ここはクーデターごっこでもせぬか?」
「……なんだそれは?」
聞くからに不穏そうな遊びで、恭也は顔を顰める。
「こう、恭也が私を人質に取って、今日からこの国は俺の国だと主張。駆けつけてきた騎士や魔法使いをバッタバッタと倒しまくり、クーデター成功」
そう言いながら、クレアは手で人を切り倒すような真似事をする。
「そして、その後私を嫁にして王に……やはり何というか、婿を取る、よりも嫁に行くという方が響きがいい」
嫁になりたいというためだけにクーデターを起こさせるつもりらしい、この世界で一番偉い人は。
が、当然のことながらそんな過激な遊びにつき合えるはずもなく、恭也は首を大きく振った。
「却下だ! 却下!」
「むー、少しぐらい考えてもよかろう」
「馬鹿を言うな、騎士団を全部敵に回して倒せるか。何人いると思ってる」
「恭也ならばできそうなのだが、そもそも突っ込むところが違うのではないか?」
クレアは半眼になって言うが、恭也はやはり首を振る。
「一人でクーデターなどできるものではないぞ。それにお前を人質に取った時点でごっこではない」
「それも突っ込む所が違うな。というかお前、わざと無視しておらんか?」
「む? なんのことだ?」
本当にわからないらしい恭也を見て、クレアは大きくため息をつく。
そのクレアを見て、恭也の方は首を傾けてしまう。
クレアはとりあえず話をずらすためなのか、再び口を開けた。
「しかし、ある元騎士団部隊長の男が、王宮にペットを取られて泣いていた女の子一人のために王宮にケンカを売って、さらに勝った、という物語を読んだことがあったから、恭也ならば同じことができると思ったのだが」
「それはあくまで本だ。というよりもなんだそれは、なんで王宮がペットなど取り上げるんだ? 何か珍しい動物だったのか?」
「犬だ」
「……なんで犬を」
「それが翼の生えている犬だったそうだ」
「それはもはや犬ではない」
疲れたように突っ込む恭也。
そんな恭也を見ながらも、クレアは腕をブンブンと振り回す。どうも幼児化が進んでいるらしい。
「退屈、退屈、退屈、退屈、退屈、退屈だ!」
「いや、まだ休みに入ってほとんど時間も経っていないのにそれなのか?」
恭也はため息をつきながら言うが、多少不憫に思っていた。
クレアは休みができたとしても、それをうまく使う方法がわからないのだろう。まだ幼い彼女がそれでは可哀想だ。
「よし恭也、出かけるぞ」
だがクレアは唐突にイスから飛び降りると、恭也の腕を引っ張り始めた。
「出かけるって、どこへだ?」
「町にだ」
「町って……さすがにそれはまずいだろう」
クレアの顔はあまり民には知られていないようだが、それでも王女が簡単に城から出るわけにはいかないはずだ。
「それに俺が侍従長あたりにどやされる」
クレアがどこかに出かける際に控えている老人を思い出しながら、恭也は言う。ちなみにその侍従長の名前はジークという。
「爺には黙っておればよい」
「だが護衛くらいは連れて行った方が」
「護衛ならば恭也がいるではないか。恭也よりも強い者などそうはいまい」
「いや、俺より強い人間などいくらでも……」
「いいから行くぞ」
恭也の言葉を無視して、クレアは彼の手を握り、そのまま立たせる。そして恭也を引っ張っていったのであった。
「おーおー、やはり町はにぎやかだ」
恭也の隣ではしゃぐように町の中を歩く少女。
それを見て、恭也はため息をついた。
恭也はいつも通りの格好だが、クレアの格好はいつもとは違う。
いつもクレアはあまり派手ではないがドレスのような服を着て、大きな帽子を被っている。だが今のクレアはどこにでもいる町娘のような格好をし、そして特徴的な帽子も今は被っていない。下から現れた髪も、なのはのように二つに縛っていた。
この格好ならば、クレアの事をよく知る者でも、一瞬では彼女が王女のクレアであるとはわからないだろう。
この格好になるクレアは酷く手慣れていた。
「どうやら今まで何度も抜け出していたようだな、もしくはお付きの者もついていたのか」
王宮から抜け出る際も、クレアが酷く手慣れていたのを思い出し、恭也は深くため息をつく。
簡単に抜け出せてしまえる王宮の警備、気付かない見回りの者たちにも問題はあるのだが。
だが、まあいいか、と恭也は今回ばかりは考えないことにした。
あんなにもクレアが年相応にはしゃいでいるのだから、水をさす必要はないと思ったのだ。もっとも恭也が連れとして来ているから、というのもクレアがはしゃいでいる理由の一つなのだが、それはいつもどおり気付くわけがない。
その後とりあえず、二人は色々と町を見て回り、途中で見つけた露天でクレアは串焼きを、恭也は前に未亜と町に来た時、彼女が食べていたサンドイッチを買った。そして、やはり未亜の時のように公園へと向かい、ベンチで食べることにした。
少なくとも、学園の生徒たちは授業があるので、見つかることはあるまい。
隣で串焼きを美味しそうに食べるクレアを見て、恭也は微笑んだあと自分もサンドイッチを口に持っていった。
それからしばらくして、クレアが口を開く。
「前から聞こうとは思っていたのだが」
「ん?」
「恭也、お前、私と昔……私がもっと幼い時に会ったことはないか?」
突然のクレアの言葉に、恭也は首を傾げた。
「俺がクレアと?」
「うむ。恭也と初めて出会ったときから……いや、正確にはお前の武器を見てから思っていたことなのだが」
「武器って、小太刀のことか?」
恭也は自らの小太刀、八景と紅月を見ながら聞き返した。
それにクレアは頷いて返す。
「この世界にも刀はないことはないが、それほど使う人間は多くない。小太刀となればなおさらだ」
それに恭也も頷いて返した。
こちらの世界ではどちらかというと西洋型の剣や槍が主流で、恭也たちが持つような刀を扱う者は珍しい。さらに小太刀を使うような剣士は、少なくとも恭也は見たことがない。
もっとも恭也たちの世界でもそれはそう変わらず、小太刀を主武器とする流派はあまり多くない。それも二刀流ともなれば、かなり珍しいと言っていいだろう。
「だがもっと私が幼いとき、まだ両親が健在だった頃、小太刀の二刀流の使い手を見たことがあるのだ」
「ほう、しかしどういう状況で?」
「昔だからよく場所を覚えていないのだが、確かどこかの野原で、何体もの魔物に襲われたのだ」
「おいおい」
もしかして今回のように抜け出して、そんな危険な目にあったのではないかと、恭也は少しため息をついた。
まあこうしてクレアは今無事なのだから、そのときも助かったのだろうが。
「そのとき私を救ってくれた青年がいてな」
「ふむ、なかなか勇敢な青年だな」
恭也の言葉に頷きながらも、クレアはさらに話す。
「その青年は二刀の小太刀を手にしていた。そして瞬く間に全ての魔物を斬り倒してしまったのだ。正直、私には何が起きたのかもわからなかった。その後調べてみたらその武器は刀の分類で、小太刀であるということがわかったのだ」
その言葉に恭也は一瞬眉を寄せた。
クレアは見えないほどと言ったわけではないが、神速を使えばそのぐらいのことはできるだろう。
「そして、その小太刀なのだが」
そこでクレアは言葉を切り、視線を今はクレアの護衛も兼ねているということで、恭也の腰に下げられていた八景へと持っていった。
「その小太刀と遜色なかったはずだ」
「八景と?」
幼い時であるから、普通は判別できるようなものではないが、八景は刀身に黒く焼きが入っていて、その他の部分も黒。ある意味印象に残りやすいものだ。
ならばその記憶にそう間違いはないだろう。
「うむ。その青年は二刀とも同じ刀だったと思うのだが」
恭也は少し考え、
「まあ俺ではないな。数年前というのなら、俺はまだこちらには来ていなかったし、八景も今は一刀しかないからな」
数年前ではまだこの世界に恭也は来ていないし、やはり世界を移動した経験も今回が初めてだ。だからそれだけ前だと恭也ではない。
それを聞いてクレアはどこか落胆気味になるが、すぐに首を傾げる。
「今は一刀しかない、というのはどういう意味だ?」
それを聞かれ、恭也は一瞬どうするかと思ったが、とりあえず話しておくことにした。
「元々この小太刀は二刀一対のもので父さんが使っていたんだ」
「ほう」
「だが父さんが亡くなったとき、片方は消失してしまってな」
爆弾で一緒に吹き飛んだのか、それとも他に理由があったのか恭也にもわからないが、見つかったのは一刀だけだった。
その一刀を恭也は使っている。
「す、すまぬ」
そんな話になるとは思っていなかったのだろう、クレアは申し訳なさそうに頭を下げた。
だが、恭也は苦笑するとクレアの頭を撫でる。
「気にすることはない」
クレアとて、先程両親が健在だった時と話した。それと同じだ。
すぐに恭也はクレアの頭から手をどかすと再び口を開く。
「まあ、その人が父さんという可能性も捨てきれなくはないが」
そこまで言って、恭也は首を振った。
「あの人が世界を移動したことがあったなら、間違いなく俺に自慢していただろうから、ありえんな」
士郎は子供じみたところがあるから、その可能性は否定できない。
士郎が八景を持っていたなら、少なくともそれは恭也が生まれる前か、幼いときだ。そうなら、恭也が信じる信じないに関わらず、何かしら言っていた可能性が高い。
「しかし、確かに興味があるな」
「それは剣士としてか?」
「まあそれもあるが、この世界では小太刀は珍しい。その上に俺の八景と似た小太刀ならなおさらだ」
もしかしたら御神の関係者ではないか、と思ったのだ。
色々と奇妙な一致もある。
「何か会話はしなかったのか?」
「少しだけ話したがよく覚えておらぬ。ただ、巻き込んですまなかった、と言われたような気がする」
「巻き込むか」
何にクレアを巻き込んだというのか。
すまないという以上、何か危険なことであったのか。
「何か気になるな」
クレアはふむと頷き、
「そういえば小太刀ばかりに目をとられていたから忘れていたが、格好も恭也と同じように真っ黒だったな」
「……本当に奇妙な一致だな」
恭也は苦笑しながら答え、サンドイッチを食べる。
クレアも苦笑して、同じように串焼きをチマチマと食べるが、すぐに恭也を見上げた。
「きょ、恭也は、もし私がまた同じような状況になったら助けてくれるか?」
「当たり前だ」
恭也はほとんど間を置かず、至極当然のように答える。
それにほんのりと頬を赤らめるクレア。
「傍にいたなら必ず守る。いなかったなら必ず駆けつける」
「う、うむ」
「だから心配するな」
「わかった」
心配していたわけではないのだが、と呟いた後、クレアは上機嫌になりながらも、残った串焼きを片づけていく。
クレアの機嫌がよくなった理由がわからず、恭也は首を傾げていたが、機嫌が良いならば良いことか、と彼も残ったサンドイッチを再び口へと運んでいった。
そうして、その後またしばらく町を見て回った二人は王宮へと戻った。
とりあえず二人が出かけていたことには気付かれなかったようだ。
王宮に戻り、クレアが元の服に着替えてきたあと、彼女は恭也を王宮の屋上へと連れて行った。
「どうしたんだ?」
「恭也にもここからの眺めを見てほしくてな」
一応王宮の屋上ともなれば町すらも一望できる。
「あちらを見てみよ」
クレアが指さす先、そこに視線を持っていって、恭也はなぜ彼女が日が暮れる前に帰ろうと言ったのか理解できた。
そこに見えたのは沈んでいく夕日。
「ここから見る夕日が私は一番好きなのだ」
笑って言うクレアに、恭也はただ頷いて返した。
こんなふうに夕日を眺めるなんていつ以来なのかと恭也は思う。
場所はともかく、夕日なんていつでも見られるものなのに。
そんな日常的なものを今までほとんど見ることを忘れていた。
ゆっくりと暗くなっていきながらも、まだ太陽はあり、黒と紅が同時に存在する世界。
光と闇の狭間の世界。
「世界は……綺麗だと思わぬか?」
「ああ、そうだな」
その世界は本当に綺麗だった。
恭也が心の底から見惚れてしまうほどに。
恭也はその夕日から視線を離し、クレアの頭を撫でる。
「連れて来てくれてありがとう」
「いや」
クレアは照れたように顔を赤くして首を振る。夕日のせいで、その赤みは恭也にも判別できないだろう。
もっとも恭也は再び視線を夕日に向けてしまっていた。
「クレア」
「なんだ?」
「守ろうな」
恭也が言ったのはそれだけの言葉。
だがクレアはその意味を悟る。
だから微笑んだ。
「ああ。私たちが必ず世界と人々を守ろう」
クレアも風でなびく髪を押さえながら、沈みゆく夕日を眺めて言った。
そうして夕日は完全に沈み、辺りは闇だけの世界となる。
だが二人は、しばらくその場所から離れることはなかった。
この後、食事からクレアが寝る時まで傍に付き添うことを恭也は強要されたり、そこになのはまで現れて同じことを主張して、三人で寝るとかいう案まで出たりした。
だがそれはまた別の話。
あとがき
はい、というわけでクレアとの休日をお届けしました。キャラ違いで少し恭也編と似た話もありましたが。
エリス「なんか短くない?」
いや待て。なんかこの頃一話がひどく長くなってるような気がするのだが。
エリス「そうかな?」
たぶん。少なくとも初期から考えると長くなってる……と思う。たまにはいいじゃないか、少し短くなったぐらい。
エリス「まあ延々と書き続けてダラダラするよりかは……いいのかな?」
それは読んでくださる人次第なので自分はどうとも言えないところだが。とにかくこんな感じで。途中あるゲームのネタを仕込みましたが、何のゲームか気付いてくれる人はいるのか。
エリス「とにかく次回はちゃんと進むんだよね?」
はい進めます。なるべく救世主候補も出すつもり。それでもやっぱり恭也たちが主体になっちゃうと思うけど。
エリス「とりあえず急いで出すこと」
うい。
エリス「それでは今回はここまでです。また次回で」
次回も読んでくださると嬉しいです。
女王の休日。
美姫 「何よりも、愛しい人の傍にというのが一番よね」
その小さな肩に掛かるのは、世界という思い枷。
束の間とはいえ、それを忘れて羽を伸ばせて良かったんじゃないかな。
美姫 「ほのぼの〜」
だけじゃなく、なにやら意味深な台詞もあったけど。
美姫 「その辺りも今後に関係してくるのかしらね」
次回も待ってますね。
美姫 「それじゃあね〜」