『不可思議戦士エンジェルちーちゃん』
プロローグ
羽。それは誰もが秘めている可能性。
皆気づかないだけで誰もが空を飛んでいる。
遠い昔“チキュウ”と呼ばれる星が滅ぶ前、背中に翼を持った人々が存在した。
彼等はその翼を“希望の翼”と呼んでいた。
その頃の人々はあらゆる生物と争うこともなく共存していた。
どんな時も互いを助け合って生きてきた。
それはまさに理想的な世界だった。
そんな平和な世界で幸せに暮らしていた少女、リルは突如として現れた時空の歪みに巻き込まれてしまった。
――時は現代。
舞台となるは周囲を山に囲まれ、海にほど近い穏やかな気候の街、海鳴市。
仁村知佳は海鳴でもお嬢様学校として有名な私立・聖祥女子に通う傍ら、
芸名“CHIY(チイ)”として音楽活動に励んでいた。
学生歌手として多忙ながらも恋人である槙原耕介と幸せな日々を送っていく知佳。
――そんなある日。
新曲の作詞に行き詰まった知佳は気分転換にと出掛けた臨海公園で不思議な石を拾った。
その石を手にしたとき、彼女は確かに聞いたのだ。
――どうか、これから起きる出来事を忘れないでほしい……。
それが全ての始まりだった。
*
――これは穏やかな世界から 零れ落ちた無垢な少女と、
本当の強さを知る少女のお話です。
*
あとがき
突然ですがこんなものを書いてしまいました、堀江紀衣です。
これはとらいあんぐるハートのヒロイン、仁村知佳さんを中心に繰り広げられるお話です。
知佳「出番を増やしてくれるのは嬉しいんだけど、これはどういうことなの?」
紀衣「わたしの思いつきです」
知佳「しかもいつのまにか歌手にされてるし。学校と歌手の両立はきつそう……」
紀衣「これはゆうひさんの希望です」
知佳「もう、ゆうひちゃんったら……そうか、あの時書いてたアンケートってこのことだったのね。まあ、ゆうひちゃんの希望なら仕方ないとして、このタイトルはどうにかならないの?」
紀衣「なりません。今回はそーゆーかんじで進んでいきます。ちゃんと衣装もありますからね」
知佳「また理恵ちゃんが喜びそうなことを」
紀衣「心配しなくても理恵さんも出番ありますから」
理恵「それは嬉しいですわ。マジカルな知佳ちゃんの姿が見られるなんて……あ〜、想像しただけでもぞくぞくきますわ」
知佳「りっ理恵ちゃん……」
紀衣「まあ、そういうことで思いつきで始めてしまったため、この先どうなるかまったく解かりません。ですがどうか最後までお付き合いください」
知佳「そう言えば、優しい歌のほうはどうなったの?」
紀衣「うっ、そっちはまだ少しかかりそうです……」
知佳「じゃあ、なんでこんなもの始めちゃうの?」
紀衣「いや〜、思い立ったら吉日。善は急げっていうじゃないですか」
知佳「どこが善なのよー!!早く優しい歌を完成させなさ〜い!」
紀衣「はいーっ!!」
新しい物語の始まり、始まり〜。
美姫 「果たして、どんな物語が繰り広げられる事になるのか」
う〜ん、闘え、ちーちゃん! って感じかな?
美姫 「楽しみに待ってますね〜」
ではでは。