第九幕 雷神
−アルスター城ー
アルスター西においてフリージ軍の主力部隊が解放軍に一敗地にまみれたとの方はすぐにブルーム王の下にも届いた。それを聞いて王は怒りで肩を震わせた。
「馬鹿な・・・・・・。その様な事が有り得るものか・・・・・・・・・」
ブルーム王は背に大きなガラス窓がある広い執務室で騎士の報告を雷の様な声で半ば怒鳴る様に否定した。
「で、ですがこれは・・・・・・」
騎士は王の剣幕に慄きながら震える声で言った。
「真だというのか。して軍は!?」
「ケンプフ、バルベデス、ザイルの三将軍が戦死、ヴァンパ、フェトラ、エリウの三将軍は退却する軍を率いてアルスターに到着しました。軍は十二万程にまで減っております」
「四万も倒されたか・・・・・・、シアルフィの奴等め、小癪な真似を。してティニーは!?」
騎士の顔が暗くなる。
「それが・・・・・・」
「戦死したというのか。クッ、まさか我がフリージの者が討たれるとはな」
ブルーム王は歯噛みした。その時部屋に別の騎士が入ってきた。
「陛下、大変です。ダンドラム要塞が陥落しました!」
「何ィ!」
「守将レイドリック将軍以下全将兵が戦死、シアルフィ軍はアルスターの後方へ進軍しております!」
別の騎士が入ってきた。
「陛下、レンスター城攻略中の我が軍がシアルフィ軍の奇襲を受けました!グスタフ将軍は戦死、兵はコノート、アルスターへ散り々々に逃げております!」
「なっ・・・・・・・・・」
王は絶句した。そして同時に全てを悟った。自分がシアルフィ軍の戦略の前に完敗した事に。そして今虎の口の中にいる事に。
「レンスターからこちらに向かっている我が軍の兵力は?」
王は何とか冷静さを取り戻しながら問うた。
「二万程。残りの一万程がコノートへ」
騎士の一人が答えた。王は壁に掛けてある地図を見た。レンスター、メルゲン、ダンドラム、三方からシアルフィ軍は向かって来ている。だが一つだけ道が残っている。アルスターから北東へ向かい森を抜けコノートへ至る道だ。慰安はこの道しかない。
「その二万の兵は今何処にいる?」
「レンスター北を進んでいます。今日の夕刻には全軍このレンスター城に着きます」
「そうか・・・・・・。そしてシアルフィ軍の動きは?」
「明日の昼頃には白に攻め寄せて来るでしょう。大軍とは思えぬ程の速さです」
「そうか」
それを聞いて王は意を決した。騎士達の方へ向き直る。
「決定した。このアルスターからコノートへ一時撤退する。明日の夜明けには全軍この城を発ち始めるようにするぞ」
「篭城は為さらないのですか?」
騎士の一人が問うた。
「うむ、今の我が軍の士気は低下し兵力も敵より劣っている。そして三方から包囲されようとしている。ここは一先ず退き態勢を立て直す」
如何にも合理的で冷徹なブルーム王らしい考えだった。騎士達も納得して頷いた。
「皆に伝えよ。傷を負っている者や軽装の者は食糧だけ持ってすぐにコノートへ発てとな。そして次に歩兵や魔道師が行け。次は騎兵、最後はわしが近衛軍である雷騎士団と共に撤退する。事は一刻を争う、すぐに取り掛かれ!」
「はっ!」
騎士達はフリージ式の敬礼をし、すぐに部屋を発った。そして次々とフリージ軍の将兵達が城を発ちコノートへと撤退していった。
夜が明けた。フリージの将兵達は既にそのほとんどがレンスター城からの撤退を済ませており残っているのは王とその側近、そして雷騎士団だけとなっていた。
「では陛下、行きましょう」
「うむ。ところでレンスターから逃れてきた者達は如何した」
「今しがた城を発ちました」
「そうか」
「では我等も」
「うむ」
ブルーム王は側近の者に促され王宮を出た。振り返り王宮を見る。
アルスター王家の時より王宮として使われてきた宮殿である。神殿を思わせる荘厳な造りで有名であり彼もそのまま宮殿として使っていた。
「この宮殿とも暫しの別れだな」
その時王の脳裏に一つの事が浮かんだ。
「アルスターの小娘はどうしておる?」
「今は修道院に放り込んでおります。如何致しましょう」
側近の一人が答えた。王は指を顎に当て暫し考えたがすぎに断を下した。
「シアルフィの者共に利用されると厄介だな。消せ」
「解かりました」
「あと武器庫や財物庫にも火をかけよ。敵に利用されぬようにな」
「御意」
命令を下し終えると王は側近達に護られ城を発った。東門をくぐり橋を渡ろうとしたその時だった。上空に天馬が現われた。
王が去った城内では手に松明を持った兵士達が廊下を駆けていた。そして一人また一人とそれぞれの道へ別れ進んでいた。一人の兵士が付き当たりの部屋の前に到着する。扉の上の札には『武器庫』と書かれている。
「よし」
兵士は鍵を開けた。だが鍵は付いてはいなかった。
「あれ?掛け忘れてたのか?」
いぶかりながらも部屋へ入った。そして手にする壺の中の油をぶちまけようとしたその時だった。
兵士の前に二本の剣が交差された。そして次の瞬間には両手を羽交い絞めにされた。
「はい、それまで」
部屋の置くから一人の若い男が出て来た。リフィスである。
「悪いがここの武器は俺達が使わせてもらうぜ。燃やされちゃあ勿体無いしな」
「な、な、な・・・・・・・・・」
兵士が口を酸欠の魚の様にパクパクさせる。リフィスはそれを見て意地悪い笑みを浮かべて言った。
「何で俺達がここにいるって?簡単だよ、空から来たのさ」
そう言って上を指差した。
「天馬や竜に乗せてもらって降下したんだよ。まあ身軽な奴しか乗れなかったけどな。けれどこうしてあんた等の邪魔は出来たわけだ」
「ぐう・・・・・・」
その言葉にぐうの音が出た。
「もっとも俺達の足は速いからな、じきに皆ここへ来るぜ」
松明は取り上げられ消された。兵士は縛られ床に転がされた。
「あんたは今から俺達の捕虜だ。まあうちに入るんなら話は別だがな」
リフィスはニヤッと笑った。その後ろでは兵士達が次々と武器を外へ運び出している。
街を一騎の岸が全速で駆けている。暗灰色の髪と黒い瞳を持つ中年の男で口髭を生やしている。丈の長い茶がかった黒い軍服に白ズボンと黒ブーツを身に着け白いマントを羽織っている。
険しい顔をしている。そこには焦りと不安が色濃く表われている。手綱を握る手は固く、周りには一切目をくれない。ただ離れた場所にある修道院を見ている。
(もう少しだ・・・・・・)
馬を急がす。それに従い馬足が更に速まる。
(間に合ってくれ・・・・・・)
白い修道院の前に着いた。馬から飛び降り腰の剣を抜き階段を駆け上がる。木造の扉は開かれていた。そのまま中へ入っていく。
中は礼拝堂だった。窓は様々に彩られたステンドガラスであり椅子と横長の机が整然と並べられている。礼拝堂の奥には祭壇が設けられており地槍ゲイボルグを司る神である地母神エルダの像がある。そこで数人の男と二人の少女が争っていた。
一人は茶の長い髪の小柄な少女である。剣を手に机の上と椅子の間を跳び回っている。
椅子を敵へ向けて蹴り上げる。敵の男はそれを顔に受け後ろによろめいたところを喉を掻き切られる。別の男が剣を出すとその手を蹴り飛ばし顔の横を刺す。まるで猿の様である。
もう一人の少女は茶髪の少女と同じ位の背丈をしており後ろを短く切り前を延ばした茶の髪型に少年の様な顔立ちと茶色の大きな瞳を持っている。膝までの白い法衣と赤がかった橙色のタイツ、緑のマントを着ている。
少女が左手の平を前へ突き出した。火球が撃たれ男の胸を直撃した。男は吹き飛ばされステンドガラスを破り外へ落ちていった。
別の男が剣を突き立てながら上から襲い掛かる。少女は左手で手刀を作り下から上へ一閃させた。風の刃が敵の左脇から右肩を切り裂いた。
「姫様!」
騎士は剣を手にしたまま二人の少女の方へ駆けて行く。目の前に三人の男が立ちはだかる。だが騎士はその三人の男をたちまちのうちに斬り伏せた。そして白の法衣の少女の方へ駆け寄った。
「よくぞご無事で・・・・・・」
騎士は安堵の表情で少女を見た。汗に濡れた顔が見る見るうちに落ち着いたものになる。
「遅いわよ、コノモール。もう敵は全員やっつけちゃったわよ」
少女は騎士を見上げながら言った。気の強そうな瞳に悪戯っぽい微笑を浮かべている。
「申し訳ありません・・・・・・」
コノモールと呼ばれた騎士は頭を垂れた。
「良いわよ、ちゃんと助けに来てくれたんだし、有り難ね。あ、紹介するわ。あの女の子はディジー、解放軍の一員よ。セリス公子に言われてあたしを助けに来てくれたんだって」
「解放軍の・・・・・・。かたじけない、感謝致します」
コノモールは片膝を折り机から跳び下りてこちらに来たディジーに礼をした。
「エヘヘ、何か照れるなあ。ミランダ、この人誰?」
「コノモールっていうの。元はアルスターの将軍だったの」
「じゃああんたの家の家臣だったのね」
「うん。けどフリージ家がレンスターに入った時アルスター王家は実権を奪われちゃってね。一貴族に落とされちゃったの。父様と母様はそれを苦にしてそのまま死んじゃってあたしはこの修道院に入れられてね。仕方無くフリージ家に仕えてたの。けどずっとあたしに会いに来てくれてたし色々と助けてくれてたりしててね。今度もあたしの命が危ないって知って駆けつけて来てくれたの」
「ふうん、いい人ね」
「まあね。ちょっと口煩いけれど」
ミランダはコノモールの前に出た。
「コノモール、あたし解放軍に入るわ。そしてアルスター王家を滅ぼした帝国をやっつけるの。いいでしょ?」
主の言葉に騎士は微笑んだ。にこりとした柔らかな笑みだった。
「勿論です。及ばずながら私も御一緒させて頂きます」
「コノモール・・・・・・」
ミランダは立ち上がったコノモールの左手をその小さな両手で握り飛び跳ねながら上下に振り回した。コノモールはそのミランダの姿を見ながら優しい笑みを浮かべていた。
「むう、またしても奴等にしてやられたか・・・・・・」
ブルーム王が上空で舞う竜や天馬を忌々しげに見ながら呻いた。次々と解放軍の兵士達が城内に降りていっている。
「陛下、ここはもう危のうございます。早く行きましょう」
「ぬう・・・・・・」
城から東門への路から数人の男女が駆けて来る。見ればまだ若い。
「ブルーム王ね、覚悟なさい」
ラクチェが剣を構えた。スカサハとロドルバン、ラドネイがそれに続く。
「ラクチェにばかり活躍させないんだから!」
城壁の上からタニアとロナンが姿を現わした。手に弓を持っている。
「そうそう、いつも真っ先に切り込んでんだ、たまには休んどけ」
王の右手にリフィスが出て来た。シヴァとマリータもいる。
「まああたしは人の事言えないけれどね」
マチュアがホメロスと共に王の左手に現われた。王の上空には四天馬騎士と竜騎士の兄妹がいる。
「貴様等、シアルフィ軍の・・・・・・」
「そうよ。今日はあんたに会いたいって人がいるから連れて来たわ」
「何っ!?」
ラクチェがそう言い横に動くと銀髪の少年が前に出て来た。見覚えのあるその顔立ちに王はその少年が誰であるかすぐに解かった。
「貴様、ティルテュの・・・・・・」
「そうだ、アーサーをいう。覚えておいてくれ」
「何用だ・・・・・・」
彼は睨み付ける王に対し言った。
「残念だが用があるのは俺じゃない」
「どういう事だ」
「貴様に用があるのはこの娘だ」
アミッドとリンダに守られ出て来たのはアーサーと同じ色の髪を持つ少女だった。
「ティニー、生きていたか」
それに対し彼女は一言も発しない。ただ前にいる叔父を見ている。
「どうやらわしに言いたい事があるようだな。良いだろう。おい、卿等」
周りで防護を固める側近の騎士達に言った。
「先にコノートへ行け。わしはこの娘に用がある」
「ですが・・・・・・」
「案ずるな、わしにはトゥールハンマーがある。それとも王の命に逆らうつもりか?」
王の強い口調と眼力に側近達も困惑した表情で顔を見合わせていたがやがて頷き合った。
「解かりました。それではお先に」
「うむ、コノートで会おうぞ」
彼等はフリージの敬礼をしコノートへ向けて去って行った。彼等の姿が見えなくなると王は再び姪の方へ向き直った。
「どうやらシアルフィの方へ寝返った様だな」
「・・・・・・・・・」
ティニーはまだ一言も発しない。ただ叔父の眼を見ている。
「育ててやった恩を仇で返しおって。して何だ?まさかわしに降れとでもいうのか?」
「・・・・・・・・・はい」
初めて言葉を発した。
「フン、世迷言を。誰がそのような戯言に乗るか」
王はそう言うと両腕をゆっくりと交差させ下ろした。緑の雷光が次第に球となり王の身体を包んでいく。
「我がフリージに背く者は誰であろうと許さぬ。例えそれが身内の者であってもな。せめてこのトゥールハンマーで葬ってやろう」
雷球が大きくなっていく。解放軍の将達が構えを取り一斉攻撃に移ろうとする。その時だった。
「お止め下さい、父上」
不意に空から声がした。トゥールハンマーの雷球が打ち消される。
「トゥールハンマーが打ち消されただと!?それ程の魔力を持つ者なんて・・・・・・」
アミッドが驚きの声をあげる。
「このユグドラルでも数える程しかいない・・・・・・。そしてこのレンスターにいるとしたら・・・・・・」
リンダが顔を青くさせ空を見た。天馬も竜も怯えきった顔で前を見て動かない。
上空に魔法陣が現われた。その上に次第に淡い青緑の光と共に人が現われる。それは女のものであった。
「間違い無い・・・・・・」
ディーンが怯え動けなくなった飛竜を制しながら言った。
「マンスターから動けないんじゃ・・・・・・」
強気なラドネイが声を震わせている。見れば幾多の死闘をくぐり抜けてきた血気盛んな若き将達が顔を青くさせている。そしてティニーを除いて一斉に言った。
「雷神イシュタル!」
天に浮かぶ魔法陣の上に長い銀髪を横に束ね黒く大きな瞳と白く透き通る肌を持つ美しい少女がいた。黒く胸の部分が大きく開き右に大きくスリットの入った黒い絹の服を着、太腿の途中までのストッキングを着けている。肩からは紅のマントを羽織り、ルビーの耳飾りをし黒のハイヒールを履いている。ブルーム王の娘にしてトゥールハンマーの継承者、イシュタル王女である。
イシュタルは解放軍の将達を一瞥するとゆっくりと降りてきた。地に降り立つと顔を顰めている父と向かい合った。
「王たる者が意固地になってはなりません。ここは私にお任せ下さい」
「くっ・・・・・・」
「解かりましたね」
諭す様に言った。
「フンッ、解かったわ。先に行くからな」
「あっ、待て!」
ラクチェ達が追いすがろうとするがブルーム王はワープの杖で素早く消え去った。後にはイシュタルと解放軍の将達が残った。
イシュタルは一騎当千の者達に囲まれながらもひけは取らない。いや、むしろ解放軍の将達の方が気おされていた。
「あれがイシュタル、何て気・・・・・・・・・」
フェミナが呟く。槍を構えているが魔力に押され動けない。
「イシュトーより遥かに凄い・・・・・・。まるで化け物だ・・・・・・」
スカサハも大剣を両手に握ったまま進めない。どの者もイシュタルのあまりの力の前に身動きが取れなかった。
(このままでは殺られる・・・・・・)
皆そう感じていた。だがティニーだけは恐れるふうもなくただイシュタルを見ていた。
イシュタルもティニーの方へ身体を向けにこり、と微笑んだ。姉が妹に対するような優しい笑みだった。
「ふふふ」
笑いながらティニーに歩み寄って来る。今までの圧倒的な気が緩んでいく。
「今だっ!」
一同が構えを取り直しイシュタルに剣や弓を向け魔法を放とうとする。特にアーサー達は二人の間に入りティニーを護ろうとする。だが彼女は前に出た。
「大丈夫です」
そう言って微笑んだ。イシュタルがもう手が届くまでに近付いている。
イシュタルはティニーの瞳を見た。その輝きを見て再び微笑んだ。
「ティニー・・・・・・」
両手でティニーを抱き締めた。よく見るとハイヒールの高さを引けばティニーより少し高い位だ。小柄である。
「いつもオドオドして自信無さげだった貴女が父上と向かい合うなんて・・・・・・。ほんの少しの間に成長したわね」
「姉様・・・・・・」
ティニーもイシュタルの背に手を回す。二人は抱擁し合ったまま話を続ける。
「何時かこの日が来ると思ってたわ。弱々しい幼虫だった貴女が美しい蝶になる日が。遂にその日が来たのね」
ティニーから手を離すと右手に付けてあった腕輪を外した。
「シールドリングよ。その日が着たら貴女に手渡すつもりだったの」
ティニーは小さい両手でその腕輪を受け取った。
「姉様・・・・・・。有り難うございます」
「そしてもう一つ」
イシュタルは再びティニーを抱き締めた。そして耳元に口を近付けた。
「いっ」
緩くティニーの耳を噛んだ。
「そして今から貴女と私は敵同士になる。私が今した事、解かるでしょう」
「フリージに伝わる死合いの申し込み・・・・・・」
「そう、そしてその返礼は?」
ティニーもイシュタルを抱き締め彼女の耳を噛んだ。
「あっ」
ティニーは耳を噛むとイシュタルから離れた。イシュタルはティニーから離れだした。
「有り難う、私の誘いに応じてくれて。今度会う時私は私の全力をもって貴女と、貴女もお友達と死合うわ」
「私も、私の持つ力を全て出して姉様と・・・・・・」
イシュタルは優しくティニーに微笑んだ。
「楽しみにしているわ、ティニー。私の可愛い妹・・・・・・」
「姉様・・・・・・」
緑の光がイシュタルを包んだ。ワープの術である。
「さようなら、ティニー」
イシュタルはそう言うとゆっくりと光の中に消えていった。
かくしてフリージ軍はアルスターより撤退しトラキア河東のコノートに拠点を移した。これによりアルスターを無血占領した解放軍は威風堂々とアルスター城に入城した。二人並んで王宮のバルコニーに現われたセリスとリーフは市民達の湧き上がるような喜びの声に包まれた。アルスター王女ミランダやその家臣であるコノモールも正式に解放軍に迎え入れられた。将兵達も民衆達も口々に万歳を叫び城中が喜びで溢れんばかりであった。そして解放軍も二十万に達しイザーク全土とレンスターの大部分を手に入れた事でようやく軌道に乗ろうとしていた。
イシュタルと敵対する事となったティニー。
美姫 「果たして、その胸中やいかに」
個人的にはイシュタル好きなんだけどな。
美姫 「それはそれとして、いよいよ次で第二夜もラスト!」
セリスたちの戦いは、まだまだ続く!